仕訳を制する者は簿記を制する!仕訳問題対策を有効活用しよう!
- 投稿者:しろにゃんこさん
- 勉強形態:独学
- 受験回数:1回
- 勉強期間:約4か月
目次
日商簿記検定2級の勉強を始めたきっかけ
本日合格発表があり、2級の合格を確認いたしました。こちらのサイトにかなりお世話になりましたので、少しでも皆さまのお役に立てれば、と思い経験談を投稿させていただきます。
簿記は、当初は2月の121回試験で3級合格することを目的に昨年秋から勉強し始めたのですが、勉強していくうちに意外と楽しくなってきて、2級まで一気に独学で合格してしまった、という感じです。自分でもまさかここまで簿記にはハマるとは思わずびっくりしています。以下2級の学習について書かせていただきます。
工業簿記と商業簿記
2級のテキストを購入したのは、3級の受験日より前の2月半ばでした。この段階で既に3級は合格できるだろうと踏んで、2級の試験日から逆算して勉強を開始したのです。ただ、まだ3級試験の前だったこともあり「同じ商業簿記だと3級と2級がごちゃごちゃになってしまうのでは?」という根拠のない(笑)考えから、工業簿記を先にやり始めました。
結果的に考えて工業簿記を先に始めた=勉強する期間が長かったのは個人的には良かったと思います。工簿の理解は一筋縄ではいかず(分かったと思っても問題をやると解けなかったり…)練習問題を毎日解き、またテキストを見て、の繰り返しで徐々に理解を深めていったので、もし商簿と工簿を逆にやっていたら工簿は時間的に間に合わなかったかも知れません。
学習の流れ
私の学習時間は、平日は主に通勤電車の中(往復で約1時間)と帰宅後(約1時間だけど毎日は無理だった)、および休日の3~6時間/日です。
- 2月半ば~2月下旬=工簿テキスト読み・3月初め~3月下旬=商簿テキスト読み、自宅では工簿テキスト2回目読み+練習問題
- 3月下旬~4月下旬=商簿テキスト2回目読み+練習問題、工簿練習問題(間違いやすい箇所復習)
- 4月下旬~5月下旬=過去問題集(全問題を3回以上やりました)
- 5月下旬~試験まで=予想問題集+過去問題で間違いやすい箇所復習
簿記の勉強をする上で気をつけたこと
2級も、3級同様、ポイントとしてはとにかく過去問題を解きまくることだと思います。私はだいぶ早い時点で過去問題に突入できしかも3回も問題を解いたことで、予想問題をやっても概ね90~100点を取れましたので、だいぶ気持ちに余裕を持って試験に挑むことができました。
また、会社の昼休みには毎日、簿記検定ナビの商簿仕訳問題を5問づつくらい解き、行き帰りの電車ではそれをプリントしたもの(PDF)で更に仕訳練習を繰り返したこともかなり力になったと思っています。
本試験第3問で出た「損益計算書の作成」ではかなり面倒くさい決算仕訳が出ましたが、一発で数字も合い(最後はとっても綺麗な数字になったので正解だとその場で確信)、自己採点でも第3問は満点が取れました。これも、仕訳を嫌というほどやったおかげだと思っています。
学習・試験を振り返って
2級は独学でも十分受かります。何度も問題を解くこと、苦手分野をなくすこと、仕訳を飽きるほどやること、これをすれば大丈夫です。半年前には「簿記なんて訳分からないよー」と思っていた私が受かっているのですから。
(ちなみに、サイトの管理人さんがお薦めされている「間違いノート」は私は作成しませんでした。。。やったのは、過去問題をやって間違いやすい問題のところに付箋を貼って要点をちらっと書いたくらいです。)
試験日当日の1日の流れ
9:30くらいに起床。起きてすぐに脳みそと指を起こそうと、予想問題集にある第3問のうち一番面倒そうな問題を実施。実はそれが損益計算書の作成問題だったので、まさか本試験でずばり出ると思わず試験会場でびっくり。
家から5分で試験会場だったので13:10に家を出ました。試験会場では、試験まで適当に電卓を叩いたり、電卓や問題を置く位置を考えたり、仕訳問題(簿記検定ナビでPDF印刷したもの)に目を通したり。
