カテゴリー: 簿記2級

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.43

     専門学校の簿記講座は、高いお金を出しても受講する価値アリです!

    • 投稿者:ともBさん
    • 勉強形態:専門学校(通信)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月

    1度目の挑戦はほろ苦い結果に

     1回目の受験(124回)の時は、職業訓練で簿記を習っていたのですが、3級も同時に受けましたが、不合格でした。本来なら3級に絞って受験すべきところを、欲張って有料で2級の講習を先生にお願いしたからです。3級でさえ初めて勉強するのに、2級の勉強まで短期間でつめこむのは、今考えると無謀でした。

     3級は65点、2級は31点しかありませんでした。しかし、それがベースとなったのは確かです。2度目の受験に向けて、ある程度の知識が出来ていたので、簿記が段々と面白くなっていました。

    某経理学院の教材との出会い

     2度目は2級に絞って勉強しようと決意し、弟が購入してまだ開封していなかった某経理学院の教材をもらって、パソコンで勉強しました。CD-ROMをセットすると講師の方が出てきて、ものすごく分かりやすく説明してくださるので大変助かりました。

     さすがプロだなあと感動し、ファンになりそうなほどでした。テキストや問題集もたくさん入っていて、勉強しやすかったです。しかし、この教材のお値段を知った時には驚きました。やはり、分かりやすいだけにそれなりの経費はかかるのだなあと納得でした(職業訓練は教科書代のみしか要らないのですが…)

    簿記検定ナビとの出会い

     日商簿記の2級は商業簿記と工業簿記の二つがあり、出題範囲も広いので、予想問題が知りたくて、簿記検定ナビを見させてもらいました。見事、本支店会計が出題され、感謝の思いを伝えたくて投稿しています。本当にありがとうございました。

     本支店会計が出題されるだろうと知った時点では、問題が解けていませんでした。勉強したはずなのに、頭に入っていなかったようです。本支店会計を意識して集中的に勉強し、試験当日は20点満点でした。第1問の仕訳がかなり難しく、私は2問しか正解できませんでしたし、総合でぎりぎり70点を上回ったぐらいでしたので、この予想は本当に大きかったです。感謝の気持ちでいっぱいです。

     仕訳で悩んでかなり時間を費やしたので時間が足りるか不安になりましたが、他の問題は比較的すんなり解けて、時間が20分ほど余りました。なのでまた仕訳に戻って役員賞与の仕訳を書き直しところ、書き直す前の仕訳が正解でした(悔しい!)

     ほかの問題も見直していると、極度に緊張していたせいか、あきらかに間違った答えを記入していて慌てて書き直ししました。これは気づいてよかったと思いました。私は今、失業中で時間がたくさんあったので、朝から寝るまで集中して勉強できたことも、不幸中の幸いだったように思います(2回目の試験までに約2カ月半の時間がありました)

    試験日当日の1日の流れ

     2級は午後からなので、午前中は自宅で最後のラストスパートで問題を解いていました(仕訳問題を重点的にやっていました)うっかり一番大事な電卓を忘れそうになり、ひやっとしました。自宅で勉強していた際に、雑貨屋で買ったおしゃれな電卓を使用していたのですが、この電卓でいいのか不安になりました。でも、使い慣れた電卓の方がいいと思い、それを持って行きました。裏を見るとCanonと書いてあったので、なるほどおしゃれな割に使い勝手がいいわけだと納得してしまいました。

     11時半ごろ、会場近くのカフェでサンドイッチとアイスコーヒーを注文し、軽く昼食を済ませ、テキストを復習していました。私はこの時期、花粉症があり、試験中に鼻水やくしゃみが出ては困るので鼻炎の薬を飲みました。12時45分頃にお手洗いを済ませ、カフェを出て会場に向かいました。

     会場の入り口では某専門学校の方がチラシを配られていたので受け取ったのですが、最後の復習で仕訳問題が載っていて活用させてもらいました。また、試験後の解答速報会のサイトなども載っていましたので、受け取って良かったと思いました。試験の30分前に会場に到着しましたが、既にたくさんの方が席につかれて、テキストや問題集で復習されていました。試験が始まる15分ほど前に、もう一度お手洗いに行きました。

     試験が始まると、ものすごく緊張して手が震えました。しかも仕訳問題が難しく、しょっぱなからパニックでした。隣の方の電卓の音が気になって仕方ありませんでしたが、この日のために毎日勉強してきたのですから、絶対受かるという気持ちで、自分に「大丈夫!落ち着け!リラックス!」と言い聞かせながら頑張りました。

     終わった後は、薬を飲んだせいもあってのどがからからでした。受験時にはペットボトルの水など常備していた方がいいかもしれません。出口で色々な専門学校の方が回答速報入りのパンフレットを配られていたのでいただきました。昼食を済ませたカフェに寄ると、気のせいか店員さんが「さっきも来た人だ!」というような表情をされて、少し照れくさかったことを覚えています。

    管理人からともBさんへ追加の質問

     某経理学院の教材の良かったところと、イマイチだったところをできるだけ詳しく教えてください。
     某経理学院の教材の良かったところは、CD-ROMに出てきた講師の方の説明が大変分かりやすく、かみくだいて説明してくださっていたところです。受験生がよく引っかかるところや、よく質問されるところを熟知しておられるようで、そういった部分を理解しやすいように説明されていました。

     また、問題集がたくさん入っていて、それを解くことで力がついたように感じています。イマイチなとこは、強いて言えば、質問したい時にすぐに質問できないことです(仕方ないことですが…)

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私が今回使用した電卓は、デザイン性重視のものでしたので、私にとっては使いやすかったのですが、他の人がどう判断するかは少し疑問です(おすすめとまではいきません)機種はCanonのLS-Smartで、FrancFrancで購入しました。

