カテゴリー: 簿記2級

  • 第124回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.33

    海外在住ながら満点合格!簿記はやっぱり「習うより慣れろ!」

    • 投稿者:ヤムチャさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約5か月
    • 備考:イギリス在住

     管理人さん、受験生のみなさんこんにちは。実を申しますとこのサイトを知ったのは受験後でした。他の受験生がどのような手ごたえを感じたのか知りたくネットで調べたのがきっかけです。私は独学、しかも海外在住なのでもっと前に知ってたら励みになってたのにと残念に思った次第。来年1級を受験する予定なので今後はどんどん使わせてもらいますね。

     私の体験がどれだけお役に立てるか分かりませんが、海外在住でも満点が取れるということを知ってもらいたいと思い投稿を決意しました。どなたかの参考になれたら光栄です。

    受験のきっかけ

     私自身経理の実務経験は10年以上あるのですが、幸か不幸か検定試験を受けることなくダラダラと年月を重ねていました。2年前までイギリスで経理職についていましたが結婚を機に退職。1年ほどのん気な主婦業を楽しんでいました。

     去年の夏(そろそろ再就職しようかな。でもなあ、、、)ご存知のように、イギリスはリーマンショックでポンドが下落。町は失業者で溢れ始めていました(それは現在でも続いています)アシスタント職に100人近い人が応募する状況下、 私のような外人が太刀打ちできそうにありません。

     ならばイギリスで通用する資格、イギリス簿記の資格を取って少しでも価値のある履歴書を作ろう。一見周り道に見えるが、やみくもに仕事に申し込んで落ちてへこむよりはいいだろう。思い切って9月から地元のカレッジでイギリス英文簿記の中級コースを取る事にしました。

     勉強を始めるにあたり、簿記のルールはイギリスも日本もほとんど同じだし、だったらまず日本語できちんと理解したほうが授業にもついていけるのではないか。コースが中級なので2級あたりが妥当だろう。そう思い日本にいる母親に簿記2級の本を送ってくれるよう頼みました。

     でも実際参考書を目にすると欲が出るってものです。母が送ってくれたのは TACの「よくわかる簿記シリーズ」の商業簿記と工業簿記。合格テキストと合格トレーニング、それと「プラス8点のための問題演習 日商簿記2級」の計5冊。パラパラと目を通しているうちに日商簿記も受験したくなってきました。

     目標があったほうが知識も身につくし、仕事してない今だからこそ日本とイギリスの簿記を同時に勉強することも出来る。双方から得る知識がお互いを補え合うのなら一石二鳥どころではないのでは。早速検定試験のスケジュールを確認しました。11月は早すぎるし、6月はイギリス簿記の検定試験と重なる。2010年2月をターゲットに据え、航空券も手配完了。これでもう後には引けません。

     次は進行表作成です。月がカレッジの予習、火がカレッジの授業、水がカレッジの宿題と復習。日商簿記に充てるのは木曜と金曜になりました。章のトータル数を数えて試験日から逆算しつつ計画を立てました。週末は調整日にしてあえて除外です。勉強方法は次にまとめて書きます。

    勉強方法

     TACの参考書にも書いてありましたが、簿記は習うより慣れろ、問題をどんどん解くのが一番。本番までに出来るだけ問題を解くようにしました。私の場合、もち札は例の5冊だけですので、とにかくこれを使いこなす(海外、それも僻地在住の利点は、日本に住んでたら陥りやすい参考書ジプシーにならないってことです。なんたって本屋がないですから)

     参考書が既に分かりやすくまとめられていたので、マーカーで印をつけるだけでノートは作りませんでした。その分問題を解くほうが身につくとの考えからです。9月から12月後半まではよく分かる簿記シリーズに集中しました。具体的には以下の通りです。

    • 1日目…商業テキストの1章目を読む→同章トレーニング問題を解く
    • 2日目…工業テキストの1章目を読む→同章トレーニング問題を解く
    • 3日目…商業テキストの2章目を読む→同章トレーニング問題を解く
    • 4日目…工業テキストの2章目を読む→同章トレーニング問題を解く
    • 5日目…商業と工業の1&2章目のトレーニングを再度解く

     これを最後の章まで繰り返しました。一通りやったらトレーニング問題をもう1度最初から。自信のない問題に印をつけて、1月の追い込み期にそこだけまた解きました。

     ここまで来るとトレーニングのページも書いては消し、書いては消しを繰り返すので(特に精算表問題と財務諸表) 前に自分が書いた答えがうっすら見えてたりしました。やってみると分かりますが、工業は後の章ほどしんどくなります。私も原価計算にはかなり手こずらされました。これは先ほども述べましたが慣れるしかないです。問題を何度も解く事を強くお勧めします。

     年末からは「プラス8点のための問題演習 日商簿記2級」に移行。ボロボロのトレーニングにいい加減辟易してたので 新品の綺麗な紙に書けるのがすごく新鮮で、変なところでやる気が出ました。解説部分は既によく分かるシリーズでやっていたのでざっと目を通すくらい。この本は問題に制限時間がついているので、時計を見つつ解きました。こちらも間違った問題に印をつけて、そこだけもう1度。

     2月、試験本番3週間前に日本に帰国。原価計算にその時もまだ手こずってて、本当は電卓だけで身軽に帰るつもりが、飛行機の中で「プラス8点~」を解きました。今となってはいい思い出です。

    思わぬ嬉しい誤算

     日商簿記の勉強と平行してカレッジで英文簿記の勉強も進んでいました。嬉しい誤算だったのは、当初同レベルだと思っていた中級が実は2級より優しかったこと。精算表の授業も2級に比べたらあっさりしたものです。何より工業簿記の授業がクラスメートより早く飲みこめるようになりました。

     最初から英語で理解しようとしてたらかなりの苦戦を虐げられていたはずです。私が日商簿記を受けることはカレッジの先生もクラスメートも知っていて、日本に帰国する前日の授業でエールを送ってくれました。

    帰国してから本番まで

     諸事情のためイギリスに戻る前日が試験本番という、精神衛生上あまり好ましくないスケジュール(次回受験の際は帰国して時差ボケが解消する3日後位に受けてしまいたい)母親が過去問題集を買っておいてくれたので、空き時間を見つけて解きました。

