きちんとしたスケジュールを組んで、淡々と勉強を進めよう!

  • 投稿者:yammyさん
  • 勉強形態:専門学校(通信)
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月

受験の動機

 現在、派遣社員として働いています。3級を取得したのは5年以上前で、そのときは2級受験は全く考えていませんでした。ですが今、たまたま融資の仕事をしており、(資格が必須ではないものの)決算書等を見るので、知識があったほうがより良いだろうということ、ちょうど9月後半以降ヒマができそうだったので受験を決意しました。11月に受験しておけば、失敗しても同年度中に再チャレンジできますしね。

使用したテキスト・問題集

 私の派遣会社では通信教育制度があり、産業能率大学・日本能率協会マネジメントセンター・アルクと提携しています。簿記は産能・日能がありますが、3級を日能で勉強したので今回も日能にしました(ただし日能のテキストの監修は大原)。

 内容はテキスト:商簿2冊、工簿2冊、テキスト1冊ごとに問題集・解答集が各1冊、さらにテキスト終了時に課題を提出(4回)、というもの。量としては多いかもしれません。一般価格では24,150円ですが、提携価格なので22,050円です。

  • (参考)→ http://shop.jmam.co.jp/learning/1187941_1442.html

基礎期の勉強スタイル

 通信教育の受講期間は4カ月ですが私の場合は時間がなかったので「まず3級の復習を9月中に終わらせ、10月から2級に入り、10日でテキスト1冊+課題提出のペースで進め、最後の1週間で過去問」という計画を立てました。テキストが送られてきたときに「学習の進め方」という、各単元の細かい章ごとに配分時間の目安があり、自分でも書き込めるスケジュール 表がついてきたのが良かったです。

 計画に沿って学習を進め、平日は自宅か、気分により仕事帰りにマックなどのファストフード店で1時間半くらい勉強し、休みの日は図書館で5~7時間くらい勉強しました。ギリギリですが11/3(祝)までで、すべてのテキスト、課題を終了しました。

直前期の勉強スタイル

 ここで残り10日、いよいよ過去問というところですが、今回の通信教育には付いていません。自分で買う段になって、「過去問題集1,800円」という値段を「高い!」と感じ、別の“本試験型”の安い問題集を買いました。

 あとから考えると一番の反省点はここです…実際試験を受けて感じたのですが、買ったテキストが値段の分、易しかったので…本番で問題を開いて「何じゃこりゃあ!」という気持ちでした。せめて立ち読みでもパラパラと見ていれば…全く見ませんでしたから(汗)。やっぱり過去問は大事です。取り組む時間がなくても目にしていれば、動揺しませんから。

大原の直前対策講座を利用

 通信で勉強していると、テキスト通り問題を解けていても「本当に自分は大丈夫か」という不安が出てきます(もちろん“質問票”等、サポート体制もありましたが)。そこで、大原で11/1(日)に行われた直前対策講座(無料)に参加しました。

 2時間で、「本支店会計」と「損益分岐分析」に絞った講座です。自分だけの理解では曖昧な部分もあったので、実際に講義を1度でも受けたことで、直前期の学習の仕方なども知ることが出来ました。独学の場合は、こうした無料講座を活用するのも非常に有効だと思います。

簿記検定ナビの仕訳問題対策と試験問題予想

 また、ラスト5日というところで、「簿記検定ナビ」の存在を知り、かなり隈なくサイト中を見させていただきました。過去問分析・試験問題予想を読み込み、仕訳類題は実際に取り組みました。過去問を見てもいなかった私が、本番で「ギャー」となったにも関わらず何とか問題に取り組めたのは、こちらのサイトを熟読したおかげだと思います。

 そんなわけで直前期は、“本試験型”の問題10回分、それが終わって工簿の原価計算を一通り、それから大原の講義でも簿記検定ナビでも「出る」と予想された本支店会計、あとは仕訳をひたすらやっていました。

