ネットを有効活用して、独学の弱点を克服しましょう!

  • 投稿者:たおさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約3か月半

受験動機

 ソフトウェア開発会社で20年間ソフトウェア開発に携わった後、事業計画部門で管理会計を使った業務に従事している。財務会計のバックグラウンドの必要性を感じていたところに、部下の若手経理部員から、経理のことを良く理解して欲しい、そのため簿記の勉強を勧められた。基本的な言葉だけでも理解できるようになりたいと思い、簿記の入門本を購入して勉強を始めた。

使用したテキスト

  • 一人で学べる簿記入門(西東社)
  • 日商簿記3級最短合格テキスト(ダイエックス)
  • 日商簿記3級最短合格問題集(ダイエックス)
  • 第130回対応 ここが出る!日商簿記3級完全予想模試 (簿記の教室メイプル)

勉強方法

  • (第1期)2011.11.1~2012.1.31

 最初はひたすら「一人で学べる簿記入門(西東社)」を読みふけっていた。勉強は主に通勤電車が90%、手を動かす問題のために週末を当てるという感じでした。所謂、試験対策本ではないが、要所に確認問題があり、巻末には実際の試験の第1問~第5問の類題が載っている。

 1月頃は問題を解いていました。しかし、解説が不十分で肝心の試算表と精算表の解き方が良く判らないという状態でした。他にも、不安な箇所が沢山ある状態でした。

 1月末になって本屋で対策本を立ち読みしてみると、判らなかった所がバッチリ理解でき、試算表も精算表も何とか解けるようになりました。そして折角勉強を始めたのだからと、試験に申し込みました。

  • (第2期)2012.2.1~2.26

 試験が近づいてきたので、とりあえず予想問題を購入して初めて時間を計って問題を解いてみたが、時間は足りないし曖昧な部分が多くてボロボロの30点台!今までの勉強方法では間に合わないと判断し、対策本を購入し勉強した。

 この時点で本番3週間前!テキストは「5日で受かる」に惹かれて日商簿記3級最短合格テキスト(ダイエックス)を購入、解説の仕訳が見やすく判りやすく感じたのも大きな理由でした。基礎はある程度出来ていたので、テキスト自体は3日で終了、週末を挟んで翌週一杯、問題集に取り組みました。

 とにかく問題演習が絶対的に不足していたので、通勤電車だけでは足りず、朝4時起きで問題を消化していきました。巻末の模擬試験を残してほぼ終了したのが本番1週間前!ここで予想問題に再びトライしたが、40点台!時間が圧倒的に足りませんでした。

 原因は仕訳やT勘定を丁寧に書き過ぎていたのです。T勘定では相手勘定科目名までご丁寧に書いていました。取りあえず、集計に必要なものだけ記入しようと思いながら、ネットを見ていたとき、「簿記検定ナビ」に出会いました。

 サイトで紹介しているT勘定の書き方例は思っていた究極の形でした。早速、勘定名を自分なりに短縮、下3桁の0も省略して仕訳から適用して既に解いた問題で書き方を練習しました。

試算表の計算用紙(下書き)・改善前
試算表の計算用紙(下書き)・改善前
試算表の計算用紙(下書き)・改善後
試算表の計算用紙(下書き)・改善後

 その一方で、「簿記検定ナビ」の仕訳問題150問を2日間で集中的に解いてみました。もちろん電車の中です。すると、仕訳が正確になっただけでなく、スピードが格段に上がって、第1問は5分程度で解けるようになっていました。さらに他の問題でも仕訳の正確性とスピードアップが大きな効果となって現れました。

 本番1日前に、残しておいた「最短合格問題集」の模擬試験をやったところ、89点が取れました。本番前日に初めて合格点が取れたのです。そして翌日、本番では自己採点93点で合格を勝ち取ることが出来ました。

 もう少しで満点も狙えた感触でした。諦めずに最後まで頑張って本当に良かった!!滑り込みで試験前日に初めて合格点を取った割には、急激に得点力がついた実感があります。

 これはある程度基礎が出来ていたからですが、最後の追い込みは「簿記検定ナビ」のお陰です。ありがとうございました。この勢いで2級も頑張ります。

試験日の1日の流れ

  • 5:00

 起床。前日、ノートに用意していた3分法の勘定記入問題(不得意分野)と精算表の簡単な練習問題を30分ほどで解答。ノートに書き出しておいた仕訳問題150問のうち間違えた21問を眺める。

  • 5:45~7:00

 普段どおり、犬の散歩をしてから朝食。そして出発準備。上記の教材全てと、ノートをバックパックに入れて準備完了!