     本来なら最後の追い込みと自宅に篭るべきなのですが、なんたって1年ぶりの帰国ですから。いつもよりゆるめの滞在スケジュールを組み、 試験当日2日前からは予定も入れず勉強に集中するつもりでしたが結局毎日出歩いてました。でも試験のことが常に頭にあって、なんとなく落ち着かなかったのも事実です。

     過去問を解く際に気をつけたのは以下の通りです。

    1. 時間配分
    2. 作成者が仕掛けたワナに落ちない
    3. 貸借が合わなかった時のために細かくメモを残す
    4. 問題を捨てる勇気
    5. 問題の続きが次ページにないかチェック

     参考書を持ってきていなかったので、間違えた部分は問題解説を丁寧に読みました。過去問はやっぱり解くべきですね。自分の弱点が如実に出て渇を入れられました。過去問は7回分やりました。徐々にペース配分に慣れてきて、自己採点は平均90点以上。

     合格トレーニングを繰り返し解いた方法は間違えてなかったなと。トレーニングには問題の重要度に応じて星マークがついているんですが、私はあえて無視して全問万遍なくやったんです。それが自然と応用力を身に付けることになったんだと思います。仕訳問題は毎回必ず1つは間違えたので、本番も1問は捨てるつもりでした。とはいえ本番まで不安感は拭えませんでしたね。滞在スケジュールの最終日に試験が来ちゃったことを何度も呪いました。

    試験日当日の1日の流れ

     今だから言えるんですが…実は少々二日酔いでした。それでも朝7時ごろに起きてボーっとした頭で過去問の解説(これしか手元に無いので)に目を通しました。10時過ぎに弟夫婦が車を出してくれ一緒に自宅を出ました。会場を確認し3人で少々早い昼食とコーヒーで一服。近くのテーブルで参考書を広げている人がいて、少しずつ緊張が。 この頃には頭もクリアになってきていました。

     心配気な弟夫婦に見送られ、会場入り。なによりもびっくりしたのは欠席者の数!!!半分が空席!!申し込んだものの勉強が追いつかず次回に見送りの人達なんでしょうが、一発勝負のつもりで飛行機代かけて、時差ボケと戦って当日を迎えた私には非常に贅沢な行為に感じました。でもお陰で電卓音で気が散るかもと持ってきた耳栓を使わずに済みましたが。

     試験開始まではとにかくリラックスに努めました。「一人であれだけ頑張ったんだから絶対大丈夫」って言い聞かせました。そして試験開始。

    第1問)…与えられた科目を使うというのを念頭に仕訳していきました。現金預金が今回のひっかけでしたね。車両運搬具じゃなくて車両だったとか。2.の受託問題は「きたな」 特殊売買は必ず出るけど最後まで自信無しのエリアでした。これは埋めたものの自信無しだった。

    第2問)…2ページに問題が渡っているのを確認してから開始。貸借が合わなかった場合のチェックって意外と時間をロスするので一発で合うのを念頭に丁寧に作成しました。お陰で貸借一発OK。次の問題に移りました。

    第3問)…これも一発OKを目指して丁寧に進めたけど、売上原価のところで少々手こずりました。向こうが言いたいことは分かるのだけど、果たして精算表の埋め方がこれでいいのか。でも貸借合ったので、次の問題に移りました

    第4問)…(これって今までの過去問にあったっけ?)見てすぐに思ったのがこれです。合格トレーニングで似たようなのをやってたし、どこにワナが仕掛けられているのかもなんとなく分かるんですが、頭に血が登ってしまい思うように解けない。なのに時間は過ぎるばかり。半分埋めたところで思い切って捨て、最終問題に移りました。

    第5問)…実は最後まで差異計算に自信がなく、これが出たらきついかもとドキドキしていましたが、運良く別問題が出題。ラッキーでした。この問題は取りに行くつもりが、4問のショックが尾を引いてもたついてしまいました。でもどの答えもゼロ並びの「綺麗な」答えになったので4問に戻りました。

    第4問)…(まだ時間は20分あるから最初から解いていこう)落ち着けと何度も言い聞かせました。それが効を奏したのか突如取っ掛かりが見つかり一気に解答まで。差異がこれまたゼロ並びでいい感じの数字だったので一安心しました。これにて全問回答。残り時間は3分。

     過去問を解いたときは大抵30分ほど余裕があったのですが、やはり本番は緊張でスロースタート、その上いつもより丁寧に解こうとするので自ずと時間もかかるようです。これは今後の受験の際にも覚えておこうと思います。燃え尽きた感があり、見直しはせず。

    試験を終えて

     結果はネットで見ました。早起きして(イギリスは時差が9時間あります)主人と息を呑んで結果チェック。自分の番号を見つけたとき二人で抱き合って喜びました。合格率が15.7%でびっくりしました。試験当日の2/28、ペルーで大地震があったの覚えてますか?北陸沖に津波警報が出て、日本の地理を良く知らないイギリスの家族が津波のせいで試験が延期になったんじゃと心配していたんだそうです。私は関東受験なので全く影響ありませんでしたが、気遣いがありがたかったです。

    最後に

     今回の受験、独学と申しましたが、3週間の留守を許し航空券を取ってくれた主人、航空便で参考書を送ってくれた母、試験当日、終了まで付き添ってくれた弟夫婦。家族のささえが無ければ合格、それも満点という大満足な結果は出せませんでした。

     結果をまたず帰国の際に1級の参考書類12冊、計6キロを持ち帰った私。来年6月受験に向けて既にスタートを切りました。みなさん一緒にがんばりましょうね。

     P.S. 合格をカレッジの先生に報告したところ、早速私の写真入でカレッジ新聞に記事を載せられてしまいました。イギリス人のみなも簿記の勉強がんばってますよ!

    管理人コメント

     ヤムチャさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!海外在住の方から合格体験記を投稿していただいたのは初めてでしたので、とても興味深く読ませていただきました!