まとめ

 そんなわけで、こんな私でも簿記検定2級に一発合格出来ました!(本支店会計の理解度を問われると汗が出ますが)総合的に振り返ると、通信教育で、10日ペースで課題を1つ提出(今回時間が限られていたため)、という適度な負荷があったことが、私には合っていたと思います。それから、やはり過去問ですね…本番でかなりショックを受けましたから。テキストが終わったら過去問!1にも2にも過去問!だと思います。

 それから、この「簿記検定ナビ」の存在を知ったことも大きかったです。こんなに過去問分析・試験問題予想をみっちりされていて、その他のコンテンツも充実していて、それで個人サイトだなんて本当に驚きです。管理人さんにおもねるわけではありませんが、このサイトを隅から隅まで見るだけでも、相当力になると思います。

 ちなみに私が取り組んだ通信教育ですが、残念ながら教育給付金制度には該当しませんが、独自に「優秀修了制度」があり、課題4回の平均点が90点以上で受講料の30%が戻ってきます。私も30%バック目指して頑張った結果、一般価格より約9千円安く受講できました(笑)社会人の方は、ご自分の会社の教育制度などを上手く利用されてはいかがでしょうか。

試験日当日の1日の流れ

 当日は、試験開始が午後からでしたので、午前中図書館で、最終的に不安を感じる原価計算、本支店会計、仕訳を重点的に見直しました。

 本番は、まず第1問の仕訳から取り組みました。そして第2問。伝票は大好きな分野なのですが、虫食いぶりにここはスルー(笑)第3問は予想通りの本支店会計。これも虫食いでしたが、ここはさすがに取り組まないとマズイ、と思い取り組みました。重点的に学習していたにも関わらず、元々苦手意識が強かった分野なので、どうしても解けず…最大限努力して(苦)第4問へ。

 第4問部門別配賦はわりと素直な問題だったと思います。ただ、問2「部門別配賦率による製造間接費」の意味がどうしても分からず…解説を見たら単純な話だったので「取れたハズなのに!」と悔やまれます。

 そして第5問工程別計算。「半製品って初めて聞いた」との声を多く聞きましたが、私ももちろん初めて聞きましたが、第1工程の完成品と第2工程投入量が異なっていたので、単純にその分を半製品にまわしたのだと思い、そのまま解いたら合っていました。

 ここで残り45分。ここから第2問だけに全集中です。ひたすら「コレとコレの差額がこれで…」と、確実に解くように心がけました。足し算・引き算を間違えなければ取れる問題なので、残り時間を集中して費やしたのは作戦的に良かったと思います。

 10分弱余ったので最後の見直し。ここでも第3問は捨てて(苦笑)、他の問題の記入間違いなどをチェックし、試験時間終了となりました 。自己採点では16点、20点、12点、16点、20点でした。

 余談ですが、試験前にトイレに行っていたにも関わらず、試験開始10分後で猛烈な腹痛が…実際目にした本試験の難易度にも愕然としましたし、一瞬本気で試験放棄を考えました。それでも諦めず最後まで取り組んで良かったです。死ぬ気でしたが…

管理人からyammyさんへ追加の質問

 今回の試験勉強で電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 普段使用していたのはAURORA DT322で、これは私が社会人になった時から仕事で使っていたものです。ごくごく基本的な機能があるのみで、私は特に不自由は感じません。

 で、実は…今回簿記受験するにあたり、毎日カバンに入れて持ち帰りしていたのですが、あろうことか最後の金曜日(11/13)に持ち帰るのを忘れてしまい…家の近所にはスーパーしかなく、やむを得ずスーパーで安い電卓を買いました。これが一応電卓なので使えないことはないのですが、人差し指でしか押せないくらい小さいもので…本番もこのまま受験しました。全く参考にならずすみません。

 教訓は、仕事で使う電卓と勉強で使う電卓は一緒にしないここと、電卓を持ち歩くのであれば、カバンにいつも電卓があることを確認することですかね。。。(汗)

 yammyさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 大好きだったのは伝票です。ちまちま計算するのがキライ、と言う人もいますが、数字を揃えていくのが私は楽しく感じられるので。あと商簿の基本、仕訳全般に関してですが、借方貸方がうまくハマっていくときって、私の中ではフダ(ベストテンとか出すときの 古)が「くるくる…パン!!」って出るイメージがあって、私はそれが美しいと思うし、商簿の魅力だと思います。