     家電量販店のおすすめで980円くらいで購入したCanon LS-120TUは、前回の試験の際に使用しましたが、安定感がなくボタンを押した感じが軽すぎて、カシャカシャという音など、どことなく使いにくく違和感を感じます。

     ともBさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、総合原価計算です。ボックス図を使って数字を出し、その数字がピッタリ合っていた時に快感です(笑)また、本支店会計は、利益がどこにどれだけ含まれているかを算出するのが面白いと感じました。

     苦手な論点は仕訳問題の社債や、受託・委託販売の問題などです。結局、今回の試験でも解けずに克服できないままでした。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     自分が苦手としている部分を把握しきれていなかったように思います。そのため、問題を解く時によく同じところを間違えていました。ぼっちーさんもおっしゃっているように、ノートなどに苦手な部分を書き留め、そこを徹底的にマスターすることが大切だと思います。後はやはり、たくさん問題を解き、分からないところを理解していくことです。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     今後は簿記2級を活かせる仕事、税理士事務所勤務または経理事務の仕事に就きたいと考えています。そして、仕事をしながらまた、上(税理士科目取得)を目指していきたいと思います。

    管理人コメント

     ともBさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!某経理学院というのは…大栄さんでしょうか。受講料を軽く調べてみたところ、簿記3級は25,000円前後、簿記2級は60,000円前後、簿記1級は140,000円とのことで、プライス的には若干高めのようですが、「この講座のおかげで合格できた!」と感じられるほどの内容なのであれば、個人的には決して高い買い物ではないと思います。

     簿記検定ナビでは、簿記3級と簿記2級に関しては独学で十分合格可能だと耳が痛くなるほど言っていますが、どうしても次の試験で合格したい場合は、専門学校の講座を受講するのもアリだと思います。金銭的な負担はどうしても大きくなってしまいますが、独学ではなかなか手に入れることが出来ない貴重な情報を得られたり、独学受験生特有の「精神的不安(この勉強方法でいいのかな?など)」から解放されたりしますので、興味のある方は資料請求等をしてみてはいかがでしょうか。

     なお、専門学校については、資格の大原やTACなどのメジャーどころであればまず問題ありませんし、中堅学校の講座も基本的に大差はありませんので、講義の雰囲気や価格などで決めるようにしてください。ちなみに、もし僕がもう一度受講するのであれば…一番バランスの良い資格の大原を選ぶと思います。

    ともBさんが使われた教材&電卓のまとめ

    • 教材:某経理学院の教材
    • 電卓:Canon LS-Smart
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.42

     「短期合格するための勉強方法」がパンパンに詰まった合格体験記です!

    • 投稿者:じゅんきちさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    勉強を始めたきっかけ

     私は地方公務員なのですが、最近は公務員でも企業会計(複式簿記や財務諸表)の知識が必要だと言われるようになってきています。昨年、企業会計についての研修を受けたときに、講師の方が「あと少しの知識で簿記3級は合格できる」と言われました。

     それまで簿記試験は意識していなかったのですが、「せっかくなので資格も取っておきたい」と思うようになり勉強を始めました。今年2月の試験で3級に合格したのですが、そこで勉強を終えるのはもったいない気がして、2級にもチャレンジすることにしました。

    使用したテキスト・問題集

    1. スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記(TAC)
    2. 日商簿記2級 仕訳問題集(大原)
    3. 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記(TAC)
    4. 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記(TAC)
    5. 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC)

     独学で勉強する場合、テキスト選びは特に重要だと思います。どれを選ぶか迷ったときは、3級で勉強したのと同じシリーズにした方が、使い慣れているので頭に入りやすいかと思います。私の場合、3級のときにお世話になった『スッキリわかる』と『合格するための過去問題集』を選びました。これらは試験に合格するための知識・方法が簡潔にまとめられてあり、勉強時間を最小限に抑えられると思ったからです。

     ただ、情報収集していると、「工業簿記は難しいが、得意分野にできると一気に合格が近づく」という意見が数多くありました。迷った挙げ句、工業簿記だけはボリュームが多くて詳しそうな『合格テキスト』と『合格トレーニング』を使うことにしました。あと、勉強していくうちに仕訳問題が弱いと感じましたので、空いた時間に『仕訳問題集』を用いて補うようにしました。

    勉強スケジュール

     2級の勉強を始めるに当たって、商業簿記と工業簿記、どちらから取りかかるべきか迷う方も多いと思います。私も迷ったのですが、過去問を数回分パラパラと眺めて、工業簿記から始めることにしました。

     決め手となったのは、商業簿記には3級と同じような形式の問題が多いと気付いたことでした。3級で勉強したことが2級でも通用するのか不安だったのですが、これなら後回しにしても何とかなりそうな気がしたのです(ただし、3級の知識が曖昧な場合は、配点が60点ある商業簿記から始めた方が良いと思います。)

     なお、勉強を始めたのが3月半ばで、6月の試験までは約3か月ありましたので、以下のように、大雑把なスケジュールを立ててから取り組むことにしました。

    • 3月中旬~4月中旬 工業簿記
    • 4月中旬~5月中旬 商業簿記
    • 5月中旬~5月下旬 復習
    • 6月の試験当日まで 過去問

    勉強方法と反省点

     簿記の勉強は一度にまとめてすると忘れてしまうので、毎日少しずつ勉強する方が良いと思います。平日は仕事であまり時間が取れませんでしたが、それでも寝る前に1~2時間は勉強するようにしました。休日も忙しいことが多かったのですが、ペースを崩さないように最低1時間は勉強するよう心掛けました…と、格好良く書いてしまいましたが、このように勉強を続けられたのは最初の1か月だけでした。

     というのも、内容と分量で選んだはずの『合格テキスト』と『合格トレーニング』が、思わぬ落とし穴になってしまったのです。工業簿記は、『合格テキスト』を読んで『合格トレーニング』を解くというやり方を、1テーマずつ繰り返しました。『合格テキスト』は内容が充実して分かりやすかったので、工業簿記にストレスを感じることはありませんでした。