     ヤムチャさんの合格体験記で一番参考にしていただきたいのは、何度も何度も反復演習を繰り返されている点でしょうか。まさに「習うより慣れろ」の世界ですが、この作業はとにかく地味で、しかも苦痛を伴うことが多いので、重要性を認識していながらも出来ない人が多いです。

     反復演習を繰り返すことによって、毎回間違えてしまう問題や作問者がひっかけようとするポイントが分かるようになりますので、テキストに戻って処理方法を確認してみたり、間違いノート(まとめノート)を作ってケアレスミス対策をするようにしてください。この方法で勉強すれば間違いなく実力がつくはずです。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたヤムチャさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    ヤムチャさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第124回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.32

    電卓に悪戦苦闘しながらも、わずか1か月の勉強期間で短期合格!

    • 投稿者:ブル太さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月

    日商簿記検定3級のリベンジ

     約3年前簿記3級を69点で不合格となり、もう簿記なんて受けない!と心に誓っていたのですが、3年前に2級のテキストを購入しており一念発起して勉強を始めました。テキストは下記のテキストにて勉強しました。

    • テキスト 2冊(大原簿記専門学校)
    • 問題集 2冊(大原簿記専門学校)
    • TAC過去問 1冊
    • 124回直前模試 1冊

     まずテキストですが、商業簿記:約250頁、工業簿記:約200頁のため、平日は50頁、土日は100頁を目標に、要点のまとめをA6大のメモ帳に記入しました。特に、2級から出題される仕訳については、ここで徹底的に覚えました。商業簿記の伝票や本支店会計など第2問・第3問で出題される部分と、工業簿記はざっくりこんなものだという要点を殴り書きする程度にし、後は問題集と過去問で補完しようと考えていました(約1週間で完了)

    問題集の不良消化に直面

      ところが、問題集の問題の量が半端なく多かったため、商業簿記の問題集については全て解くことを諦め(半分くらいまでは2級から覚える仕訳が主流のため解きました)、工業簿記を集中的に解きました。特にここで、注視したことは、覚えるのではなく判ることでした。

     解法についてはある程度、テキストを読んだ時点で判っていたのですが、その解法を使うのではなく、出題された問題1つ1つに自分なりの解き方を考え、解いた後に間違えた部分の解法を読み、問題集の解き方が理解できれば再チャレンジし、理解できなければ取りあえずこの段階ではその問題にマークを付け放っておきました(約10日間実施)

     そして、過去問を解く前に簿記検定ナビ仕訳問題対策を2日間で解き、間違えた部分の振り返りをしながら簿記試験の仕訳に慣れました。

    過去問対策と苦手分野への対処

     次に、過去問12回分を約5日間でひと通り全て解きました。その結果、過去問の合格率は50%(6勝6敗)でした。ここで工夫した点は、B5用紙(本番よりちょっと小さい)をワーク用紙として使い、本番に近い形での模試を行いました。

     残り1週間は苦手分野の絞り込みを行い、苦手克服を実施しました。過去問12回解いた後に苦手分野の傾向分析を行ったところ、問題集を解いていた際に「放っておいた」部分がやはり苦手であることを再認識しました。苦手分野は、「直接原価計算」「標準原価計算」(特に差異分析)「財務諸表」(特に表でない奴)「特殊商品」でした。

     差異分析については自分なりの理解が出来なかったため、止む無く図を書いて差異を求める問題集の方法を取り入れました。財務諸表は、問題をこなすごとに判らない部分が無くなって行きましたので、該当する過去問を再度解き直し、自分の理解度を図りました。

     最終日に直前模試を解き、自信をつけようと思ったのですが、3回解いて全て不合格点。盲点(評価損を原価に算入するとか、合計試算表とか、雑損とか)や、苦手な部分(差異分析)が多数出題され、ここで新たに覚えることも多々ありました。

    試験の直前に気付いたこと

     しかし、過去問・直前模試を解いて思ったことは、「ケアレスミス」を無くせば必ず合格できる点になるということが判りましたので、時間一杯使ってケアレスミスを無くそうと心に誓い受験勉強を終えました。

     一番のポイントは、時間が無かったためある程度の「見切り」を付けたことで、弱点克服のための時間が取れたと考えています。決して良い勉強方法では無いと思うのですが、全てを1カ月で網羅するためにはその時点での見切りも必要だと思います。因みに、勉強時間は平日3時間・土日8時間程度(飲み会2日は勉強せずに飲み倒しました。)でした。ケアレスミスは多々ありましたが何とか合格することが出来ました。

    試験日当日の1日の流れ

     朝9時起床。頭をフル回転させるために、朝マックにて普段採らない朝食をとる。朝11時に出発して、12時に目的地に到着。午後1時から試験開始!と思いきや、午後2時スタートであることを知り愕然とする(後2時間どないすんねん。)

     明治大学近くの喫茶店には、電卓片手に最終追いこみをしている人が多数。自分は最終追いこみは苦手なため(試験中に力尽きる)、苦手分野(差異分析、CVP)が出た時のためのイメージトレーニングを実施する。

     午後1時過ぎに入室。もしものためにトイレに入り全てを絞り出す。午後2時試験開始。問題は、事前に1-2-4-5-3の順に解こうと心に誓いいざスタート。

     1問目…「当座預金」を探してもいないので「現金預金」を選択。前日ケアレスミスをしないようにと心に誓ったかいあり。「受託販売」費用の責任の所在がわかれている問題が判らず、取りあえず残った2000円を「売掛金」に加えておき次に進み、後で見直そうと決意。税込の消費税の仕訳。これは「租税公課」やね!4点GET!と思っていたが、相手方を多分「仮払消費税」にしていたと思われる。ここで25分経過で多少時間オーバー。

     2問目…どうしても貸借が合わず。45分を経過した段階で第4問目へ。

     4問目…新しい問題だぁと思ったが、基本に立ち返り、賃金・給料は、前月残、当月消費、次月繰越に分け、賞与は12で割ってみた。それぞれに、直接賃金・間接賃金に割り振ったところ、それぞれの勘定において差額があっていてつじつまが合う。よし、これで行こうと考え記入。ここで55分経過。

     5問目…イメトレをしていたCVPが出題。基本通りに固定費・変動費に分け方程式を作り、金額をそれぞれ記入。第3問目へ。ここで1時間5分経過。

     3問目…大好きな精算表。ここで直前模試に出た考え方が出ている。TACさん、有難う。電卓も冴えわたり貸借も一致。1時間40分で残り20分。

     2問目に戻り、再度全ての勘定を作り直し。支払手形・現金と間違いだらけ。しかし、結局貸借が合わずしまいで試験終了。試験後に答え合わせを行い、1問目の「売掛金」に仮に2000円足して置いたままであったため、4点マイナス。「受託販売」にしなければならないとの認識が飛んでいたため仕方なし。「消費税」はどうも仮払消費税と書いた気がするためマイナス4点

