商業高校生の恐るべきモチベーション。明確な目標があればがんばれる!

  • 投稿者:まことさん
  • 勉強形態:商業高校
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:3日
  • 備考:全経簿記・全商簿記の勉強経験アリ

はじめに

 こんにちは。僕は商業高校に通っている2年のまことと申します。このたび第122回で3級に合格することができました。商業高校では「日商簿記」ではなく、「全商」及び「全経」簿記しか受けません。

 なので、今回ぼくが勉強したことは、半分独学でした。簿記が好きで、将来は税理士を目指しているので日商を受けたいという気持ちから受験に至りました。

試験対策~合格するために必要なもの~

 今回87点で検定に合格することができましたが、実は3日しか勉強しませんでした…!使った教材は本屋で買った「日商簿記まるごと過去問題集3級」この問題集1冊だけです。試験3日前になり、なにも勉強していなかったことに焦りを感じた僕は必死で問題を解きました。

 朝から夜まで部屋に閉じこもって勉強したのですがそこで大切なことに気付きました。3級に受かるためには以下の3つが非常に重要だと感じました。

  • わかりやすい解説付きの問題集・テキスト
  • お気に入りの簿記開設サイト(ぼくの場合は簿記検定ナビです)
  • 問題量を多くこなし、問題になれる

 解説はとくに重要で、ぼくはこの問題集を使ってなかったら確実に落ちていたといえるほど、合否を分ける大切なポイントだと思います。つまずいたら、それを解けるように理解する。つまずいてほおっておいてはなにも意味がありません。完全に独学の方は信頼のできる解説書を見つけることがとても大切かと思います。

試験勉強を振り返って

 ただ、3日で合格できたのは、それ以前にしっかり簿記の基礎(全商簿記1級レベル)がしっかりできていたこと、そして簿記検定ナビの122回予想問題が素晴らしいほどに的中していたおかげです(笑)

 やっぱり、検定を受けるなら合格したいと思います。そのためには、より多くの時間をかけて勉強するのが一番いいと痛感しました。

試験日当日の1日の流れ

 試験当日、試験会場の学校(ぼくが在籍している商業高校です)へ向かいました。そこでびっくりしたのは、大人がたくさんいたことです。まさか大人がいるとは思わなかったので威圧感に圧倒されてしまいました。それから、時計がありませんでした!ぼくは時計を家に忘れたのでとても苦い思いをしてしまいました。必ず時計を用意しておきたいです。

 意外と2時間は長く、時間はたっぷりあまりました。そこで見直して、何回か問題を解きなおせるくらい心に余裕があるといいかもしれません。とくに変わった様子はなかったのですが、会場の雰囲気で合否が決まるということだけは避けたいと思いました。

管理人からまことさんへ追加の質問

 試験で使われた電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 使用した電卓は「CASIO AZ-25S」です。使用している理由は、商業高校入学時に購入させられたのですが、使い心地がとてもいいです。少々値段が張りますが、日数計算、時間計算、GT機能など、電卓に詰め込める機能はだいたい揃ってます。これのおかげで、普通の計算機で簿記をやるよりも数倍はかどります。

 やはり会計では一番重要なものといっても過言ではないのが電卓なので、いい電卓を使うことは簿記のステップアップに必ずつながると思います。みなさんにも是非この電卓をお勧めします。

 まことさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 ぼくの苦手な論点(問題)は、実はあまりありません。ぼくは簿記で一番重要なのは「仕訳」だと考えています。仕訳はすべての問題に共通して重要なものだからです。仕訳は学校や家で毎日のように解いていますので、まず苦手になることはありません。また、新しい問題を解くときも仕訳のおかげでつまずくことはありません。ゆえにぼくの得意な論点(問題)はすべての仕訳です。
 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方に何かアドバイスはありますか?
 商業高校に通っていると、週に10時間くらい簿記を勉強できます。しかし、それでも勉強方法を振り返ると反省点は少々あります。まず一つ目に、わからない個所は、絶対その日のうちに誰かに聞いて解決することです。つまずきをそのままにしておくと、必ず後に大ダメージになってしまいます。なので、その日その日でつまずきを解消することでそのあと問題を解くときの糧になります。

