独自の試験対策を考案・確立。簿記の勉強は量より質を重視しよう!

  • 投稿者:JUSTYさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:週2日(土日のみ)を約3ヶ月

日商簿記検定を取ろうとしたきっかけ

 私は20代前半の男で妻子持ちなので貧乏で、さらにこの不景気。なんとか昇進したいのでその材料の1つに。というのと、最悪転職する事になったとしても少しでも資格を武器にしたいと思った為。そしてなんと言っても知名度のわりに割安な受験料w

事前情報収集

 とにかく子持ち貧乏な私ですが、ソフトウェア開発の仕事をしている事もありインターネットでの情報収集で比較的早い段階で多くの情報を仕入れる事ができました。(ちなみに対策情報収集前は簿記の知識はゼロでした。。)

 参考書はネットのレビューで高評価なものをチェックし同じものを実店舗の書店で内容確認し、自分に合ったものをネット購入しました。

  • 成美堂出版 超スピード合格!日商簿記3級テキスト&問題集
  • TAC 日商簿記3級 ‘09年2・6月検定対策 合格するための過去問題集
  • 成美堂出版 ここが出る! 日商簿記3級 完全予想模試

 なぜ、参考書と過去問の会社が不一致なのかと言うと、参考書はどうしても内容をじっくり見てから購入したかったので実店舗にあったものを選択したからです。過去問は評判の良いTACにしました。通常は全て同じ出版社の方がいいかもしれません。

 困ったのが電卓です。「高機能のものは使えない」などの情報もあり、悩んだ末、SHARPのEL-G34を買いました。高かったのですが、1級まで目指せるものをと思い購入しました。実際に専門学校で使っているとの事でこれなら電卓がダメで退場させられる事もないだろうとの考えもありました。

 電卓をペンを持つ手とは逆で打つと後々効率が良い事も知りました。打つ早さは重要ではないとの情報もあり、速さよりも「左手で打つ」事に力を入れました。加えてネット巡回中に暑さ、寒さ対策も重要だと知りました。121回は2月でしたので手を暖められるようカイロを準備するようにしました。

 INPUTの時期とOUTPUTの時期が必要という事も知りました。これは、大原やTACのサイトで講義スケジュールを参考にしました。

  • INPUT期 → 新しい事を覚える(参考書学習)
  • OUTPUT期 → 覚えた事をテストする(過去問・模試)

独自の試験対策(もしかしたらネットに載ってるのかもしれないですが。。)

学習の際、シャープペンシルと消しゴム以外は使わない】…試験では使用不可であり、色掛けで覚えても、実試験中は全て真っ黒の文字を見る訳なので、本番に極力近い条件で取り組む為。

携帯の待ち受けに間違えた所を箇条書きで表示】…毎日見るので意識するようになる。

過去問の「問題用紙」もコピー機などで印刷し、実試験に近い形で2時間取り組む】…初めての受験となるので、とにかく本番に近い環境にして当日の緊張を緩和できるようにしました。

自宅とは離れた場所で学習する】…「勉強の時間」という切り替えを体に染み込ませる為、普段の行動範囲と少し違った場所で学習するようにしました。

問2、問4を一番最後に】…過去問を解くうちに思った事ですが、私個人的には、問2、問4は「これをやっておけば間違いない」という予想がつけづらい問題でした。配点も低い事が予想され、かつまれに難しい問題が出るので、問2、問4は最後に解く事を試験前から決めていました。

使い慣れたメーカーの新品消しゴムを無駄に多く持っていく】…簿記の回答用紙は表組になっているので特に問3、問5は解答欄が狭く、消したい所をピンポイントで消す必要がありました。その為、新品消しゴムを2個持参し、試験に臨みました。カンマの位置が間違っていた場合などにも有効かと思います。試験中に消しゴムを1つ落としてしまうハプニングもありましたが、もうひとつ卓上に置いておいたので、試験管を呼ばずに続行できました。

ワークライフバランスを大事に】…家庭を持っている方は特に気を使った方が良いと思います。私は、はじめは仕事のある平日も毎日勉強していましたが妻とケンカした後などは正直勉強に身が入りませんでした。家族の理解も得る為に、体調が悪い日は勉強しない事や、決まった日時に勉強するよう約束してお互い安心した上で勉強する事をこころがけました。

学習の流れ

【INPUT期】…参考書をベースにし、内容をノートに書き込み学習を行いました。めんどうでもノートに書くという点を重視しました。参考書に書いてある事も重要なポイントはあえてノートに書きました。ネットの意見では参考書に書き込む事で効率アップを図っているものが多いですが、覚えが悪く、勉強が苦手な自分は遠回りでもそうしないと覚えないので、あえてノート重視にしました。

【OUTPUT期-初期】…INPUTの時期にて、一通り参考書付属の問題を網羅した時点でOUTPUT期に移行しました。OUTPUT期の初期は全く過去問を解けなかったが、焦らず参考書を開きながら出来なかった過去問の理解を深めたのが結果的によかった。

【OUTPUT期-中期】…あとはひたすら過去問を繰り返し解きました。繰り返し過去問を解く際の注意点として、100点満点中70点を切るようであれば、間違えた個所をじっくり検証しました。そして70点を越えるまで、次の過去問は行いませんでした。(しかしこの方法だと多くの過去問にチャレンジできないのであまりオススメではないかもしれません。実際、109回~112回までしかできませんでした。)