     2問目は、貸借が合わない部分は「受取手形」と判明。なぜか売掛金が勘定から漏れていた。マイナス4点(合計含める) 5問目は損益分岐点になぜか固定費を入れ忘れたような気がするためマイナス4点。予想点は、84点と推測。合格発表があり、予想通り84点で無事合格。

    管理人からブル太さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     無名メーカーのソーラー、電池共用の電卓です。嫁さんに電卓買ってきてと頼んだ際、買ってきてもらった300円位のものです全くお勧めできません。感度が悪く、親指の腹で抑えなければ反応してくれません。しかも、Cだけは敏感で、Cを押すとCがめり込み返ってきません。その為、必殺技を身につけ本番に臨みました。

     その必殺技は、両手の親指のみ使って電卓を入力する技です。周りを見渡しても、両手で電卓を抱えて打ち込んでいる人間は私だけでした…ちゃんと良い電卓を買うことをお勧めします。

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?良かったところや悪かったところなどがあれば教えてください。
     大原のテキストはすごくわかり易くお勧めします。ただ、3年前買ったテキストでしたので、微妙に勘定科目が変わっていたりしましたので、最新のものを買って1発合格を狙うのが良いと思います。

     問題集は量が多いため、1ヶ月では多分こなせません。問題集に見切りをつけ、過去問を重点的に解き出題傾向の分析を行えたのが良かったと思います。

     あと、絶対にお勧めはTACの直前模試。今回の第3問は、問題を知っていたかのようにぴしゃり的中。この問題を解いていなければ絶対落ちていました。時間が無い人は「テキスト2冊⇒過去問⇒直前問題集」をこなせば、何とか合格ラインまで行くのではないでしょうか。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     前回3級に落ちた時は問題集のこなしが足りなかったと思います。過去問をこなすこと、直前模試をお金をケチらずに買って実施することに尽きると思います。テキストを読み終わったら、取りあえず片っ端から問題をこなして2時間に慣れる事が大事だと思います。

     過去問をこなしていると、絶対にケアレスミスが発生すると思います。ケアレスミスは必ず発生するものとして、どうすれば防げるか自分自身で対策を立てると、ケアレスミスが少なくなると思います。

    管理人コメント

     ブル太さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     ブル太さんの合格体験記で、一番参考にしていただきたい点は、きちんとした電卓を買うことの重要性です(笑)押したボタンがすぐに返ってこなかったり、両手の親指を使わなければ上手く入力できない電卓を使うのはメリットが何もありません。簿記検定ナビで管理人のおすすめ電卓を紹介していますので、興味のある方は「電卓の選び方・使い方講座」のページをご覧ください。

     あと、教材はなるべく新しいものを使って勉強するようにしてください。例えば、廃止されたことに気付かずに「後入先出法」の処理を勉強してしまったり、逆に新しく範囲になった部分の知識が漏れてしまう可能性がありますので、教材と電卓にはきちんとお金をかけて勉強することをおすすめします。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたブル太さんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    ブル太さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第124回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.31

    何度も何度も問題と向き合い、自分の弱点を徹底的に克服しよう!

    • 投稿者:ゆうさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

     この度、第124回日商簿記検定2級を受験し、合格することができました。受験1週間前に簿記検定ナビにたどり着き、お世話になっておりました。感謝の気持ちを込めて、合格体験記を投稿させていただきます。

    受験に至るきっかけ

     昨年8月に十数年勤めた会社を退社しました。事務から営業に至るまであらゆる業務をこなしてきましたが、帳簿のことになるとさっぱり知識もなく財務諸表などを見ても理解できず、簿記というものから避けてとおっていたこともあり、それで一から勉強して資格を取ってみようと思ったのです。

     再就職にあたり、履歴書の「免許・資格」の項目に「普通自動車第一種免許」しか書くことがなかったのも大きなキッカケでした。まず昨年11月の第123回で3級を受験しました。受験しようと思い立ってから勉強期間もギリギリ1ヶ月しかなく慌てましたが、それでも100点満点で合格することができました。

     今まで十数年の業務の中で振替伝票などに少しは携わっていましたが、3級を勉強しはじめて初めて「借方」「貸方」の存在と意味を知りました(お恥ずかしい次第です)簿記がちょうど楽しく思えるようになってきたので、そのまま次の124回の2級検定を目指しました。

    受験までの3ヶ月

     11月の終わりに教材を探し、12月初日から2月末日の試験日に向けて勉強を始めました。教材は3級を受験した際に『10日で合格!日商簿記3級テキスト』というイラスト付きのわかりやすいものを使用し、内容をイメージしなが ら理解することができたので、2級でもそういった選択をしました(もう少し早くここのサイトの存在を知り、教材選びに慎重になればよかったなぁと後に思い知らされましたが…)2級受験にあたり、使用した教材は全部で以下のとおりです。

    • 基本対策
    • サクッとうかる日商2級 商業簿記 テキスト(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記 テキスト(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 商業簿記 トレーニング(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記 トレーニング(ネットスクール)
    • 練習問題対策
    • 完全合格のためのSTEP UP問題集 日商2級商業簿記(大原)
    • 完全合格のためのSTEP UP問題集 日商2級商業簿記(大原)
    • 日商簿記2級 過去問題集(大原)
    • ラストスパート対策
    • 日商簿記第124回試験予想ラストスパート模試3+1(ネットスクール)
    • 日商簿記2級第124回をあてるTAC直前予想(TAC)

     何といっても再就職に向けて一発合格を狙ったので、教材費・時間・努力は惜しみませんでした。

    勉強方法

     3級のときに、あまりの時間の足りなさと悪戦苦闘した思いがありましたので、次の2級はそんな簡単にはいかないだろうと思い、最初の1ヶ月で商業・次の1ヶ月で工業・最後の1ヶ月で過去問と仕上げをしよう…と大まかに目安を立てました。