試験問題は【1→4→5→2→3】の順番で回答。第4問で少しつまづきましたが、あとはひねった問題もなくスムーズに行きました。第5問も想像以上に易しく、また第2問の帳簿問題は予想の範囲でしたが試算表を絡めたもっと難しいのが出ると思っていたので肩すかし。第3問は偶然にも朝やった損益計算書、こちらも一発で回答できました。
残り40分くらいで全て解き終わりましたが、検算と回答の書き写しも含めて全問ざっと見直しました。残り10分ちょっととなったところで退席。感想としては2月に受験した3級の方がドキドキしてました。雰囲気に慣れたんでしょうか。
ちなみに、同じ机の隣の人が消しゴムで答えを書き直す事が多くて、その度に机がガタガタしてちょっと迷惑でした。といっても仕方ないですよね(お互い様です)自宅に帰って、しばらくしてネットで解答速報をチェック。全ての解答速報で、自己採点94点取れていました。
管理人からしろにゃんこさんへ追加の質問
試験で使われた電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか? | |
カシオ DS-20TKです。新卒で入社した会社で入社時に買ってくれたものです(もう10年以上も前)。12桁表示でキータッチも気持ちが良くとても慣れていたのでこれ以外の電卓は使えず、結局会社から家に持ち帰って勉強に使っていました。機能的には、検算機能付きだったのも良かったかなと思います。(同じ型番はもう売られていないのではないかと思います) |
しろにゃんこさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか? | |
正直、あまり「苦手だ、嫌だ」と思う論点はなかったです。全般に理解できたというか最終的には全ての分野が得意になれたと思います。苦手というより覚えにくいと感じたのは工業簿記の製造間接費の原価差異でした。恐らくつまづかない人はいないだろう箇所なので、じっくり覚えるか、という感じで構えました。
また、ここに限らず、工簿は全体的に過去問題の問題文の意図するところを理解するのに時間がかかってしまうので、それは最後まで大変でした。商業簿記では、帳簿の試験問題の形式に慣れるまでが少し時間がかかりました。 テキストに付いていた練習問題ではあくまで元帳等への転記の問題ばかりで、その内容は簡単にクリアできたのに、実際の過去問題をやったらいきなり試算表が登場。「なんでどうして帳簿で試算表が!」とパニックになりました(笑)でも、これも慣れで何回も解いていくうちに、最後には逆に超得意分野に…。 苦手(覚えにくい箇所)の克服ですが、私は過去問題をやって間違った箇所があったら、テキストの関連部分を再度読み込み関連する練習問題を解き、(ノートではなく)付箋で簡単に間違ったポイントを書いて目のつくところ(問題集等)に貼っておき、過去問題の二度目はそこに注意して解きました。 こうするとまず間違えないので、その成功体験を覚え込ませるためにさらにもう一度同じ問題をやる。これでほぼ完璧です。ノートを作らなかったのは、ノートにするほどの量ではなかったからです。 |
ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方に何かアドバイスはありますか? | |
結果的に高得点で合格できましたので自分の進めた学習方法で良かったものと思っています。独学だと皆さんこんな感じなのではないでしょうか?敢えていうなら、テキストに付属の練習問題(基礎的な問題)にちょっと時間を掛けすぎたかも知れません。