  • 7:15

 出発。電車は30分ほど。中でノートに抜き出した仕訳問題を眺める。駅から会場までは歩いて20分強。

  • 8:30

 会場の席に着く。筆記用具、電卓、受験票を机の上に用意して待つ。机のガタツキをティッシュを挟んで直す。試験前は結局ノートを見ただけ。特に抜き出した仕訳問題を眺める。

  • 9:06

 試験開始。オーソドックスな問題だったので、予定通り「1->3->5->2->4」の順番で解いていく。第3問では終盤になってから、重複した仕訳を除いていなかったことに気づき、少し慌てたが、なんとか落ち着いて修正。この時点で予定の40分を過ぎていたので、合計チェックは後回しにして先に進む。

 第5問が終わったところで残り30分。第2問は問題なく終了したが、第4問は不得意の勘定記入問題。とりあえず仕訳をしてみたら、前半の2問は簡単に出来た。後半の2問は自信が無かったので深入りせず、第3問に戻って合計チェック。問題なし。

 この時点で10分ほど余っていたので、全体を再確認。終了30秒前に第5問の「現金過不足」の不明金の処理を忘れていたことに気づき慌てる。雑益とするところを雑損にしていまいアウト!結局、第4問の後半と、第5問の雑益だけ間違えて、自己採点93点でした。

  • 11:10~

 帰宅時に大原の解答速報をもらう。第1問だけだったが、全問正解だったので気分良く帰宅。翌日、全問の解答をインターネットで確認して自己採点。合格をほぼ確信した。

管理人からたおさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
 80点くらいです。ストーリー性があって読みやすいです。本の構成がハッキリしていてわかり易い、解答部分は赤字になっていて読みやすいです。問題集のレベルは少し易しいかもしれませんので、他の教材で補う必要があります。簿記を初めて独学でやる人にお勧めです。
 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 「Canon LS-154H」ですがお勧めしません。会社で10年ぐらい使っていて、コンパクトで使いやすいと思って使ってましたが、10桁だしメモリ機能以外の特別な機能は全く付いていない(00キーもない)ので、簿記用には物足りません。

 田口さんお勧めの「Canon HS-1220TUG」を先日購入しました。とっても使いやすいです。

 たおさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 ウォーキングです。判らない問題をすぐに解説を見ないで、歩きながら考えていると、結構解決できるものです。判ったときは、やっぱりリフレッシュします。また、紙も鉛筆も使えないので、暗算が速くなりました。
 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 試験対策本を買ったのが試験3週間前でしたが、せめてもう2週間早く始めていれば、最後にバタバタしなくて済んだと思います。

管理人コメント

 たおさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!簿記検定ナビの仕訳問題対策勘定科目の省略パターン一覧表を有効活用していただけたとのことで、管理人冥利に尽きます。

 一昔前までは「効率の良い下書きの書き方」や「ちょっとした受験テクニック」は専門学校に通わないと身につけることができませんでしたが、今はネットで(しかも無料で)それらを習得できる時代になりました。有効活用しない手はありませんので、積極的にご利用ください。

 あと、たおさんが現在使っていらっしゃる「Canon HS-1220TUG」は、簿記検定ナビで一番売れている電卓です。価格(2,000円弱)と性能のバランスが良いので、どの電卓を買おうか悩んでいる方にはおすすめの1台です。詳細は簿記電卓「CANON HS-1220TUG」の詳細レビューページにまとめましたので、興味のある方はぜひご覧ください。

たおさんが使われた教材や電卓のまとめ