 社債は、当初かなり苦手意識があったんですが、ぼっちーさんも書いていらっしゃるとおり、社債問題だけを重点的に繰り返し解きました。するといつの間にか頭に入ってました。

 本支店もかなり苦手だったのですが、これはもう解答を見て解き方を覚えることにしました。本番ダメでしたが、実は未達事項・繰延内部利益は出せてたんですよ(解説見たら)。出来なかったのは、それまでの金額の差額で「買掛金」等“虫食い”部分を出すところです。「あーもう面倒くさ!」と発狂しそうになったので放棄しました(参考にしないように…)。

 工簿の原価計算は、特に苦労しませんでした。工程別計算とか部門別配賦とか、好きでしたね。原価差異を分析するのは苦手でしたが…今回出なかったCVP分析、実は11/1の大原の直前講義を受けたときは勉強がそこまで進んでいなかったのですが、講義を聞いて大好きになりました。ひたすら原価計算の工簿の中では甘いデザートみたいな感じ?

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 私は3級受験から5年以上間が空いていたので、3級の復習をきっちりやるところから始めました。2級は3級の知識があること前提ですので、最初にきちんと取り組んだことが後の理解につながったと思います。それから学習計画、例えばテキストの章ごとに細かく、どれくらいの日数をかけるかを最初に決めたほうが良いと思います。もちろん、その後の修正はいくらでもできますから。

 そして、「やるときとやらないときをはっきりさせる」こと。調子がノっているのなら(もしくは遅れているなら)進んでもよいと思いますが、計画通り進んでいるときは私はやらないことを徹底しました。でないとモチベーションが続きませんので。

 関係ないのですが、私はフィギュアスケートが好きで、ちょうど学習期間がGPシリーズにかぶっていたので、「今日はGP見るから絶対ここまでやる(しかやらない)!!」という動機づけをしていました…11月で受かったので心おきなく五輪TV観戦できます…ハイ、ごめんなさいm(_ _)m

 最後に。過去問は大事です!!絶対大事です!!!時間がなくても、立ち読みでもいいので必ず見てください。ホント、これが私の最大の反省点。。。

 今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか?
 本文にも書いていますが、いま融資の仕事で決算書等を目にしますので、そういうところでより理解を深めていけたらと思います。簿記2級は資格そのものを使うというより、社会の仕組みを知るうえでベースとなる、社会人としてあって損はしない知識だと思います。今後ほかの仕事に就いたとしても、知識を活かしていろんなことを理解していきたいと思います。

管理人コメント

 yammyさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!産能や日能の通信教育はあまり聞いたことがありませんが、実質15,000円前後で受講できるのであれば良さそうですね。

 yammyさんの勉強方法でぜひ参考にしていただきたい点は、勉強を開始する前にきちんとしたスケジュールを組まれている点です。1日ごとの予定を組む必要はありませんが、1週間あたりの大まかな予定は立てるべきだと思います。特に、簿記2級・簿記1級の勉強をする際は、簡単なものでもいいので予定を立てるようにしてください

 予定を立てずに無鉄砲に勉強を進めていくと、知識の漏れや偏りが出来てしまったり、過去問まで手が回らないまま本試験を迎えてしまうことになりかねず、その結果、合格可能性は大幅に低くなってしまいます。

 勉強を始める前に、簿記検定ナビで配布している勉強予定表などを使ってスタート地点とゴール地点を明確にし、おおまかなペース配分を決めてから勉強を開始し、進捗度などを考慮しながら予定を適宜変更して勉強を進めていくことが重要です。

 とても参考になる合格体験記を投稿していただいたyammyさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

yammyさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • テキスト・問題集:日能の教材
  • 電卓:AURORA DT322
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