まとめノート・間違いノート・質問掲示板を有効活用しました!

  • 投稿者:レイさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:2回
  • 勉強期間:約8か月

はじめに

 簿記の勉強を始めたのは、税理士事務所に就職したのがきっかけでした。当時簿記3級の取得が義務付けられ、当時も簿記ナビさんの情報を活用させて頂き、3ヶ月の勉強期間で独学で合格しました。

 今回は簿記2級を取得するにあたり、簿記ナビさんの掲示板を使って質問をさせて頂いたり、簿記ナビさんでご紹介されていた予想問題集がよく当たったりと、何かとお世話になったので、感謝の気持ちを込めて合格体験記を書かせて頂きたいと思いました。

使用テキストについて

第135回受験時

  • 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.7.0
  • 合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.7.0
  • 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.6.0
  • 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.6.0
  • サクッとうかる日商2級商業簿記テキスト
  • サクッとうかる日商2級商業簿記トレーニング
  • サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト
  • サクッとうかる日商2級工業簿記トレーニング
  • 合格するための過去問題集 日商簿記2級 ’13年11月検定対策
  • 20日で合格るぞ! 日商簿記2級 光速マスターテキスト 商業簿記(頂きもの)
  • 20日で合格るぞ! 日商簿記2級 光速マスターテキスト 工業簿記(頂きもの)

第136回受験時

  • 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集
  • 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集
  • 第136回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級
  • 日商簿記2級 第136回対応 ラストスパート模試

 他にも2~3種類の教材を購入しましたが、私には合わなくて殆ど使いませんでしたのでここでのご紹介は割愛させて頂きます。電卓は、簿記ナビさんでご紹介されているCANON HS-1220TUGを使いました。

テキストについて

 3級時に主に使用していたTACの「合格~」シリーズは内容が難しく、殆ど意味がわからなかったので、「サクッとうかる~」シリーズを買い直しました。2級を独学で勉強するにあたり、私が主要教材として使ったのは「サクッとうかる~」シリーズでした。(これで、各単元の概要を理解しました。)

 また、既に2級を取得されている方から頂いた「光速マスターテキスト」は、工簿の「仕損・減損」「工程・組別・等級別 原価計算」の単元が非常に分かりやすく、重宝しました。

 しかし、情報量ではTACの「合格~」シリーズに勝るものはなく、また、試験の難易度も「合格~」レベルの内容を問われていることが多かったため、「合格~」シリーズはテキストの購入は必須だと感じました。(実際、工簿の「材料福費」などは、「合格~」シリーズが1番詳しく載っていたように思います。)

 135回は残念ながら不合格になり、その後仕事が忙しくなり、12月は全く勉強ができませんでした。136回に向けて試験勉強を再開したのは1月の半ばくらいからでした。

 2級の内容をかなり忘れていたことと、ネットでの評判が良かったこともあり、136回の試験勉強の際には「パブロフ」のテキスト2冊を購入し、商簿工簿それぞれを1週間で1冊終わらせるように復習しました。

 今までに持っていないテキストを改めて買うのは無駄かと思いましたが、「分かった気」になっていたところや、「こんなの初めて知った!」というところも多く、買って正解だったと感じました。(非常にわかりやすく、面白いテキストなので、受かった後でも読み返すと思います。)

 たくさんの参考書を所有したイメージがありますが、それぞれのテキストにわかりやすい所・わかりにくい所があり、わかりにくい所を補完するために別のテキストを読むのは、私にとっては有意義なことでした。

 そして136回に受かった今だから言えることは、「予想問題集をやっておいてよかった」ということです。「ラスパ」と「当てる」は、無駄を覚悟で2冊買って、2冊とも全ての問題を時間を計って解きましたが、本番で殆ど同じ問題を見た時には「こうも当たるものか」と驚きました。

 特にTACの「当てる」は第1予想以外(第3予想やプラスワン予想)からも多く出ているみたいなので(実際、136回の第5問は第3予想の類似問題でした)この2冊はやっておくことをおすすめします。「ラスパ」は、試験当日の過ごし方のヒントや電卓術も書いてあり、何かと重宝しました。今回の私の場合は、予想問題集をやっていたおかげで受かったと言っても過言ではありません。