     ただ、『合格トレーニング』の問題量が私には多すぎて、1テーマ終えるのに思った以上に時間がかかりました。その結果、4月中旬になっても予定の半分ぐらいしか進むことができず、だんだん勉強が苦痛になってしまったのです。ちょうどゴールデンウィークに入る時期でもあり、家族サービスと称して勉強から遠ざかる日が増えていきました。この後、寝る時間を削ってスケジュールの遅れを取り戻すのですが、今となっては大きな反省点となっています。

     今回のように試験までの日数も1日の勉強時間も限られているのに、分量の多い問題集を選んだのは結果として無謀でした。工業簿記のテキストも、比較的ボリュームの少ない『スッキリわかる』にしておけば、もう少し楽に進められたかもしれません。もしくは、実際に出題される問題のレベルを考えれば、『合格テキスト』だけに絞っても良かったような気がします。

     ただその反面、『合格トレーニング』までこなしたことで、工業簿記の理解が深まったことも事実です。いずれにしても、試験までに可能な勉強時間を考慮して、慎重にテキストを選ぶことをお勧めします。

    過去問題集の使い方

     簿記試験は過去問をやればやるほど、合格率が上がっていくものだと思います。あるサイトでは「直前に過去問を最低3回分解く」と書いてありましたが、もっと多くこなした方が良いと思います。私の場合、『合格するための過去問題集』と専門学校から手に入れた直近の過去問題集を使って、13回分を解きました。

     商業簿記のインプットを一通り終えたのが5月末だったのですが、この後、当初の予定では再度テキストを復習するつもりでした。しかし、復習をしていては過去問を解く時間が少なくなると思い、復習を後回しにして過去問に突入することにしました。復習をせずに過去問を解くのは不安でしたが、予想通り、最初の2~3回は合格点を下回っていました。

     ただ、間違いが多い分、自分の弱点が明らかになっていきました。特に仕訳問題の知識が曖昧なことが分かりました。そこで、試験直前の2週間は「(1)過去問1回分を解く→(2)間違ったテーマをテキストで復習→(3)『仕訳問題集』で知識を補強」というやり方で毎日勉強していきました。これは非常に効果があったようで、6回目ぐらいからは安定して合格点が取れるようになりました。

     あと、大抵の過去問題集には、過去の出題テーマの一覧表が載っています。この一覧表を詳しく見て、試験本番のイメージを高めることも大切だと思います。私は過去問1回分を解くたびに、その一覧表に自分の点数を書き込んでいきました。それを数回分繰り返すうちに、書き込みから同じテーマで間違いが多いことに気付くことがありました。

     また、何となくですが、出題の法則性も分かってきて、「本番はこのテーマが出そうだから、もう少し復習しておこう」と考えるようにもなりました。本番では予想していたテーマがいくつか出たのですが、そのことで少し気持ちに余裕をもって問題を解くことができたような気がします。

     このように、過去問1回分を通しで解くことを「タテ」だとすれば、過去問をテーマ別に「ヨコ」から眺めることも効果的だと思います。以上、「簿記検定ナビ」さんに書いてある内容と重複することもあるかと思いますが、今後受験される方の参考になればと思い投稿させていただきました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 試験開始まで

     2級試験は午後からなので、通常、午前中はゆっくり復習をしながら過ごすことができると思います。しかし、私の場合、午前中に妻が3級を受験しましたので、非常に慌ただしく過ごすことになってしまいました。当日は雨が降っていましたので、朝6時に起きて出発の準備をし、8時過ぎに妻を会場近くまで車で送りました。

     3級試験が行われている間は、近くの喫茶店でテキストの復習をしながら待ちました。その後、試験が終わった妻を家に送り、軽く昼食を食べてから、再び試験会場に向かいました。試験会場に着いたのは13時頃でした。

     試験開始まで少しでもテキストの最終確認をしたかったのですが、朝早く起き過ぎたせいか急に睡魔が襲ってきました。このままでは試験中に頭が働かないと思い、指定された席で仮眠をとることにしました。結局5分ぐらいしか寝られなかったのですが、それでも思ったより頭をスッキリさせることができました。

    • 試験本番の様子

     試験が始まったら、すぐに問題を解き始めるのではなく、まず全ての問題を軽く見渡して、解けそうな問題から進めるのが良いかと思います。大抵の受験者は第1問の仕訳問題から取りかかり、その後の順番もだいたい決めていると思います。

     私の場合も、1→4→5→2→3と解く順番を決めていましたが、ひねった問題が出たときは、後回しにすることも考えていました。7割取れば合格できる試験ですので、臨機応変に、分かる問題から効率的に解いた方が良いと思ったからです。全ての試験問題を見渡すと、工業簿記が2問とも解きやすそうな印象を持ちました。一方、商業簿記は、過去問を解いたときに貸借を一致させられないことの多かった問題が出ていました。

     そこで、予定通り1→4→5→2→3と解いて、最悪の場合、商業簿記は部分点狙いでも構わないと思いながら解き始めました。実際、商業簿記の第3問は貸借を一致させられなかったのですが、それにこだわるよりも決算仕訳等に間違いがないか何度も見直し、着実に部分点を稼ぐように心掛けました。

     試験後の自己採点では90点でした。今思えば、試験開始直後に「部分点狙いでも構わない」と思えたことが大きかったような気がします。後に控えている問題が分かれば少し気持ちに余裕ができますし、時間配分等の参考にもなります。試験が始まったら、まず問題の全体像をつかんでから解き始めることをお勧めします。

    最後に

     先日、商工会議所の合格発表で私の受験番号を確認できました。妻も無事3級に合格していました。今回の受験は3級・2級とも独学でしたので、「簿記検定ナビ」さんの存在が大きな支えになりました。このようなすばらしいサイトを作っていただき、本当にありがとうございました。

