カテゴリー: 簿記2級

  • 第128回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.83

    TACの通信講座を有効活用してストレート合格!

    • 投稿者:コトブキさん
    • 勉強形態:専門学校(通信)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     私は主婦で2歳の息子の育児中です。簿記は未経験からのスタートで127回3級に合格後、2級の勉強を始めました。簿記の勉強を始めた動機は、子供がもう少し成長したら事務職のパートをしたいからです。

     経理の仕事は資格よりも実務が大切と知り、簿記2級に合格しても未経験では採用してもらえないかも、という不安はありましたが、『資格なし未経験』よりは『資格あり未経験』の方がまだマシかな、と思い勉強を始めました。

     加えて、出産から2年…夢中で育児だけをしてきたので、勉強そのものをしたい気持ちもあったのだと思います。

    勉強時間について

     簿記2級に必要な勉強時間のめやすは200時間だとどこかで知り、勉強開始から128回の6月12日までの日数が95日でしたので、1日に最低2時間は勉強時間を捻出しなければなりません。

     私は200時間で合格できるのだろうか?頭の良し悪しや簿記への向き不向きによってかかる時間は違うよね?と一瞬考えましたが、考えても仕方がないので自分は平均的な人物であると無理やり断定して、200時間で計画することにしました。

     ただ、私の1日のスケジュールから1日2時間捻出することはかなり困難なので、時間を捻出する方法と勉強時間を200時間以下にする短縮方法を考え試行錯誤しました。これはまた後で書きます。

    勉強形態について

     TACのDVD通信講座を利用しました。独学ではなく学校を選んで理由は以下のとおりです。

    • とにかく時間がない(テキストや問題集などを選ぶ時間、買いに行く時間を勉強時間に。)
    • 独学で合格する自信がない(専業主婦になって数年。すっかり錆びついた頭で簿記という新しい分野を独学でこなすのは怖すぎたため。)
    • 専業主婦(お金を稼いでない)のにお金をかけてしまったという『がけっぷち感』を得るため。
    • 単純に資格系の専門学校に興味があった。

     通学ではなく通信を選んだ理由は子供の預け先がないからですが、仮に通学・通信を選べる状況だったとしても、外出が嫌いな私は通信を選んでしまいそうです。

     TACを選んだ理由は、比較した中では値段が安かった(キャンペーンとオークションで買った割引券使用)からですが、そもそも大手の学校しか知らず、その中で安かっただけで、もっと安いところがあることを後で知り落ち込みました。ろくに調べなかったのがいけませんでした。

    勉強計画について

    • 勉強開始~30日:主に工業簿記インプット(理解のために問題集の基礎問題は解く)
    • 30日~60日:主に商業簿記インプット(理解のために問題集の基礎問題は解く)工業簿記は忘れないように問題集で時々アウトプット
    • 60日~試験まで:アウトプット重視。特殊論点対策をし、過去問題・予想問題で総仕上げ

     苦しかったのは商業簿記のインプットの時期です。中だるみの時期だったことに加えて、商業簿記は工業簿記に比べると覚えることが多く、とても苦しかったです。

    使用した教材

    • TAC合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記+DVD講座
    • TAC合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記+DVD講座
    • TAC合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記
    • TAC合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記
    • その他、通信用教材(実力テスト、基礎答練、的中答練など)

     すべてTACから届いた教材で、TAC以外を使ったことがないので比較が難しいのですが、しっかり学習できる教材で、難易度が高い回でも確実に合格できるようになっているという印象です。

     ただ、今回のような簡単な回ですと、ここまで勉強する必要があるのかな…という気もしますし、量も多いのではと感じました。従って、確実に1回で合格したい方にはオススメです。

     講義(DVD)の必要性についてですが、私は簿記が始めてなのでテキストだけでは合格できなかっただろうと思います。特に工業簿記は講義(DVD)に助けられました。また、解答用紙がWEBでダウンロードできるので、印刷して使いました。

    地味だけど悩んだ電卓に関する問題

     簿記を始める前は家計簿をつけるくらいしか電卓を使ったことはなく、右手の人差し指だけでノロノロ打っていましたが、私は右利きなのでシャープペンをそのままで電卓を打ちたいと考えました。

     最初は左手で打てるようになるのか不安はありましたが、右手でも人差し指だけでしか打てない完璧な素人だったので、思い切って左手にしました。

     左手で打つと決めた後、電卓選びに入りました。キーの配列をみるとCASIOが打ちやすそうで、あとは大きさと価格の安さを考えてDW-20Aに決めました。

     管理人さんがオススメ電卓ページで紹介しているCANONの電卓は、私が使っている電卓とキー配置はほとんど一緒で、かつキーが傾斜していたりと打ちやすそう&更に安いので、次に買うなら管理人さんオススメの方にしようと思っています。

    勉強時間捻出のために試行錯誤

    成功したこと、効果があったこと

    • 講義のDVDを1.5倍~2倍速で見る。勉強時間短縮に一番効果があったと思います。講師によっては2倍速だと単語がつぶれてしまい聞き取れない場合があり、その時は1.5倍速で見ました。
    • ノートに書かずにテキストに記入。ノートを書いている時間がなかったので、テキストに直接書き込みました。
    • 覚えた勘定科目は略する。
    テキストに直接記入
    テキストに直接記入

    失敗したこと

    • 勉強を夜型から朝方にしようと試みましたが無理でした。

    TAC通信講座の全体的な感想と補足

     講義に関しては講義用のDVDも市販されているものと同じですし、独学と通信の大きな違いはありません。ガンバルコールという2~3週間に1回TACから電話があり、進捗などを話す制度(希望者のみ) があり、頑張るきっけけになればと思い希望しましたが、特に意味があったとは感じません。

     添削制度は解答用紙を送ってから返ってくるまでに2週間近くかかり、1度でやめました。私個人の感想では講義に関しては通信ならではの良さは特に感じませんでした。

     次に直前対策の特殊論点対策・基礎答練・的中答練に関してですが、非常に価値がありました。試験問題の予想が全て当たったこともすばらしいですが、例えどんな問題が出題されても合格できる内容になっていたと思います。スクーリング制度も独学にはない経験ができるので良いと思いました。

    通信講座の教材1
    通信講座の教材1
    通信講座の教材2
    通信講座の教材2

    合格のために大切だったこと…簿記検定ナビさんの合格体験記を読む

     勉強が嫌になった時、やる気がでない時、眠い時、他にやりたい事がある時、もう簿記は止めてしまおうかと頭をよぎった時など 、とにかく気持ちが後ろ向きの時には合格体験記をひたすら読んで、モチベーションを維持するように心がけました。

