簿記のルールを覚えるために「徹底的に仕訳を解く」ことをおすすめします!

  • 投稿者:あんにゃもさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約3か月

はじめに

 私が簿記検定を受験してみようと思った理由は、2012年度の法律系資格試験に合格し、同期合格した方が独立開業に向けて「基礎的な知識でもあれば役に立つと思う」と3級を受験し、合格したとの報告を受けたからでした。

 当時、私自身は別の資格試験の勉強に入ったばかりだったので、自分の試し受験が終わり次第取り組むつもりでいましたが、簿記は「何となく難しそう、自分には合わなさそう」というイメージが強かったため、どんな勉強をするのかだけでも見てみたくて、同期合格者が「この1冊だけでいけたよ」と言っていたことと、手に取りやすい価格だったので「参考程度に」のつもりで気楽に1冊目を購入しました。

 試し受験が終わり、本格的な試験勉強開始とともに簿記の勉強を始めたのですが、数ページ読み進んだ所で興味が持続せず、本命の資格試験の方ばかりが気になり、「今すぐじゃなくてもいいや…」と平行しての勉強は断念し他資格試験の準備に集中しました。

 翌年の資格試験は残念な結果に終わり、この年にも平行勉強を考えたのですが、やはり頭の数ページで興味がなくなり、よそ見をしている余裕はないと判断し再度放置しました。

 その後本命の試験が終わり、やっと簿記だけに集中できる環境になったので、「今度こそ最後まで」のつもりで取り組みました。

テキスト・電卓について

【60点】簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級

 同期合格者が「この1冊だけでいけたよ」と言っていた参考書で、最初の1冊としてはイラストも漫画もあり、入りやすい本だとは思います。

 ただ、「理屈はあまり考えずに、丸覚えしてください」「とりあえず覚えてください」といったものが結構あり、丸覚えではなく理由からしっかり詰めていくタイプの勉強を好む私としてはかなり苦痛に感じる部分が多くありました。

 学習初期の頃に興味があまり持てなかった理由も、この本の「とりあえず覚えましょう」にあったのではと思います。

【80点】パブロフ簿記3級(iPhoneアプリ)

 隙間時間に仕訳問題が出来ればと思い、上記テキストと一緒にDLしました。学習したところを繰り返し練習しました。試験当日は注意事項の説明が始まる直前まで、このアプリで問題を解いていました。

【85点】簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 総仕上げ問題集

 テキストのほうで仕訳自体はある程度できるようになりましたが、過去問題集を持っていなかったので、1冊目のテキストが全部終わった後にこちらを購入しました。

 問題別に対策が立てられていますが、1問目の仕訳問題以外、殆どまともに解けなくて愕然としました。仕訳は出来るけれど、仕訳しか出来ない感じで「試験対策」を全くしていなかったことに気づき冷汗が出ました。過去問を一度も見ずに勉強を始めてしまったこともいけなかったと思います。

 また、パブロフ流では勘定科目の左右については指摘があっても、上下の位置を意識しながら学習することが出来なかったため、5問目の問題で左から右に数字を写す時に、「損益計算書」に写すのか「貸借対照表」に写すのかがわからず直前期に非常に焦りました。

 その後、下記の参考書をこなした後で再度こちらの問題集を解きましたが、理屈がきちんと理解できた後では「試験対策」としてとても使いやすい本でした。

 付属の模擬試験と合わせて時間配分の練習と実力試しにはとてもよかったです。ただ、2問目と4問目にもかなり割いている感じなので、下記の参考書を買っていなかったら3問目、5問目対策に遅れが出たかもしれません。

【85点】日商簿記3級 合格これ1冊

 仕訳は出来ても試験問題が解けないことに焦り、Amazonでの評価が良かったことと、「なか見!検索」で私が一番理解不足だった勘定科目の位置についての解説が書かれてあることがわかったのですぐに購入しました。本試験の1ヶ月前でした。

 解説には問題ごとに(B/S)や(P/L)が書かれてあるので目で位置を確認することができ、「今はここの話をしている」「費用で計上してたのを資産にしたからこことここのこと」など(T/B)全体を把握しながら学習することが出来ました。

