豊富な問題演習量と戦略的な勉強スタイル…最強の組み合わせです!

  • 投稿者:あくあさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月半

受験のきっかけ

 仕事で経理に所属していますが、商業高校出身でもなく簿記の資格は未取得でした。業務上、特にハンデキャップは感じなかったため取得せずに今まできましたが、日本全体が不景気のおり、リストラにあった知人の就職活動の状況を聞き、書類選考に残るためにも資格は必要だと思うようになり、取得することにしました。また、経理に携わるものとして、それを資格という形で残したいという思いもありました。

使用テキスト

  • 日商簿記 光速マスター商業簿記2級テキスト(LEC)
  • スッキリわかる工業簿記2級(TAC出版)
  • 合格するための厳選問題集 日商簿記2級(TAC出版)
  • 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC出版)
  • 日商簿記2級第126回直前予想(TAC出版)
  • 日商簿記2級第126回を完全予想(ネットスクール)

勉強法

  1. 簿記検定ナビ2級仕訳問題対策を100回から最新分まで解く。2巡。どのテキストよりも説明がわかりやすかったです。
  2. テキストで弱い論点を重点的に全体を復習を含め学習。
  3. 工業簿記のテキストへ。スッキリわかるシリーズは問題もセットになっているため、学習しながら1巡。満点とれない問題について2巡。応用問題について3巡という形で学習。
  4. 過去問題集へ。まずは1巡。合格点に達しない回について2巡。各設問ごとにまとめて3巡(第1問を全部一気に解く。第2問をまとめて一気にとく…自分の陥りやすいミス、パターンを発見)
  5. 過去問題集を2巡終わった時点で、厳選問題集を解く。これも苦手論点について2巡。
  6. TAC出版とネットスクールの126回予想を解く。これも2巡。
  7. 20点とれない問題についてすべて復習。

 商業簿記については、仕訳問題を解いたあとにテキストを一読し、その後過去問に入って論点ごとに復習という形にしました。そのため、特殊商品売買については過去問でも仕訳で1問、3問目の決算整理事項で1問でるくらいだとタカをくくってました(商業簿記ではもっとも苦手な論点)

 問題集を一覧表にまとめて得点を毎回記録し、どの論点の問題が苦手かを分析して学習にいかしました。どういうミスで点を失うのかを箇条書きにし特に留意するようにしました。問題を解いたノートをすべて残し、そこにミスになった原因コメントを添えました。

 経理に携わっているため、普段目にするB/S、P/Lの作成についてはほぼ時間をかけず、本支店会計は得意な論点でしたので、前回出題ということで時間はかけませんでした。私の会社では、精算表は実務で使うことはありませんが、仕訳をきって集計するだけの作業なので問題はなかったです。

 私の諸先輩方にはやったことのない工業簿記で満点とれるかどうかがカギだと言われてました。また、過去問題では2,3問はほぼ20点をとれていたため、勝負は工業簿記だと思っていました。今回の第2問を見るまでは…(苦笑)

解答順番と採点結果

  • 解答順番:第1問→第3問→第5問→第4問→第2問
  • 第1問/12点、第2問/12点、第3問/18点、第4問/20点、第5問/20点

 第3問については、当期純利益の記入漏れです。終了後、冷静になって気付きました。第2問を見た瞬間凍りついてしまったため、軽いパニックでいつもはありえないミスをしてしまったと反省。第1問については、受託販売の仕訳以外に何を間違ったかわかりません。手形の更改も直前にテキストを読んでました。火災未決算の計算も間違えていないので、もしかしたら勘定科目の選択をミスをしたのかもしれません。

 第2問については、一番時間をかけ、仕訳をひとつひとつ積み上げた結果だと思います。正直自信はありませんでした。第5問については、シュラッター図を描きたかったな~。

感想

 経理業務を経験した上での受験でした。周囲には簿記は実務には関係ないと異口同音に言われてきました。実際の業務では、もっと複雑な仕訳のオンパレードですし、決算ってもっと複雑です。減価償却もこんなもんじゃないです、貸倒引当金の設定なんて超複雑です!