    管理人からじゅんきちさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     使用した電卓は「CASIO DS-20V eco」です。特に選んで買ったものではなく、職場の倉庫に眠っていた中古品を借りてきました。ボタンが大きく押しやすいですし、表示も見やすいのでお勧めです。あと、押した時の音が静かなので、図書館等で使用しても迷惑にならないと思います。
     じゅんきちさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は工業簿記の「総合原価計算」です。『合格トレーニング』で嫌というほど問題を解いているうちに、気付いたら得意科目になっていました。試験本番で総合原価計算が出た時は「これはいけるかも」と少し思ってしまいました。

     苦手な論点は工業簿記の「費目別計算」です。勘定連絡の理解が曖昧だったのか、過去問でもなかなか点数が取れませんでした。『合格テキスト』を何度も読み直して、なぜそのような仕訳になるのかを念入りに確認しました。『仕訳問題集』にも問題があったので、何回も解いて理解を深めるようにしました。

     試験本番で費目別計算が出た時は「これはやばいかも」とかなり思ってしまいました。実際には過去問より簡単な問題で、全て解くことができた時はホッとしたのを覚えています。苦手な論点を克服するには、テキストを何度も読み、問題演習を通して知識を確認するしかないと思います。そのようにしているうちに、少しずつ理解が深まっていくはずです。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     実は趣味で数年前から韓国語の勉強をしており、定期的に検定試験を受けています。中級までは順調に合格できたのですが、上級レベルになってからはなかなか合格できずにいます。最近は学習熱も冷めかけていたのですが、今回、簿記試験に合格できたことで、また少しやる気が湧いてきました。この勢いを利用して、これからは再び韓国語の勉強に専念して頑張っていきたいと思います。

     あと、現在、妻は育児休業中なのですが、これまでは自分の時間が取れずストレスがたまっていたようです。育児の合間に簿記の勉強をするようになってからは、今まで以上に忙しいはずなのに、少し活き活きしてきたように思います。今度は2級にチャレンジするようですので、私の経験も伝えながら、合格できるよう応援していきたいと思います。

    管理人コメント

     じゅんきちさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!かなり丁寧に書いていただきましたので、中身の濃い合格体験記に仕上がっていると思います。それにしても…起承転結がしっかりしているので読みやすいです!文章力がある人の合格体験記は、読んでいて気持ちがいいです!

     さて、肝心の中身についてですが…じゅんきちさんの勉強スタイルはいわゆる「王道的」なものですので、基本的には全て参考にしていただきたいのですが、中でも「試験までに可能な勉強時間を考慮して、慎重にテキストを選ぶこと」と書いていただいた部分は要チェックだと思います。

     特に、11月→2月や2月→6月というのは試験間隔が短いですので、教材を選ぶ際、通常のチェックポイントの他に「勉強期間中にきちんと消化できるか?」という追加の条件も考慮する必要があります。おすすめテキスト・問題集のページでは、教材の分量の多少についても述べていますので、教材選びの際に参考にしていただくと良いと思います。

     あとは…過去問の使い方なども完璧ですので、じゅんきちさんの合格体験記の通りに取り組んでいただければ何の問題もありません。まさに「短期合格する人の典型的な勉強の仕方」だと思います。

    じゅんきちさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.41

     大事なのはマーカーを上手に使うこと!自分にあった教材を見つけること!

    • 投稿者:Remiさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月半

    日商簿記検定の勉強を始めたきっかけ

     香港在住です。転職を考えていて、自分のスキルアップについて『外国語プラス何か』を身につけなくてはと常に感じていましたがこちらで勉強するとなると外国語となり、知らないことを外国語で勉強するのはかなりハードルが高く、結局何を勉強したらいいかわからずただ時間だけが過ぎていました。

     去年の秋日本に帰国した際に書店に行き、外国でも役に立ち、かつ独学可能な資格がないかと探していたところ、簿記の本が目に飛び込みました。『海外なので、もちろん会計は英語になるが基本は同じだろう。ならばはじめはとりあえず母国語で勉強して、基礎が固まってから英語で勉強してもいいんじゃないか』と思ったのが簿記勉強のきっかけでした。

     なお、第124回で3級、第125回で2級合格しましたがここでは2級について記載します。

    使用テキストについて

    • 簿記検定〈日商2級商簿基礎編〉に面白いほど受かる本
    • 簿記検定〈日商2級商簿実践編〉に面白いほど受かる本
    • 簿記検定〈日商2級工簿編〉に面白いほど受かる本
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級

     3級の時に使ったテキストが分かりやすかったので、2級も迷わず同シリーズのテキストを購入しました。

    マーカーを上手に使って、効率的・効果的に学習

     テキストを2度読んだ後、すぐに過去問を解き始めました。私の場合、1問解く度に解説とテキストを読んで、理解を深めるという方法をとりました。解説、テキストを読んでも分からない部分はインターネットで検索しました。

     『この問題は難しいから、もう一度解いたほうがいいな』と思ったら、その問題にマーカーで色をつけ、全12回分ひと通りの問題を解いた後、今度はマーカーのついた問題だけを解きました。

     その後再度全12回分ひと通り解き、前回はできたのに今回間違えたところや、ミスしやすい問題、もう一度解いたほうがいいと思った問題に今度は別な色のマーカーで色を付け、次にまた色のついた部分だけを解いていく…ということを何度も繰り返しました。

     始めはちんぷんかんぷんでしたが、これを何度も繰り返すことで、 わからないところが少しずつ減っていくのを実感しました。過去問題集は合計5~6回繰り返し、答えを覚えてしまうくらいでした(笑)過去問題集もマーカーの色だらけになりました。

     3級の勉強をした時、初めての簿記の勉強ということもあり、要領がつかめず過去問題集を解くのに十分な時間がとれなかった反省点がありましたので、2級ははやめに過去問題集に取り組みました。