     だからこそ簿記検定ナビさんへ少しでもお礼になればと思い、この合格体験記を投稿することにしました。合格体験記は、合格者の勉強方法や使用テキストの感想など、勉強に役立つ情報が得られるだけでなく、勉強を継続するのに大切な「やる気」ももらえるので、ほとんど毎日読ませて頂きました。

    試験日の1日の流れ

    • 7:00

     起床。家事をする。

    • 8:00

     朝食をとる。試験が午後だったので、午前中は勉強するはずでしたが、家事や子供の世話のため勉強はあきらめる。やれるだけのことはやったのだ、と思うことにしました。

    • 12:30

     電車で会場にむかう(10分)。 車内で『勘定連絡図』をながめるが、緊張して頭に入らない。

    • 13:00

     会場に到着し、まずはトイレに行く。部屋に人が少なく、欠席者の数に驚く。勉強しようとするが集中できずに勉強をやめる。せめて電卓に慣れようと、会場の欠席者数と受験料をかけたりして、今思えば不思議なことをしていたように思います。ただ、そのおかげか緊張はおさまりました。

    • 13:30

     試験開始。試験が始まってもやはり集中できずにいました。多少集中できなくても、理解できているのだから慎重に読んで解けば大丈夫だと考え、淡々と問題を解くようにしました。

     ただ、いかんせん集中できていないので、慎重にやりすぎて時間がかかり、後で切羽詰まることに…。解答順序は試験前から決めてある「5→4→2→1→3」とし、最後に第3問を残したんですが、その時点で残り時間は25分しかありませんでした。

     残り時間の少なさに気づいた時、ものすごく焦ったんですが、その他の4問で76点を確保できていると自信があったので、第3問は部分点狙いでも合格できると考え、気持ちを落ち着かせました。

    試験結果

    • 第1問:16点(時間がなかったので読んですぐ分からなかった4はとばす。)
    • 第2問:20点(苦手な伝票。時間がかかってしまい、その後かなり切羽詰る。)
    • 第3問:16点(社債発行費を間違えた。)
    • 第4問:20点(予想より簡単に解けたので不安になり何度も確認。)
    • 第5問:20点(予想より簡単に解けたので不安になり何度も確認。)

    管理人からコトブキさんへ追加の質問

     コトブキさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     全体的にみると工業簿記が得意で商業簿記が苦手ですが、論点別では工業簿記の標準原価計算の差異の分析や直接原価計算のCVP分析が得意だと思います。覚える量が少なくて、問題を解いていて楽しいので得意になりました。商業簿記は覚える事が多く、ほとんどが苦手ですが、本支店会計だけは好きです。

    苦手な論点は商業簿記の特殊商品売買全部と荷為替手形、伝票式会計と帳簿組織全部です。実務の経験がなく、伝票や帳簿を実際に見たことがないので、伝票や○○帳全てに不慣れなために覚えるのは時間がかかり、問題を解くのにも非常に時間がかかりました。

     克服できているとまでは言えませんが、時間がかかってもよいのでとにかく慎重に絶対に間違えないように過程をあまり省略せずに何度も確認しながら問題を解くことで間違えないようになりました。伝票や帳簿の問題は一箇所間違えると芋づる式に間違えてしまう問題もあるので、とにかく慎重にやることにしました。

     特殊商品売買、荷為替手形は講義DVDをもう一度見たり、仕訳を正確にできるように問題をたくさん解きました。出来るだけ具体例で覚えてイメージをつかめるようにしました。(しかし、特殊商品売買は今でも自信がありません。)

     なお、勉強時間の6割は商業簿記に当てましたが、工業簿記の方が得意です。工業簿記は理解が大切だと思うので、講義のDVDがとても役立ちました。

     簿記3級の勉強はどの会社の教材を使いましたか?また、その教材の良かったところとイマイチだったところを教えて下さい。
     3級も同じようにTACの通信です。3級はテキストを買って独学にするつもりだったのですが、2・3級コースと2級のみのコースとの価格差がそんなになかったので、2・3級コースにしました。

     教材の感想は、TACのテキストや問題集は内容も詳しく量も多めなので、上位級を目指す方にはオススメだと思います。TACの合格テキストはいかにも教科書という感じで軽い雰囲気ではありませんが、講義DVDがあったからか理解しやすかったです。

    管理人コメント

     コトブキさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     コトブキさんは「(TACの通信講座に申し込んだ後で)もっと安いところがあることを後で知り落ち込みました」と書かれていますが、安さだけで選んでしまって後悔したという話しもよく聞きますし、TACの授業DVDであればヤフオクなどでも需要がありますので、個人的にはちょっと高くてもTACで良かったのではないかと思います。

     また、通信講座はちょっと高くて手が出ない…という方には「市販教材+授業DVD」という組み合わせをおすすめします。TACですと「合格テキスト・合格トレーニング(よくわかる簿記)シリーズ」、ネットスクールですと「サクッとうかるシリーズ」の授業DVDが市販されていますので、興味のある方は一度チェックしてみてください。

     あとは、コトブキさんは間違いノート(まとめノート)などを作らずに、テキストに直接書き込む形で勉強されたようですが、「情報の集約化」が可能であればどちらでも問題ないので、自分にしっくりくる形を選ぶようにしてください。

    コトブキさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第128回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.82

    妥協せずに「自分に合う教材」を探すのが大事!

    • 投稿者:K戸さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約5か月
    • 備考:1回目の挑戦は通学講座を受講

    はじめに

     昨年11月に友人に誘われ簿記3級の講座に通いはじめました。思っていたよりも面白かったので、年明けから簿記2級の講座もとりました。途中からはじめたためスケジュールが厳しく、結局2級の簿記講座は工業簿記と答練のみ受講して本番ということになりました。

     2月の試験では簿記3級は合格、簿記2級は不合格という結果でした。その後2月からは独学で、6月に再び2級を受け無事合格することができました。

    前回使用したテキスト

     授業で使っていたテキストです。姉妹書にトレーニングという問題集があるのですが、苦手意識があるところの問題を解くくらいでほとんどやらずじまいでした。この2冊のテキストは独学にはあまり向いていない気がします。

     商業簿記の授業を受けることができなかったので、商業簿記はこの本で独学でした。3日間くらいで突貫で読みました。

    • これだけ仕訳マスター 日商簿記2級

     空き時間用に買ってみましたが、あまり活用できませんでした。基本を確認する感じで本試験レベルではないと思います。

     これはかなりいいと思います。すべて印刷して何回か解きました。他の2級の仕訳問題集は簡単すぎるものが多いのですが、内容も本試験レベルに近くかなりいいと思います。(しかも無料!)

