最後に合否を分けるのは「合格したい!」という強い気持ち

  • 投稿者:ゆりさん
  • 勉強形態:専門学校(通学)
  • 受験回数:2回
  • 勉強期間:約3か月半

はじめに

 簿記検定を受検するにあたり、簿記検定ナビで多くの人が頑張っているのを知り、大変良い刺激を受ける事が出来ました。ありがとうございました。これから受験される方の参考になればと思い合格体験記を投稿します。

受験のきっかけ

 近い将来の転職に備えてビジネスに直結する資格が欲しかった事と、目標がないと勉強しないので、怠惰な自分を正す為に受験することにしました。

使用した参考書・問題集

 合格する為に必要な要素が全て含まれていますが、記述の難しいところがあり、理解するのに時間が掛かりました。後述の「スッキリ分かる簿記3級」を読んだ後、大原のテキストを使用すると記憶に残りやすかったです。

 説明がとても分かりやすく、理解を深めることが出来ます。この本だけでは本試験に対応出来ませんが、初めの1冊として独学の方には特にお薦めです。登場するキャラクターも可愛いのでとっつきやすいと思います。

 説明が分かりやすく、使いやすいのでお薦めします。

前回試験の失敗の理由

 独学で勉強し続ける自信がなかったので、通学する事にしました。TACと大原の両方に体験入学してみて、受付と講師に同じ質問をしてみた所、対応が親切だった大原に通うことに決めました。大原は学校法人なので、昼間の生徒さんが先生に進路相談をしている姿も見受けられて新鮮です。

 最初の受験では、3級くらいならあまり勉強しないで2ヶ月弱で取れるだろうと思い、速習フルセットというコースに入ってしまい、3級の授業を6回で終わらせ、総まとめと直前答練を2ヶ月弱で終わらせて受験するというカリキュラムでした。

 前回の受験は、授業開始早々に風邪を引いた事がきっかけで、喘息になってしまい、ほとんど勉強出来ず…。試験当日も発作が起きないかと心配で受験するのやめようかと思いながら受けました。

 その結果、1回目の6月受験は40点で不合格。資格試験は全体的に難化しており、3級でもきちんと勉強しないと合格しないと知り、体調も心配だったので次の受験はやめようかとも思い9月末まで勉強しませんでした。

 しかし、合格サポート制度(不合格でも80%以上出席していれば次回受験対策を無料受講出来るという制度。おそらくTAC・LECも同様のシステムがあるはずです)があり、折角なのでもう1回受験しようと再度受講しました。

体調管理に気をつけて勉強を再開

 11月受験では、体調管理に十分気を配り細心の注意を払いました。具体的には、睡眠時間を減らさない・バランスの良い食事・適度な運動です。試験2週間前までジムへ週1~2回行きました。流石に2回目となると、知らない言葉は無く、頻出事項も分かっていたので勉強しやすかったですが、働きながら週2回通学はきつかったです。

 予習は、授業当日の通勤時に授業範囲のテキストを読む。復習は、該当箇所を「スッキリ分かる簿記3級」を通勤時に読んで理解を深め、帰宅後に基礎問題集をやる。この繰り返しです。学校のスケジュール通りに勉強していれば合格出来ると思っていたので、授業の予習と復習のみをやりました。

直前期の勉強方法

 11月に入ると総まとめの授業が3回あり、そのあとすぐに直前答練が始まりました。タイトなスケジュールである為、基礎問題集・総まとめ問題集は通しで1回しか出来ず(最低2回はやるべきです)その代わり、試験2週間前から前日まで、過去問・直前答練・公開模試で出来なかった項目に関して、必ずテキストを見直し基礎問題集をやるようにしました。

 特に、頻出事項である貸倒・減価償却・手形・見越繰延などは何回も繰り返しやりました。私は、人よりも努力しないと結果が出ないタイプなので、11月に入ってからは勉強していないと心配で朝1時間・お昼休みは会議室に入って30分・帰宅後に2時間以上勉強していました。

 ただ、お昼休みは同僚からの誘いもあり、勉強したのは週2~3日です。朝は、主に30分は前日の間違えた問題の復習(翌朝見直すだけでも記憶の定着率はかなり上がります!)と簿記検定ナビの仕訳に当て、残りの時間で精算表や試算表をやりました。お昼休みは仕訳、まとまった時間の取れる夜に直前答練の復習や過去問に当てました。

 試験2週間前から確認の意味も含めて、簿記検定ナビの仕訳を過去20回分を始めました。解説がとても詳しく、試験前の総復習にもなりとっても良かったです。11月の家でのトータル学習時間は試験当日の朝までで100時間を超えました。

 直前答練・過去問をやってもケアレスミスが多く、60点は越えても 合格点である70点を越える事はほとんどなく試験1週間前の公開模試で59点だった時は、正直またダメかと思いました。

 でも、過去20回分の仕訳をやって満点の回が多かった事と精算表は過去8回分解いて、満点ちかい点数を取れる力があった為、絶対合格出来る力はあるはずだと思い、最後の1週間は「絶対に合格して2級の勉強を始める!」と決めて、間違えた所を繰り返し問題練習しました。

 何回も問題を解いていくうちに、出来ない問題はいつも同じだと気づきました。特に間違いノートは作りませんでしたが、理解が足りない箇所は書き出しました。

試験日前日の過ごし方

 どうしても減らないケアレスミスを何とかしようと思い、今までやった直前答練・公開模試・過去問全てを見直し、自分のケアレスミスを紙に箇条書きにして全て書き出しました。そして、夜寝る前にミスの癖を見直し、試験当日も家を出る前に確認し、試験開始10分前からはケアレスミスを箇条書きにした紙だけを見ようと思いました。

