資格の大原の公開講座や無料模試を有効活用しました!

  • 投稿者:sinzin’さん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約1か月

はじめに

 現在まで経理とは関係ないITの仕事をずっとやっており、そちらの資格は何個か取得しています。ただ30歳を迎えるに辺り営業利益と経常利益の違いもよくわからないまま、会社員生活をするのはさすがにやばいだろうと3年半前に初めて簿記を受けようと思いました。

 当時は何も知らずに3級は簡単、その上の2級から受けようと思って参考書を一気に揃えましたが、思いの外難しく、断念しとりあえず3級から受けることにしました。

 その時から簿記検定ナビさんにはお世話になりましたが、結局3級は2度落ち(初めて受けたのが合格率の低い124回でやる気が削がれたこともありますが汗)、途中間が空いたりしましたが3回めの正直で130回で3級に受かりました。

 その後は忙しくなり簿記のことは忘れていましたが、最近退職し、再就職までの間にちょうど時間が空いたため一念発起し、以前取得しようとした2級に挑戦することを決めました。申し込みがぎりぎりの10月頭くらいです。

 簿記検定ナビさんの合格体験記を読んでモチベーションにしていたので、今回合格してこの体験記を投稿できることを光栄に考えております。短期促成で合格できたので、そのような多くの皆さんのモチベーションとなっていただけたら本望です。

使用テキスト

 前述のように3年前取得しようとしたので、その時に揃えたテキストが以下です。

  • サクッとうかる日商2級商業簿記テキスト
  • サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト
  • サクッとうかる日商2級商業簿記トレーニング
  • サクッとうかる日商2級工業簿記トレーニング
  • サクッとうかる日商2級厳選過去問ナビ(今回は使用せず)

 テキストはこれでよいかと思ったのですが、さすがに過去問題は古いのを使用するのに不安を感じたので今回下記を追加しました。

  • 日商簿記2級 出題パターンと解き方 過去問題集

勉強方法

 最初の1週間でとりあえず商業、工業のテキストを2周ずつ読み込みました。問題は解かずに読み込むだけ読み込むというインプット期間です。その後1週間は以下のようにやりました。

  • 商業簿記:簿記検定ナビさんの過去問題をDLしひたすら全範囲の仕訳をする(仕訳さえできれば精算表や伝票でも部分点が取れると考えた)
  • 工業簿記:出題パターンと解き方で全範囲の主だったパターンの問題をとく(工業簿記はあまり難しくないのでパターンを覚えることが必要と考えた)

 通して仕訳問題は常にやっていましたが、下記のようにやっていき、最終的に×がなくなるようにしました。

  • 完全に理解しているやつ → ◯
  • なんとか理解しているやつ → △
  • 分からないやつ → ×

 残りの2週間は就職し、時間がなくなってしまいましたが、毎日商業簿記と工業簿記2問ずつの過去問題をやっていました。商業簿記は伝票・特殊仕訳帳・本支店・精算表を、工業簿記は総合原価・費目別・標準原価など出そうなところを中心にローテーションしていました。商業、工業に絞ると忘れてしまう危険性があったので自分はこうしたが結果的に良かったと思います。

 また資格の大原が無料の公開講座や模試をやっていたので、2度参加しました。特に勧誘もされず、完全無料であのレベルの問題や解説が聞くことができるのは素晴らしいと思いました。また講座を受けている中では年配の方も多く、普段簿記とは関係のない生活をしている自分にとっては、他の受験生が一生懸命講義を受ける姿にモチベーションが上がりました。近い場所にあるならば、大原に通っていない人も受講するとかなりプラスになる内容だと思いました。

試験日の1日の流れ

 朝起きて商業簿記の本支店会計と精算表を解きました。その後工業簿記の費目別、総合原価、標準原価と予想されている内容をひと通り解きました。これで何がきても大丈夫だと考えることが出来たと思います。人によると思うのですが、自分は会場に行ってから焦りで何もできないのでそれまでの自分を信じて、受験に必要な用具だけをもって余裕をもち会場に向かいました。

 テスト用紙が配られて答案用紙に名前を記入するタイミングで2~5問はある程度の出題ジャンルが分かります。誤算として2問は特殊仕訳表、3問は本支店会計と思い込んでいたのでちょっとショックを受けました。問2が簡単であれば1-2-4-5-3で解こうと思っていましたが、この時点で1-4-5-3-2に変更しました

  • 試験開始!
  • 第1問

 いきなり1問目から判断しづらい問題でした。前回も第一問に一番むずかしい問題があったので難しいのがあればとりあえず後回しにしようと思い、そうしました。もし解けないのであれば後回しにする勇気も必要だと思います。

 なかなか第一問目から飛ばすのは勇気がいるかもしれないですが、4点は4点です。その他の問題は初めて使った勘定科目ありましたが、それほど難しくは無かったです。1問目も余裕がでてから見ると大した難易度ではないことがわかりました。

  • 第4問

 部門別計算は予想していました。直接配布法で配布するだけの部分とその後の配布処理の部分も含め素直な問題だったので10分くらいで完了できました。後半部分が難しいという話もありましたが、素直にやれば問題なかったかと思います。

  • 第5問

 標準原価計算は予想していました。難易度は低かったと思います。簿記検定ナビさんの模試でもあり、対策としてシュラッター図の書き方、差異分析の方法など朝にやっていたので特に問題もなく10分くらいで完了できました。

  • 第4問

 本支店を予想していましたが、精算表もそうやることは変わらないのでとりあえず決算仕訳を行いました。決算仕訳しながら解答用紙に記入していきます。難しいところは特に無かったのですが、3箇所(償却と保険料)間違えてしまい、そのせいで純利益もあわないので8点を失いました。

