簿記の基本は反復!総合問題を解く際は、問題用紙のコピーも忘れずに!

  • 投稿者:セイヤさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約1か月半

勉強を始めるまでのあれこれ

 3級を約10年前に取得。その際は会社で研修から試験料まで負担してくれました。それから幾年月が経過して、すっかり簿記の知識も薄れていたので、今回の2級に関してはほぼゼロからのスタートでした。

 ネットで検索して、口コミで良さそうなテキストを選択しましたが、実際は買ってから何も手を付けずに時間だけが経過し、気付けば試験まで2か月を切っていました。今思えば、3級は楽に合格したイメージが残っていた為に、2級も3級に毛が生えた程度と思って舐めていた節があります。

教材・電卓について

 実際にテキストを読みだしたらなかなか読み進めずに、1日分の勉強範囲を読むだけで3時間以上もかかってしまいました。さすがに「これはやばいかも」と焦りだして、そこから毎日3時間は勉強したと思います。休日は5時間程度はしてたので、総計で140~150時間は勉強したかなという印象です。

 使用したテキストはネットスクールのサクッとシリーズです。下の2つは、後日追加で購入しました。以下のテキストと問題集しか使っていないので他との比較は出来ませんが、ほぼ初心者の私にもわかりやすくて、要点が絞られている感じがしました。特に、サクッとシリーズに付録でついてくる仕訳をまとめた小テキストは、空き時間や移動時間に見直すのに適していると思います。

 使用電卓は【CASIO JH-12VT】です。実はあまりこだわりがなく、近くの電器屋で安かったので買ったという程度です。一応12ケタというのは意識しましたが…。

基礎期の勉強方法について

 テキストで一通りの試験範囲を勉強するのに2週間ちょっと、そこから約1カ月は問題集をやりました。最初はパタ解きで、同じパターンの問題を「今日はこの論点」というように、まとめてするようにしました。そこで初めて試験レベルの問題をやったわけですが、テキストを1回読んだだけで解ける問題はほとんどありませんでした。

 自分と本試験とのレベル差に愕然としたものの、色んなサイトで「簿記の基本は反復!」と書かれていることを思い出し、同じパターンの問題をしつこくこなしていきました。問題を解いて、テキストに戻って…と繰り返すうちに、徐々に解き方のパターンが身についてきた気がします。

 やはり問題を実際にやってからテキストを見直すと、試験で問われる部分が鮮明になり、よりテキストを深く読み込めたので、時間がない場合はテキストはサラッと読んで問題集を解く、分からなければテキストに戻るというやり方が良いように思います。

直前期の勉強方法について

 パタ解きを2週間かけて一通り終えたので、試験2週間前からはラスパで時間を計って模擬試験を行いました。一通りやったといっても、その段階ではまだギリギリ70点ぐらいしか取れませんでした。そこで苦手な論点について再度パタ解きをやってみると、1度目よりも理解が深まっているのに驚きました。「簿記の基本は反復!」という事を実感した瞬間です。

 試験1週間前からは再度ラスパをやってみました。2回目ということもあり、ほぼパーフェクトに出来るようになりました。後から思ったことですが、問題集は2回以上解くことが必須なので、直接書き込まない方がいいということでした。私は1度目に書いたメモを消しゴムで消したりしてたので、出来ればコピーをするなどしてからやった方が効率的だったように思います。

試験日当日の1日の流れ

 試験の朝は普通に9時頃に起床して、子供と一緒に朝ごはんを食べながらワンピースを見てました。前日までにやることは一通りやったかなという気持ちだったので、ラスパに付いていた仕訳カードを眺めつつ午前中は過ごしました。

 お昼を食べて13時前に家を出て、試験会場には13時過ぎに到着(車で5分)し、会場でも同じ仕訳カードを見てましたが、あくまで時間潰しでした。隣の席では女性が複数のテキストとノートを広げて電卓を打って勉強されていたので、横目で見ながら「ここまで来てすることじゃないよなぁ・・」と思っていました。

 試験開始後は2分程問題を眺めて、1⇒2⇒4⇒5⇒3の順で解きました。1で初めて見る仕訳があって焦りましたが、じっくり勘定科目を見ることで解決しました。2はすんなりと合計があったので安心して次の4へ進みました。4・5はそれほど難しくはなかったのですが、ケアレスミスをしないように注意しました(結果的にミスしてましたが・・)

 3はあまりないパターンの問題だったので残り時間35分程をかけてじっくりやりました。それでも最後の問題は分かりませんでした。自己採点では1・2はパーフェクトでしたが、4・5でミスがあり、3は14点で合計84点でした。

試験を終えて

 簿記試験に限った事ではないと思いますが、前日までにしっかり勉強して自分に自信を持つ事が重要かと思います。試験会場まで来たら「何でも来い!」精神じゃないと駄目で、そこで猛勉強するのは自分の自信の無さの裏返しになるし、精神的余裕がない事になります(実際に上記の女性は不合格でした。)自信を持つことで余裕が生まれて、ちょっと変化球的な問題にも柔軟に対応できるといえます。

管理人からセイヤさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 おすすめするほどではありませんが、特別こだわりがないのであれば安くて普通に使える電卓だと思います。
 セイヤさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意なのは総合原価計算で、苦手なのは決算手続き(財務諸表作成)です。決算手続きは苦手というか、過去問や予想問題をやっても必ずどこかでミスをしていました。P/LとB/Sを同時に作る問題なら間違いに気づくのですが、気づいたとしてもミスを探すのも大変だし、片方だけだとそもそも間違っているかも分からないので、完璧ではなく1つ1つを確実にこなして、少なくとも部分点は獲得するという風に考えるようにしました。

 勉強方法としては、同様の問題を多く解くことで、問われる内容がある程度決まっているので慣れることと、時間を計って1問25分以内でするように心がけました。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 上にも書きましたが、同じ問題を最低でも2回以上は解くことが重要です。そのため、問題集や解答欄はコピーして使ったほうが効率が良いと思います。
 今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
 仕事では特に必要ではありませんが、社会人の一般常識として知っておいたほうが良い内容なので、今回受験しました。そのため、これ以上の資格への挑戦は今のところ考えていません。ただ、簿記の勉強自体は面白いと感じたので、時間があれば1級にも挑戦したい気持ちになりました。

管理人コメント

 セイヤさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!1か月半と短い期間中に150時間もの勉強時間を捻出し、見事に短期合格&1発合格されたのは「すごい!」の一言に尽きます。

 TACやネットスクールなどから出版されている過去問・予想問題などについては、「解答用紙無料ダウンロードサービス」が用意されていますので、問題を解く前にコピーする必要はありませんが、問題用紙については使い始める前に予め、3回分ぐらいずつコピーしておくと良いと思います。

 先にコピーしておけば、解き直しをする際に前回の書き込みを消しゴムで消す必要もなくなりますし、前回と今回の「問題用紙への書き込み」を見比べることによって、無駄な書き込みをしていないか、目立たせるところをきちんと目立たせているか(例えば、合計試算表の「合計」の部分)、などをチェックすることが出来ます。

 あと、セイヤさんは試験が始まってからすぐに問題を解き始めていませんが、この点もぜひ見習っていただきたいポイントです。問題用紙・解答用紙を一通りチェックして、どの問題が簡単でどの問題が難しそうかを判断し、解答順序の最終決定をします。この作業は1分、2分ぐらいの時間で十分ですので、問題を解き始める前に必ず行うようにしてください。

セイヤさんが使われた教材や電卓のまとめ