独学者はネットをうまく使って積極的に情報収集をしましょう!

  • 投稿者:やっぴさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約4か月

はじめに

 私は30代の会社員で、二人の子供(2歳、0歳)の子育てのために現在は育児休暇中です。2年前の長女の育児休暇中に簿記3級を取得し、今回の次女の育児休暇中に2級を取得しました。

 共に独学、一発合格ですが勉強方法に大きな違いがあり、今回の勉強方法のほうが効率良く勉強できました。これから簿記2級を取得をしようとする方のお役に立てればと思い、お世話になった簿記ナビさんに合格体験記を書こうと思いました。

使用したテキスト・電卓

使用したテキスト
使用したテキスト

  1. スッキリわかる日商簿記2級 商業簿記(TAC出版)
  2. スッキリわかる日商簿記2級 工業簿記(TAC出版)
  3. 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC出版)
  4. 第148回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級(TAC出版)
  5. パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級テキスト&問題集(翔泳社)
  6. 無敵の簿記2級 第148回直前総まとめ(TAC出版)
  7. 電卓 SHARP EL-G37

 12のスッキリシリーズは、2年前の3級取得直後に2級を目指して購入していました。しかし、職場復帰&育児に追われ、勉強出来ずに放置。。。今回、本棚から引っ張りだして、まずスッキリシリーズで勉強をしました。

 しかし、私が簿記から離れている間に試験範囲が変わり、私の持っているテキストでは未対応!急遽、5の「パブロフ流」をネットで取り寄せました。同じスッキリシリーズでも良かったのですが、動画の解説がある5の方がわかりやすそうだったので、パブロフを購入しました。

 基本的にはスッキリシリーズで勉強をしましたが、後で購入したパブロフ流の方が私にはわかりやすかったです。パブロフ流は動画解説があったり、漫画があったりするので、私のように簿記の知識が少ない人向けかと思います。

 3の「合格するための過去問題集 日商簿記2級」は3級のときにも使用しました。解説もわかりやすく、私の必須アイテムです。

 4の「第148回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級」ははっきり言って問題が難しいです。でも、今回のように新論点がある場合の問題の出し方など参考になりました。

 6の「無敵の簿記2級 第148回直前総まとめ」は各問題の対策法が紹介されており、解説もわかりやすかったです。ただ、テキストと過去問をやれば力が身につくので、これは無理に購入しなくても良いかと思いました。

購入したテキスト以外で役立ったもの

  1. 簿記ナビさんの模擬テスト(簿記ナビ模試
  2. 商工会議所が出している新論点のサンプル問題

 お世辞ではありませんが、簿記ナビさんの模擬テストがどの模試よりも一番良く出来ていたと思います。程よく捻りがあり、解いていて「そう来たか」と何回も思わされました。

 商工会議所のサンプル問題は、問題・解答は掲載されていますが解説が付いていません。そのため、腑に落ちない点もいくつかありましたが、新論点の雰囲気を掴むのに良かったです。

3級受験時と2級受験時の違い

 私が今回1番感じたのは「独学者は積極的に情報収集するべき」ということです。

 3級の時はひたすらスッキリシリーズを読み、過去問を解きました。今回の勉強方法については後程詳細を記載しますが、合格の決め手は簿記ナビさんやTACのHPにて情報を仕入れたことだと思います。

 3級受験時の私もですが、独学者は予備校に通っている人より、情報について疎くなってしまいます。今回は特に新論点の追加がありましたので、ネット等で情報を探してみると、簿記試験にもトレンドがあると痛感させられました。

 例えば、新論点の勉強方法に悩んでいたとき、商工会議所がサンプル問題を出していると情報を知ることが出来たり、簿記ナビさんのように無料で模試テストを掲載していたり…これらを有効利用することで、効率的に勉強することが出来ました。

勉強方法

おおまかな流れ

  1. 計画を立てる(1日)
  2. 商業簿記の勉強※新論点以外(1か月)
  3. 工業簿記の勉強(2週間)
  4. 商業簿記の新論点の勉強(1週間)
  5. 問題を解きまくる(約2か月)