 決算仕訳記入完了後、ここでは修正の合計をせず、先の問2へ向かいました。合計は時間がかかる割にあまり配点ない(2点?)ので最後に時間があればやるのがオススメです。

  • 第2問

 見たこともない問題でしたが、良く読んでみると減価償却の簡単な問題です。単純に仕訳していくだけで部分点がとれそう、また配点も20点だと思っていたのが18点になっており楽になりました。半分くらいはとれていたと思います。前回も見慣れない問題だったが、きちんと部分点がとれたので、問2に関しては問題形式にビビらずに部分点を積み上げていく方法が良いと思います。

最後に

 自分はあまり時間がなかったので、時間が無い人へのアドバイスとなります。

 商業簿記は仕訳をおもっきりやって、過去問は数回しかやっていないと思います。きちんと本支店、精算表の問題にかかったのも1週間くらいでしょうか。ただし、商業簿記は問題形式によらず仕訳さえできればそこまで点数を落とすことはないので時間がない場合は、精算表を最後までやるより決算仕訳や本支店の未達事項の仕訳をしては、解答を確認する時間を多くとったほうが良いと思います。

 逆に工業簿記はパターンが限られているし簡単な問題が多いので、苦手分野を作らず満点を取る気持ちでいかなければ厳しいと思います。わからなかったら0点もありえるので。0点だと合格は厳しくなります。

 問2が予想できなくなったのは、より基礎的な力が見られるようになったのではと思います。従業員預かり金など、3級で出てきてたものも出てきたので3級の教科書もぱらっと読んでいたほうがよいと思います。

 最後になりましたが、簿記検定ナビ様。3級、2級での勉強、モチベーションUPに最大限利用させていただきました。今回は模試も利用させていただきありがとうございました。

管理人からsinzin’さんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
 3級のときに使用していたのでそのままネットスクールのサクッとを使用しました。80点以上の価値は合ったと思います。ただ自分の使い方ではテキストは読み飛ばすだけだったので、結局はどれを選んでも結果的には一緒だったかと思います。

 テキストを読む→ひたすら仕訳練習をする→わからないとまたテキストに戻るというやり方が良いと思います。

 一方パタ解きに関しては100点です。時間のない中、同じパターンを連続して学習可能だったで(特に工業簿記)理解度が高まったと思います。苦手分野が何かをはっきりさせる点からも皆さんにもおすすめしたいです。

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 電卓は3級の受験の時に購入したもので、カシオのDH-12VTという機種です。特に電卓にはこだわりはなかったのですが、やはりサイズが大きいほうが良いと思います。手のひら大くらいのサイズがベストでしょうか。

 後は00がある電卓ですね。自分は下三桁切り取り(200,000は200, 980は0.98)で学習癖つけていましたが、やはり00はある方が良いと思います。

 sinzin’さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は、伝票と特殊仕訳帳でしょうか。出ませんでしたが、出ると信じられていたので確実に満点をとれるようにしていました。

 逆に本支店会計は結構不得意でした。ある1日は本支店会計だけをマスターするつもりで3回解きました。その際に本支店での貸借を合わせる箇所がポイントで、そこから先は精算表や財務諸表の問題とほとんど同じだと気づけた時に克服出来た気がします。後は仕訳問題のように本支店未達事項部分の仕訳をやり続けました。

 sinzin’さんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 単純に簿記をするのがパズルみたいで楽しかったってのがあったので特にモチベーションが下がることも無かったです。ただ大原の無料公開講座にいったときに、自分よりもはるかに年配の方が学習しに来ていたのはモチベーションあがりました。人生いくつになっても勉強だと思うし、その意識を持ち続けている人は立派だと思いました。

 簿記2級をとって、何か意味あるんかと言われたり、考えたりする人はいると思います。自分も簿記2級をとってもすぐに何か変わることはないと思いますが、人生において今やったことは必ずどこかでプラスになると思います。

 大原の無料の公開講座や模試についてもう少し詳しく教えていただけますか?
 幅広い年齢層の方が受けにきてこられていました。大学時代の授業では不真面目な人が多かったりしていましたが、わざわざ申し込んで受けにこられている皆さんは意識がとても高いので自然とモチベーションがあがりました。休み時間も仕訳したり、問題を解いておられていました。

 また大人になってから黒板で授業を受けることもなかったので、その点からも新鮮でした。貸倒引当金など普段聞かない簿記用語(?)が講師の口から聞けたり、商業簿記の精算表での頻出仕訳事項や工業簿記の勘定連絡図など重要な論点を中心にみっちり講義を聞くことができ、非常に参考になりました。

無料の公開講座・模試についても大原オリジナル問題を実施→自己採点→解説という流れは一緒でしたが、模試に関しては2時間きっちりとって実施するので本番に向けたデモンストレーションとしても良い機会でした。

管理人コメント

 sinzin’さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 sinzin’さんは資格の大原の公開講座や無料模試を有効活用されていますが、その場で強引な勧誘をされることも、しつこく電話がかかってくることもありませんので、近くに大原の校舎がある方は1度参加することをおすすめします。なお、公開講座や無料模試の日程は各校舎によって異なる場合があるので、資格の大原の公式ページにてご確認ください。

 また、sinzin’さんは本試験で名前を書く際に問題をさり気なくチェックして、解答する順番を臨機応変に変更(難しそうな第2問を最後に)されていますが、これもぜひ受験生の方に見習っていただきたいです。

 簿記にかぎらず試験問題は「簡単な問題を優先して解く」のが鉄則なので、常日頃から問題を解き始める前に、各問題の難易度を確認して解く順番を決める練習をしておいてください。

sinzin’さんが使われた教材や電卓のまとめ