会社の福利厚生を上手に利用して、通信講座受講で一発合格!

  • 投稿者:るんるんさん
  • 勉強形態:専門学校(通信)
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約3か月半

はじめに

 簿記を勉強しようと思ったきっかけは、会社の福利厚生で3級の講座を無料で受けられたからです。スクールはDAI-X、通信講座の受講期間は2カ月(10月初旬~12月初旬)でした。

 数年前にも独学で勉強しようと本を一冊手に入れましたが、合格したいという強い気持ちもなかったのでそのままになっていました。そのため勉強するなら必ずビデオやWEBでの講義受講が必要だと思い、迷わず受講を開始しました。

 簿記検定が何月に実施されるのかも知らないままのスタートでした。私はパートをしている主婦なので、友近が出ていたユーキャンのCMを見たこともなんとなく主婦と簿記を結びつけるきっかけの一つにはなったと思います。

教材と電卓について

基礎期の勉強方法について

 全10回のWEB講義をひとつずつ受講していきました。2時間まとまった時間を取ることは難しかったので、こま切れでも少しずつ進めるようにしました。

 WEB講義は1回約2時間ですが、授業の途中で講師が問題演習の時間を取るために授業を止めます。そのタイミングでその日の受講を終わりにし、次の日問題を解いてから次を受講するようにすると復習もかねることができ一石二鳥でした。(なかなかうまくいくことばかりでもないのですが…)

 DAI-Xはメールでの質問制度が充実しており、早ければ当日、遅くとも数日以内に回答をもらうことが出来たので、スムーズに勉強をすすめることが出来ました。平行して難しい箇所は単語帳にまとめました。まとめノートはつくらなかったので、この単語帳が唯一自分で作った教材です。

 教材で良かったところは、テキストの中の問題の解答が巻末にまとめられていたことです。私は、問題のすぐ下に解答がある形式は目に入ってしまうので好きではありません。(以前他社のテキストがその形式で、解答の部分に紙を貼って見えないようにするのが手間でした)次回講座を選ぶ際も、これだけは譲れないポイントだと再確認しました。

 WEB講義を全部受講し終わったのは受講期間ギリギリでした。モチベーションをあげる為、一回終わるごとにGoogle Calenderに記録をしました。10回分受講した後、サイトからダウンロードできる確認テストを解きました。

 得点数に100点~0点とばらつきがあったので、得点の低かった回のテキストを読み直したり、復習の際の力の入れ方を把握しました。2回目に確認テストを解くときは、得点の低かった回から解き、100点をとった回はクローズとしました。最終的に試験の前までには全10回を100点で終えました。

 テキストの中の問題とトレーニングの問題を1番から順に解きました。2回目は、順番にやると飽きてしまうので、Excelで問題数分の数字を並べ変えた乱数表をつくり、その順に解きました。問題集はついつい初めから解きがちなので、バランス良く解くことができてよかったです。

直前期の勉強方法について

 「ラスパ模試」を購入しました。以前FP3級の勉強をした際、テキストになかった項目が出題された経験があり、一つの会社の教材だけで勉強するのは危険だと思っていました。TACと迷いましたが仕訳のカードが付いていたので、もっと早く購入すればよかったと思いました。

 初めて第一回の問題を解いたとき、開始早々とても手が震えて電卓が打てないほどでした。緊張している自分にびっくりしました。試験を受けるのが久しぶりだったからだと思います。

 問題を解いてみると、計算用紙がごちゃごちゃになっているためにケアレスミスをひきおこしたことが何回かありました。T字勘定の大きさが小さすぎてはみ出したり、桁ミスなどです。

 試験前日に計算用紙のいい使い方はないかとネット検索し、縦に3本折り目を入れて折線をT字勘定の縦線にするという方法があることを知り、本番で試しました。直前に知ることができて良かったです。

 私が試験勉強をしたのは2008年1月のFP3級が最後です。そのころに比べ、ネットで様々なノウハウが共有されていること、それ以前に講義をWEBで受講できることに驚きました。簿記検定ナビも、ちょくちょくおとずれて気分転換をしていました。