     予備校の予想等を参考に時間を計って解いていきました。

    今回使用したテキスト

     この二つの本試験レベルにチャレンジ!というところだけを何週かまわしました。正直本試験レベルには達していない気がするのですが、量が少なくてすぐできるということから繰り返しやすく愛用していました。

     この参考書はかなりよかったです。上の二冊の問題集よりも本試験レベルに近く、材料副費や高低点法等の論点についての解説もあってかなりおすすめです。一番メインに使っていた教材です。

     予想問題集は結局やりませんでした。簿記検定ナビや予備校の予想にあがったところを過去問から探してきてやる、という感じで使っていました。

    2級に(なるべく短時間の勉強で)受かるには

     工業簿記がカギだと思います。割とすぐ高得点が狙えるので(一方で崩れると総崩れの可能性もありますが)工業簿記はどこが出てもそこそこ得点できるようにしておくのが近道だと思います。慣れると手早く解けるので他の問題に時間がまわせるようになるというのもメリットです。

     商業簿記は歴史科目、工業簿記は数学科目のような印象を受けました。自分の場合は第1問・第4問・第5問で50点前後とり、確実に点が拾える問題が多い第2問・第3問で残り20点をとるイメージでやっていました。第3問なんかは完答を狙うと試験時間あたりの点数効率が悪い気がするので、よっぽど時間が余らない限り完答はしない戦略でした。

    役立つかもしれないゴロあわせ?

    1. 税込み(ぜい『こ』み)の時は租税公課(そぜい『こ』うか)
    2. うけばらい(借方・借受消費税 貸方・仮払消費税)
    3. 外注加工賃は直接経費(外注加工賃を問う問題多いなーと思ったので)

    まとめノートのご紹介

     どういう知識が足りなくて間違えたのかを、商簿工簿関係なくひたすら小さめのノートに1問1答で書き出して、電車の中等でちら見していました。これは作るのが楽な割に役立つのでおすすめです。

    まとめノート(小さいノート)
    まとめノート(小さいノート)

     次に、答練等で間違えた問題は、大きめのノートを買ってきて左に問題、右に解答を貼って重要なところに線を引くということをしていました。この方法自体は荒川英輔さんという方が著書で薦めていた勉強法で、知ってはいたものの今までやったことがなかったので試してみようと思いやってみました。

     感想としてはノート一冊で復習できる、本番に近い問題文で復習できるというメリットもありますが、作るの自体が結構めんどくさいので、時間がない方は上のまとめノートにまとめてしまってもいいと思います。やる気が出ないときはこの教材を作る作業をしていました。

    まとめノート1(大きいノート)
    まとめノート1(大きいノート)
    まとめノート2(大きいノート)
    まとめノート2(大きいノート)

    試験日の1日の流れ

     9時ごろ起床して仕訳問題の見直しをしました。前回同様、近所の高校なので余裕がありました。

    • 試験開始

     まず工業簿記を取る!と決めていたので工業簿記から。第5問が簿記ナビさんやネットスクールさんが予想した通り、総合原価計算だったので問5から解き始めました。第4問も特に難しいところはなくサクサクと解きました。この時点で25分経過していたと思います。

     次は第1問を解きました。個人的に第1問は自信がない問題は悩まずささっと終わらせた方がいいと思います。時間をかけない。仕訳問題なので考えればなんとかなりそうな気がするのですが、結局間違っていて時間損というパターンが私は多かったです。

     「第1問に時間をかけすぎてしまうことが多いから気をつけよう!」と思っていたのですが、今回も時間をかけすぎてしまいました。第4問・第5問で手ごたえがあったのでここで合格を決めておきたい、という欲が出ていた気がします。

     今回も、第3問に時間をかければ拾えた問題があったのでもったいなかったなと反省しています。第2問は伝票問題でした。簡単だったんですが、推定を埋めるのに時間がかかってしまいました。伝票問題は簡単と思っていてあまり解かなかったせいもあると思います。

     数字がぴったりだったので安心して第3問へ。この時点で1時間30分ほど経過していたと思います。第3問は精算表。満点はあきらめて細かく点数を拾っていこうと考えました。未処理事項を解いたあと、減価償却や消耗品等のすぐできそうな問題からとりかかりました。

    管理人からK戸さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「SHARP EL-N862X」を使っていました。(それまできちんとした電卓を使ったことがなかったからかもしれませんが)個人的に打鍵感・音が静かなところ等大変気に入っています!もう1台買ってしまいました。

     この機種にした理由は2つあります。1つ目は「簿記会計専用電卓つき受験必勝電卓操作の本」に付属しているのと同じ電卓だったこと。2つ目は「000キー」がついているものがいいなと思ったからです。

     ただ「000キー」も良し悪しで、友人は「100万円って打つときに100+00+00(ひゃく・まん・えん)と打てるから00キーの方がよい」と言っていてなるほどと思いました。

     K戸さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は標準原価計算・CVP分析あたりです。苦手な論点は(みなさんそうだと思うのですが)特殊商品売買でした。2級の場合、間違いなく第1問に1問は出てくるので仕訳問題集等で集中的にやりました。
     不合格だった回と、合格した回の違いはなんだったと思いますか?
     (点数がわからないのでなんとも言えないのですが)前回ももしかしたらいけてるかも!というくらいの点数だったと思います。前回より今回の方が劇的に実力伸びてるという感じはしませんでした。

     今回は前回より問題が素直だった気がするので、運が良かっただけかもしれません。何回も受けるのもコツだと思います!あえて1つあげるなら、前回よりは工業簿記を解く早さが多少早くなった気はします。

     K戸さんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     僕がやっていたのは、100ます計算帳を買ってきて、上の方に参考書の名前を書いて1問やるたびにマスを埋めていくというのをやっていました。このへんは個人差がありそうなのでなんとも言えないのですが…結構埋めてやろうという気になります。あと新しい文房具を買う、とかも(僕は)やる気が割とでました。

     勉強している中で飽きてきた時は、あまり頭を使わなくていいような仕訳問題をやっていました。簿記の場合、過去問演習的なものは机と電卓がないと厳しいので、そういうものが用意できるときは問題演習を、間違えた問題の復習やインプットはベッドの中やネットサーフィンの間にちら見するお風呂の中で読む等していました。

     あと、やる気が出ないときはPSPの簿記3級用のソフトで遊んでいたりしました。このソフトは講義部分は正直微妙かなという感じだったのですが、ミニゲームの仕訳アクションは役立ちました。

     勘定科目を資産負債純資産費用収益に割り振っていくだけなのですが、後半は時間制限がきつく反射的に答えられないと間に合わないので、数秒考えればわかるから見た瞬間にわかるようになった気がします。やる気があるときはちゃんとやる!やる気でないときはだらだらやる!というのがいいと思います。

    管理人コメント

     K戸さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!K戸さんは、2回目の挑戦時に教材の一部を買い換えられていますが、なかなか合格できない受験生の方にはぜひ参考にしていただきたいポイントです。

