簿記の勉強はとにかく手を動かすべし!問題文をしっかり読むことも大事!

  • 投稿者:akkyさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約1か月半

はじめに

 年末に受験を思い立ち、年明けから勉強を始めました。簿記のイロハから初めて、いきなり2級を受験しました。仕事としては商品開発の業務に携わっていますし、理系なので会計とは無縁の人生を送ってきたのですが、やはり商品開発する上でも簿記の知識の必要性を痛感していましたのでいつか受けようとは前々から思っていました。

 で、本屋で日商2級が2週間で…などと書いてあったので、1ヶ月あれば余裕かなと思って軽い気持ちでテキストを買ったのですが…家に帰って読んでみると全く意味不明の言葉が並んでました。これはやばいと思い、簿記入門書籍と3級のテキストを購入し勉強を始めました。

 正直、これはとんでもない物に手を出したと思いながら、せっぱ詰まった状況に置かれたのが幸いしたのか、1ヶ月半集中がとぎれずなんとか合格できました。簿記検定ナビも大変参考にさせていただきましたので、お礼も兼ねまして私の経験を紹介させていただきます。

今回購入した教材一覧

  1. すいすい簿記マンガみてGO!日商3級
  2. プラス8点のための問題演習 日商簿記3級
  3. すいすい簿記マンガみてGO!日商2級商業簿記
  4. すいすい簿記マンガみてGO!日商2級工業簿記
  5. サクッとうかる日商2級商業簿記トレーニング
  6. サクッとうかる日商2級工業簿記トレーニング
  7. プラス8点のための問題演習 日商簿記2級
  8. 日商簿記検定過去問題集2級出題パターンと解き方
  9. ラストスパート模試 日商簿記2級

  • 1月10日 勉強開始
  • 1を通読。書いていることは何とか理解できるものの2をやると手も足も出ない状況。
  • 2の解答を見ながら一通り演習。
  • 再度2をやる。この段階で半分弱程度の正解率。ただ、2回やったことで 2の解き方の道しるべがあればなんとか解けるように。

 解けた問題には○、解けたけどちょっと怪しい問題には△、手が出ない問題には×の 印を付けていく。以下も同様。

  • 1月4週目 2級編に強行突入
  • 3級を受験するつもりはなかったので、3級が中途半端な理解なものの、受験日から逆算して無理矢理2級を始める。
  • まずは3を通読。その後5の基本問題を解いてみる。分からないところはすぐに解答を読んでもう一度解いてみる。で、一通り基本問題が終わらせる。
  • 解答を見ても意味が分からず、3級のテキストまで戻ることもしばしば。
  • 2月1週目
  • 7の商業簿記編に着手。道しるべを読みながら一通り何とか終える。
  • 9にも着手。
  • 2月2週目
  • 4を通読。幸い、業務上知り得た知識で比較的すんなりと理解できた。
  • 6の基本問題に着手。例によって最初はほとんど解答を見ながら何とか一通り終える。
  • 9の商業簿記編も併せて実施。
  • 7の工業簿記編に着手。例によって道しるべを読みながら何とか一通り終える。
  • 2月3週目
  • 8に着手。分からないところは解答解説と7を参考にひたすら問題を解く。
  • このころになると分からないなりに、解法のパターンが分かってきました。
  • 7・8の×印問題を集中的に繰り返す。
  • 9も繰り返す。
  • 最終週
  • 9に絞って演習。 1週間で3周しました。

特記事項

  • 勉強を始めてからは睡眠・仕事・食事以外は全て勉強しました。大学受験以来の勉強量だったと思います。この間はテレビもいっさい見ていません。
  • 勉強時間は平日2~3時間。土日は8時間程度です。
  • 幸いにも適性は比較的あったのかもしれません。途中から、簿記を理解できること自体が楽しくなって、勉強は苦痛ではなかったです。
  • 仕訳は簿記検定ナビにある勘定科目の省略記述を使うことで飛躍的に速度が上がりました。
  • 筆記具はUNIのクルトガを使用。お勧めです。消しゴムもノック式のものがお勧めです。
  • 分からない問題はすぐに解答・解説を見る。それでも分からない場合のみテキストに 戻る。テキストは基本最初の通読のみ。
  • 勉強のほとんどは問題演習に当てました。1~9はいずれも解答用紙がダウンロード出来るのでひたすら解きました。
  • 間違いノートやまとめノートは作っていません。テキストに○×△を書いて、理解できなかったところは解答解説にマーカーで線を引き、ポストイットを貼っていきました。理解できたところはポストイットを剥がしていきました。

最後に

 第3問本支店会計で問題を良く読まず、はなから本支店合計を出してしまというミスをしましたが、工業簿記は比較的スムーズに解けました。結果的には工業簿記が満点だったことと、第3問も何とか部分点がもらえたので合格出来ました。長文になりましたが、これから受験される方の少しでも参考になれば幸いです。ちなみに、当方46歳。簿記初学者です。

