アラフィフ(around50)でも短期合格&1発合格は可能です!

  • 投稿者:さくら日和さん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月

はじめに~51歳の思い立ち

 昨年の夏になんとなく簿記でもやっとくか!と思い立ち、11月に簿記3級を受験しました。受験後は力つきて解答速報などは一切見ず、ほったらかしていましたが12月23日に通知が届き結果は92点。そこで「割とできるじゃん!じゃあこの勢いで3級を忘れちゃう前に2級を取っちゃえ!」という無謀なチャレンジが始まりました。

 でも、この短期決戦がかえってよかったかもしれません。毎日仕事をしながら、ましてや50過ぎの衰えた脳ミソには過酷でしたが何とか結果を出せました。

テキスト

  • 「すいすい簿記 マンガみてGO」商業簿記・工業簿記
  • 「サクッとうかる日商2級トレーニング」商業簿記・工業簿記
  • 「2級 出題パターンと解き方 過去問題集」

 以上はみんなネットスクール出版です。3級の時もこのシリーズを使っていたので慣れていましたし、説明文が親しみやすくわかりやすいと思います。「サクトレ」も問題集も解答用紙のダウンロードができて、その点も便利でした。テキストや問題集は同じ出版社のものにしたほうが使いやすく、混乱しないと思います。

  • 「資格の大原 日商2級総まとめ」商業簿記・工業簿記

 これは大原で2日間だけ講義を受けた時のテキストです。重要な要素はすべてつまっている感じで、これが完璧にマスターできれば万全だろうな~と思いました。でも私には正直中身が濃すぎて難しく感じました。

勉強スケジュール・進め方~きっちり2か月、時間との闘い!

  • 12月25日~1月4日

 クリスマスにテキストを購入し、勉強開始。商業簿記の「すいすい簿記 マンガみてGO」と「サクッとうかる日商2級トレーニング」を並行して進める。読んではすぐトレーニングの繰り返しでとりあえず一通り終える。

  • 1月5日~1月25日

 工業簿記も「すいすい~」と「サクトレ」を並行して行い、一通り終える。この間は商業簿記もほっとくと忘れてしまうのでチョコチョコ振り返りをするが工業に気を奪われているせいか忘れていることが多くてあせる。間違いノートを作り、ミスしたことや覚えられないことはどんどん書いていく。仕訳は簿記検定ナビ仕訳問題集を毎日昼休みにお弁当を食べながらこなすことを日課とする。

  • 1月26日~2月4日

 商業・工業ともにテキストの読み直し、問題のやり直しを繰り返す。ノートに毎日やった項目を記入し、片寄りが無いよう、まんべんなく勉強できているかチェック。どうしても苦手なものに固執してしまい片寄が出てしまうのをこうすることで防げた。

  • 2月5日~2月6日

 土日を使って大原の総まとめを受講する。講義のスピードについて行けず、問題を前にしても全く解き方がわからずしばしば固まってしまう。

  • 2月8日~2月9日

 大原の無料答案練習に参加。下書きの方法などが、慣れているやり方と違い、講師のやり方に習うか今まで自分でテキストを見ながらやってきたやり方を通すかでけっこう悩む。下書きの定型化は重要なので早くスタイルを確立すべき…と思いつつ、自分の一番やりやすい方法がどれなのか迷ってしまい、深みにはまる。

  • 2月10日~2月26日

 「出題パターンと解き方」をひたすら解き、過去問題4回分を時間を計っておこなう。苦手な問題は簡単な基本問題に戻って解きなおす。

勉強のポイント

  • 「図」をしっかり書けるようにする!