 パブロフ流で丸覚えした箇所もしっかり解説されており、最初からこの本を手にしていれば良かったと思いました。位置とその場所の意味が理解できるようになると、苦手だった経過勘定が解けるようになりました。

 パブロフ流では「ゴロで覚えよう、未だから足すだね」と言った感じで、足すと言われても右左どちらに書くのかが分からず困りましたが、しっかり理解できるようになってからは迷わなくなり、本試験でも経過勘定を計算するときには、間違わないように簡易に図を書いて「ここのことだから右に書く」などと意識しながら解きました。

 模擬試験と本試験の過去問が1回分ずつ入っていて、試験1週間前に本試験の過去問を時間内に解き、合格点が取れたことは試験への自信につながりました。

【100点】簿記検定ナビ 仕訳問題対策(3級)

 模擬試験は数冊合わせて10回分以上ありましたが、過去問題は「合格これ1冊」についていた1回分しかなかったので、仕訳問題だけでも「実際」を見ておくべきだとDLしました。全部の問題をプリントアウトし、解答と解説はPCで見る方法にしました。解説も詳しく書いてあり、すごく役に立ちました。

 何度解いてもどうしても苦手だった「現金過不足」の問題を徹底して解きました。解説ページには「第○回にも出題」と出題回がすべて列挙されているので、書かれてある回に飛び、現金過不足の問題だけを集中的に繰り返して解き、無事すべての問題をばっちり解けるようになりました。

 自分で出題回をチェックしていたらすごく時間がかかったはずなので、とても助かりました。パブロフ流の優しい表現での問題に慣れていたので、本試験の硬い表現の問題文に「すごく難しそう…大丈夫かな」と不安になりましたが、数をこなしていくと怖さもなくなりました。

 「現金過不足」以外は全部を3回解き、実際の試験でも似たような問題が出てくれたので、無事満点を取ることが出来ました。仕訳問題対策をやっていなかったら絶対に取れなかったと思います。問題数が多くて大変でしたが、やって本当に良かったです。

【90点】簿記検定ナビ 第141回 日商簿記検定3級・簿記ナビ模試

 過去問検討は本来なら自分でやらなければいけないのですが、時間もなく過去問すら購入していない状態だったので、非常に助かりました。第141回にあわせた予想問題なので、本試験のつもりで2回解きました。

 1回目は時間が足りず、メモ用紙から解答用紙に数字を書き写せずギリギリの70点でした。それまでは全部を計算し終わってからメモ用紙を見ながら写していたのですが、計算が終わって埋まる枠が出来たらすぐ書き写す方法に変更しました。

 2回目は、同じ問題をすでに1度解いているにも関わらずやはり時間が足りず、点数は89点まで伸びましたが全てを解ききれずでした。本番でも時間が足りないかもと不安になりましたが、部分点を積み重ね合格点を取れればいいと気持ちを切り替えて最後まで諦めずに勉強を続けました。

電卓 CANON HS-1220TUG

 1冊目のテキストを購入したときに、検索で簿記検定ナビに行きあたり、おすすめ簿記電卓の記事から購入を決めました。大きな表示で見やすく、打ちやすいですが大きめサイズです。試験会場ではもっと小型の電卓を持っている受験生が多く、音も静かなようでした。

 右手にペンを持ち、左手で電卓を使うようにと書いてあるテキストがあったのですが、私はどうしても左手で電卓を使うことに慣れなかったため諦め、最後まで右手でやり通しましたが、本試験の席が右端で、右上には身分証明書や受験票を置かなければならず、右側に電卓を置く場所がなくなってしまうので少し困りました。

 本人確認が終わった後は受験票などを机の左側の空スペースに移動し、電卓の位置を確保しました。

学習方法

 ひたすら手を動かして何度も書いて解きました。アプリでも繰り返し問題を解きました。テキストの練習問題、模試の解答用紙を数組ずつコピーして、すべて書き込みながら練習しました。

 毎日長時間かかりきりでの勉強は出来ないので、それぞれのテキストの単元ごとを1日分と決めて、その日のノルマだけは必ずクリアするという方法でやりました。

 練習問題を続けていくうちに、1問目、3問目、5問目は安定して点数が取れるようになったので、テキストの指示通り1問目→5問目→3問目の順で解くことを決めて模試に取り組みました。