 ですが、財務諸表や試算表は実務上で見慣れていたこと、前払・未払・仮払・仮受・前受等については十分役に立ったと思っています。今後はもっと知識を深めるため、必要ないと言われつつも受験するかは別として1級を勉強していくつもりです。

試験日当日の1日の流れ

 当日一番気を使ったのは、体調と集中力です。試験前日は自分がベストな体調だと感じられる睡眠時間をとり、いつもの時間に起床。試験日というのを意識しすぎないため、普段どおりにテレビで報道番組とワンピースをチェック。

 いつもと違ったところは、普段はあまり口にしないガムを意識して噛んだことです。ガムを噛むと集中できるらしい?ので。(もちろん本番では噛んでません)あとは、温度調節できるような格好にし、食事は朝は普段通り、試験前は甘いパンを摂りました。

 試験会場には1時間前につき、まずは自分の該当する教室、机を確認し着席。まず、電卓がうちやすいか手の感覚を確認。その後、仕訳の問題を解きました。有価証券の売却と社債の買入償還の仕訳問題を中心に(結果でませんでしたが…)。会場の雰囲気に慣れるためでしたが、気持ち的には緊張してないようでも何度も解いた問題が思ったようにできず、「内心大丈夫かな」と感じました。

 試験終了後は、終わった~という安堵感と、受かったのかどうなのか?工業簿記は簡単だったような気がするけど…。2問目のインパクトが強すぎて、ほかの問題にすら自信がもてず、もやもやした感覚だったと思います。その後は解答速報がでてましたので、直後に確認すべきだったと反省していますが、とにかくその日のことは忘れたかった…。

管理人からあくあさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 私は仕事でずっとCASIOを使っています。慣れている電卓以外では打ち間違いをしてしましますので、使い慣れてる電卓が一番です。
 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 私は、未経験の工業簿記に力を入れました。工業簿記で40点中35点以上を目標にし、とにかく理解できない部分は何度もテキストを読み返したり、先輩に聞いたり。理解できるまで食いつきました。やっぱり面倒くさくても、簡単な問題でも、勘定連絡図をひたすら手で書いて覚えること。

 商業簿記は、かけた時間からいえば少なかったですが、その中でも仕訳に一番力を入れました、問題の配点が4点は大きい。簿記検定ナビの仕訳対策はすごくすごく説明がわかりやすいので助かりました。

 あとは過去問と予想問題が中心だったので、過去の出題傾向と変わると今回のように動揺してしまうんですねぇ。ネットスクールのウラ予想にある第2問も難しかったです。苦手な特殊商品売買についても過去に出た問題を中心に理解していたため、テキストの大切さを改めて感じました。

 あとは自分の解いた問題について一覧表にして、論点毎に分析。弱い論点については、何が苦手なのか、自分の解いた回答を見返し、解き方のくせや、小さなミスも含めて、回答にコメントを残して後で見返せるようにしました。その中でも、「問題文」をよく読むこと…これって結構大切です。特に本試験は気持ちが焦ったり、逸ったりしますので。

管理人コメント

 あくあさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!あくあさんの勉強方法は、いわゆる王道スタイルですので、これから勉強を始められる方は一から十まで参考にしても全く問題ありません…ていうか、ぜひ参考にしてください!

 まず、皆さんにもう一度見ていただきたい箇所は「勉強法」という見出しの1~7の部分です。普通にさらっと書かれていますが、非常に多くの問題演習をされている点にお気づきでしょうか?これぐらいの量をこなしておくと、全体の合格率が高かろうが低かろうが、一発合格する可能性は非常に高くなると思います。

 あとは、第126回試験の第2問について、あくあさんも問題を見たときには凍り付いて一瞬パニックになったそうですが、それでも結果的には20点中12点も取れており、「一番時間をかけ、仕訳をひとつひとつ積み上げた結果だと思います」と書いていただきました。このように、解答時間の最後の1分1秒まで粘り強く部分点を取りに行く姿勢はぜひ見習ってください。

 工業簿記に関しては、勘定連絡図を重視して勉強すること。総合問題を解くときには、問題文をよく読むこと、最後まで諦めないこと。よく考えてみれば当たり前のことなんですが、多くの受験生はその「当たり前のこと」が出来ていませんので、上記のことを常に意識して勉強に取り組むようにしてください。

あくあさんが使われた教材や電卓のまとめ