     まず最初はテキストを読み、理解したことをトレーニングで練習するという作業です。ここで完全に内容を理解できるまで徹底的にテキストと向き合いました。内容を「覚える」のではなく「理解すること」に集中するのです。イメージすることが大事で「しっかりと基本をマスターすること」を常に念頭に置きながら勉強していきました。

     やはり商業の方では内容の多さと複雑さが3級時とは断然に違っていて大変な作業でした。商業には手こずってしまい1ヶ月以上かかりました。工業は、商業と同じような手順でしました。まったく初めての工業簿記に不安はありましたが、商業ほど時間はかかりませんでした。案外、原価計算が楽しいと思えるほどでした(後半、製造間接費差異の分析ではシュラッター図の理解に手こずりましたが)

     内容を大体把握したところで次に問題集に移りましたが、商業で使用していたテキストにはなかった「裏書義務見返」「保証債務見返」「差入 有価証券」「保管有価証券」といった内容が出てきて焦りました。やはり1つの教材だけに頼らなくて良かったのかも知れません。教材選びも重要なんだとここで思い知らされました。

     2月中旬から、試験同様に時間を計って過去問題集(112~122回)を毎日1回分ずつやりました。間違った問題もそうでない問題も、解答と照らし合わせとことん理解できるまで追究しました。解き方をパターンで覚えるのではなく、一つ一つの問題が何の力を求めているのか『簿記』という完全体を理解しながら頭にたたきこんで勉強しました。

     そうしていくうちに過去問においては80点台から90点、100点と確実に力はついてきました。最終的に第1問仕訳問題の文章の読解の難しさと複雑さには手をやき、試験1週間前にこちらの簿記検定ナビにたどり着き、問題をいくつもプリントアウトさせていただいて練習しました。

     検定前は少しでも多く問題を解く練習をしたかったのですが、簿記検定ナビの仕訳問題対策では出題分野が表記されていて、自分の苦手分野や出題傾向・予想に合わせてダウンロードできてとても便利でした。

    試験日当日の1日の流れ

    • 試験時間まで

     就寝時間や起床時間が遅くなると頭がボンヤリするので、なるべく規則正しい生活を送るようにしていました。ですので試験前日の晩も悪あがきはやめて10時就寝、朝もいつもどおり6時起床。 朝ごはんもいつもどおり(このときいつもどおりのことをすることで緊張感を少しでも和らげようとしていたのかも知れません)

     前日に用意しておいた当日午前中用の問題をこなす(どこかの問題集の著者のまえがきに、当日にやったことのない問題をして出来ないと、不安や緊張を募るだけなのでやめたほうがいいとあったので、このとき一度やったことのある少し苦手項目の問題を練習しました)

     昼食は、あまり満腹になると頭の動きが鈍くなるので簡単にカップラーメンのみ(これが原因で試験終了直前、全部問題が解き終わった安心感と空腹で緊張感の走る静寂な試験会場に私のお腹の鳴る音を響かせてしまいまし た…)

     試験会場にはちょうど40分前に入りました。着いてから10分はトイレに行ったり、身のまわりを整えて。 30分ほど緊張での手の震えを解消するために練習問題に取り組んでました。試験開始直前、自分がとても緊張しているのがわかりました。あと数秒で開始…というところで、同じ会場の男性が 「すいません!!トイレに行きます!!」 と叫びました。すると別の男性も 「僕もトイレに行ってきます!!」と慌てて会場を出て行かれました。

     試験官の方が「ではあと数分開始時間を遅らせます。待っている間に受験番号と名前を記入してお待ち下さい」と。そんな出来事のおかげか、緊張していたのは自分だけじゃないと思ったことでずいぶんリラックスできたと思います。あの時の男性2人には感謝です。

    • 試験開始

    試験は「1→4→5→2→3」の順番で解きました。普段からこの順番で過去問の練習をしていました。第1問は問2の受託販売でつまづきました。緊張のあまり集中できず、また文章の複雑さが頭になかなか入っていかないため「やっと解けた!」と思ったときには第1問の仕訳問題で30分をつぎ込んでしまっていました(結果として「現金預金」で失点してしまってたのですが)

    第1問で時間を使いすぎてしまったことで少し慌てた気分で第4問に進みました。緊張が解けず頭の中がフワフワしていてどう解いたのかあまり記憶にありません。予想問題でも出題されていたせいか、さほど難しくは感じなかったように思います。

     そのまま第5問にいき、予想通りCVP分析ということで少し緊張もほぐれ、気分がゆるみすぎました。問題用紙に書き込んだ自分の計算をあとから確認したら、貢献利益から営業利益を引いて固定費を出した形跡が残っているのですが、貢献利益も営業利益も合っているのに暗算で固定費を間違って書き出していました。その試験最中は間違っているなどひとつも疑わず「簡単な問題でよかった!」と次に進んでしまってました。ここまでで1時間使ってしまいました。

     残りの1時間で難関の第2問・第3問を解かなくてはいけない緊張がはしりました。第2問、よく二重仕訳の失敗を繰り返し、ここはよくおさえていたポイントなので確実にできました。時間も迫っていたので慌てず一発で貸借が合わせられるように…との思いでした。ココの時点ですでに緊張感はなくかなり集中できていたと思います。

     最後の第3問、残り40分を切ってました。一つ一つの仕訳を確実に間違えずにやらなくちゃと思いからか時間がかかりました。『帳簿棚卸高の合計金額の5%を超える棚卸減耗費は原価性のないものとして営業外費用として処理』という変化球問題に驚いて、ここでしばらく時間がストップ。じっくり問題とにらめっこです。5%しかダメというならその5%は売上原価の項目に、残りは費用として分けて考えればいいんだとこの時には冷静になっていたのだと思いま す。

     あとはいつもどおり。精算表のすべての計算が終わったのは終了3分前でした。もう見直すにも無理な時間です。こうなったら開き直りです。全部とにかく解答用紙に書き込むことはできた満足感に浸りました。

    • 答え合わせと合格発表

     結果として普段からケアレスミスが多くて注意はしていましたが、当日の緊張感にはかなわず思わぬところでの失点に悔やまれます。

    【第1問】…2題目で他の方々と同じように「現金預金」で失点してました。

    【第2問】…二重仕訳は練習でよく失敗したおかげで徹底的にやっていたのが功を奏しました。

    【第3問】…『帳簿棚卸高の合計金額の5%を超える棚卸減耗費は原価性のないものとして営業外費用として処理』という初めて見る問題に驚きましたが、よくよく考えたら理屈でわかりました。いろんな問題集で練習したことで、どんな文章にも対応できるようになってました。