     「人気教材=自分に合う教材」とは限りませんので、どうもしっくりこない場合は買い換えたほうが良いと思います。教材を買い換えるお金をケチって受験が長引くよりも、なるべく少ない回数で合格できるように柔軟に対応したほうが賢いです。

     あとは、「第3問なんかは完答を狙うと試験時間あたりの点数効率が悪い気がするので、よっぽど時間が余らない限り完答はしない戦略でした」と書いていただきましたが、この点も頭に入れておいていただきたいポイントのひとつです。

     日商簿記検定は100点中70点以上の得点で合格出来る試験ですので、1つの問題に固執する必要はありません。株式投資の格言のひとつに「頭と尻尾はくれてやれ」がありますが、簿記の試験も全く同じですので、「必ずしも完答する必要はない」「取れそうなところから取る」ということを忘れないようにしてください。

     あと、100マス計算用のノートや、簿記検定ナビでも無料配布している勉強予定表などを使って、終わったところを塗りつぶしていく作業もモチベーション維持には効果があると言われています。「これだけやったんだ」というのがひと目で分かるようにしておくのがポイントです。

    K戸さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第128回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.81

    仕事・育児・勉強を両立させるカギは…朝勉にアリ!

    • 投稿者:しゅんあかさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:3回
    • 勉強期間:約3か月
    • 備考:勉強期間は3回目受験のもの

    受験のきっかけ

     簿記を知ったのは、約十数年前の大学入学時です。入学直後の6月の試験で3級を取りました。しかし、以降は簿記とは無縁になり、卒業後に就職し、経理に配属されるも財務の資金の仕事だったので、特に簿記を受けようという気にはならず、この年(30代前半)まできました。

     その後、会社では異動があったり、私生活においても家族が増え(妻・子)ライフスタイルが大きく変わりました。そんな中で、自己研鑽の一環として、以前から取ろうと思っていた簿記2級を受験することになりました。

    2回の失敗

     まず123回を受験することに。この頃は育児を手伝いながらの勉強で思うようにはかどらず、結果は不合格でした。事情により超難関だった124回はパスし、125回に受けることに。この時はそれなりに勉強しましたが、勉強が中途半端で結果はまたもや不合格(66点)でした。合格率が示すように簡単な回だっただけに、結構凹みました。

     当然、続けて受験するつもりでしたが、二人目の子供に恵まれ、帰宅後は勉強どころではないことは明らかだったので、126・127回はパスしました。2回の失敗を振り返ると、簿記は年に3回も受験できるが故の気の緩みがあったように思いますし、性格的にマイペース人間なので、これが災いしたのだと思います。

    2回の失敗の振返り

     原因を自分なりに分析してみると、「過去問題に頼り基礎が疎かになっていたこと」「問題を解くのに時間を掛け過ぎていた」という2点だったように思います。実際、最近傾向にあるひねり問題にはつまづいたし、試験ではいつも時間ギリギリでケアレスミスをしていたし、見直しの時間もありませんでした。そこで3回目は、この2点を克服すべく勉強を開始しました。

    時間のやり繰り(社会人編)

     社会人は昼間は仕事なので、勉強に使える時間は限られています。また、既婚・子持既婚・独身かでも環境はだいぶ違うと思います。私の場合、通勤電車では簿記の勉強はあまり出来なかったので、TOEICの勉強をしていました(簿記から離れるのも気分転換になります)

     帰宅後は子供を風呂に入れたり、寝かしたり、休日も基本は子供中心になります。そんな中で勉強できるのは、寝る前か早朝のみでした。平日帰宅後は疲れてあまり集中してできないため、寝る前は時間があってもあえて一時間程度にし、翌日、4~5時に起き、出社前2時間ほどしていました。

     あとは、休日にたまに家内に子供を見て貰い、喫茶店か図書館で勉強する程度が限界でした。朝の時間に勉強するのは、頭も冴え集中して勉強もできるのでお勧めです。

    勉強方法

     勉強のスタイルは、基本的なやり方(テキスト⇒問題集⇒過去問題)です。今回は、過去2回の失敗で浮かび上がった弱点を意識しながら勉強しました。追加で買ったTACの合格トレーニングを一から解きました。また、仕訳は、簿記検定ナビでDLさせていただいたものを解いて、解説もじっくり読み理解していきました。

     短期合格を果たす人もいるようですが、基礎固めにしても近道をせず、当たり前のことを繰り返しキッチリすることが合格に着実に近づくと思います。但し、まだ時間を意識して解いていなかったので、試験一ヶ月くらい前からは目標時間を定め、その時間内に解くようトレーニングを開始した。

     テキストや簿記検定ナビで紹介されている方法を取り入れたことにより、目標時間はだいたいクリアできるようになりました。直前期の勉強では、過去問を中心にトレーニングしました。今回、直前予想問題集としては、ネットスクールのラスパを買いましたが、先にも書いたとおり、まとまった勉強時間が無いため、本番同様に第1~5問まで2時間通しての時間は取れませんでした。

     本当は、本番同様に2時間通して解いたほうが有効だとは思いますが、私の場合は、第一問は10分以内、第二・三問は30分以内、第四・五問は20分以内でと、それぞれ時間を決めて、徹底的にトレーニングしました。

    使用した教材・電卓

    • サクッとうかるシリーズ・テキスト(ネットスクール)

     基礎固めはこれを使いました。イラストが多くてわかりやすかったです。ただ途中から、内容的に十分なのかと疑問に思うようになり、TACの合格テキストへの移行も検討しましたが、混乱したくなかったので、結局テキストは最後までこれで通しました。

    • サクッとうかるシリーズ・問題集(ネットスクール)

     これは落ちた2回にたまに使いましたが、個人的には微妙でした。

    • 合格トレーニング(TAC)

     3回目の受験の際に買ったもの。論点ごとに基礎から本試験レベルまでありお勧めです。

    • 簿記検定ナビの仕訳問題集

     これで仕訳をマスターすることができました。

    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC)

     試験の2ヶ月くらい前から、合格トレーニングと併用して自分の実力を測りました。2週半くらい解きましたが、時間の関係で今回は出ないだろうと予測した本支店や標準原価は飛ばしました。

    • 資格の大原の最新過去問

     毎回買うのはもったいないので、これを取り寄せました。無料なのでおすすめです。

    • ラストスパート模試(ネットスクール)

     動画も無料で配信してくれる良心的な会社なので、前回に引き続き購入。今回も結構的中していました。

    • 電卓

     カシオのJS-200W。丁度いい大きさで、画面も大きく使いやすかったです。割と静かです。

    結果と今後

     商工会議所が合格発表日として公表している日より2日早く結果通知の葉書が届きました。恐る恐る確認すると98点でほっとしました。時間がたつと、2点が足りなかったことが悔やまれます(問3が18点でした)比較的に簡単だったことも運が良かったです。