 工業簿記はとにかく「図」がきちんと書けるかどうかにかかっていると思います。本番1週間くらい前にすっと勘定連絡図が書けるようになってからようやく頭の中が整理できました。

  • 問題をよく読む

 皆さんもおっしゃっていますがとにかく隅々まで問題をよく読むことだと思います。時間との戦いなのでついつい読み飛ばしてしまいますが「どこから数字を持ってくるのかわからない」という時はたいてい何か読み落としています。落ち着いて読めば絶対ヒントがあります。

試験日の1日の流れ

  • 7:00~

 起床。軽く朝食。午前中は、テレビの東京マラソンをつけながら仕訳問題の復習のみ行う。

  • 11:30

 菓子パンとカフェオレをお腹に入れて家を出る。

  • 12:30

 会場に到着。こじんまりとした女子高で教室内も20人くらいで落ち着ける雰囲気だった。3級の時は大学の大きな階段教室で落ち着かなかったのでそれに比べると席の間隔も広くてかなりやりやすかった。始まる直前にチョコレートを食べて脳の活性化を図る。

  • 13:30

 試験開始。ざっと見て第2問が得意な特殊仕訳帳、そして第3問は予想どおりの本支店会計、第4問・第5問も全く歯が立たない感じではなかったのでほっとする。順番としては1→2→5→3→4。第1問・第2問はサクサクできる。第5問はできたけどあまり手ごたえがなく、第3問も思ったより時間がかかり、第4問でモタモタしているうちにどんどん時間がなくなり、気が付けばあと10分。ざっと見直して仕訳に書きもれを発見し、書き入れて終了。

  • 終了後

 しばし放心状態。やっと解放されたという思いでどっと疲れが出ました。でも結果はどうあれ2か月間できるだけのことはした~という思いで割とすっきり!解答速報は見ませんでした。全くできなかったわけでもなく、かと言って手ごたえもなく、あとは神のみぞ知る~という心境でした。見たところで自分の解答を覚えているわけでもないので・・・。

合格発表

 3月30日、ポストに二折厳禁の大きな封筒があるのを見たときにはドキドキしました。合格は本当に嬉しかったです。この2か月はきつかったですがその分本当に充実していました。50歳を過ぎてチャレンジしたことは自信にもつながったと思います。

 最後に、簿記を勉強中の中高年の皆様、きっと大きな何かがつかめると思いますので、最後まであきらめずに頑張ってください。成功をお祈りしています。

管理人からさくら日和さんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 電卓は特にこだわりはなく、以前から使っていたもので、「SHARP ELSIMATE EL-N412」です。慣れたものが一番だと思います。
 さくら日和さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意なのは伝票から仕訳日計表を作成することや特殊仕訳帳から試算表を作成することです。最初はやたら時間がかかりましたが慣れてきたらパズルのような感覚で解けるので楽しくなってきました。

 本支店会計は初めは苦手でしたが、下書きがきちんとできるようになり本店と支店の「貸借逆で一致」がすんなり合うようになってからはわりとスイスイ解けるようになりました。未達事項の仕訳や内部利益の控除はとにかく多くの問題をこなせば慣れます!

 全体的に工業簿記には苦労しました。ほとんどすべてを苦手と言ってよいほどです。基本的な問題はできてもちょっとひねってあると完全にお手上げで、何を問われているのかすらわかりませんでした。言葉も難しく、なじみずらい文章で「これって日本語か?」というくらい訳がわかりませんでした。

 ただひたすらボックス図を描き、勘定連絡図を描き、製造間接費差異の図を描く!初めは答えを見ながらでも図を描き写し、とにかく手を動かしました。論理的思考が苦手な私にはとにかく何度も何度も描いて、手と目を慣れさせるしかないように思いました。そうするうちに頭も整理されてきたように思います。

 解き方がわかってから図を描くというより、手さぐりでも図を描き始めることで解き方がわかってくる~という感じでした。

管理人コメント

 さくら日和さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!50才を超えてから、新しいことにチャレンジするのは大変だと思いますが、さくら日和さんのようにきちんと勉強すれば短期合格&1発合格も十分可能ですので、勉強を始めようか迷っている40代・50代の方がいらっしゃいましたら、本体験記を参考にして積極的に挑戦していただけたらと思います。

 さくら日和さんの合格体験記で一番参考にしていただきたいのは「とにかく手を動かしました」という部分です。簿記の勉強は、問題・解答・解説を眺めているだけでは点数が取れませんので、特に工業簿記の勘定の流れやボックス図などについては、何度も何度も書いて体で覚えるようにしてください。

さくら日和さんが使われた教材や電卓のまとめ