簿記の勉強は「継続は力なり」と「急がば回れ」の2点が大事です!

  • 投稿者:ゆかりさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約6か月

はじめに

 昨年の夏、時間に余裕ができたので何か勉強を使用と思い立ち、経済について興味がでてきていた事、知り合いの高校生が授業で簿記をやっていた事などから勉強を始めました。折角勉強するのだから簿記検定合格を目指してみようと思い、まず11月受験予定で3級の勉強をはじめました。

 ただ受験申し込み期間を勘違いしていて11月受験に申し込めず、2月まで3級の勉強をするのもなぁと思い翌年2月に2級を受験することにしました。

使用テキスト

選んだ理由

 2級までは独学でも何とかなるという話でしたし、とりあえず勉強してみようかなという気持ちだったので独学で勉強を。本屋さんで色々な参考書をみて値段も手頃で一番分かりやすいかな、と思ったスッキリわかるシリーズを買いました。

 2級の勉強をすると決めた時は3級が分かりやすかったのと演習問題や模擬試験問題ものっていたのであまり見比べずスッキリわかるシリーズを購入しました。

 とりあえずあまりお金をかけないように、と思っていたので問題集のみの本などは購入しませんでした。買っても出来なかったらもったいないし、買った参考書には演習問題がそれなりに問題数もあったので1冊を解けるまでやる、と決めました。

 試験1ヶ月前からは過去問をしようと思っていたので過去問集を購入。分野別・受験回別とありましたがまんべんなくやりたいなと思ったので受験回別を買いました。あとは仕訳が重要!との事だったので簿記検定ナビさんの仕訳問題にお世話になりました。

勉強方法

  • 前半

 「各章ごとに読んでは問題を解く」、次の日は「前日の範囲の問題→その日の範囲を読む→問題を解く」を3級の時はしてました。それをほぼ毎日寝る前に1~2時間繰り返してました。平日と土日も仕事をしているためあまりまとまった時間が取れないのと、少しの時間でも毎日した方がいいかと思い寝る前の勉強スタイルになりました。

 2級の時も基本その形だったのですが、それをしていると寝るのが遅くなるのと少し効率が悪いので前日の範囲の問題は主に間違えた問題をやる、というのに変えました。2級は商業→工業の順で勉強をしたのですが、工業ばかりしていたら確実に商業を忘れるので、工業の勉強を始めて少ししたら商業の演習問題を思い出す為にも解くようにしていました。

  • 後半

 11月か12月頃からは、朝早めに起きて1時間程問題を解いていました。一通り参考書を勉強してからは寝る前の勉強は止めて、朝の問題を解くという勉強のみにしました。1ヶ月前からは過去問にとりかかりました。まとまった時間が取れた時は第1問から第5問まで時間をはかって解き、普段は各問題に目標時間がかかれていたのでそれを目安に問題を解きました。

 その頃は朝の勉強のみでしたので過去問をしては余った時間で仕分け問題をしてました。工業簿記と仕訳問題がどれだけ出来るかが重要、とのことでしたのでそれらを重点的に解いてました。

まとめ

 とりあえず問題を解く、5分考えて分からないところはすぐに調べる、出来なかった問題は次の日に再チャレンジ、をモットーに演習問題はどの問題も最低2回はやってましたし苦手なやつは5回ぐらいはやっていたと思います。解説をみてしっかり理解するのも結構大事だなと。読んでいた時には分からなかった流れがやはり図解になると分かりやすいので。

 あと、はじめのうちは勘定科目とかがあるので暗記ものか!?と思っていましたが、勘定科目は指定されますしやはり意味が分かっているか、流れを理解できているかがポイントなのかなと勉強していて思いました。

 3級の勉強が終わった頃には『簿記おもしろい!』となっていたのでそのまま2級を勉強してみようかなと思えたんだと思います。 検定に合格する、という目標も勉強のモチベーションにはなりますがやっぱり勉強しておもしろい、と思えないと『必要に迫られて勉強』というわけではない自分には続かなかっただろうなと感じています。

 途中で失敗したかな?と思ったのは、仕訳問題や下書きは余っていたメモ用紙や紙の裏に書いていて、憶える段階でも参考書に線を引いたりメモするというスタイルだったのでノートはないということです。部屋に勉強机が無いもので、ノートに色々書くのはしんどかったものですから…。でもおかげで家に溜まっていた無駄な紙が減ったのでまぁいいかと思ってますけど。

試験日の1日の流れ

  • 8時頃

 起床。

  • 9時半頃~

 まだしていなかった過去問を工業簿記を中心にする。あとは仕訳の特殊商品売買等、苦手なところをチェック。

  • 11時半頃~

 昼食。実家住まいで、試験を受けに行くとも何も言っていなかったので普通のご飯。焼きそばとかそんなのだった気がします。

  • 13時10分頃

 会場に到着。皆さん結構集まっていました。皆さん予想問題をしたり参考書を見ていました。問題をしている人の方が多かったかなという印象です。私は参考書で工業の原価計算との計算方法等を再チェックしてました。やっぱり若い人(学生さん?)の方が多いかなと思いました。