     何かと言い訳にした子供(1歳・3歳)がもう少し大きくなったら、自分を試すためにさらに難関に挑戦したいと思います。実務経験者から言わせて頂くと、勤務先では難関の会計系の資格(一級、税理士、CPAなど)を持った人もいますが、無資格でも経験豊富で実務がすばらしくできる人がいっぱいいます。

     そういう人は、誰からも頼りにされ、経理部門では欠かせない人物です。やはり社会では経験が大事だと言いたいです。でも簿記の資格はアピールするためには効果大だと思います。

    試験日の1日の流れ

    • 7:00 起床

     早起きして最後のあがきを考えましたが、今回はやることはやっており、逆にリズムが狂うのも良くないので十分に睡眠を取ることにし、通常通り起床。体調は問題なし。

    • 9:00 日曜参観

     試験日当日は、長男の幼稚園の参観日に妻と共に参加。休んで子供に不憫な思いをさせたくないので参加。一緒に工作をする。しかし、頭の中は試験と時間のことが気になっていました。12時前に終わり、パンを購入しバスへ駆け込む。

    • 13:00 試験会場到着

     今回は、専門学校で教室もこじんまりとしていました。開始まで30分しかなかったが、頭と手を活性化させるつもりで、ラスパに書かれている通り、過去問(問3)を解くことを実践しました。この時、ケアレスミスをしてしまい少し焦ったが、本番では気をつけようと自分に言い聞かせ、逆に落ち着くことができたように思います。

    • 13:30 試験開始

     回答用紙に受験番号と氏名を書き込む時に、問2が伝票(推定)で、問3が精算表であることを確認。今回は十分準備していたのでちょっと安心しました。試験が始まり、問題を開いてざっと確認すると、0点になりそうな問題は無さそうだと確信しました。今回は本支店と標準原価はあまり対策をしていなかったので、出ていないことを確認するまでドキドキでした。

     解く順番は、「1→4→5→2→3」と決めていたので、その通りに。第1問の仕訳はすんなりできました。受託販売の問題で一瞬手が止まったが、落ち着いて考えたら解答仕訳を導けました。第4問は、きちんと製品#ごとに下書きをし難なく解けました。とても簡単でした。

     第5問の等級は、月末仕掛品原価と完成品原価は難なく出ましたが、各製品の単価がどうしても導き出せず後回しに。第2問の伝票もちょっと時間は掛かった気はしましたが、空欄も埋まり、仕訳日記帳もバランスしました。

     第3問は精算表。今までは下書きに仕訳を書いていましたが、時間が40分前後掛かってしまうためこれを止め、事前にトレーニングしていた通り、修正仕訳欄に直接書きながら解いていったので30分弱でできました。

     問題が簡単に感じたこともあり、残り20分も時間が余っていました。まずは、第5問の出来ていない問をじっくり考え、問題をよく読みました。そうしたらきれいに数字が揃いました。やはり、余裕を残すことは大事だと思いました。

    管理人からしゅんあかさんへ追加の質問

     しゅんあかさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     私の場合3回目の受験でしたので、極端に苦手な論点というのはありませんでした。敢えて言うなら、工簿の標準原価でしょうか。答えにならないかもしれませんが、簿記は次の試験でどの論点が出るかは確実ではありませんが、ある程度の予想ができます(簿記ナビや予想問題集等で)

     例えば、本支店などは一回置きに出ていますので、(テキストで一通りの理解をしたことを前提として)自分が受ける回に自分が得意とする論点が出題される可能性が高ければ、問題集と過去問を徹底的に解きました(このような偏った勉強は簿記ナビではお勧めされていませんが…)

     しかし、ただ解くだけではだめで、解き終わった後に何を問われどのようなプロセスで解いたかを理解するよう心掛けました。苦手とするものが出る可能性が高ければやらざるを得ないので、テキスト・問題集をわかるまで理解するよう心がけました。

     もし、どうしてもわからなければ、テキスト・問題集を変えるのも手かもしれません。私の場合は途中に購入した、「合格トレーニング」が良かったです。時間が限られていたのでこの様なやり方をしましたが、万遍無くするのが良いと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     過去自分のやり方で今まで結果を出したことがあれば、自分のスタイルでコツコツすれば良いと思います。私も一発合格とはいきませんでしたが、大学受験の時も浪人し、自分なりのペースがあったため自分流で勉強しました。

     ここで言うことができることとしては、独学の場合、テキスト・問題集は色々でていますが、自分にあった物を選ぶことが重要だと思います。万人が良いと言っても、必ずしもそれがベストだとは限りません。

     後は、しっかりとした学習計画(試験日前日を最終日とした進捗、過去問を解く時期・回数・時間など)だと思います。これが予定通りいかず、最後まで挽回できなかったら、経験上、試験は危ないと思います。

     仕事と子育てと勉強を両立させるために、気をつけたことや工夫したことはありますか?
     我が家の場合は、妻に全て育児を任せて勉強するのは難しかったので、平日帰宅後や土日は子供の相手をしながらの勉強でした。資格の取得はスキルアップでありますが、趣味の域だと思っています。その為に育児を全て妻に押し付けることはできませんでした。

     そんな環境下でわかったことは、朝の勉強は特にお勧めです。早起きしようとすると早く寝なければならないので健康にも良いです。私は今、大学院に行くことを計画していますが、このような状況になると、本当にもっと若いときに勉強しなかったことが悔やまれます。

    管理人コメント

     しゅんあかさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     しゅんあかさんは、朝早起きして勉強することをおすすめされていますが、これはもう本当に大賛成です。朝は頭がクリアな状態になっていますし、テレビなどの誘惑も少ないですし、勉強できる時間が限られているのでダラダラ勉強することがない…など、いいことだらけです。

     よって、なかなか勉強時間を捻出できなくて困っている方は、ぜひ朝の1時間勉強にチャレンジしてみてください。慣れるまでは辛いかもしれませんが、習慣化すると毎日きちんと勉強時間を確保できるようになります。

     あと、テキストや問題集はなるべく実物をチェックしてから購入するようにしてください。しゅんあかさんもおっしゃっていますが、必ずしも「人気のある教材=自分に合う教材」ではありませんので、実際に比較して自分に合う教材を選ぶようにしてください。電卓も同様です。

     なお、資格の大原では最新回の全問題と解答および解説を一冊にした「問題・解答集」を、無料で自宅に郵送してくれるサービスを行っていますので、賢く利用すると良いと思います。無料請求したからといって、営業の電話がかかってくることはありませんのでご安心ください。

    しゅんあかさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第128回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.80

    3級に引き続き2級もDAI-Xの通信講座で、見事に1発合格!