    【第4問】…勉強中、工業簿記一巡でよく間違っていたので、徹底的にやっていたのでこれもここで幸いしました。

    【第5問】…CVP分析は大の得意中得意のハズだったのがケアレスミスで固定費の計算を間違えてしまったためにイモヅル式で失点してました。

     上記の結果、第1問16点・第2問20点・第3問20点・第4問20点・第5問8点、合計84点でした。当日の試験終了後、完ペキに出来た!満点!と思ってました(笑)

     帰ってからネットで解答速報を見てかなりの大打撃を受けました。甘かったです…。一番のショックはやはり「現金預金」です。こちらの地方では今回の合格率は11%ちょっとでした。ただ今回合格できたのはパターンに頼らず『簿記』というものを出来るだけ理解することに徹底した賜物だと思っています。ずいぶん苦労した分、合格発表のときの嬉しさはひとしおでした。

    終わりに

     あとで振り返ると、あの順番で問題を解いてよかったと思いました。1、2、3…と順にやっていたら第3問の変化球問題にパニックを起こしあとに続かなかったと思えるからです。普段の集中力が戻ってきた最後の方であの第3問に冷静に対処できたと我ながらホッとしています。

     最後に、今回昨年10月後半から約4ヶ月あまり、一生懸命簿記を勉強したことで自分へ自信がつきました。やはり基本をしっかり学ぶことはどこの世界でも大事なんだなぁとつくづく実感した経験でした。工業簿記は慣れない作業で難しくも感じましたが、楽しさを感じていたのも事実でもう少しつきとめてみたい気もします。

     経済面と時間に余裕があれば1級にもチャレンジしてみたい気もします。孤独な独学での勉強の合間に簿記検定ナビでは勇気づけられ、勉強させていただきました。本当に感謝しております。ありがとうございました。もしかして1級を目指すことになったときもまたお邪魔したいと思います。

    管理人からゆうさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓・教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓…使用した電卓はCANONのTS-1200TGというものです。以前勤めていたときに長年愛用していたものと同じようなサイズ、キーの配置のものを選びました。文具屋さんで2000円前後だったと思います。大きさもガッチリしていて安定性があるので早打ちしてもミスタッチを防げて安心です。簿記検定は時間との勝負ですから、電卓選びは重要ポイントでした。

     教材…テキスト選びに関して、自分は良さそうなものをバラバラにかき集めてしまったので、本によってかなり言っていることが(解説の仕方が)違うこともあり戸惑いました。もっとこちらのサイトを早く発見して、いろんな方のご意見を参考にして慎重に選べばもっと効率よく勉強できただろうと思います。

     ただ、3級の時も2級の時にも使った大原の『過去問題集』は一番役に立ちました。テキストなどで基本を学習したあとにこの問題集をこなすことで力がついたように思います。前半での出題内容別問題には詳しく解説が載っているので問題を解きながら、この1冊でガッチリ復習できます。後半の過去問では毎回キッチリ2時間の制限時間を設けてやってました。

     ゆうさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     商業での得意な論点は、伝票会計(特に数字の推定)…これはクロスワードパズルを解いているような感覚でとても頭がスッキリしました。本支店会計・財務諸表・精算表・決算勘定・帳簿組織などの問題も大好きです。今回変化球できた第3問の『5%は売上原価に、残りは費用に…』とそういった考えさせられる問題も実は嫌いじゃありません。

     苦手なのは『対照勘定』と純資産にちなんだ(特に『パーチェス法』という言葉が出てくる)問題です。←これはもう記憶して頭に叩き込むしかありませんでした(結局この苦手なところは今回出題されなくて幸いでした)あとは複雑な仕訳問題に時間がかかり過ぎる傾向があったので、簿記検定ナビで仕訳問題をダウンロードしてたくさん練習しました。

     工業では、(結局今回間違ってしまいましたが…)CVP分析・等級別原価計算・工程別・組別原価計算などは解いていてとても楽しくて好きでした。製造間接費の配賦や配賦差異分析は嫌いじゃありませんが何度も間違ってました。いずれにおいても自分は記憶しないと解けない問題が苦手です。(記憶力に自信がありません)

     苦手な項目や間違った問題は、消しゴムでキレイに解答を消し、ふせんを貼っておき、問題内容を忘れた数日後に再度チャレンジしてここでカンペキに解答できるまでそれを何度も何度もやります(ですのでシャープペンの芯は必ず2B、消しゴムも強力に消えるものを使用)自分の弱点を掴み徹底的に攻略するのです。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     上記の教材選びにも書かせていただきましたが、これは慎重になるべきだと本当に思いました。『わからなくて問題が解けない』という事態だけは避けたいがために根性で猛勉強。試験でもしわからない問題にぶつかってしまったらそのショックもしくはパニックで他の問題にも影響し、時間を浪費し、不合格になりかねないからです。

     結果、ケアレスミスで16点も失点してしまいましたが、『わからなくて問題が解けない』事態は回避できたようです。実は図々しくも2級も満点合格を狙っていたので少し無念さが残ってますが(笑)

     あとは上手に言えないのですが、『簿記』というものを根本から理解して学習を進める、パターンに頼らない、何度も何度も問題と向き合い自分の弱点を徹底的に克服する…これにつきます。2級は本当に3ヶ月ジャストという期間しかなかったため、目安を立て段取りよく学習を進めたことが結果につながったと思います。

     あとはこの期間、本当にひとり孤独に勉強していたため、簿記検定ナビの存在をもっと早く知って、教材選びから勉強の仕方・情報の交換などしながら勉強できたらどんなに良かったなだろうぁ~…と今でも思っています。

     ここまでの3ヶ月を振り返って…勉強時間は小学生の息子が帰ってくる時間までと決め、家事と子供との時間の合間に全力を注ぎました。平日に平均3~5時間、土日は子供との時間と決め寝間際にテキストを読むだけという勉強スタイルを貫きました。

     そのせいか学習時間を捻出するために日常の時間の使い方がとても上手になったと思います。30代半ばを過ぎてこんなに勉強したのも学生時代以来でしたが、人間やれば出来るんだ!と嬉しい経験でした。満点を狙うくらいの強気で学習を進めることは大事です!

