まずは道具(形)から…電卓は最初から良いモノを使いましょう!

  • 投稿者:やどかりさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月

はじめに

 3月末に前職の契約期間が過ぎたため、時間が空きました。前職・前々職では経理事務をしており、月間の入出金や給与計算等をしておりました。

 しかし、資格も持っていなかったため、せっかくの経験を証明できる簿記2級を持っておれば今後の就職にも有利かと思い、失業手当受給期間中に資格を取ろうと、短期間ではありますが1発合格に向けて勉強を開始しました。

テキストについて

 簿記検定ナビでも推奨の「サクっとうかる」シリーズの商業・工業を購入。本屋で立ち読みして読みやすいと感じたし、Amazonなどの評価が高かったので決めました。内容は項目ごとに簡潔に説明しており、文字数も多くなくごちゃごちゃしてないから、読み進みやすかったです。

 このテキストを1ヶ月かけてとりあえず1巡読み、よく出る仕訳や効率の良い解き方等要点だけをノートに書き出しました。あとの1ヶ月は過去問を解く時の辞書的役割で使用しました。

問題集について

 TACの「合格するための過去問題集日商簿記2級」を購入。過去問題10回分ある上に、過去の出題傾向や予想問題、よく出る問題の効率良い解き方を記載しており、問題文を見ただけで「あ、これはあの解き方で解ける!」と言う瞬発力をつけることができました。

 また、問題の解説も詳しく読みやすい。これも本屋でいろいろな過去問題集を見た中で、TACが一番ごちゃごちゃ書いておらず読みやすかったため、これに決めました。

勉強の仕方

 とにかく時間が2ヶ月と限られていたので、焦らずも効率良くを目指しました。初めの1ヶ月はテキストを読み、要点だけをノートに書き出し、意味を深く考えず仕訳の形・計算の公式を丸暗記するようにしました。

要点まとめノート1
要点まとめノート1
要点まとめノート2
要点まとめノート2
要点まとめノート3
要点まとめノート3
要点まとめノート4
要点まとめノート4

 そして、残りの1ヶ月はとにかく過去問題を解きまくりました。朝・晩と2時間ずつ、特に時間は計らずランダムに過去問を解くようにし、問題文や傾向に目や頭を慣れさせました。

 もちろん、初めは全然問題が解けないので焦りますが、4~5回分解くと「あっ、また同じような問題が出てきた。」とちょっと安心し始めます。それでももちろん解けませんが、その時にはテキストを見て、解き方を思い出しながら問題と向き合います。

 残りの半月は1回ごとの過去問を試験時間2時間を計りながら解きました。残りの1ヶ月で過去問10回分を3巡しました。これだけすると、問題を見ただけで「あの解き方だ」「あの公式だ。」という瞬発力がつくかと思います。

 過去問を解く以外の時間は、仕訳の中でもよく間違う問題を何度も反芻して、いざと言う時に備えてました。

過去問解答時の下書きノート
過去問解答時の下書きノート

試験日の1日の流れ

  • 試験開始まで

 朝は7時に起床し、午後の試験に備えてぱっちりと目も頭も起こして起きました。軽く何題か過去問を解き、苦手の仕訳だけを最終チェックしました。試験会場にも1時間前くらいに到着し、問題集やテキストを最終チェックしました。

 私の左側は一般社会人の席で、右側は商業高校の生徒の席でした。やはり社会人のほうが落ち着いていて、先に到着して問題集など最終チェックをしていました。もう片方の生徒さん達はぎりぎりに着席し、一見余裕あるおしゃべりに興じていました。

  • 試験開始!