 2問目、4問目の問題を最初にチラッと見て、深く考え込まなくても解けそうな問題であれば3問目の前に解き、時間がかかりそうなら後回しにして最悪どちらか1問を捨ててもほかで合格点が取れるように、大問3問を解ききることを目標にしました。

 メモ書きから解答用紙に写したり、解答用紙上で左から右に書き写す時に場所を間違えるミスが何度かあったので、練習問題を解いている間はずっと定規を当てて問題を解いていましたが、本試験直前に「定規は使えない」ことが分かり困りました。

 ブログなどで定規の代わりに、受験票や身分証明書、使っていない問題用紙や下書き用紙を使うとあったので、本番では受験票を定規代わりに使いました。

 ひたすらテキストを読み、実際に問題を解くを繰り返していただけなのでまとめノートはありません。丸覚えしましょうとテキストに書かれていたときは、暗記用に図を書いたことなどもありましたが、その後理論的に理解できたので不要になりました。

 すべての問題集のすべての問題に?がつかなくなった後で、模試を解き始めました。本試験の2週間前でした。毎日1回分の模試を解き、週末は午前午後で2回分こなしました。

 模試に入った時期が遅かったので、全部解いてから本試験に行けるか不安でしたが、何とか全部解くことができ、すべての回で合格点が取れたのでこの調子で本試験も頑張ろうと思いました。

 また、最初はずっと全ての勘定科目を漢字で丁寧に書いていたのですが、時間短縮の必要性があるとわかってからは、略しすぎない程度に略し、同じような略になる科目で写しミスをしないように、記号なども使うことにしました。

 ローマ字の略は私には見づらかったので、漢字とひらがなと記号を使いました。転記した仕訳の横にレ点チェックを入れていたので×印はレ点と見間違いそうなので使いませんでした。

 手形は手に○をつけて目立たせ、受取手・支払手と略し、写す時には○を見つけ「受」と「支」だけに注意しました。受手、支手と略してみたら、受取手数料や支払手数料と紛らわしくなったので面倒でも2文字まで書き、手を囲むことで目立たせました。

 細かい字で書くと紛らわしくなる「前受金」と「前払金」は「受」の下に波線を引き、「払」の下には二重線を引くことにしました。書く手数は増えますが、波線を引いたこと、二重線を引いたこと自体が記憶になり、写す時に「前受があったはず、前払があったはず」と思い出すことができ写し落としへの注意になりました。

 また漢字がたくさんある中にひらがなの並びがあると目立つので、当座預金は「とうざ」とひらがなで書くことにしました。

 買掛、売掛もリストになっているものから探そうとすると数も多く埋もれやすいので、「買かけ」「売かけ」と漢字とひらがなを組み合わせ、さらに「買」「売」の漢字を他よりも大きく、「かけ」を小さく横に添えるように書くことで掛けの仕訳を目立たせた上で、売かけと売上を見間違わないようにしました。

 数字は「,000」を-などで略す人もいると見たのですが、私は電卓入力が苦手で、音で「0」を押した数を確認しながらでないと安心できなかったので、しっかりメモの数字を見て打つためにも省略することはやめました。

試験日の1日の流れ

  • 5:30

 起床。ごはんを食べてすぐに出かけると必ずお腹が痛くなるので、かなり余裕を持って早めに起床。

  • 7:20

 自宅を出発。

  • 7:40

 電車で移動。乗り換えなしで会場につく路線なので、ほかに受験生がいるかもと思って見渡すと、両隣も向かいもドアのそばに立っている人もテキストを持っていました。

 次の駅からも受験生らしい人がどんどん来たので「こんなにたくさん受けるんだ…」と少し緊張しましたが、電車内でアプリの仕訳問題をしている間に落ち着き気にならなくなりました。