    その他、工夫した点など

     通勤中もテキストを読んでいました。また私の仕事は、午後になるとだいぶ片付き、時間ができるので、簿記検定ナビの仕訳問題をこっそり解いていました。本当にお世話になりました。この場をお借りしてお礼申し上げます。また試験1ヶ月前からは、出勤前にも30~40分ほど勉強していました。

     香港⇔日本は飛行機も多く、3~4時間で帰れるので、私は金曜日の深夜便で日本に帰りました。搭乗口で飛行機を待つ間や飛行機の中では過去問題集を眺めていました。土曜日の朝東京に到着し、実家に戻った後は少し休憩&昼寝をしながら過去問題集を解きました。

    試験日当日の1日の流れ

     当日は、本当はゆっくり朝寝坊をしたかったのですが、(何せ前日は飛行機の中で夜を過ごしたので…)ただ試験が13:30からのため、10時頃起きてしまうと昼食を食べることができなくなり、脳が疲れてしまうのでは?と心配していたので、7時に起床して朝食をとり、 間食でチョコレートを食べ、11時過ぎに昼食をとりました。 試験会場に着いてからも最後の確認として、パラパラと過去問題集を見ていました。

     最後に見た受託販売の仕訳問題が、今回の試験の第一問で出ていたので、『ラッキー!』と思いました。第2問・第3問は過去問題集で何度も解いていたので、一度で貸借が一致しほっとしました。第5問では見事包装材Tに引っかかってしまいました。こちらは部分点になっていたと思います。

     仕事があるため、試験が終わった次の日には香港に戻りました。結果は1週間で出るため、ネットで仕事中に見ました。自分の番号を見つけて、『あ!』と叫びそうになりましたが、ぐっとこらえ、主人にメッセンジャーで合格したことを伝え、その後メールで日本の家族に報告しました。結果発表日がちょうど兄の誕生日だったので、いい報告ができて本当に良かったです。

     今回幸い合格できましたが、実は仕訳問題で2問間違え、8点落としております。仕訳は会計の基本なので、ここで8点落としてしまったことは深い反省点となっています。今後に関してですが、やはり海外在住なので最終的には英文での会計知識が必要です。そのため今はBATICの勉強をしています。復習をする際など、これからもちょくちょくこちらの簿記検定ナビには お世話になるかと思います^^

    管理人からRemiさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     はい、とてもオススメできます。こちらは、できるだけ話し言葉で、初心者にもよくわかるようかかれています。また三冊ありますが1冊はそれほど厚くなく、持ち運びにもとても便利でした。
     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIOのAX-12Vです。スタンダードなサイズで数字も大きく表示され、とても使いやすかったです。
     Remiさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な分野は本支店会計・伝票問題です。こちらはかならず満点が取れるようにしようと思っていました。苦手な分野は社債・委託販売・受託販売です。克服にはインターネットで調べて理解をしてから問題を解きまくりました。工業簿記もは始めは苦手だったのですが、とにかく図を描いて理解しようと努めました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     自分にあうテキスト選びが大切だと思いました。私は日本に帰国した際、書店で他のテキストもパラパラ読んだのですが、いまいちわかりにくいなーと思った本もありましたので、自分に合うテキスト選びはとても大切だと思います。あとは、たまにやる気がでなくなったり、不安になると、こちらの合格体験記を読んでいました。読むと『またがんばるぞ!』という気持ちになりました。

     私の勉強法は過去問題集をただひたすら解くというものだったので、過去問にはない、新たに出題された問題(今回の第5問など)やちょっとひねった問題がでると、対応できないという欠点があるのも事実です。こちらの簿記検定ナビをもっと活用すればよかったなと思います(私が利用したのは仕訳対策のみでしたので)

     ただ、海外にいても、こうして合格することができるので、これから受験しようと考えている方は是非インターネット等を活用して頑張ってほしいと思います。

    管理人コメント

     Remiさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!香港で仕事をされながら日商簿記検定の勉強をするのはかなり大変だったと思いますが、見事に両立されて短期合格されています。う~ん、すごい!

     Remiさんの勉強方法でぜひ参考にしていただきたいのは、マーカーを上手に使って学習されている点とです。たまに、何も考えずにひたすら問題集を回転させている人がいますが、Remiさんのように理解度に応じて「力を入れて勉強する必要があるところ」と「力を抜いて勉強しても大丈夫なところ」を分類するのはとても大事なことだと思います。

     別紙を用意して管理する方法でも問題ありませんが、マーカーなどを使って視覚的に管理する方が分かりやすいと思いますので、個人的にはRemiさんの方法をおすすめします。ただ1点注意していただきたいのは、マーカーの色を使いすぎると、何が何だか分からなくなってしまいますので(笑)、多くても3、4色ぐらいにしておいたほうが良いと思います。

     ちなみに僕が受験生だった頃は、何の問題もなく正解できた問題には「○」、間違えてしまった問題には「☆」、正解したけどやや不安の残るような問題には「△」というように分けていました。パッと見て、すぐに分かるようにしておくと便利です。

    Remiさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.40

     自分に合うテキストに巡りあえて、3回目の受験でリベンジに成功!

