商工会議所の通学講座は脅威のコストパフォーマンスです!

  • 投稿者:みっちゃんさん
  • 勉強形態:商工会議所(通学)
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月半

はじめに

 30代の会社員です。突然、経理課への異動を言い渡され、簿記3級の取得が必要になりました。9月1日に異動し、3日から地元商工会議所の簿記3級講座を受講。週2回(火・金)の夜2時間、約2ヶ月の間合計15回受講しました。講師は商工会議所の経営指導員の方でしたが、授業は丁寧でわかりやすく、テキスト代込みで10,000円はかなりのコストパフォーマンスでした。

 今から受験される方はぜひ地元の商工会議所に問い合わせて、同様の講座を検討されることをお勧めします。講座でのテキストは、TACの「スッキリわかる日商簿記3級」を使用。簿記の勉強は初めてでしたが、勘定科目や用語は普段会社の仕事で使用している用語が多いので、とっつきやすかったです。

商工会議所の講座の詳細情報

  • 費用:1万円(消費税・教材費込み、TACの「スッキリわかる日商簿記3級」がもらえました)
  • 期間:9月上旬~11月上旬の基本火・金の18時半~20時半で合計16回
  • 会場:商工会議所の会議室
  • 人数:20名(でしたが、10月の終わりごろには出席者約10人くらいになっていました)
  • 講師:商工会議所の経営指導員の方

 テキストに沿って説明→練習問題を解いて解答・解説といった流れで進みました。大事な論点(為替手形・減価償却・費用の見越し・繰り延べなど)については、テキストの説明を補う補助プリントを講師が作成して配布していました。講義の内容は初学者にわかりやすく、よかったと思います。

 講義の前後の時間や休憩時間にも、質問などに丁寧に対応していただけました。同様の講座を各地の商工会議所でも開催されているようですので、社会人の方はお近くの商工会議所にお問い合わせをお勧めいたします。

学習方法について

 毎日の学習は、「講座前日…翌日学習予定のページを読んで予習」「講座当日…受講時にポイントをノートにまとめ」「講座翌日…ノートの見直し&テキストの練習問題を解いての復習」のサイクルで進めていきました。

 講座が半分を過ぎる10月に入ってからは、問題集を購入し知識の定着を図りました。使用したのは、「新検定 簿記ワークブック 3級(中央経済社)」です。1日の勉強時間は講座を除くと、平日は1日1時間、休日で2時間くらいですが、仕事で大きなイベントがあり、10月の16日から18日まではまったく勉強できませんでした。

 そんな中でも週2回の授業は休まず出席していたので、学習のスケジュールが崩れなかったのが独学に比べてメリットがあったと思います。11月の初旬の模擬試験(講座の中で開催)では96点で、ほぼ学習範囲の理解はできたので、11月中はひたすら過去問を解いていきました。

 とはいっても6年分を2周くらいやっただけで、さほど多くやったわけではありません。ただ、間違えたところは見直し、2回目には100点を取るつもりで解いていきました。簿記検定ナビでいただいた予想問題は11月15日の1回目88点、11月18日の2回目は100点で試験に臨みました。

試験日当日の1日の流れ

  • 6:30

 起床(試験開始の2時間以上前には起きていたほうがいいと思います)

  • 6:45

 朝食…トースト・コーヒー・ヨーグルト(満腹にならない程度)

  • 7:20

 自宅出発(徒歩と電車)

  • 8:20

 試験会場着…教室に入ってからはテキストなどは見ませんでした(見直して知らないこと、忘れていることを発見しても、焦るだけだと思ったため)ウオーミングアップのつもりで、簡単な過去の仕訳問題を解き、手を動かしていました。

  • 9:00

 試験監督者からの説明

  • 9:10

 試験開始。問題をざっと見て、予想どおりの問題ばかりでほっとする。ここで1回深呼吸し、手首と指を振ってリラックスした。1→2→4→5→3の順序で解いていく。第5問の精算表まではスムーズに解けたが、第3問の試算表がなかなか合わず苦労する。

 見直して「借入金」を記入し忘れていることに気づき貸借が合う。試算表は仕訳せずに直接Tフォームに書いていく方式で解きました。

  • 10:40

 ひととおり解き終わり見直しをしてみると、仕訳問題の問1(従業員預り金の金額)で間違いが見つかり訂正。見直しは大事です。ここで4点助かりました。

  • 11:10

 帰宅後、解答速報で自己採点。第1問~第4問は満点。第5問の精算表は、保険料・貸倒引当金・当期純利益の3箇所間違いの91点の自己採点(結果はピッタリそのとおりでした)間違いはいずれも足し算の間違い(電卓の押し間違い?勘違い?)のようで、慎重なつもりがかなり舞い上がっていたのかなあと反省です。

管理人からみっちゃんさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 CASIOのDW-20Aです。時間計算ボタンがあるので厳密な意味では簿記検定では使用できないと聞きましたが、3級の試験では何も言われませんでした。使用感は自分にあっていると思うので以後も使いますが、今から簿記を始める方で新しく電卓を買う場合は、他の機種を検討されるほうがいいと思います。
 みっちゃんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 自分で得意だと思うところは無かったです。苦手だったのは、試算表を解くのに最初は仕訳を行ってからT勘定に転記し、さらに試算表に転記する方式を取っていましたが、生来のおっちょこちょいで見落としが多く、転記間違いが頻出していました。簿記検定ナビで紹介されていた、直接頭の中で仕訳しT勘定に記入する方法で練習を繰り返し、本番では第3問の試算表問題で満点を取ることができました。
 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 練習問題や過去問を解くときも文字・数字を丁寧に書きましょう。普段気にせずメモ用紙に解答を書いていたので、本番では丁寧に書こうとしても普段慣れていないので少々あせりました。

管理人コメント

 みっちゃんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!商工会議所が主催している簿記講座って、何気にお得なものが多いんですが、いかんせん知名度が低すぎて…興味のある方は「簿記 商工会議所 講座」「簿記 商工会議所 講習」などでググってみてください。もしかしたらお近くの商工会議所でもやっているかもしれません。

 それでは早速、合格体験記の中身の話しに入っていきたいと思いますが、「忙しい中でも週2回の授業は休まず出席していたので、学習のスケジュールが崩れなかったのが独学に比べてメリットがあったと思います。」という点は、通学講座の一番のメリットだと思います。

 独学で勉強するとなると、テキスト・問題集→過去問→予想問題集の予定をすべて自分で立てることになりますが、ほとんどの場合、予定通りに勉強することは出来ませんし、しかも一度でも予定が狂ってしまうと「1日当たりの負担」が大きくなってしまいますので、その結果ドロップアウト…というケースはよくあると思います。

 ただ、通学講座であれば「とにかく授業には出席する!」というルールを守るだけで、予定通りに勉強が進んでいきますので、意志が弱い方ほど通学講座を受講して勉強することをお勧めします。特に勉強時間を捻出するのが難しい社会人受験生の方はぜひ参考にしてください。

みっちゃんさんが使われた教材や電卓のまとめ