【OUTPUT期-試験直前期】…今まで参考書付属の問題集や過去問で間違えた個所を全て洗い出し、そこを重点学習しました。

【OUTPUT期-試験前日】…1日全てを予想模試に費やしました。予想模試を4回分解きました。間違えた個所をノートにまとめてチェックしました。23:00に就寝しました。

【試験当日】…AM3:00起床。この時間に起きた理由は、模試を試験前に1回は行っておき、時間配分の感覚を失わない事と、起床後3時間は脳が活発に働かないというのをどこかで聞いたような気がしたからです。(あいまいですが。。)

実際に私が受験した試験会場のデータ(○○商工会議所)

  • よくある長いテーブルで試験が行われる。
  • テーブルには受験者2名を両サイドに配置。
  • 受験票をテーブルの左端か右端に置く事になっている(右端か左端かは席により異なる)
  • 受験票と共に身分証明書を置く(この「受験票」「身分証明書」はテーブルから落ちそうで非常に気になるので、テーブルに張ってある受験番号のシールにはさんで固定してしまう事がポイント!)
  • 持ち込める物が厳しく制限されているはずだが、他の受験者は普通にテーブル上に筆箱やジュースが乗っていた(しかし、試験管によってはダメな場合もあるだろうからそもそも疑わしい事はしない方が無難だと思われる)
  • 問題用紙、回答用紙はA3横の真ん中にミシン目で折られている形式で、切り離してはいけない。その為、次の問題に進む際、気をつけながら折り返したりする必要がある。
  • 回答用紙の全ての用紙に受験番号・氏名・生年月日を記入する。これは試験時間には含まないので安心して良い。
  • なぜか、試験開始時刻から試験についての説明が始まるので試験開始時間が9:07からとなった。当然終了時間も延びた(これは予想外の展開だったのでかなり焦りました)
  • 試験会場に掛け時計があった。正面と右サイドにある(もしかしたら会場によって違うかも)
  • 試験管が30分毎ぐらいに経過時間をアナウンスしてくれる(終了前は10分前など。しかし、これも試験管の性格によって違うかも)
  • 10分前に着いたが、もう9割が席についていた。
  • 受験者は中年1割、学生6割、若い社会人3割といった割合(3級の場合)

試験日当日の1日の流れ

  • AM3:00 起床
  • AM4:00 試験会場の近くのファミレスで模試を行う。
  • AM6:00 採点&間違えた箇所のチェックと復習。
  • AM8:30 ファミレスを出る。試験会場へ移動。
  • AM8:50 試験会場の席へ到着。もうノートやテキストは見返さない。
  • AM9:00 試験の「説明」が開始される。(予想外!!)
  • AM9:07 試験開始
    • 問1を全て解く。しかし、1つだけ分からず保留。
    • 問3を解く。仕訳→T字→回答用紙。一発では貸借が合わなかったが、なんとか貸借が合う。
    • 問5を解く。仕訳→回答用紙。何度やっても貸借が合わず、残り時間10分を切ったところで貸借が合う。
    • 問4を解く。運よく楽勝だった。
    • 問2を解く。もうこの時点で残り5分を切っているので、スピード重視で解く。
    • 最後に問1の保留にしていたところに取り掛かるが冷静になれずタイムアップ。
  • 自宅でネットの速報にて自己採点。
    • 問1:5問中4問正解
    • 問2:4問中2問正解
    • 問3:1つの仕訳ミス以外はパーフェクト
    • 問4:パーフェクト
    • 問5:1つの仕訳ミス以外はパーフェクト

 大原、LEC、TACの回答速報で採点しましたが、自分の回答記憶が正しいという前提でどれも合格点ギリギリでしたが運良く合格していました。

管理人コメント

 JUSTYさん、合格体験記のご投稿、ありがとうございました。お仕事でソフトウェアの開発をされているだけあって、重要なポイントが非常にうまく、見やすくまとめられている合格体験記だと思います。試験会場についても詳しく書いていただいていますので、初受験の方はぜひ参考にしていただきたいです。

 さて、早速内容に入らせていただきますが、まずは、過去問を本試験と同じ2時間で解いたり、問題を解く順番を予め固定されている点は、受験生全員の方に見習っていただきたいポイントです。「3級は簡単だから大丈夫」と言って基本的なことを疎かにしている人に限って、本試験の初見の問題でパニックになることは良くあります。JUSTYさんのように、戦略的な勉強スタイルの遂行を心がけるようにしてください。

 ここで、過去問を解く際にひとつ注意していただきたいのは、必ず間違えた問題の復習をすることです…とここまでは当たり前ですが、間違えた論点をノートに記録して統計を取ることを個人的におすすめします。例えば、保険料の前払いの処理に関する論点を間違えた場合は、日付とともにその旨をノートに記録しておいて、ある程度溜まってきたら自分で統計を取ってみてください。

 実際にやっていただければすぐにお分かりいただけると思いますが、間違える論点というのは毎回同じことが多いです。これをやることによって「いつも間違えてしまう論点を把握することが出来る→重点的に復習できる」ようになりますので、復習をより効果的・効率的に進めることが出来ます。

 とても参考になる合格体験記を投稿していただいたJUSTYさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきました。本当にありがとうございました。

JUSTYさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • テキスト:超スピード合格!日商簿記3級テキスト&問題集(成美堂出版)
  • 過去問:合格するための過去問題集 日商簿記3級(TAC出版)
  • 予想問題:ここが出る!日商簿記3級完全予想模試(成美堂出版)
  • 電卓:SHARP EL-G34(教育用電卓ですが、資格の学校TACの窓口で買えます)
  • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。