 131回の試験では第1問・仕訳で私の苦手な問題が出ていたので、「やっぱりきた!」と思い、反芻していて良かったと思いました。第2問では小口現金が出るなどして、3級の流れも有り焦りましたが、とにかく諦めず解くことに集中しました。仕訳を丁寧に書き出していると段々気持ちが落ち着いてきたし、計算は合っていたのでここでやっと落ち着きました。

 第3問は消耗品費がちょっとひっかけでしたが、他は計算は合っていたので、部分点狙いでとにかく全コマ埋めることを心がけました。第4問・第5問は過去問を解き慣れていたら簡単に解ける問題でした。工業簿記に関しては過去問の反芻で十分な対策が取れると思いました。

試験を振り返って

 第1問の仕訳には私の苦手な問題が出ており、一瞬ドキっとして鉛筆が止まりましたが、隣の高校生達も完全に鉛筆が止まっており、その後も電卓の音もほとんど聞こえませんでした。多分、同じ問題に遭遇してフリーズしてたんだと思います。

 その後も、高校生達の筆音や電卓の音はかすかにしか聞こえておらず、解けていないんだなあという感じが伝わりました。私は苦手問題も事前にチェックしていたので解いてとにかく筆を進めました。

 社会人の方々はさすがに実践慣れしているので、最後まで筆も電卓も止まらず解けている様子でした。しかし、試験開始から30分が経過すると3~4人が一気に試合放棄で席を立ち退出していたので、出来る人・出来ない人が顕著に出たと思います。

最後に

 3級の試験は過去問を解いて受かりましたが、2級はそれだけではなく、効率の良い解き方を分析・習得しながら勉強した方が良いと思いました。

 あとは最後まで諦めずに解くこと。本試験では解いているうちにだんだん落ち着いてくるので、普段から解答時間ギリギリまで粘る練習をしておくと良いと思いました。

管理人からやどかりさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 以前は安ければ良いと思って、文房具店でメーカー名も気にせず一番安いものを購入して使っていましたが、簿記3級試験を初めて受けた時、自分のキー打ちの遅さにもびっくりしたのですが、電卓の使いにくさに初めて気付きました。

 「まずは道具から…」とよく言いますが、まったくそのとおりだと思い、ネットでいろいろと検索してみたところ簿記検定ナビに行き着き、電卓の種類の多さや機能性の違いもこの時に知りました。

 さっそく、管理人さんおすすめの「SHARP EL-N36」を購入しました。私は楽天で買ったのですが、レビューの評価も高いので「既に買われた方からも実績があるのだなあ」と思いました。

 実際使ってみると、以前の安価なものと違い手が吸い付くようで、キーを見なくても自然に数字を打てている実用性を感じました。また、キー打点の反発も柔らかで「バチっ!バチっ!」と周囲の人にも耳障りな音がしなく、試験中にも適応できるなと思いました。今は仕事でもこの電卓を使っています。

 やどかりさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 以前、東京に住んでいた時に職場の方が「もしまた東京に戻ってくるなら資格を持っていた方がいいよ。」と助言くださいました。私はどんな職場にも適応してきた実績・自信はありますが、やはり一番初めの面接では資格が生きてくると思います。

 自分が今後やりたい仕事が出来た時、やはり資格は自分をアピールする最大の武器になると思います。しかも、その資格の合格率が低ければ低いほど、自分が一生懸命頑張ってきた、もちろん御社に入ってもそれくらい頑張りますよ、というアピールにもなると思います。

 今回は休職中だったので、3ヶ月は家でだらだらできるんだけど、それなら一発気合入れてド短期で2級を取ってやろう!と燃えました。とにかく勉強しまくって「これで落ちたら私、頭悪いかも。」って言うくらいのプレッシャーを自分自身にかけていました。

 これを機に1級を受けるつもりはありませんが、ファイナンシャルプランナーなどの試験は受けみたいと思います。

管理人コメント

 やどかりさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 電卓については、やどかりさんのおっしゃる通り、1,000円以下の安いモノと数千円するきちんとしたモノでは使用感が全く違いますので、最初からきちんとしたモノを用意することをオススメします。

 具体的な機種については…CANONなら「HS-1220TUG」(簿記検定ナビでは一番人気です)、SHARPなら「EL-N36-X」(やどかりさんが購入されたものです)、CASIOなら「JS-20WK」が簿記受験生に人気があります。

 簿記検定ナビでも管理人おすすめの電卓ページで詳細を紹介しているので、興味のある方は一度チェックしてください。

 また、まとめノートについては、作っても作らなくてもどちらでも構いませんが、作るのであれば、やどかりさんのように要点だけを簡潔にまとめて、後から簡単に見返すことが出来るようにしておくと良いと思います。

やどかりさんが使われた教材や電卓のまとめ