気分転換を忘れずに。メリハリをつけて勉強しよう!

  • 投稿者:ゆうやさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約5か月

日商簿記検定を取得したいと思ったきっかけ

 大学卒業後に正社員でアパレル関係(接客業)に就職しましたが、不規則な生活に体調を崩しわずか2か月で退職。とにかく経験を積まなければ企業から採用してもらえるわけがありませんので、体調の回復の兆しがみえたところで派遣会社へ登録をし、すぐに派遣社員として未経験OKの一般事務の仕事を始めました。

 仕事内容に簡単な伝票・請求書作成業務が含まれており、時間が経つにつれて財務の仕事に興味が湧いてきたのですが、それには簿記の知識が必須ということでしたので取得を目指そうと決意しました。

勉強に使用した教材

  • サクッとうかる日商2級 商業簿記 テキスト(ネットスクール出版)
  • サクッとうかる日商2級 工業簿記 テキスト(ネットスクール出版)
  • サクッとうかる日商2級 商業簿記 トレーニング(ネットスクール出版)
  • サクッとうかる日商2級 工業簿記 トレーニング(ネットスクール出版)
  • サクッとうかる日商簿記2級厳選過去問ナビ(ネットスクール出版)

勉強の流れ

 とにかく簿記は継続して勉強することが大事だと知り合いから聞いていましたので、ほぼ毎日、少しでも空き時間が出来たら仕訳問題を解くようにしていました。簿記検定ナビ仕訳問題対策には本当にお世話になり、最終的には解答を暗記するほどに繰り返し解きました。

 勉強時間は平日は仕事の疲れもあって1~2時間(やらない日も結構ありました)、土日は2日間合わせて5~6時間時間くらいだったと思います。挫折しないよう、気分転換にゲームしたり出掛けたりも普通にしていました。3級を既に取得していたので、その流れで商業簿記から始めました。

 また、テキストを熟読しているだけでは身につかないため、テキストを一通り読んだらすぐに練習問題にかかり、わからない箇所は解答を見ながら書く、という練習を繰り返して身体で覚えるように進めていきました。商業簿記は1か月ほどで終え、相当手強いと噂の工業簿記に時間を費やしました。具体的な時間配分は以下になります。

  • 11月~11月末:商業簿記のみに集中しました
  • 12月~1月中旬:商業簿記の仕訳問題は継続的に解きつつ、工業簿記を進めました
  • 1月中旬~1月末:商業簿記の復習後、過去問に取り掛かる
  • 2月~試験まで:過去問のみ。全ての過去問を5周くらい、苦手な問題はさらに2周程行いました。

 間違えた部分は、自分の部屋で勉強していたため、声に出して読み上げ自分に言い聞かせました(ちょっと怪しいですが)回数を重ねるうちに、問題のひっかけポイントのパターンが見えてくるので、だんだんと間違いが減っていきました。

試験日当日の1日の流れ

 普段と違うことをすると緊張がひどくなりそうだったので、通常通り朝8時に起床し、普段と変わらないものを食べました。試験前に問題集をやるとかえって不安になりそうだったので、漫画を読むなどして過ごしました。頭の回転を良くするため、昼食後にDHAのサプリメントとチョコレートを摂取して会場へ向かいました。

 試験日は少し雨が降っており、結構寒かったのでコンビニでホットドリンクを購入して身体を温め、周囲の雰囲気にのまれないよう、好きな音楽を聴いて試験開始を待ちました。ついに試験官の方が解答用紙を配布し始めました。精算表が見えた瞬間、心の中でガッツポーズをしました。この精算表に後々苦しめられることを知る由もなく…。

 工業簿記の解答欄は、見たことのない形式のものだったため一抹の不安が頭を過ぎりました。問題をざっと見て、工業簿記は第4問が怪しかったのと、商業簿記はスムーズに解けそうだったので、第一問から順番に解くことにしました。

 第一問:仕訳練習の段階で勘定科目をチェックする癖をつけていたおかげで、現金預金にひっかからずにすみました。少しひねられた問2に時間を少し取られましたが、全問納得のいく解答を導き出すことが出来ました。