    管理人コメント

     ゆうさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!具体的な勉強方法について、かなり詳細に書いていただきましたので、受験生の方にはぜひ参考にしていただきたいと思います。

     ゆうさんもおっしゃっていますが、独学で勉強する場合は、孤独との戦いになります。さっぱり分からない問題に遭遇したり、なかなか思うように勉強が進まないと精神的にきつくなってしまいますので、簿記検定ナビの質問掲示板や総合掲示板などで他の受験生と交流し、情報交換したり励ましあったりすることをおすすめします。

     あと、問題演習の時間をたくさん取れる場合は、1つの問題集を何度も繰り返すのではなく、他の出版社の問題集に手を出してみるのもいいかもしれません。出版社によって「ここは重要」「ここは不要」という考え方が異なりますから、A出版社の問題には出てこなかった論点が、B出版社の問題に出てくることもよくあります。最近の出題傾向を考慮しますと、なるべく穴のないように勉強することが大事ですので、時間に余裕のある場合はぜひお試しください。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたゆうさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    ゆうさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第124回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.30

    目標は常に高く!自分自身を追い込んで奮い立たせることも大事!

    • 投稿者:まいさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月
    • 備考:専門学校はTAC

    日商簿記検定を受験しようと思ったきっかけ

     4年程前から経理の仕事を少ししていましたので、簿記の資格を取ろうと思いました。 独学や通信教育は性格上向いていない為、通学を選びました。 学校(TAC)は9月から通い、9月~11月までは3級の勉強をし、11月下旬~2月までは2級の勉強をしました。

     絶対に一回で合格する為に、30点落とせると思うのではなく、満点を取れるくらいに頑張ろうと決めました。あと、同僚や友人等に簿記の試験を受けることを伝えてた為、落ちた報告を周りにしたくないから絶対落ちれないとも思いました。

    使ったテキスト&問題集

    勉強スタイル

     勉強方法は授業通りにしました。ただ、絶対に復習しました。週に2~3日学校に通い、その日以外は合格トレーニングの問題を解き1~2時間復習しました。通勤の電車の中や病院での待合室などの時間が少しでもあれば、合格テキストを読み復習をしました。

     自分の納得いく勉強は出来たと思います。第123回の簿記3級が96点で、第124回の簿記2級が90点でしたので、残念ながら満点は取れませんでしたが、合格出来たことはとても嬉しく思っております。

    試験日当日の1日の流れ

     8時起床し、ご飯を食べ、用意をしました。10時から時間が余った為、ざっとテキストを見て復習をし、12時に家を出ました。12時40分に現地に着きました。テキストを持って行ってた為、復習をしました。

     試験がはじまると、少し緊張しました。2問目や3問目が時間のかかる問題になると思い、工業簿記から始めました。4→5→1→2→3の順に問題を解きました。仕訳問題は科目のひっかけはあるだろうと思い、初めから注意しました。

     試験を受けた感想は、時間が足りなかったです。3問目を見直したかったけど、時間が無く見直せなかったので、間違いはあるだろうと思っていました。結果は予想通り1、2、4、5問目が満点で3問目が10点でした。難易度としては、3問目だけ難しく感じました。

    管理人からまいさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は「CASIO DH-12E」です。電卓の画面部分の角度が変えれないし、私は使いやすくはなかったです。次回電卓を購入するときは、画面の角度を見やすい位置に変えれる電卓にしようと思います。
     今回、勉強に使われたTACの教材は他の方にもおすすめ出来ますか?良かった点や悪かった点などがありましたら具体的に教えてください。
     合格テキストは図も多く、とてもわかりやすかったです。合格トレーニングは合格テキストに添った問題になっており、テキストで勉強した事を復習することが出来ます。簡単な問題から難しい問題まであるので、この問題集を解けるようにすれば他に問題集は必要無いと思います。購入する場合は、合格テキストと合格トレーニングはセットで購入した方が良いと思います。

     悪い点は、持ち歩くには重いです。通勤等で見る為持ち歩いてましたが、いつもカバンが重かったです。

     まいさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     苦手な論点は、商業簿記では「本支店会計」、工業簿記では「仕損、減損」です。苦手を克服する為には、何度も何度もテキストを見て、何度も何度も問題集を解きました。他の論点より時間をかけ、理解出来るまで繰り返し問題を解きました。

     得意な論点は精算表でしたが、今回間違えてしまったので得意とは言えないかもしれません。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は絶対に受かるぞという気持ちが大事な気がします。その気持ちがあれば、勉強を継続出来ると思います。あと、これからもひっかけ問題は絶対出ると思います。せっかく勉強して考え方は正しくても、ひっかけ問題で0点では凄く勿体無いと思います。特に一問目の仕訳は勘定科目に注意して下さい。私は今回勘定科目で絶対に間違わないようにしようと思い、間違わずにすみました。絶対に勘定科目は見直しして下さい。

     また、70点取れれば良いと思うのでは無く、満点をとりたいと思う気持ちが大事な気がします。実際は私も満点とれなかったし、とれなくても良いと思うんです。ただ、満点をとりたいと思うと、2点でも4点でも落としたく無いと思うので、慎重になります。ひっかけ問題には絶対にひっかからないようにしようと思います。

     苦手な問題も試験に出るかわからないから勉強しないのではなく、理解するまで勉強しようと頑張ると思うのです。実際には慎重にしてもミスはします。ただ、そのミスが最小限になる気がするのです。だから、満点をとるという気持ちで勉強してみてはいかがでしょうか?

     簿記1級や税理士・公認会計士など上位資格の取得はお考えですか?これからのキャリアプランなどがあれば教えてください。
     今のところは特に考えてません。

    管理人コメント

     まいさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!合格最低点の70点を取れればいいや、と考えるのではなく、100点満点を狙って勉強する姿勢はとても素晴らしいと思いますので、これから受験勉強を始められる方は、ぜひ見習っていただきたいです。

     また、第1問の仕訳問題に関してですが、必ず勘定科目をチェックした上で解答するようにしてください。今回の仕訳問題は「現金預金」を「当座預金」と書いてしまった時点でマイナス12点となってしまい、合格可能性が大幅に下がってしまいますので、練習時から常に意識して仕訳を切るように気をつけてください。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたまいさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    まいさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第124回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.29

    気分転換を忘れずに。メリハリをつけて勉強しよう!