    はじめに

     2月の簿記検定終了後、届いていた教材ですぐに2級の勉強を始めました。既にDAI-Xの講座(1/27~5/27の4か月)を自費で申し込んであり、1/27~2月検定までの期間は3級の質問でメールを利用しました。

    教材と電卓について

    • DAI-Xのテキスト
    • DAI-Xのトレーニング
    • DAI-Xの確認テスト
    • DAI-Xの直前ゼミ(全5回)
    • DAI-Xの模試(全1回)
    • プラス8点のための問題演習 日商簿記2級(TAC)
    • ラストスパート模試 日商簿記2級(ネットスクール出版)
    • 日商簿記検定 仕訳問題対策簿記検定ナビ
    • シチズン 電卓 DM-544

     3級の時の教材に、直前ゼミ・模試・TACの問題集をプラスしました。「プラス8点のための問題演習 日商簿記2級」は評判がよかったので購入しましたが、結局ぱらぱらページをめくって読むだけで、問題を解く時間が取れませんでした。でも伝票問題の解き方は目からうろこ!本番でも第2問は伝票問題だったので身につけておいて大成功でした。

     ラストスパートは3級でとてもよかったので2級でも迷わず購入しました。今回はWEB上で開催される予想大会にもリアルタイムで参加できました。

    基礎期の勉強方法について

     全28回のWEB講義をひとつずつ受講していきました。商業簿記と工業簿記を同じくらいの進度で進めるようにしました。WEB講義の回数が3級より増えたので、講義の際中の問題演習は飛ばしながら視聴し、とにかく一通り受講を終えてから問題演習を始めることにしました。

     それでも、全ての視聴を終えるまで約2カ月かかり、ゴールデンウィークに入ってようやく問題演習を開始しました。3級の時と同様DAI-Xのメール質問制度を数十回は利用しました。

    • 参考資料①

     サイトからダウンロードできる確認テストを解いて、得点の低かった回から順にトレーニングの問題演習をスタートしました。

    確認テストチェックシート
    確認テストチェックシート
    • 参考資料②

     同時に簿記検定ナビの仕訳問題対策も解き始めました。初めのうちは特に減価償却や特殊商品売買の仕訳、内部利益の計算、工業簿記のCVP分析や仕損の問題がまったくわからず苦しみました。2回以上間違えた論点を並べたものです。

     仕訳問題対策で自分の不得意分野がどこか認識するのに役立ちました。この結果も、テキストの再読やトレーニングの問題演習の重点のおきかたに反映させました。

    仕訳問題リスト
    仕訳問題リスト
    • 参考資料③

     自分で作った単語帳です。結局、試験の前までにテキストの問題演習の問題を解く時間がなく、トレーニングしか問題演習をせずに本番形式の問題演習に進みました。

    単語帳1
    単語帳1

    単語帳2
    単語帳2

    単語帳3
    単語帳3

    単語帳4
    単語帳4

    直前期の勉強方法について

     DAIXの直前ゼミ(5回)と模試(1回)には添削がついていたので、5月前半必死に問題演習を繰り返し、添削問題を解く⇒送る⇒返送されて来た答案用紙を見て復習をしました。最初は散々でしたが最後の方には合格点がとれるようになりました。

     ラスパとあわせると本番形式の問題を10回解いたことになりますが、復習の時間が足りませんでした。DAIXの模試は採点期限に間に合わず自己採点しました。ラスパの予想大会は無料なので本を購入していない人も参加してみたらいいと思います。

     ネットスクール社長の桑原先生の熱い思いに触れ、また本番まで3週間を切るので気合を入れ直すことが出来ました。この頃はちょっとスランプで第3問は何度やっても数字が合わないので、満点を目指さず部分点を狙うことにしました。

     3級の時は何もかも初めてでものすごく緊張して試験勉強をしていましたが、2級は途中から工業簿記で得点することが商業簿記よりも簡単に感じるようになり、7割をとれれば受かるんだという気の緩みがでてきて、逆にモチベーションを保つのが大変でした。

     ネットスクールの予想大会でしめされた本番前3週間のスケジュールが大変役に立ちました。

    これから勉強を始められる方へのアドバイス

     ズバリ、商業簿記と工業簿記を交互にやること。使っているテキストの章立てにもよりますが、商業簿記と工業簿記は同時に勉強を始めて同時に勉強を終えるのがいいと思います。特殊商品売買が理解できなくても、第1問でしか出ないと割り切って、直前期に問題を繰り返せば必ずできるようになります。

     それよりも商業簿記の第3問を自力で解いて、間違えたところを解説を読んで理解できるくらいになることの方が、結局は広範囲をカバーすることができます。第3問で部分点を得点できなかった分野を、再度復習して、もう1度別の第3問を解く…を繰り返せばいいのです。

     工業簿記は、最初は何が何だかよくわかりませんでしたが、結局は問題が解けた人が合格を手にします。問題演習が何より大切です。CVPのシュラッター図は、左から”ひじき”標準⇒実際⇒基準です。ひじきの煮物を思い浮かべて下さい。

    試験日の1日の流れ

     2級は13時半開始なので、特に早起きを心がけたりはしませんでした。試験会場には40分ほど前に着きましたがちょうど開場するところでした。余り早く行かなくてよかったです。冷房がかなり利いていました。6月ですが1枚上着があると安心だと思いました。

     そして、ラスパ模試のすすめに従って試験前に第3問を1問解きました。やはり20点は取れませんでしたが焦りませんでした。また、普段時計をする習慣がないために時計を忘れました。それに気づいた時は「あーあ」と思いましたが、あまり動じませんでした。それまで過去問を解いていて時間が足りないことはなかったからです。

     そこで試験開始と同時に必死に解き、一通り終わったところで試験官に残り時間を尋ねると40分ですと快く教えてくれました。 解答用紙が配られた後、解答用紙に氏名と受験番号等を記入する時間で解答用紙の内容をチェックしました。その後問題用紙が配られて試験が始まりました。1→4→5→2→3の順序で解きました。

    試験結果と反省点

    • 第1問:16点(借方の勘定科目を不渡手形にすることにばかり注意がいってしまい、貸方を全額当座預金にするというミスをしました。痛恨のケアレスミスです。)
    • 第2問:20点(ラスパの予想通り!でした。)
    • 第3問:18点(自宅で解き直した際未払社債利息をP/L欄に記入してしまい、消耗品費と消耗品の金額を逆にしてしまいました。おそらく本番では、当期純利益の金額が間違って2点マイナスだったのではないかと思います。)
    • 第4問:20点(特にコメントすること無し。)
    • 第5問:20点(工業簿記で満点をとれて満足です。試験中は数字に間違いがないか何度も見直しました。)
    • 合計:94点