 それから、教材・電卓はかならず信頼できるものを使うことです。ぼくは問題集をたくさん買って比較してみましたが、あまり「最短合格」などと書かれた問題集はお勧めできません。むしろ「最長合格」でもいいくらい、勉強には時間をかけるべきです。ただ、効率よく勉強するのとダラダラ勉強するのは違います。解説がビッシリ書いてある問題集をお勧めします。

 今後は簿記3級をどのように活かすつもりでしょうか?
 日商簿記2級&日商簿記1級と税理士試験にステップアップするための踏み台にしたいと思います。
 税理士の受験資格取得が目的であれば全経上級でもいいと思いますが、日商簿記検定を選択された理由を教えてください。
 実はぼくは税理士を目指しています。そして、商業高校で、日商2級、全商全経1級を取得して表彰されるのが目標です。受けられる簿記検定はとことん受けて、必ず合格しています。なので、日商簿記1級も全経簿記上級も両方取得するつもりで勉強しています。
 日商簿記検定と全商簿記&全経簿記の大きな違いはどこだと思いますか?理由も併せて教えてください。
 1番大きな違いはやはり問題のレベルの高さです。全商・全経の1級の問題は簡単です。数か月の勉強で取得できてしまいます。しかし簿記1級は、大学4年間をかけてとる覚悟でいます。それくらい難しいのが日商だと思っています。

 しかし、その難しさが面白いです。難しい問題を解いているとき、ぼくはとても幸せです。簿記が大好きというのが理由です。日商簿記1級に合格するには、簿記が好きでないとだめだと思います。なので大好きな簿記に全力で挑戦していこうと思っています。

 その次に、世間の認知度です。全商・全経簿記って何?、日商簿記すごいね!というのが世間です。より評価の高い資格を取るほうが就職や進学に有利だと思います。でも、どちらの検定も素晴らしいので、3つとも最上級を目指します。

管理人コメント

 まことさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました。現在、高校2年生とのことで、合格体験記の文面からも「若さ」が伝わってきてとてもうらやましいです。

 まことさんの合格体験記を読ませていただいてまずびっくりしたのは、「商業高校に通っていると、週に10時間くらい簿記を勉強できます」という一文です。もちろん授業が10時間あるというわけではないと思いますが、簿記を勉強する環境としてはかなり恵まれています。僕の高校時代と言えば…徹夜で麻雀ばっかりやっていたような気がしますので(笑)

 他には「時計がありませんでした!」という一文です。日商簿記検定の受験会場には時計は無いものだと思ってください。受験地が学校や専門学校だから腕時計なんか要らないだろう…なんて思っていると痛い目をみます(特に、1級受験の場合は致命傷になることも)時計が無いとペース配分が狂ったり、変なところで焦ったりする原因になりますので、受験の際は絶対に忘れないようにしてください。

 あと、簿記検定の種類の話しですが、世間一般ではほとんど区別されていないのが現状です。日商・全経・全商の3つ(他にも簿記能力認定試験なんてのもあるそうです)をきちんと区別できているのは、簿記を深く勉強したことがある人間と、上場企業の採用担当者ぐらいかもしれません。芸能人がたまに「私は簿記1級に合格しています」なんて発言していますが、これらの多くは全商・全経の簿記1級であることが多いですよね。

 ちなみに、大卒予定者の就職活動や転職する際においては、日商簿記以外はほとんど評価されないと思いますので、商業高校以外の方が全経や全商の試験を受ける必要はありません。ただ、全経上級は税理士の受験資格にもなりますし、受験日が日商とうまくずれていますので、力試しに受験するのはいいと思います。

 最後に電卓のことですが、まことさんが使われている「CASIO AZ-25S」は、日本電卓検定協会の公式電卓にも採用されているスクール電卓です。電器店などでは一般販売されておらず、なかなか入手しづらいのが難点ですが、かなり評判のいい電卓のようですので、興味のある方は一度チェックしてみてください。

 とても参考になる合格体験記を投稿していただいたまことさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

まことさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 過去問:日商簿記3級まるごと過去問題集―実践トライアル(ダイエックス出版)
  • 電卓:CASIO AZ-25S
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