試験日当日の1日の流れ

  • 6時:起床 自宅でラストスパート模試の×、△のついている問題を一通り解く。
  • 9時:出発
  • 10時前:試験会場近くのファミレス着 ラストスパート模試を一通り流す。
  • 12時:昼食
  • 12時半:試験会場入り 試験開始まで×のついている問題を繰り返す。
  • 13時半:試験開始

管理人からakkyさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 SHARP ELSIMATE EL-S752K。簿記受験を決めてから、近所のディスカウントショップで手に入れました。GTキーがある機種で一番大きなものを選びました。私は手が大きいので、ちょっと大きめが良いかと思って選んだのですがキー操作は問題ないし、表示画面が大きく、角度調整が出来るので画面も見やすかったです。

 ただ、他の機種を使ったことがない(普段は関数電卓使用)なのでベストかどうかの判断は残念ながらできません。また、大きめサイズなので勉強や試験会場の机が小さいと邪魔になるかもしれません。

 今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
 すいすい簿記はお勧めできます。特に実務の経験がない方(私もそうですが)はマンガでイメージを掴むと頭に入りやすいのではないかと思います。ただ、すいすい簿記を一通り読んだらさくっとトレーニングの基本問題をやってみる。これが何となくわかったら、もう過去問へ行くべきだと思います。

 最初は過去問には手も足も出ませんが、ここで折れずにプラス8点のための…から入って、出来るようになったら、出題パターンと解き方を繰り返し、最後の仕上げにラストスパート模試で仕上げる、という形は結果として成功だったと思います。

 akkyさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は工業簿記です。仕事も技術系ですのでテキストがなくても比較的すんなり理解できました。苦手は期末決算です。克服のためにはひたすら問題を解きました。コレしかないと思います。さらに半分あきらめていたのは委託販売です。仕訳で難しいのが出たらあきらめようと思ってました。

 学習期間は短め(1.5ヶ月)でしたが、不得意な論点の問題は5回以上は繰り返しました。 使用した問題集はいずれも解答用紙がダウンロードできるので、各3枚以上は印刷したと思います。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 すでに他の方も書かれていますが、手を動かし、電卓をたたいてひたすら書く。これしかないと思います。テキストを読むより、ひたすら問題を解く。解答を見ても分からないところだけテキストに戻るのが効率的と思います。テキストを否定するわけではありませんが、テキストを読んだだけでは頭に入りません。問題を解いて、書くことで初めて頭にはいると思います。

 あと、問題をしっかり読む癖をつける方がいいと思います。私はこれで危うく不合格になるところでした。127回の本支店会計で問題をぱっと見た瞬間反射的に本支店合計の計算を始めてしまい、問題は本店の損益勘定を求めているのに目に入らず、本支店合計の勘定を記入してしまいました。工業簿記が満点だったのでなんとか挽回できましたが、冷や汗ものでした。

 あと、初学でいきなり2級にチャレンジされる方もいらっしゃると思いますが、3級の学習ステップは踏んだ方がいいです。私は最初は正直なめてかかって、2級をいきなり始めてから立ち行かなくなり、3級に戻りましたのでこれで数日ロスしました。

 あと、上でも書きましたが、シャーペンはUNIのクルトガが超おすすめです。勉強するときの効率が違います。私は決してUNI社の関係者ではありませんので念のため。消しゴムもノック式で細かいところを消せるやつがいいです。

 それから、簿記検定ナビの勘定科目の省略一覧表も役立ちました。勘定科目ってちゃんと書くと結構時間がかかりますから。

管理人コメント

 akkyさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!UNIのクルトガをおすすめとのことで、先日、実際に触ってみたんですが、偏減りしないのでとても書きやすかったです。

 簿記の勉強ではシャーペンや消しゴムをよく使うことになりますので、電卓選びと同様に、自分にしっくりくるものを選ぶようにしてください。ちなみに、管理人はPILOTのDr.GRIPシリーズを愛用しています。

 あとは「問題をしっかり読む癖をつける方がいい」という部分も重要です。最近の日商簿記検定2級は、過去問にひとひねり加えられた形で出題されることが多く、問題文をきちんと読まずに解答すると痛い目に遭います。

 例えば、第124回試験の第1問・仕訳問題は現金預金勘定で解答しなければいけないのに、現金勘定・当座預金勘定で解答したがために、それだけでマイナス12点となってしまった方がたくさんいらっしゃいましたが、問題文をきちんと読んでいればこんなミスはありえません。

 問題を解く際は、「解き始める前に、まず問題用紙・解答用紙をチェックすること」「問題文を読んだときに重要だと思ったところには必ず印を付けておくこと」の2点に気をつけるようにしてください。

akkyさんが使われた教材や電卓のまとめ