     試験官に時間を聞いた時40分も余っていて、なんだか怖いくらいでした。第4問と第5問は確かに簡単な方だったし、第3問はP/L・B/S共合計額が合致したので自分でそれ以上のミスを見つけられず、時間の掛けようがありませんでした。

     第1問仕訳問題での現金・現金預金・当座預金のミスはもったいないので、これから試験を受ける方にはぜひ気を付けて欲しいです。簿記検定ナビの仕訳問題対策は2回繰り返しました。最後まで正解出来なかったのは設立時の新株発行や受託販売、保証債務です。

     でもお蔭さまで無事合格できました!昨年まで全く簿記に触れたことがなかったのに、今は簿記の貸借そろう瞬間が大好きです。

    管理人からるんるんさんへ追加の質問

     DAI-Xの通信講座の良かったところと、イマイチだったところを教えてください。
     良かったのは、質問メールを何度でも利用でき、説明も丁寧だった点です。先生の解説もわかりやすかったです。

     イマイチとまではいいませんが、授業の受講可能期間が12月初めで終わってしまい、その後質問するところがなくなってしまって不便でした。

     質問だけを受け付ける期間が受講可能期間より長いといいと思いました。また、動画の再生を途中で止めた時、次回そこから視聴できるといいと思います。

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     出来ません!たまたま家にあったから使用しましたが、これから購入される方は12桁のものを調達されるといいと思います。カシオ「MW-C10A-GN-N」のほうは、机の上において使用する際の音がうるさく、最後の方はほとんど使いませんでした。ボタンは、指にそう谷型(山型ではなく)が断然おすすめです。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     自分に向いている方法を確立すると上達が早いです。私は3級の時の経験や方法を2級に生かすことが出来たので、同時受験をしなくて良かったと思っています。人によっては同時受験が向いているのかもしれません。ぜひ、それぞれに合う方法を見つけてください。
     今後は、簿記1級や税理士試験などの上位資格に進まれる予定ですか?
     今、簿記1級の勉強を始めています。とても楽しいです。この先自分がどのように働きたいのかまだ思案中なので、1級の合格を手にしたら、税理士に進むかどうか考えたいと思います。

    管理人コメント

     るんるんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!るんるんさんには3級のときにも合格体験記を書いていただきましたが、今回もかなり読み応えのある合格体験記に仕上がっていると思います(→3級の合格体験記:第127回・日商簿記検定3級 合格体験記 No.50

     それでは早速、中身を見ていきますが…時計を忘れても残り時間を教えてもらえるんですね!ただ、試験官によっては教えてくれないことも考えられますので(むしろ教えてくれないのが普通?)、腕時計は絶対に忘れないように気をつけてください。

     今回のるんるんさんのように、余裕で合格圏内にいる場合はまだなんとかなりますが、当落線上の実力で受験する場合は、時計がないと時間配分ができないので、それはもう悲惨なことになると思います。

     あと、「試験日の1日の流れ」のところで、「6月ですが1枚上着があると安心だと思いました」と書いていただきましたが、特に冷え性の女性の方は、1枚羽織るものを忘れずに持っていくようにしてください。11月試験と2月試験の場合は、着ているものを1枚脱げばすぐに対応できますが、6月試験は予め用意しておかないと対応できませんので気をつけてください。

     なお、簿記検定ナビの持ち物チェックシートのページで、日商簿記検定を受験する際に必要な持ち物を一覧にまとめ、PDFファイルで無料配布していますので、興味のある方は一度ご覧ください。

    るんるんさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第128回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.79

    年齢を言い訳にしない!為せば成る為さねば成らぬ何事も!

    • 投稿者:しゅーくりーむさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月半

    はじめに

     128回の2級を受け、なんとか合格しました53歳のしゅーくりーむといいます。私が3級を受けたのは、はや15年前のことです。その時は満点合格しましたが、次に2級を受けようという気持ちは全く無く、今回まで3級の資格のままでした。経理の実務経験も15年ほどですが、資格の必要性は感じずにきました。

     そんな私でしたが今回にわかに2級受験を思い立ったのは、転職のためでした。会計関連の仕事に就きたかったのですが、募集内容を見ると、たいてい資格欄には「簿記2級」とあり、2級が必要なのだと気付きました。年齢が年齢ですので就職もハードルが高く、あまり深く考えずに「2級に挑戦しよう。」と決めました。

    購入した教材について

    1. サクッとうかる日商2級商業簿記 テキスト
    2. サクッとうかる日商2級商業簿記 トレーニング
    3. スッキリわかる日商簿記2級 工業簿記
    4. 合格するための過去問題集 日商簿記2級

     1.の商業簿記のテキストは非常に解りやすく、活用できました。100点でお勧めです。2.のトレーニングはテキストの項目を読んだ後に、その都度、対応問題を解いていきました。こちらもテキストと同様に100点でお勧めできます。

     3.については、商業簿記をテキストと問題集で一通り済ませた後に購入しました。商業では2冊構えでしたので、当たり前ですが対象の項目を別々に開かなくてはならなかったため、1冊にまとめてあるこちらは使いやすいかなと思って工業簿記はこちらを選択してみました。

     結果的には、2冊での対応のサクッとシリーズの方が良かったかなと思います。というのは、簿記の学習の性質上、暇をみてどこでも学べるというものではなく、電卓で計算する内容がほとんどで、机に向かわざるを得ないものでしたので、特に2冊でも不自由は無かった気がするからです。

     スッキリシリーズも、解りやすくまとめてある気はしますが、問題集と一体化しているため、ページスペースの問題上、説明が簡略化されているのか、もしかしたら理解により時間を要したのかもしれません。このテキストしか使っておりませんので、一概には言えませんが…僭越ながら70点くらいでお勧めです。

     4.の過去問については、解説が詳しそうでしたので選びました。かなり詳しく説明してありますが、実際には内容を熟読した個所はほとんどありませんでした。じっくり読めば良かったのでしょうが、どんどん問題を解いていくことに重点を置いていたので(勉強期間1ヶ月半)、解答を追っていくのが精一杯でした。僭越ながら80点くらいでお勧めできます。

    勉強を始めてみると

     テキストを買ったのは震災の前で、商業の方は一通りテキストを読みました。しかしあの震災で周囲の状況が一変、簿記の勉強どころではなくなり、震災ショックとでもいいますか、再びテキストを開いた時(GWの少し前でした)には、読んだはずのテキストの内容は全て頭から消え去っていました。

     商業の方はなんとか理解もできましたが、工業はまるっきり初めてで(商業系の学校出身ではありません)、全くちんぷんかんぷんでした。ヒマさえあればテキスト、次に演習問題、次に過去問、とやればやるほど解らなくなる自分に絶望しましたが、過去問を2回~3回と解くうちに、かなり理解ができてきました。