  • 8:20

 会場近隣の駅に到着。私大の大きいキャンパスが会場だったため、駅から会場までずっと人が続いていて迷う心配は一切ありませんでした。

  • 8:40

 掲示板の案内を見て自分の教室を探し着席しました。会場のあちこちに係りの方がいて、係りの方のほうから「教室はわかりますか?」などと声をかけてくださいました。

 教室の掲示板で自分の番号を探しているときにも声をかけてくださいましたし、席を確認し荷物を置いてからトイレを探して廊下に出たところですぐに入口近くの女性の方が「おトイレですか?向こうの奥にあります」と教えてくださりました。今までに資格試験を多数受けきましたが、こんなに丁寧な係員の方のいる試験は初めてかもと少し驚きました。

 教室自体は広めでしたが、3人席の右左の端に一人ずつ座るようになっていてその机自体が少々狭いように感じました。

 9時からの注意事項の説明までずっとアプリで仕訳問題を解いていました。電車で最初から解きなおしはじめ、説明開始までに全部を解き終わることができ、ちょっとした満足感と「仕訳は大丈夫だ」という安心感が出ました。

 周りを見るとテキストや問題集を開いている方が多く、スマホ(アプリ)を触っているように見える人はいませんでした。

  • 9:00

 注意事項の説明と解答用紙の配布。試験開始前に氏名等を書くように指示されたので、解答用紙をチラっと見て5問目に精算表が出ていないことにちょっとがっかりしました。でも財務諸表の対策もしてきていたので、あまり不安にならないように気をつけました。

  • 9:15 試験開始

 まず全体をざっと見て、解く順番を考えました。1問目は特に大きな変更はなさそうなので予定通り1問目から。次は5問目を予定していたけれど財務諸表だったのと、問題文自体がとても読みづらい感じだったので、仕訳の数は多そうだけれど3問目をキッチリ片付けてからにしようと予定を変更して「1→3→5」の順番にしました。

 2、4はどこに入れようかと考えたところ、4問目は文章問題なのでとりあえずわかるものを3問目の後に。2問目はしっかり落ち着いて日付を追って書きさえすれば全部埋められると思ったので、とりあえず先に5問目を解いてみて、詰まる箇所が出たら頭を切り替えて2問目に行こうと思いました。(配点の高さから5問目を優先しました)

1問目

 問題なく解けました。5題目の解答で割れていたようですが、租税公課以外全く思いつきもしませんでした。過去問の仕訳を解いていたおかげで引っかかりやすいであろう引っかけも回避できました。結果は20点でした。

3問目

 焦らず丁寧に仕訳をし、二重のものを消してT字勘定に写しました。全く同じ出題形式の問題を解いていたので、迷った所はありませんでした。

 問題集を解いている時に、表の下の方の科目は1度しか仕訳に出てきてないものが多いことに気づいたので、解答欄の下の方の科目から、計算をして埋めていきました。下から上に向かって埋め、途中写すだけの科目などを先に埋めたりしながら全部を埋めました。

 それぞれ左右を足してみると12月末残高は一致したものの、月中取引高に9,000円の差が出てしまいました。T字勘定なのでそれぞれの計算の見直しはしやすいですが、確かめ計算を今すぐするべきか、後回しにするべきか少し悩み、解答用紙の借方の合計を書く場所のすぐ下に「9,000足りない」とメモ書きして後回しにしました。

 12月末残高が一致しているということは、ミスの箇所はそう多くないはずなので部分点は十分狙えると判断したからです。

4問目

 穴埋め問題が出るとは思っていなかったのでびっくりしましたが、部分点狙いの4問目なので、できるところだけでいいやのつもりで読み進めました。(イ)が分からなかったので「合計」と書きました。

 表の形は目で見てよく知っているものの、その表の名前自体はあまり気にしたことがありませんでした。こういった知識を問われると弱いのは、単純に勉強不足だなと思いました。

 ほかの4箇所の答えには自信があったので深く気にしないようにし、次の問題へ移りました。結果は8点でした。

5問目

 このような形での出題を見たことがなかったので少し動揺しましたが「満点を取る必要はない、1箇所でも多く部分点を取るんだ」と気持ちを切り替えて取り組みました。

 おそらく決算整理事項に書かれてある8項目の部分が得点配分になるのだろうと踏んで、1項目ずつ分かる所から計算を始めました。

 項目5の備品の減価償却の直接法自体は知っていたものの、この形で解いたことがなかったので、どうしても計算すると小数点の数字が出てしまい、この科目の計算を諦めました。残りの3項目を計算した後で、頭を切り替えて先に2問目に行くことにしました。