    • 投稿者:ゴティさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:3回
    • 勉強期間:約10か月

    日商簿記検定の勉強を始めたきっかけ

     新卒で入社と同時に、簿記3級合格というノルマが与えられ、辛くも合格してから早数年…。育児休業を経て元の職場に復帰しましたが、若い娘がいっぱい!!休みボケで浦島状態の私は、今後の会社人生に不安を感じ少しでも自分に付加価値を付けよう、と思い立って簿記の勉強を始めました。

     でも、そう甘くなかったかけもち生活。正直勉強をナメてました。ギリギリながら3級に一発合格したのがまずかったのかしら。仕事内容が多少経理と絡むので、知った気になってたかも。とにかく育児・家事・仕事・勉強の四重生活。頑張ってはみたけれど、勉強の優先順位はいつも最後…。

    第123回と第124回の不合格で学んだこと

     そんな中、勉強期間わずか2ヶ月半でチャレンジした123回。テキストを一通り読み、流れはだいたい理解できましたが、圧倒的に勉強量不足であえなく玉砕。試験中の時間との戦いにも馴れておらず、予想以上にドキドキしてしまって、ケアレスミスも多かったです。

     しかし反省したのもつかの間、また忙しい日常を言い訳に長い休養期間に入りました。これじゃいけない!次こそ合格!と思い、勉強を再開したのは試験約2ヶ月前。商工会議所に申し込んでからでした。結果的に、この回も落ちました。でも、難易度は上がっていたにも係らず、前回ほどテンパったりはしませんでした。

     解答速報を見ずして、「あ~、落ちた」という実感はあったのですが、自分的には、手ごたえあり!と感じたのを覚えています。勉強した分は、確実に身についている。今回はちょっと難しかったし、運が悪かった。次は本当に合格できるぞ! と、変な自信を持ってしまいました。

    「3度目の正直」でリベンジ成功

     このままの勉強スタイルじゃいけないと今更ながら気づき、124回の試験終了直後から、毎日少しずつでも始めることにしました。勉強時間は、主に会社のデスク(内職してスミマセン)と、子供が寝てからの1時間弱。計2時間足らずの勉強時間でした。

     幸い、2回の失敗を経てだいたい基礎はわかっていたので後は応用力。会社では、あまり気づかれないように、問題集を1ページずつコピーして持って行って、すき間時間を利用して解きました。解答はあえて持っていきませんでした。その日、昼間に解いた問題を、家で夜添削しました。

     私の悪い癖は、間違ったところをじっくり考えず、解答を読んで分かった気になってしまう所です。さらーっとしか理解しようとしないので、本番でイレギュラーな問題にぶつかると、もうアウト。よく考えないので、応用が効かないというやつです。

     だから、解答を持ち歩かない作戦は有効でした。昼間に「どーしてだ~。どーして貸借が合わないんだ~」と、とことん悩み、家に帰って解答を確認した時のあの快感。今までより断然理解が深まり、力がついたように思います。地道に1日1問のペースで過去問・問題集を繰り返し解きました。

     おかげで、試験を受ける前から自信たっぷり。本番も、落ち着いて臨むことができ、一通り見直す時間すらありました。結果、念願の合格。自己採点は90点。満を持してという感じです。

    試験勉強を振り返って

     これだけ時間をかけて、地道にやらないとやっぱり駄目なんだなぁと思いました。過去2回、落ちた会は本気で取り組んでいなかったと反省しています。簿記の勉強を通して、やればやるだけちゃんと身につくんだと実感しました。まあ、でもこうして余裕を持って合格できたということは、落ちたこともムダではなかったのかな。

     あと、いい問題集との出会いは大切です。私は簿記検定ナビと、TACプラス8点のための練習問題に出会えたことが大きかったです。やればやるだけ結果は付いてきますので、もしこれからチャレンジするという方は、じっくり向き合ってみてください。長くなりましたが、合格体験記は以上です。

    試験日当日の1日の流れ

     前日、子供の夜泣きで2~3時間しか寝られず。やっとふたたび眠れたぁ、と思ったら6時に子供に起こされ起床。コンディションは・・どちらかというと悪。朝食後、旦那に子供を預け、近所のコーヒーショップでおさらい(内容は、大本命と予想にあった第3問の本支店会計に照準をしぼり、過去問と予想から2問解きました)

     家族に昼食を作り、みんなで食べてからちょっと早めに移動しました。試験会場への移動の途中と、会場に着いてからは第5問対策。苦手としていた標準原価計算と、息抜きのつもりで単純総合原価計算(←これが結果的に的中!)

     前回・前々回と集中力不足でケアレスミスをしてしまった反省から、今回はコンビニによってチョコを購入。おまもりのつもりで、試験官の方が来る直前に二粒口に放り込みました。3回目で場慣れしたのか、チョコのおかげか、とても落ち着いて試験に臨むことができました。

     終わったあと、今までにない手ごたえを感じ、家に帰ってすぐに解答速報で確認。自己採点最低で90点前後だったので、合格を確信して親戚・友人にフライングで合格メールを送ってしまいました。。。

    管理人からゴティさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材について教えてください。また、この教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     おすすめできます!知識の穴をきれいに埋めてくれた感じでした。使った教材は“日商簿記プラス8点のための問題演習”です。
     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は、GENTOS D-0833と書いてあります。家にあったものです…使って慣れるタイプなので、特にこれがよくて使っていたわけではないです。
     ゴティさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     苦手な論点…第3問の決算勘定(損益勘定・繰越利益剰余金勘定・繰越試算表のつながり)と工業の勘定連絡です。得意な論点…第2問の伝票および特殊仕訳帳問題です。数をこなしたので、ラスト1カ月はまず間違えなかったです。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     独学だったので、わからないことをわからないままにしがちでした。上記、おススメのテキストに出会ってから、目からウロコが落ちること数回。早く自分に合ったテキストに出会えるといいですね。あとは、急がばまわれ。数をこなして慣れて行けばいいと思います。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     当面は経理部に余計な質問をする手間が省けたことで満足しています。今後、子供が2人、3人と増えて転職したとき、その履歴書に書ければいいかな。簿記1級は私の実力からしてスクールに通わないとダメだと思うので、今の仕事を続けているうちはないと思います。

    管理人コメント

     ゴティさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!なんでもそうだと思いますが、ふとしたきっかけで物事が大きく前進することってありますよね。ゴティさんの場合は、「自分に合う問題集に巡り会えたこと」と「ある程度の勉強時間を確保すること」に気づくことが出来た点が大きかったようです。

     そして、それをきちんと行動にうつされたのが良かったと思います。本文内で「問題集を1ページずつコピーして持って行って、すき間時間を利用して解きました」と書かれていましたが、社会人受験生の方は特に「細切れの時間を有効活用する」ことがポイントになりますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

     あとは、すぐに解答を見るのではなく、「なんでこんな処理になるんだろう?」「なんでこの数字になるんだろう?」とじっくり考える勉強方法もアリだと思います。じっくり時間を取って出した結論が合っていた時の満足感…ゴティさんの気持ちがよく分かります(笑)

     特に苦手な論点は、無意識に避けてしまいがちですので、腰をすえてじっくり取り組むようにしてください。苦手度合いが大きい論点ほど、理解できた時の喜びはひとしおです。

    ゴティさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.39

     受験すること20回以上…9年越しの努力がついに報われました!