     工業簿記は、仕掛品から製品となるまでの「イメージ」をつかむことが大事だと気付くまでに、かなりの時間を要しました。こういう道のりの長さはきっと独学ゆえだと思います。

    試験本番を迎えて

     実際の試験では、緊張と脳の老化で試験用紙の問題がすんなり脳に届かず、仕訳も逆に考えてしまうほど、コチコチガチガチになってしまいました。

     慣れない大教室での試験では、受験者の電卓の音ばかりが耳に響き、なぜこんなことに挑戦してしまったのだろうと、試験中なのに集中するどころか根源的な問題に立ちかえる始末。勉強して理解することと、試験で2時間以内に結果を出すことはまた別問題でした。

     でも、受けたからにはなんとか受かりたかった。いつもは必ず計算間違えしていた精算表が本番の試験では貸借ピタリと合った時は、試験中なのに嬉しさで泣きそうになりました。(でも清算表は満点ではなかったですが・汗)

     最後の10分くらいで伝票の間違えに気付き、最初からやり直したことにより圧倒的な時間不足に陥り、答案見直しゼロで終了でした。工業はさっさと終えてしまったことが逆に不安でした。

    本試験を終えて

     結果は12点・20点・14点・20点・20点/86点での合格でした。正直、これだけの得点をとれたことが驚きです。もちろん努力はものすごくしたけれど、試験中は雑念にかられ、勉強量の3割も結果が出せなかった気がして自己嫌悪でした。まさに歳をとるとはこういうことかと、思い知らされた試験でした。

     とはいえ、奇跡的に終了直前に伝票の間違えに気付いてやり直したり、工業簿記が満点だったり、何者かが自分に力を与えてくれたという気さえしました。後で知りましたが、私は管轄の商工会議所の受験者(400名弱)のうちの、最高齢の受験者で合格者となりました。

     肝心な就職は、2級の発表の前に採用が決まっていましたので、2級合格をひっさげたわけではなかったですが、私にとってこの簿記2級こそが、生涯で一番大変で一番重みのある試験になりました。

     ちなみに試験の発表の日が53歳の誕生日に当たり、忘れがたい誕生日となりました。

    試験日の1日の流れ

    • 7時

     起床&朝食。その後、洗髪・シャワーなど…普段と変わりなく。

    • 11時50分

     夫に駅まで送ってもらう。

    • 12時

     電車にて試験会場へ向かう。最寄駅のコンビニエンスストアにて、昼食用パン購入する。

    • 12時30分

     試験会場到着。自分の席を確認して荷物を置いておく。試験会場のロビーにて、パンと飲み物で昼食をとる。

    • 13時

     着席。商業簿記のテキストにて、未着品売買などの仕訳を確認する。

    • 13時30分

     試験官より説明開始。問題用紙・解答用紙・メモ用紙が配布され、解答用紙の全てに氏名を記入するよう指示される。

    • 13時45分

     試験開始。10分くらい経ったころに、初めの退室者が出ました。電卓の音がカチカチと響くのが非常に焦りました。途中で退室する人は多く、「もう出来たのだろうか?」と気になりました。

    • 15時45分

     圧倒的な時間不足、放心状態のうちに終了しました。

    管理人からしゅーくりーむさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「CITIZEN Micro HumanTech DM1248」です。12ケタ表示の普通の電卓ですが、あまり大きくなく、(老眼でも見やすいように)色が白っぽいものを、と選びました。

     電卓を使いこなせないのでなんとも言えませんが、特に使いづらいとは感じませんでした。

     しゅーくりーむさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     商業簿記では、特殊商品売買が苦手です。仕訳問題を解く時に、いつも苦手意識をもって臨みました。実務での経験もあるためか、伝票・精算表・本支店会計などはわりに得意でした。ただ、二重仕訳・二重転記の問題は好きではなかったです。

     工業簿記は全体に苦手でしたが、コツコツやればできる総合原価計算や、CVP分析は得意でした。差異分析については、初めて読んだ時は苦手意識満点でしたが、イメージ図を丸覚えして解いていくと、点数がとれるようになりました。ただ、本当に理解できているかははなはだ自信ありません。

     苦手克服について、具体的なことはなかなか言えませんが、テキストに「簿記は勉強したぶんだけ結果が出る」と書いてあった言葉を信じました。工業簿記は最初は何のことやらさっぱり解らず焦りましたが、ボックス図を書いて、テキストを見直して、反復しては理解に近づいていったと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     商業簿記の現金・預金・手形や、伝票問題、精算表など、実務は2級の内容に結びつくところも多いと思います。逆に、決算手続きなど、2級の勉強が実務に役立つ面はあると思いました。2級をもってないと実務ができないかといわれると、それは無いと思います。

     あとは、短期集中型(1か月半)でやりましたので、試験の前の週には正直簿記に飽きてしまって、集中力がとぎれてしまいました。勉強されるかたは、時間配分に気を配って上手に学習してください。

     あまりとぎれることなく、少しずつやられるのがいいのかもしれません。わたしなどはとにかく記憶を持続させることが優先で、あまり早く取り組むのは良くないのでは?と、集中型になってしまいましたが。

     最後に、自分にとっては正直、過酷な試験でしたので、本文では感情論調になってしまいましたが、時間をかけてコツコツ取り組めば、理解は必ずできると思います。

     ただ、工業簿記に関していえば、本文でも触れましたが、独学より何らかの形で習う方が若干近道なのかもしれません。いずれにしても、合格すれば達成感も大きいと思いますので、ぜひ挑戦してみてください。

    管理人コメント

     しゅーくりーむさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!経理の経験があるとはいえ、53歳で簿記2級に短期&1発合格というのはすごいです。年配受験生の方には、ぜひ見習っていただきたいと思います。

     しゅーくりーむさんは工業簿記でかなり苦労されたとのことですが、最初からすぐに理解できる人はごく小数ですので、しゅーくりーむさんのように諦めずに食らいついていくことが重要です。特に工業簿記については、手を動かすこと。ボックス図を書いたり勘定の流れを書いたり、とにかく手を動かして体で覚えるようにしてください。

     あとは、苦手分野の克服には「まとめ解き」も有効です。1日だったら1日、3日だったら3日、その分野の問題のみをひたすら解き続けるだけのシンプルな勉強方法ですが、集中的に深く深く勉強することにより、今まで点と点で個別に理解していたことが、一気に線でつながって「あーそういうことだったのか!」となることがよくあります。

     簿記の試験に限らず試験はなんでもそうですが、「得意分野をさらに伸ばす」よりも「苦手分野を克服する」ことが合格への近道になりますので、苦手分野から積極的に勉強するように心がけてください。

    しゅーくりーむさんが使われた教材や電卓のまとめ