 第二問:苦手だった帳簿組織。当座預金と受取手形の二重仕訳には気づきませんでしたが、試算表が何故か貸借一致したので、この時点では自信満々でした。

 第三問:得意の精算表…のはずが、過去問に比べて時間のかかる仕訳が多く、棚卸減耗5%の処理を間違えましたが、当期純利益を算出出来たので先に進みました。

 第四問:私が解いた過去問には出てこなかった形式で焦りました。問題文は理解出来るものの、解答用紙にどう記入すれば良いのかがわからずに四苦八苦。とりあえず埋められるところだけ埋めようと、数値の算出を試みました。算出した数値を眺めているうちに、不思議とその数値 を記入すべき場所が見えてきたため、ダメもとで解答用紙を全て埋めました。

 第五問:得意のCVP分析でラッキー…と思ったのも束の間、全部原価計算と直接原価計算の比較に戸惑い、固定費と変動費に分けるところでつまづきました。不安を感じつつもとりあえず一通り解いたところで、固定費と変動費の間違いに気づいて全部修正するはめに。問1の製造原価報告書は直せたものの、問2と問3は時間切れになってしまい修正出来ませんでした。

試験を終えて

 第4問が非常に不安だったのと、第5問確実に8点を落としていること、第3問がややこしくて金額に間違いがありそうな気がしていたため、今回はダメかな…と諦めかけていましたが、解答速報を見ると、奇跡的に第4問は完璧でした。予想配点では第1問・第4問が満点、第5問 が12点、あとは第2問・第3問合わせて18点取れていれば合格でしたが、その2問の出来栄えが微妙なところだったのでずっと落ち着きませんでした。

合格発表

 合格速報はWebです。仕事中でしたが気になって仕方がなかったので、合格発表時間になったらすかさずチェックしてしまいました(笑)「きっと大丈夫!」と自分に言い聞かせていましたが不安も拭えなかったので、合格を知った時は本当に嬉しかったです。簿記検定ナビにはお世話になりました。特に仕訳問題には本当に感謝しております。ありがとうございました。

管理人からゆうやさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材・電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 電卓は大き過ぎず小さ過ぎず、キータッチの感触も良かったのでおすすめだと思います。教材に関しては簿記3級でも同じシリーズのものを使用したのですが、イラストが多く使われていて飽き性の自分にとっては楽しく学べる内容でした。ごく一部、解答の説明が少し足りないと感じるところがありましたが、全体的にわかりやすい教材だったと思います。
 ゆうやさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は精算表、伝票会計、CVP分析で、苦手な論点は帳簿組織、本支店会計、標準原価計算です。苦手なところは、他の問題よりも回数を増やしてひたすら練習を重ねました。さらに、何故間違えたのか、どうしてこの解答になるのかをしっかり理解した上で、自分が間違えやすい部分を繰り返し紙に書いて身体で覚えました
 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 無理をしないことが成功の秘訣だと思います。気分が乗らない時や体調の悪い時に問題を解いても頭に入りませんし、普段間違えないような部分でミスをしたりと、かえってストレスになって不安も募りますので、息抜きや休憩を忘れずに、メリハリをつけて取り組むことが大切だと思います。
 今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦されますか?
 経理の仕事に就くために就職活動を行う予定です。上位資格について、今は考えておりません。まずは実務経験を積んでから考えたいと思います。

管理人コメント

 ゆうやさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 ゆうやさんの勉強方法で一番見習っていただきたいのは、「間違えた部分は、自分の部屋で勉強していたため、声に出して読み上げ自分に言い聞かせました」という点です。勉強は「目」だけでなく「口」や「耳」を使うことによって記憶の定着率が上がると言われていますので、自宅などで勉強する場合は意識的に声を出すようにすると良いと思います。

 また、ゆうやさんもおっしゃっていますが、上手に息抜きをし、メリハリをつけて勉強することも大事です。気分が乗らないときは思い切ってオフ日にして、自分の好きなことをやって気分転換するほうが精神衛生上も好ましいと思います(ただし、直前期は無理してでも詰め込む必要があります)

 とても参考になる合格体験記を投稿していただいたゆうやさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

ゆうやさんが使われた教材や電卓のまとめ