 受験勉強に飽きてしまったときは、受かったひとの合格体験記を読むとなにかしらヒントを得て行き詰まりを解決できたり、モチベーションを保てたりするのでいいと思います。

 問題集を繰り返しても間違える個所や覚えにくいこと(例:見越・繰延)等はA4の紙一枚にまとめました。逆にこの量を超えるまとめをつくると当日見直すのに時間が掛りますし、まとめノートの意味がなくなってしまいます。

まとめノート1
まとめノート1
まとめノート2
まとめノート2
まとめノート3
まとめノート3
まとめノート4
まとめノート4

試験日の1日の流れ

 試験が午前9時からのため、1週間前くらいから出来る範囲で早起きを心がけました。会場までの交通機関も調べておきました。試験会場には午前8時に到着し、ラスパ模試のすすめに従って精算表問題を1問解きました。

 あとは最終チェックをしました。この時間は、絶対に不安になってはいけません。自分は受かるけどまぁ時間もあるし復習するか位の強気でいるといいです。

 問題用紙と解答用紙が配られた後、解答用紙に氏名と受験番号等を記入する時間がとられます。わりとゆるいやり方だなと思いました。時間をかけて解答用紙の内容をチェックしました。

  • 試験開始!

 2時間の時間いっぱいまでねばりました。ラスパ模試でお勧めの解答順とおりに解きました。最後まで第五問は何点取れているのか不安でしたが、部分点狙いで検算を繰り返しました。

 試験後、模範解答を確認するまで、なぜ仕入の行が2行あるのか分かりませんでした。案の定ここでミスしました。決算整理仕訳のために2行用意されていたのですね…。

管理人からるんるんさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 出来ません!たまたま家にあったから使用しましたが、これから購入される方は12桁のものを調達されるといいと思います。カシオ「MW-C10A-GN-N」のほうは、机の上において使用する際の音がうるさく、最後の方はほとんど使いませんでした。ボタンは、指にそう谷型(山型ではなく)が断然おすすめです。
 DAI-Xの通信講座の良かったところと、イマイチだったところを教えてください。
 良かったのは、質問メールを何度でも利用でき、説明も丁寧だった点です。先生の解説もわかりやすかったです。

 イマイチとまではいいませんが、授業の受講可能期間が12月初めで終わってしまい、その後質問するところがなくなってしまって不便でした。

 質問だけを受け付ける期間が受講可能期間より長いといいと思いました。また、動画の再生を途中で止めた時、次回そこから視聴できるといいと思います。

 るんるんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 仕訳が得意でした。借方と貸方がぴったりそろうと嬉しかったです。苦手なのは為替手形と見越・繰延の決算整理仕訳でした。

 為替手形は仕訳のパターンを覚えたり、問題文に”○○”という言い回しがでてきたらこういう仕訳になるということを問題集を解く中で覚えました。

 見越・繰延は試験開始と同時にどの二つが借方でどの二つが貸方になるのかを計算用紙に書きました。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 本番形式の問題集を、もう少し早い段階から解き始めておけばよかったです。どんなに仕訳が上達しても、第5問の決算ができないと点は稼げないということを痛感してからは、総合問題を多く解きました。

 電卓は、左手打ちを練習しておいてよかったです。今後の勉強にも役立ちそうです。上級を目指す方にはお勧めします。

管理人コメント

 るんるんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!会社の福利厚生を上手に利用して通信講座を受講されたとのことですが、会社のお金で勉強できるという直接的なメリットだけでなく、「私は簿記の勉強をしていますよ!スキルアップのためにがんばっていますよ!」という会社への無言のアピールにもなりますので、積極的に利用するようにしてください。

 あとは、T勘定を使って問題を解く際に「縦に3本折り目を入れて折線をT字勘定の縦線にするという方法」はとても良いと思いました。管理人はこの方法を知らなかったんですが、これならT勘定のサイズがバラバラになることはなさそうです。なお、桁ミスについては、下三桁が「000」の場合には「-」にする、といった工夫をすると良いと思います。

 勘定科目の省略方法や、先の「000」→「-」にする方法については、簿記検定ナビの勘定科目の省略パターン一覧表ページに詳細をまとめましたので、興味のある方はご覧ください。

るんるんさんが使われた教材や電卓のまとめ