試験前の過ごし方
試験前の過ごし方

電卓テクニック
電卓テクニック

勉強方法とその流れ

  • 「サクッと~」シリーズのテキストを読んで内容を理解する
  • 「サクッと~」のトレーニングを解く
  • (理解力があまりなかったため、ここだけで半年ぐらいかかりました(^_^;))

  • 【平日】簿記ナビさんの仕訳過去問100回~134回を解く(1日最低2回分は解きました。半月ぐらいかかりました)
  • 【休日】TACの過去問を解く(休日1日2題を時間を計って解きました。120分×2回+答え合わせ諸々2時間×2回=合計8時間くらい勉強しました)

  • 135回本番(不合格)

  • 簿記から離れていた期間(試験終了~1月半ばまで)

  • パブロフ商簿(1週間)
  • パブロフ工簿(1週間)

  • 2/08~1週間 ラスパを解く
  • 2/15~1週間 TAC当てるを解く

  • 2/22 予想問題でできなかった問題の解き直し

  • 136回本番(合格)

 苦手なところは、まとめノートを作りました。作る時に工夫したのは、「自分の言葉で書く」ということです。(テキストの言葉を丸写ししないという点には特に注意しました。)

まとめノート1
まとめノート1

まとめノート2
まとめノート2

 また、予想問題集に取り組んだ際は、間違いノートも作りました。その間違いノートは「【どんな分野の何を問う問題について、どんな考え方を使って解く】ということを忘れていた」ということを、1問1問メモしました。「どんな分野の何を問われていたのか」をしっかり理解することで、ミスの原因が分かり、点数も飛躍的に上がりました。

 特に135回は過去問をこなすことで手一杯で、復習に十分時間を掛けられなかったので、136回の時は、問題の意味を理解することに1番時間をかけました。

間違いノート1
間違いノート1

間違いノート2
間違いノート2

問題の解き方手順1
問題の解き方手順1

問題の解き方手順2
問題の解き方手順2

 上記の勉強法とは別件ですが、簿記ナビさんを始め、各書籍の質問掲示板などを使って質問することも非常に有効的でした。

 自分以外の人に「どんな問題について、どういう考え方をして解いたら間違えた。どこの部分の考え方が間違っているのか」を上手く伝えるように質問することで、解答をくださった方のおっしゃっている意味がよく分かり、結果的に不明箇所に理解に繋がりました。

 また、質問文を考えているうちに自己解決したこともありました。不特定多数の方が見られる場所に質問をすることは、「分からないところを分からないままにしない」「何がわからないかをきちんと考える」ためにも、とても重要なことだと痛感しました。

苦労したこと、モチベーションの維持について

 業務時間が不規則であったり、元々身体が弱く、頑張り過ぎるとすぐに体調不良を起こすため、仕事と体調管理と試験勉強の3つを両立させることが1番難しかったです。

 それでも絶対に取ろうと決心し、モチベーションを維持させることができたのは、私の周りの皆さんが2級を既に持っていたからです。「私は事務職志望なのに、他の人よりスキルを持っていないんだ」という危機感から、「絶対に合格したい」という強い気持ちが湧きました。

 1回目の試験で落ちた時には、もう諦めようかと思いましたが、「ここまで勉強したんだから、合格するまで頑張ろうよ」と励ましの言葉を頂き、再び挑戦する気持ちになれました。友人や職場の方々、家族など、多くの方に支えて貰ったからこそ合格できたんだという感謝の気持ちでいっぱいです。

試験日の1日の流れ

  • 00:00~08:30:睡眠
  • 08:30~10:30:工簿見直し
  • 10:30~12:00:出発準備
  • 12:00~12:30:出発(12時半に到着。試験会場は電車で1駅でした。)
  • 12:30~13:30:軽食をとって、ラスパ第1予想の第3問を解く
  • 13:30~15:30:試験本番(解いた順番は1→2→4→5→3問の順です。)
  • 16:00~17:00:帰宅

 ラスパに載っていた「試験日当日の秘策」に書いてあったこと(自分の席について、電卓をたくさん叩く問題を1問解く、ということ)を行いました。おかげさまで試験本番のシュミレーションができ、その時答え合わせして8割ぐらいあっていたので、自信を持って本番に望むことができました。

 第2問に得意の伝票式会計、第3問にオーソドックスな本支店会計、第4問にラスパ第1予想、第5問に当てる第3予想と、嬉しい出題ばかりでした。今回の合格は、本当に問題に救われました(^_^;)