2問目

 全部の日付の仕訳をして、当座預金の残高をチェックするだけなので特に問題はありませんでした。このタイプの問題もしっかり練習していたので、単純な記入ミスだけに気をつけました。結果は10点でした。

3問目-2(見直し)

 5問目の減価償却を考えるより、3問目のミスの箇所を見るける方が早そうだと判断して見直し計算をすることにしました。

 仕訳からT字勘定への写しも、勘定の計算も、計算から解答用紙への写しもあっていて、どうしたものかと悩んで諦めかけつつも、もう一度T字勘定からの解答用紙への写しミスをチェックしたところ、売上の借方を見ると1,000と解答用紙に書かれてありました。

 売上の借方は10,000で、仕訳に出てきたのはこの10,000の1回だけで、T字勘定で計算すると借方が消えて貸方だけが残り、借方の合計は転記するだけなので、そこでミスが出たようです。

 自分ではしっかりメモ書き通りに10,000と書いたつもりが1,000になっていて9,000足りなかったわけですが、このミスに気づいたときの安堵感から「これでバッチリ左右が合う!」と思わずニンマリしてしまいました(笑)

 大問のうち1と3の2問に不安がなくなり精神的にすごく楽になりました。「9,000足りない」のメモを消し、合計額をしっかり書き込みました。結果は30点でした。

5問目-2(分からない箇所を考えてみる)

 色々と考えてみたのですが、試験中にはどうしても思いつかず。雑損も計算できなかったため、合計金額から推定することもできず。ほかの箇所に計算ミスがないかしっかり確認し、確実に部分点がもらえるように注意しました。結果は24点でした。

 既に記入した解答の自信度から5問目からは最低でも部分点を1箇所分貰えれば合格には届くと思ったので、残り5分のところで考えるのをやめ、解答欄の漢字のミスや書きなおしで消えてしまって見づらいところなどがないかの確認作業に移ることにしました。

 ゆっくり指さし確認で漢字を確認し、数字が読めるかを確認して試験を終了しました。

※試験時間中に途中退席したのは1人だけのようでした。

※残り時間のアナウンスがあったときに、かなり大きな声で「え?!もうそんな?!!」と言った男性がいました。電卓の音はするものの全体としては静かな会場なので、人の声にすごくびっくりしました。

  • 11:15

 試験終了。解答用紙の表紙も含めすべてを回収して、枚数の確認後解散となりました。大勢が一気に駅に向かうので大行列でしたが途中予備校の速報をもらいつつ、ざっと解答を確認し、1問目と4問目の解答速報に小さくガッツポーズをしながら帰りました。

 4問目の(イ)は不正解でしたが、不正解だと思いながら書いたのでほかの箇所が全部合っていたことのほうが嬉しかったです。初めての簿記試験で緊張もあったので、無事に終わってとにかくホッとしました。

試験終了から合格発表まで

 家に帰って少し落ち着いた頃から、予備校各社が解答速報を出し始めたのでチェックしました。2問目は簡単にですが答えをメモ用紙に書いてあったので、この解答速報で満点を確認できました。

 3問目はそれぞれの科目の金額はメモ用紙から分かりますし、合計金額も合っていたので、おそらく全部の科目にミスはなかっただろうと30点を計上しました。

 5問目は配点部分がどこになるかで多少点数は上下するけれど、数校の解答速報を見る限り少なくとも7箇所分は合っているようなので、合格点自体は問題なく取れているだろうと判断しました。

 解答速報で試験日当日に合格を確信できたのはとても良かったのですが、商工会議所によって発表日にバラつきがあることを知らなかったため、ほかの所でどんどん合格発表がされているのに、最後の最後まで待たされていることにちょっとだけジリジリしました。

 いくら合格だろうと思っていても、試験は結果が出るまで何が起こるかわからないので「早く教えて!」という気持ちが12月に入ってからすごく強かったです。地域的に結果の早い場所を選べるのであれば、そちらを選んだ方がいいと思います。