    • 投稿者:よしっちゃんさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:20回以上
    • 勉強期間:約9年

    日商簿記検定との出会い

     私は小さい町で製造業の経理事務をして8年目になります。高校の頃から商業高校に通っていたこともあり、簿記に触れるのは早く、計算機を打つのは嫌いではありませんでした。学校の先生の方針もあり、高校ではずっと全商や全経の試験ばかり受けていました。

     先生が「高校最後の試験はみんな日商だ」と言い全員強制的に日商簿記2級を受けました。でも、見事受かったのは男女1人ずつの2人のみ…。やっぱりだめだったね~と友達で言い合っていて、高校での簿記の勉強は終わりました。

    長い戦いは、短大生の頃から本格的に始まった…

     小さい頃から、自営をしていた父と母の影響もあり、母が事務をしていた背中を見て育った私は、経営系の短大に進みました。秘書・第二外国語・経営理念等色々な教科がありましたが、やっぱりそこにも簿記がありました。

     短大になってからは、高校の頃、最後に1度だけ受けた”日商”が社会に行ってから役立つということで、簿記の授業では日商向けの勉強を先生が教えてくれました(基本は、どれも同じですが)

     私が通っていた短大には、授業以外に一般の社会人も受けられる講習(一般人は有料ですが)がありました。在校生は、無料で受けることができ、先生は一生懸命教えてくれました。授業が終わってから、夜遅くまで講習を受けて、夜は学校が遠かったため家に着いたのが10時位になってしまっていました。

     先生は一生懸命教えてくれるのに、全然わかるようにならない。電卓をなんとなく打っているだけの自分がいて、同じ目標を目指している友達は、なんだか簿記というものが段々わかってきているような感じがしました。何回か、実力を試してみたものの全然上達せず、合格点はもちろん取れずに、2年間があっと言う間に終わってしまいました。

     友達は、在学中に合格し2級を自分のものにしていました。ちなみに妹や後輩までも私より先に合格していました。はぁ、やっぱり私はダメなんだ、向いていないんだと改めて思いました。

    短大を卒業して社会人に…戦いはまだまだ続く

     でも、ありがたいことに在学中に就職が決まり、新卒で入ることができました。しかも、配属された部署は「経理部経理課」。おそらく、面接で「全経2級を持っています」ということが、「あっ、全くの初心者ではなくなんとなくでも簿記 を知っている子なんだ」という認識がきっと上司にあったのでしょう。

     なんとなくずっと簿記をやってきたことで、経理部で働きたかったこともあり、決まったときは嬉しかったですね。その後も部署異動はなく、1番はじめに書きましたが、8年目になる経理をずっと続けています。簿記2級獲得は、会社に入った当初は「もういいや」と諦めていました。

     ちなみに、短大の簿記を教えてくれた先生はゼミの先生でもあり、年に1度は、忘年会で会っていましたので、仕事の話(近況)をする時に簿記の調子はどう?と聞かれていたので、「やっぱりやった方がいいかなぁ」と思い、少しブランクはあったけれど、やっぱりかじったものはやりきろう!と決めました。

     また、会社でインセンティブを設定する制度があり、それによってもらえる金額が変わってくるのですが、3年目のインセンティブからずっと「簿記2級合格」というのが設定され、それ以降は毎回受けまくってました。

    もがき続けた苦しい日々

     簿記を勉強する上で、色々な対策をしました。

    • 友達(地元の子で社会人になってから勉強を始めた子)とファミレスに入り浸り、勉強
    • 高校の先生に教わりに行く(車で40分の所)
    • 短大の先生に教わりに行く(車で2時間の所)
    • 会社の簿記を持っている方に教わる
    • 電車で学校に通う

     この丸7年で上記のことを体験しました…が、何をやっても集中力がないせいか、全く受かる気配がありませんでした。ここ何回かは、商簿はいい線までいくのですが工簿はだめといった感じで、応用力が利かない自分がいました。54点くらいでずっと停滞気味でそれ以上いかず伸び悩んでいました。

     商工会議所も1回変え、サービスが全然違うことも学びました。頼んで仕方なく点数を書面で返信用封筒で送ってくれる商工会議所。もう申込の時点で「点数を送付しますので住所と名前を封筒に書いてください」という商工会議所。「地域によってそれぞれなんだ」と思いました。

    ようやく差し込んだ、一本の光

     それで、長年の経験を経て今回125回でやっと合格致しました。ネット発表日が今日で、どきどきわくわくしていました。今回は、自己採点の時点で「今回こそは受かったかも(涙)」と思ってはいたもののやっぱり、発表があってからじゃないと確実なものではありませんし、もし解答がずれていたら…と思うとぞっとしていましたから、今回の合格は経験をひっくるめてとても嬉しかったです。

     年数を数えてみたらなんと9年越しの合格…自分でもびっくりです。今回は、短大の先生が薦めてくれたのネットスクールの過去問題集と、私は工簿が苦手だったのでとてもわかりやすい簿記の参考書(今別のところにあって正式名称がわかりません)があり、書籍はその2種類を使って勉強しました。

     あと、簿記検定ナビは私の簿記の勉強史上かなり役に立つものになりました。簿記の語呂なんて最高ですね!現受売有商は未だに忘れず、一生ものになりそうです。一人で簿記を勉強している私の心の支えになり、かなり心強いものでした。ありがとうございました。今後も参考にさせていただきます。「仕訳を制するものは、簿記を制す!」これ、好きです!