 私のようにケアレスミスが多い人は、試験2週間位前から、過去問などを使いながら実践するべきだと思います。40点だった前回とは比較にならないくらい勉強しましたし、内容理解している自信がありましたが、最後までケアレスミスを減らすことが出来ないまま試験当日を迎えることになりました。

試験日当日の1日の流れ

  • 6:00 起床

 試験開始3時間前に起床した方が頭が働くらしいので、いつも通り家を出る1時間前に起きて勉強しました。大原の予想問題でもある公開模試(第1・2・4問)の復習と 簿記検定ナビの仕訳問題で間違えた所を見直しました。

  • 7:00 朝食

 チーズトースト・あんパン(甘い物を食べると頭の回転が良くなるらしいです)・サラダ・紅茶の組み合わせでした。

  • 8:00 出発

 計算機・受験票など忘れ物がないかを確認して家を出る。

  • 8:40 試験会場に到着

 日の光が当たってまぶしい席だったので、試験官に席替え交渉しましたが…正式な試験なので断られました。その後、トイレへ行ったら試験開始10分前になっていたので、自分のケアレスミスの癖を箇条書きにした紙1枚を机に上に置き、見直す時のチェックポイントとして自分に言い聞かせました。

 本来なら、いつも受講している校舎で普段と同じ環境で受験出来るのですが、通学している校舎の受付に間に合わず、初めて行った渋谷校で緊張して受験しました(笑)

  • 9:00 試験開始

 問題用紙が配られて、裏から透けて見えた問題を見て驚きました。朝やったばかりの問題と全く同じだったからです。簿記検定ナビ・大原と両方の予想が大当たり!こんな事があるのかと思いました。

 第2問・第4問は予想が出来ない為、対策としては予想されていた伝票と帳簿問題をやった位ですが、この予想も大当たり!第3問の得点が最後まで安定しないまま本番に望んだ私にとって、今回の残高試算表は救いでした。

 一通り終わったのが試験終了40分前。時間が余り過ぎ、暖かい席に座っていた為に一瞬睡魔に襲われましたが、満点を狙っていた第5問の当期純利益の金額を見直したところ、ケアレスミスの癖通りに貸借を間違えて記入したり、0が1個足りなかったりと言った箇所を見つけ不安になり大急ぎで全部見直しました。

 試験が終わった時は8割以上取れている手応えはありましたが、こんなに手応えが良かったのは初めてだったので、どのくらい出来ているか気になりました。

試験を振り返って

 解答速報を確認したら、見直しで直した所は全て正解。解答速報での自己採点では79点。結果は73点でした。でも合格出来たのは嬉しいです。簡単な回に受験出来たのはラッキーでした。試験前に講師から何度も言われたことですが 過去問や予想問題をやる時に、次の2点を意識すると良いと思います。

  • 試験は2時間ですが、家では1時間40分で終わらせる
  • 8割以上取るつもりでやる

 2時間を目標にすると本番では終わらない可能性もあり、合格点の7割を目指したら7割は取れない。8割以上取れた手応えでも本番では8割は取れない。過去問や予想問題をやる時は、1時間40分で終わらせる癖をつけた方が良いと言われていました。実際受験してみて、その通りだと感じました。

 そして、最後は「絶対合格する!」という気持ちを強く持つ事が何よりも大切だと思います。実際、試験会場に行っても「この中で3割くらいしか合格者が出ないんだ。内容が難しければ 3割以下かな?」と考えましたが、私は絶対その中に入ると決めて試験に臨みました。

 現在は2級の勉強を始めています。学校には妊婦さんや外国人の方など多くの人が来ていてとっても刺激になり、私も勉強しなければ!という気持ちになります。簿記検定ナビには2級でもお世話になります!合格したら、また体験記を投稿したいと思います。

管理人コメント

 ゆりさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!ゆりさんは今回、資格の大原の「合格サポート制度」を有効利用されていますが、大原やTACなどの大手専門学校ではたくさんのサポート制度が用意されていますので、勉強開始時にきちんと確認しておくことをお勧めします。

 それではさっそく中身のほうに入っていきますが、受験生の方にぜひ参考にしていただきたいのは「何回も問題を解いていくうちに、出来ない問題はいつも同じだと気づきました。」という記述部分です。たったの1行ですが、この「気づき」は本当に重要です。

 そもそも間違いには2つのパターンがあり、ひとつは「本質的な理解不足による間違い」で、もうひとつは「ケアレスミスによる間違い」です。前者の間違いはテキストに戻ってきちんと復習する必要がありますが、後者の間違いは、問題を見た瞬間に「ここはいつも間違えてしまうところだから気をつけよう」と意識できるようになれば、自然に減っていきます。

 では、問題を見た瞬間に意識できるようにするためにはどうすれば良いのでしょうか?いろんな方法が考えられますが、簿記検定ナビでは間違いノートを作って何回も目を通すことをお勧めしています。

 よく間違えてしまう部分をノートや単語帳などに簡潔にまとめ、細切れの時間などを使って何度も目を通すだけの簡単な作業ですので、ケアレスミスがなかなか減らない方は一度試してみてください。絶対に効果がありますから!

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