 結果発表は12/18に郵送でとのことでしたが、17日に郵送で封筒が届きました。運悪く出張中だったので、受け取った家族からの写真付きメールで知りました。

 ≪二折厳禁≫と書かれた封筒なので、おそらく合格証が入っているのだろうとは思いましたが、電話先で開封してもらい、合格と各問題の得点を聞きました。予想していた通りの得点でした。大丈夫だとは思っていましたが、それでも実際に合格証を手にできて本当に嬉しかったです。

 もうやめちゃおうかなと何度も思った簿記ですが、今は簡単な帳簿つけ位なら自分でできるかも知れないなと思えるようになりました。私自身の独立開業はまだもう少し先になりそうですが、得た知識はきっと役に立つと思います。

最後に

 「簿記3級程度は簡単だよ」といったことを聞くことがあり、私自身も「資格試験というか検定でしょ?」と思っていたところがありましたが、いざ始めてみるととても難しく、内容もつまらなく感じ、やめようかな思うことがありました。

 簿記試験は知識を問われるというよりも、ルールを正しく覚えているか、実際に使えるかを問われる試験なので、ルールを覚え込む作業を上手く乗り越えないと途中で嫌になって投げ出してしまう事になるのかもしれないなと思います。

 でもルールさえわかってしまえば、問題がちゃんと解けるようになるので一気に楽しくなります。問題によってはパズルのような感覚でとても面白いです。

 私の場合は最後まで根性でそのまま進みましたが、合わないな、つまらないなと思ったら諦める前にテキストを変えてみるというのも一手かもしれません。

 楽しくなれば勉強は捗りますし、続ければ続けるほどルールはしっかり自分の中に刻まれて、短時間で解けるようにもなると思います。

 また、苦しいのは知らないルールを覚える最初の段階だけです。試験対策としてそれぞれの出題傾向にあわせた練習をする必要はありますが、どんな形で出されても「ルールさえ分かっていれば」必ず解ける問題です。

 芸術系のコンクールのように「(合格)該当者なし」という結果は絶対にありませんし、70点取りさえすれば周りがどんな人たちであろうと絶対に合格できる試験です。ルールを覚えることを第一目標にして、まずは一順頑張ってみてください。

 ルールを覚えるにはとにかく仕訳を解きまくることが一番だと思います。仕訳が出来ないとどうにもならないので、とにかく仕訳ができるように頑張ってください。その後で各問題の対策に乗り出しても決して遅くはないと思います。

 次回を最後に試験範囲が変わるようなので、次回、次回以降の受験生さんは大変かもしれませんが、ぜひ頑張って合格を目指してください。

管理人コメント

 あんにゃもさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 教材レビューや勉強方法について詳しく書いていただきましたので、教材選びや勉強方法で悩んでいる受験生の方はぜひ参考にしてください。

 個人的に「すごい!」と思ったのは、勘定科目の省略に関する部分です。簿記検定ナビでも勘定科目の省略パターン一覧表ページで省略方法を紹介していますが、私自身、ここまで意識して使い分けていなかったのでとても参考になりました。

 省略方法に絶対的な正解はありませんので、あんにゃもさんのように「自分が使いやすいようにカスタマイズする」ことをおすすめします。文字サイズや漢字とひらがなの使い分けなんかはすごく良いと思います。

 また、教材レビューの最後のところで、電卓を打つ手について書かれていますが、個人的にはどちらの手で打ってもそんなに変わらないと思います。私自身、昔からずっと右手(しかも中指のみ)で打っていますが、ハンデを感じたことは1度もありません。

 あと、「試験終了から合格発表まで」のところで合格発表日について書かれていますが、あんにゃもさんのご指摘のとおり、合格発表日は商工会議所によって異なります。

 特に東京23区・横浜市内を管轄する東京・横浜商工会議所は合格発表がかなり遅いので、これらの地域に住んでいる方は家からちょっと遠くても合格発表の早い商工会議所で受験することを検討してみてはいかがでしょうか。

 簿記検定ナビの全国の商工会議所&申し込み日程情報ページでは、全国の各商工会議所の申込期間だけでなく合格発表日も併記しているので(※WEBで公表されている商工会議所のみ)、申し込み前に一度ご確認いただければと思います。

あんにゃもさんが使われた教材や電卓のまとめ