  • 13時半過ぎ

 試験スタート。欠席の人が結構いました。意外。問題は4、5問から解くべし!という過去問集の教え通り4、5問からスタートしました。そこで落ち着いて出来たのでよかったです。その後も仕訳問題の1、2問あたりで悩みましたが何とか記入。(結局間違ってましたが)

 3~5は過去問でもしていたのでしっかりできました。ここが出来た事で残りの第2問と第3問も落ち着いて出来たと思います。

  • 試験中

 早退出の許可が試験官からでたら早速退出する人が。びっくりしました。あまりに早い退出だったので自分が焦ったりは全くなかったですが、「もう出来たの!?」とひたすらビックリ。その後もちらほら退出する人が。

  • 試験終了30分前

 全部記入して、見直しもしたので退出する事にしました。それ以上いても不安になるばかりだし、それ以上考えても自信が無いところが出来るようになるわけでもないし、と思ったので。

  • 試験終了後

 帰り道は『怪しいなぁ、間違ってそうだなぁ』と思うところを数えてぎりぎり合格できるかどうか考えながら帰宅。解答速報が出るまでモヤモヤしてました。解答速報をチェックしながら自分の答えと照合。

 自分の答えを問題用紙に記入していなかったので第2問や第3問は自分の記憶と照らし合わせながら答え合わせ。結果、多分合格してるだろう!という感じだったので安心しました。

管理人からゆかりさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 使用した電卓は「CASIO MW-C8A」です。これは家計簿をつけるのに使いやすい電卓はないかと思い購入したもので、税抜や税込の計算機能は付いていますが他はいたって普通の電卓です。

 普段使うのには十分かと思いますが簿記の勉強をする!という人にはおすすめ出来ません。8ケタまでの表示なので足りない問題の時は下二けたをきって計算してました。どうせ下二けたは0なので。

 ゆかりさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 棚卸減耗費や商品評価損の計上がはじめ苦手でした。いくら説明を読んでもピンとこなかったのですが、工業簿記の原価差異の分析とかをしているときにようやく解説にあった図と仕分けの意味がつながって理解出来るようになりました。

 原価差異分析の図と似たような表示だったからかと。やっぱり解答を見ながらでもいいから自分で図を描いて、頑張って理解(納得)するしかないと思います。

 最後まで苦手だったのが本支店会計の内部利益の取り扱いと製造間接費の原価差異分析です。原価差異分析に関しては図の意味するところは分かるけど、差異の名称とつながらない、自力で解けない、という感じでした。

 これはもうひたすらとりあえず演習問題を自力で出来るように何度もやって、図を描いてある程度とけるようになったら過去問をやる!という風にしました。でも今でもちょっと苦手です。

 あとは特殊商品売買の割賦販売が苦手です。これはなぜか覚えられなくていまだに覚えられてません。試験に出てしまった時は捨てました!一か八かで書きましたけど、結局間違えてました。

 原価計算や財務諸表の記入はパズルみたいで面白く、得意でした。謎解きというか「こうなるからこう!」というのが分かりやすいというか。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 教材に関しては、すっきりわかるシリーズで私は合ってました。ただ抜けている部分もあるのは確かで、そこは過去問集でカバーできました。参考書を見比べて自分が一番わかりやすいものを選ぶのが一番だと思います。

 あとは原価計算は別として商業簿記も工業簿記も仕訳が出来ればある程度はできるので(決算整理とか特殊仕訳帳とか)、仕訳をいかに素早くできるかが結構重要だと感じました。試験の第2問なんかはいかに速く仕訳が出来るかにかかっているような気もしますし。

 私はもともと3級を受けるつもりでしたので3級から勉強を始めましたが、いきなり2級の勉強はかなり無理があると思います。2級から受けようと思っている人は遠回りと感じるかもしれませんが、まず3級の勉強をしてから2級の勉強をされることをおすすめします。

 あとは少しの時間でいいので毎日勉強することでしょうか。繰り返すことでかなり覚えられますし、理解も進むと思います。私はあまりまとまった時間は取れませんでしたが、読む→解くの繰り返しを毎日1時間でもしていたおかげで順調にいったと思います。

管理人コメント

 ゆかりさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 ゆかりさんの勉強スタイルで、ぜひ見習っていただきたいのは「毎日勉強する」という点です。「簿記はスポーツである」と言われることが多々ありますが、能力をアップさせるためには毎日の反復練習が必要という部分については全くその通りだと思います。

 毎日、10分、15分でもいいので、必ず簿記の勉強をするようにしてください。夜に飲みに行く予定が入っている場合でも、朝ちょっと早く起きたり、昼休みの時間を使ったりすれば必ず時間を捻出できるはずです。まさに「継続は力なり」です。

 あと、ゆかりさんもおっしゃっていますが、3級を飛ばして2級から受験する場合でも必ず3級の勉強をしてから2級に進むようにしてください。2級のテキストは、3級の勉強を一通りしてきたことを前提に書かれていますので、3級の知識がないとかなり苦労することになります。まさに「急がば回れ」です。

 簿記3級・簿記2級に関しては、当たり前のことを当たり前にやった方が、当たり前に受かっていく試験ですので、「継続は力なり」「急がば回れ」の精神で短期合格・1発合格を目指してがんばってください!

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