    改めて振り返ってみて

     仕事中、暇さえあれば簿記検定ナビを見て、アドバイス通り時間を計って勉強していました(勤務中でも簿記の勉強をするのは禁止じゃなく、上司も勉強になるからやっていいよと言ってくれていたので)

     結局、トータルで何回受けたでしょうか?おそらく、20回は軽く行くと思います…こんなに受けている人っているのでしょうか?ぼっちーさん聞いたことありますか?「そんなに何回も受ける人いないでしょ?」とお母さんに飽きれられながらも、諦めずに獲得できてよかったです。

     今後、簿記1級を受けるかは迷っていますが、2級範囲でまだ苦手な部分があるので、少し勉強するのもいいかなと思っている今日この頃です。7月は電力調整の日があり、平日休みもありそうなので、賞状を取りに行く時間がありそうです。賞状を取りに行く日がとても楽しみです。

    試験日当日の1日の流れ

    1. 朝早く起きた。
    2. 軽く気になるところを1時間くらいおさらい。
    3. リフレッシュするため犬の散歩。
    4. 一緒に受ける人がいたので、試験開始から3時間前に自宅を出る。
    5. お昼ご飯を軽く食べる(ファミレス)。
    6. 試験会場に、1時間半前に到着。
    7. 1時間程度、復習&勉強。
    8. 試験
    9. 試験の話をしながら途中のドンキでぶらぶら買い物。
    10. 明日は、仕事だし早めに帰宅。

    管理人からよしっちゃんさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     カシオの”DS-20WK-N”という電卓です。私は慣れましたが、使い始めはとても重く感じました。デスクに置いて裏に大盤のゴムがついているので滑らなくていいのですが、最近、私が触って「あっ、これいいな」と思ったのがあります。それもカシオですが”DS-20WK-N”というものです。これは、ボタンも軽くて押しやすいのでかなりお勧めです!
     よしっちゃんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     何度もやりましたので、大分会計全般的にお陰様ですらすらとできるようになりましたが、中でも、本支店や精算表財務諸表を作成するのは得意になりました。どの論点も仕訳を解くのが楽しい!

     苦手なのは、直接原価計算です。CVP分析も基本的なのは解けるのですが、応用が利かず引っ掛けが入ってきてしまうと間違えた解答をしてしまいます…苦手な直接原価計算を克服するためには、やはり過去問を解いて回数を重ね、慣れることですね。それに尽きると思います(でも、まだ苦手範囲なのでちょっと復習しようと思っていますが)

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     色々使用しましたが、始めの頃は、TACのテキストが問題も読みやすくて使用していました。TAC・ネットスクールのテキストは個人的になんかやる気を出させてくれるテキストですね。

     「過去問題集 出題パターンと解き方(ネットスクール)」は、3冊リピートしました。使いやすいです!「第2版 日商簿記検定 模擬試験問題集(ネットスクール)」の問題集は、本番そっくりの黄緑色の過去問題集なので本番さながらの練習ができます(ちょっと解説の量が少ないのが玉にキズですが)

     あと、私が申し込んだ商工会議所のサービスで、大原簿記学校の講師の方が無料講習(全2回)もやってくださいました。直接質問できるので、とてもたすかりました。他にも色々体験しましたが、最後(125回)は独学でひたすら上記の書籍を使用し、解いていました。

     「スゴイ!らく~に合格(うか)る!日商簿記2級(税務経理協会)」は、参考書なのですが、私は、工業簿記で引っかかってなかなか点数が上がりませんでしたから、なんかわかりやすい書籍はないかな、と探していたところにとっても説明がわかりやすく書いてあったので選んだ次第です。

     ルーズリーフ等用紙がばらばらになってしまう紙よりもノートの様に、ひとまとまりになっているものの方が後で、見直すときに便利だと思います。さらに、間違ったものに対しては、採点が目立つように解いた時のペンの色とは変える!そうすることで、見直しているときに、ここ間違えてたからもう一度やろう!となるのです。

     簿記検定ナビで仕訳を解いて仕訳問題対策の解答を見て、類題がリンクされてますよね(何回目の何問目との表示)!あれは、かなりいいです!!自分で探す暇と手間を省いてくれるとてもありがたいシステムです。あれはかなりお勧めです。ぼっちーさん本当にありがとう。

     問題は、1→4→5→2→3の順番で解くとスムーズです。短大時代、先生に教わりそれ以降実行していました。そして、最後に集中力。集中力がないと私みたいに何回も検定協会に貢献する羽目になります。やる気のある時に集中してやる!これに尽きます。

    管理人コメント

     よしっちゃんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!受験回数20回以上、勉強期間9年…多少のブランクがあったとはいえ、合格するまで粘り強く受験し続けたのは、本当にすごいことだと思います。合格できて良かった!!

     専門学校のガイダンス等に参加すると、よく「絶対に合格出来る方法を今から皆さんに教えます。それは…合格できるまで諦めずに勉強することです!」という、うまいのかうまくないのかリアクションに困るような言葉を耳にしますが、それにしても9年というのは…当たり前の話しですが、9年前に生まれた子はもう小学校中学年になっている訳で…よしっちゃんさんの合格体験記を拝読させていただいて、勉強を続けるのもひとつの才能だと痛感しました。

     あ、これはどうでもいい話しですが、9年前の2001年というのは、今やCMなどで大人気の子役・加藤清史郎君が生まれた年でもあります。

    よしっちゃんさんが使われた教材&電卓のまとめ

    • 教材:いろいろ
    • 電卓:CASIO JH-12VT
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