勉強時間

 現在子育て中のため、上の子が保育園に行き、下の子がお昼寝中の平日2時間が私の勉強時間です。

 土日は基本的に子育て優先で時間があるときのみ。平日でも下の子が早く起きてしまった日は1時間のみという日もありましたが、平均的には1日2時間位勉強していました。直前の一週間のみプラス朝に2時間勉強しました。

インプット

 たまたま見つけた無料動画「合格TV」を見る→テキストを読む→テキストの問題を解く…を繰り返ししました。私はテキストを読むだけでは、なかなか理解出来ないことが多かったので、試しにネット動画を探してみたところ、「合格TV」に辿りつきました。とてもわかりやすかったです。

 ※ただ、無料なため新論点には対応していませんし、削除された論点もいくつかありました。

アウトプット

 過去問・模擬試験を各3周くらい解きました。本当は実際のように2時間で1回分するのが良いのでしょうが、子育て中のためどうしても細切れになってしまいます。

 自分が2時間で問題を解き切る力があるのか不安を覚え、最後の1週間は毎日4時起きで2時間の問題を通しで解きました。その結果、平均1時間半で解くことができると分かり、不安を解消することができました。

育児中の勉強方法

 私が0歳児と2歳児の育児をしながら、どのように勉強したかを記載します。

 あくまでも私が実践して良かったことですが、これから育児中に簿記を取得しようとしているママの少しでもお役に立てればと思います。

育児休暇中であれば休暇中に取得する方がベター

 2年前の長女の育休中に3級を取得し、復職後に2級を取ろうと思っていましたが、復職したときは仕事と育児で勉強どころではなくなりました(汗)育休中か復職後か悩んでいる方がいたら、育休中をオススメします。

お昼寝タイムを有効利用する

 子供の年齢、月齢にもよりますが、次女が0歳4ヶ月から勉強を始めました。その頃にはお昼寝の時間が決まってきていたので、お昼寝の習慣をつけようと毎日同じ時間に寝かせるよう心がけました。

 そして、その時間は自分の勉強時間(平日の13:00から15:00)として習慣化しました。ちなみに、その時間は家事が気になってもやらないって決めて、家事はある程度手抜きしちゃいました(笑)

周りに簿記取得宣言をする

 夫や自分の両親に「簿記2級を取りたい」と宣言したところ、最初は協力という協力はしてくれなくても、頑張っている姿を見せると、みんな自然と協力してくれました。

勉強に充てられる時間ごとにやることを決めておく

 私の場合、以下をような簡単なルールを作っていました。このように予め決めておくと、たまたま時間が取れたときに何をするか悩まなくてスムーズに勉強できました。

  • 次女のお昼寝タイム→ガッツリ勉強。論点を進める。過去問を進める。
  • 朝、子供が思ったより寝てる等、たまたま30分くらい時間が取れる→間違った問題の復習、気になってることを調べる。
  • 長女の保育園の送り迎えのバス(片道10分)→仕訳の練習をする。

 最後に、私の場合は簿記の勉強が楽しくなっていたので、育児のストレスを簿記の勉強で発散出来たような気がします。簿記の勉強をした日はスッキリして、子育てにも集中出来ていました。是非、子育て中の簿記の勉強を試してみてほしいです。

試験日1日の流れ

4:00 起床

 2級は午後からのテストなので、ゆっくり起きるつもりでしたが、緊張からかいつもの時間に目が覚めてしまいました。せっかく起きたので、簿記ナビさんの模擬試験をしました。

6:00 朝ごはん

 余談ですが、3級の試験で朝ごはんにわらび餅を食べて合格したので、源を担いで今回もわらび餅を食べました。

7:00 ~ 11:00

 子供たちとのんびり過ごす。

11:30 出発

 栄養ドリンクを飲み、余裕を持って家を出発しました。

12:20 会場到着

 ベンチにて栄養補助食品(カロリーメイト)&チョコを食べる。合格体験記で皆さんチョコを食べていたので、マネさせてもらいました。トイレ等を済ませ、席に着く。

 私は間違いノートを作っていなかったので(というか、そういう物をみんなが作っているのを勉強の途中まで知らなった。汗)、自分の手帳にミスしたこと等を毎日書いていたので、それをパラパラ眺めていました。