 ※試験結果は「合格」と書かれた通知だけがきましたので、実際何点で合格していたのかわかりません。皆さんは点数を書かれているのに、お伝えできず申し訳ないです。

最後に

 今回2度の試験を受けて思ったことは、同じ2級の試験でも、その時その時によって難易度にばらつきがあるんだということです。

 ですので、これから取得しようと思っている方は、一度取得しようと勉強を始めたら、取得するまで諦めないでほしいです。年に1度は必ず難易度の低い回があると思います。だから、そこで必ず合格できるように、毎回「次回は必ず受かる!」という気持ちで、全力で勉強に取り組んでほしいと思います。

 私も、2回目の試験は1ヶ月半ぐらいしか勉強していませんが、「次回は必ず受かる!」と信じて、最後まで諦めずに勉強した結果、問題の難易度にも救われて合格することができました。

 私でも独学で2級まで取得できるんだということもわかり、自信がつきました。(この達成感と自信が得られたことが、私にとって何よりの収穫です。)チャレンジしようかと迷っていらっしゃる方は、ぜひ頑張ってください。

 最後に、簿記ナビさんには、仕訳過去問や予想問題、掲示板など、多くのコンテンツを利用させて頂き、ありがとうございました。3級の時からお世話になっていたにも関わらず、ずっと利用させて貰いっぱなしになっていました。

 はじめから独学だった私は、簿記ナビさんのサイトを1番頼りにしていて、お世話になっていました。簿記ナビさんを始め、掲示板で質問に答えてくださった方々にも厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

簿記ナビさんの仕訳問題
簿記ナビさんの仕訳問題

簿記ナビさんの仕訳問題ノート
簿記ナビさんの仕訳問題ノート

管理人からレイさんへ追加の質問

勉強に使われた電卓(CANON HS-1220TUG)は他の方にもおすすめ出来ますか?
 とにかくサイズが大きいのとボタンが重いので、その2点が問題ない方にはおすすめできます。サイズが大きい分、他の電卓より重いですし、試験の時も場所を取ります。ボタンに関しても、「押したつもりが押してなかった」ということが、私の場合はありました。

 「簿記のために買った電卓」というのが正直なところですので、日常ではあまり使わないと思います。(実際に税理士事務所で働いていた際にも、下で紹介するCasioの電卓の方が作業効率が上がっていました。)私が使っていた電卓は、男性の方にはおすすめかもしれませんが、女性の私からすると、いまいちというのが正直な感想です。

 また、別件ですが、電卓の使い分けは絶対にやらない方がいいです。私はCasioの「MW-22AE5」の12桁を持っていて、本番1ヶ月前まではそちらを使っていたのですが(持ち運びが 軽いため)、電卓を変えた途端に、ボタンの位置も、押すときの重さも変わってしまい、慣れるだけで時間がかかりました。

 特に「シャープ・キャノン」と「カシオ」では序数計算などの電卓の打ち方が異なりますので、変える相性としては最悪です。

 仕事だろうと、普段使いだろうと、簿記の勉強だろうと、とにかく同じ電卓を使い続けて、その電卓に慣れることがとても大切 だなと感じました。

電卓
電卓

管理人コメント

 レイさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!まとめノートや間違いノートだけでなく、質問掲示板を有効活用するという勉強法は意外に知られていないので、受験生の方はぜひ参考にして取り入れてみてください。

 質問するためにはまず、問題(論点)のどの部分が分からないのかを明らかにして、自分なりの考えをまとめる必要があります。この作業は非常に地味で苦痛を伴いますが、ひとつひとつ順序立てて考えていくことにより、半ば強制的に頭のなかを整理することが出来るので、意外な盲点に気づいたり、点在している知識がパッとつながって一気に理解が深まることが多々あります。

 簿記検定ナビでは、無料の質問掲示板を級別にご用意しておりますので、特に独学で勉強している方(周りに質問できる方がいない方)はぜひ有効活用してください。

 なお、質問掲示板の利用にあたって一点だけ注意していただきたいのは、レイさんのように自分できちんと考えて、情報をまとめたうえで質問することです。よく、深く考えずに「~が分かりません。教えてください。」と質問を丸投げする方がいらっしゃいますが、この方法では力はつきませんし、回答する側も「どこが分からないのか分からない」ので回答しづらいです。

 上記のポイントに気をつけて、質問掲示板を有効活用してください。

レイさんが使われた教材(第136回分)や電卓のまとめ