練習問題と過去問題はまるで違うもので、やはり過去問題をやるのが一番力になります。テキストを読み終えてさらっと練習問題をやったら、すぐにでも過去問題に取り掛かって良いと思います。私は結果的にだいぶ時間に余裕のある時点で過去問題始められましたが、これが予め分かっていたら学習期間は当初より1ヶ月短くて十分だったように思います。 また、私は社会人で特に4~6月が一年で一番忙しい時期。残業続きで平日の帰宅後の勉強はかなりキツく、夜12時回ってからやり始めたりでそれなりに睡眠不足になりました。ただ、社会人だから時間がない、というのは言い訳で、やろうと思えば時間は作れます。 私はお昼休みの時間もPCで簿記検定ナビの仕訳問題解いたり、ネットで問題検索したり、またすごい話ですが、WBC日本代表の練習試合観に行った時も、入場の列に並びながらずっとテキスト読んでいて、入場してからもイチローの打撃練習など目もくれずにテキスト(笑)まあ最後のは極端ですが、とにかくちょっとした時間でも塵も積もれば山となります。 |
簿記検定ナビの仕訳問題対策(PDFファイル)は具体的には、どのようにお使いいただけましたか? | |
上記の通り、仕訳問題対策はPC画面上でもやっていたんですが、試験の1ヶ月半くらい前からはPDFをプリントして通勤の行き帰りの電車内でやっていました。いつもバッグにしのばせてました。
簿記の試験問題は机でじっくり腰を据えてやるものばかりですが、電車内でも電卓がなくてもできるのが仕訳。かろうじて暗算でできる範囲ですし。また、プリントすればテキストのように重くなく持ち運びもしやすいので大変助かりました。同じ問題を一体何度解いたことか(笑)でもおかげで仕訳は大好き大得意です。 ちなみに、今年2月の3級受験時はまだPDFファイルがなかったので、その時はいちいち問題と答えを手作業でコピー&ペーストして仕訳集を作っていました。 |
今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか? | |
昨年から経営企画の部門に配属となり、それまで正直言うと売掛・買掛、減価償却、固定費・変動費をろくに分かってなかった私は「主な勘定科目や財務諸表くらいは当然分かってないといかん!」ということで簿記を勉強し始めました。
2級まで取得できたので、その基礎ができたと思っています。あとはこの知識をもとに実務での知識を肉付けしていくといった感じです。 さすがに簿記1級は難関なので受験しないと思います。今度はちょっと目先を変えてFPとか受験してみようかな、と思い始めています。 |
管理人コメント
しろにゃんこさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました。簿記検定ナビの人気No.1コンテンツである仕訳問題対策を有効活用していただいたようで、コンテンツ作成者としてはとても嬉しく思います。
手前味噌になりますが、仕訳問題対策は、まとめて仕訳問題を解く際のメイン教材としても、通勤・通学の細切れの時間を有効活用するためのサブ教材としても使える便利な教材で、しろにゃんこさんのように様々な方法で使いこなしていただくことが出来ます。
また、仕訳問題を何度も繰り返し解くことは第1問の仕訳問題だけでなく、第2問・第3問の対策にもなりますので、試験勉強のなるべく早い時期に取り入れていただくのが良いと思います。なお、PC上で勉強する場合はサイト内の各ページで、PC外で勉強する場合はPDFファイルをプリントアウトしてご利用ください。
あと…しろにゃんこさんは、過去問を3回転させていますが、これぐらい回せるとかなり実力がつくと思います。日商簿記検定は毎回、過去問と似たような問題が出題される傾向にありますので、過去問対策を怠らないようにしてください。なお、過去問集に関してはネットスクールとTACのものが有名ですが、内容的にはどちらも大差はありませんのでお好きなほうを選んでいただいて問題ありません。
とても参考になる合格体験記を投稿していただいたしろにゃんこさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。
~さんが使われた教材や電卓のまとめ
- テキスト:スッキリわかる日商簿記2級工業簿記・商業簿記(TAC)
- 過去問:出題パターンと解き方(ネットスクール)
- 予想問題:ラストスパート模試(ネットスクール)
- 電卓:カシオ DS-20TK
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