間違いノート(手帳を使いました)
間違いノート(手帳を使いました)

13:30 試験開始

 問1→4→5→2→3と解いていきました。簿記ナビさんの合格体験記で工業簿記から解いている人が多かったので、マネさせてもらいました。

 普段、早く解こうとしてケアレスミスを多発させていたのを思い出し、なるべく注意深くやることを心掛けました。今回の問題については、今までの過去問や模擬試験のような引っ掛けがなく、どれも解きやすく感じました。問3以外は…。

 問3の連結については、パブロフ流で連結精算表を何回も解いていて自信があったので、最初は「解ける、ラッキー」と思ってました。しかし、普段問題文に書いてあるはずの当期純利益が見当たらず、テンパりました!

 問題文を一生懸命探しても見つからないので焦りましたが、埋められるところを全て埋めることに集中し、一応答えを埋めました(資産の合計を負債に書くという荒業もしました…汗)。

 そうこうしているうちに試験終了。問3で戸惑ったため、あまり見直しは出来ませんでしたが、1問1問丁寧に解いたので良しとしました。

合格発表

 本日、結果発表があり、問1→20点、問2→20点、問3→18点、問4→20点、問5→20点の98点で合格していました。

 最後に、勉強に飽きてしまったときは、簿記ナビさんの合格体験記を読むことでモチベーションをアップさせていました。本当にありがとうございました。

管理人からやっぴさんへ追加の質問

 今回の勉強に使われた電卓「SHARP EL-G37」は他の方にもおすすめできますか?
 今回の試験用にこの電卓を購入しました。私がこの電卓に決めた理由は「日数計算機能」が付いているからです。端数利息の計算に時間がかかってしまったので、電卓をこちらにしてからは快適でした。

 ただ、148回では日数計算を使う必要が無かったので、結果的に前の電卓でも良かったかもしれません。。。しかも、私のレベルだと他の高機能は使いこなせないので、簿記ナビさんの電卓比較にあるようにコスパを考えると、うーんと思ってしまいます。

 やっぴさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意というか好きな論点は、「連結」です。今回に限りですが、新論点だったので絶対出るだろうと思い、何回も勉強したので好きになりました。

 特にパブロフ流の動画解説やTAC出版の動画講義を見て、理解出来てからは問題を解くのが楽しくなりました。まぁ、詰めが甘くて本番では焦ってしまったので、得意とは言えないかもですが…汗

 苦手な論点は「総合原価計算」です。減損・仕損が発生したときの、加工費の換算量の求め方がしっくり来ずに、何回もミスをしました。多分普通の人は直ぐに納得できる点みたいで、私の持っている参考書には詳しい解説が載っていませんでした。

 克服するためにしたことは、自分が納得出来るように本屋さんに行って参考書を立ち読みしたり、ネットで解説を探したりしました。

管理人コメント

 やっぴさん、簿記2級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

 「育児中の勉強方法」の欄では、育児しているママさんでなければ分からないことを詳しく書いていただきました。現在進行系で育児をされている方も、これから育児をされる方もぜひ参考にしてください。

 また、やっぴさんは最後の1週間、まとまった時間を作るために朝4時に起きて勉強されていますが、私の周りの簿記1級合格者も早朝の2時間~3時間を有効活用している方が多いです。

 朝は頭がクリアな状態なので勉強には最適ですし、日中や夜と比べると誘惑も少なく周りも静かなので勉強に集中することができます。仕事や育児で忙しい方は、朝の時間の使い方を見直してみましょう。

 さらに「3級受験時と2級受験時の違い」のところに書いていただきましたが、「独学者は積極的に情報収集するべき」というのもそのとおりだと思います。

 市販の基本テキストだけではカバーできない情報もたくさんありますし、簿記検定ナビのオリジナル予想問題「簿記ナビ模試」もすべて無料でご利用いただけます。ネットを有効活用して上手く補完し、さらなる実力アップを図りましょう。

やっぴさんが使われた教材や電卓のまとめ