    • 投稿者:ゆうやさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約5か月

    日商簿記検定を取得したいと思ったきっかけ

     大学卒業後に正社員でアパレル関係(接客業)に就職しましたが、不規則な生活に体調を崩しわずか2か月で退職。とにかく経験を積まなければ企業から採用してもらえるわけがありませんので、体調の回復の兆しがみえたところで派遣会社へ登録をし、すぐに派遣社員として未経験OKの一般事務の仕事を始めました。

     仕事内容に簡単な伝票・請求書作成業務が含まれており、時間が経つにつれて財務の仕事に興味が湧いてきたのですが、それには簿記の知識が必須ということでしたので取得を目指そうと決意しました。

    勉強に使用した教材

    • サクッとうかる日商2級 商業簿記 テキスト(ネットスクール出版)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記 テキスト(ネットスクール出版)
    • サクッとうかる日商2級 商業簿記 トレーニング(ネットスクール出版)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記 トレーニング(ネットスクール出版)
    • サクッとうかる日商簿記2級厳選過去問ナビ(ネットスクール出版)

    勉強の流れ

     とにかく簿記は継続して勉強することが大事だと知り合いから聞いていましたので、ほぼ毎日、少しでも空き時間が出来たら仕訳問題を解くようにしていました。簿記検定ナビ仕訳問題対策には本当にお世話になり、最終的には解答を暗記するほどに繰り返し解きました。

     勉強時間は平日は仕事の疲れもあって1~2時間(やらない日も結構ありました)、土日は2日間合わせて5~6時間時間くらいだったと思います。挫折しないよう、気分転換にゲームしたり出掛けたりも普通にしていました。3級を既に取得していたので、その流れで商業簿記から始めました。

     また、テキストを熟読しているだけでは身につかないため、テキストを一通り読んだらすぐに練習問題にかかり、わからない箇所は解答を見ながら書く、という練習を繰り返して身体で覚えるように進めていきました。商業簿記は1か月ほどで終え、相当手強いと噂の工業簿記に時間を費やしました。具体的な時間配分は以下になります。

    • 11月~11月末:商業簿記のみに集中しました
    • 12月~1月中旬:商業簿記の仕訳問題は継続的に解きつつ、工業簿記を進めました
    • 1月中旬~1月末:商業簿記の復習後、過去問に取り掛かる
    • 2月~試験まで:過去問のみ。全ての過去問を5周くらい、苦手な問題はさらに2周程行いました。

     間違えた部分は、自分の部屋で勉強していたため、声に出して読み上げ自分に言い聞かせました(ちょっと怪しいですが)回数を重ねるうちに、問題のひっかけポイントのパターンが見えてくるので、だんだんと間違いが減っていきました。

    試験日当日の1日の流れ

     普段と違うことをすると緊張がひどくなりそうだったので、通常通り朝8時に起床し、普段と変わらないものを食べました。試験前に問題集をやるとかえって不安になりそうだったので、漫画を読むなどして過ごしました。頭の回転を良くするため、昼食後にDHAのサプリメントとチョコレートを摂取して会場へ向かいました。

     試験日は少し雨が降っており、結構寒かったのでコンビニでホットドリンクを購入して身体を温め、周囲の雰囲気にのまれないよう、好きな音楽を聴いて試験開始を待ちました。ついに試験官の方が解答用紙を配布し始めました。精算表が見えた瞬間、心の中でガッツポーズをしました。この精算表に後々苦しめられることを知る由もなく…。

     工業簿記の解答欄は、見たことのない形式のものだったため一抹の不安が頭を過ぎりました。問題をざっと見て、工業簿記は第4問が怪しかったのと、商業簿記はスムーズに解けそうだったので、第一問から順番に解くことにしました。

     第一問:仕訳練習の段階で勘定科目をチェックする癖をつけていたおかげで、現金預金にひっかからずにすみました。少しひねられた問2に時間を少し取られましたが、全問納得のいく解答を導き出すことが出来ました。

     第二問:苦手だった帳簿組織。当座預金と受取手形の二重仕訳には気づきませんでしたが、試算表が何故か貸借一致したので、この時点では自信満々でした。

     第三問:得意の精算表…のはずが、過去問に比べて時間のかかる仕訳が多く、棚卸減耗5%の処理を間違えましたが、当期純利益を算出出来たので先に進みました。

     第四問:私が解いた過去問には出てこなかった形式で焦りました。問題文は理解出来るものの、解答用紙にどう記入すれば良いのかがわからずに四苦八苦。とりあえず埋められるところだけ埋めようと、数値の算出を試みました。算出した数値を眺めているうちに、不思議とその数値 を記入すべき場所が見えてきたため、ダメもとで解答用紙を全て埋めました。

     第五問:得意のCVP分析でラッキー…と思ったのも束の間、全部原価計算と直接原価計算の比較に戸惑い、固定費と変動費に分けるところでつまづきました。不安を感じつつもとりあえず一通り解いたところで、固定費と変動費の間違いに気づいて全部修正するはめに。問1の製造原価報告書は直せたものの、問2と問3は時間切れになってしまい修正出来ませんでした。

    試験を終えて

     第4問が非常に不安だったのと、第5問確実に8点を落としていること、第3問がややこしくて金額に間違いがありそうな気がしていたため、今回はダメかな…と諦めかけていましたが、解答速報を見ると、奇跡的に第4問は完璧でした。予想配点では第1問・第4問が満点、第5問 が12点、あとは第2問・第3問合わせて18点取れていれば合格でしたが、その2問の出来栄えが微妙なところだったのでずっと落ち着きませんでした。

    合格発表

     合格速報はWebです。仕事中でしたが気になって仕方がなかったので、合格発表時間になったらすかさずチェックしてしまいました(笑)「きっと大丈夫!」と自分に言い聞かせていましたが不安も拭えなかったので、合格を知った時は本当に嬉しかったです。簿記検定ナビにはお世話になりました。特に仕訳問題には本当に感謝しております。ありがとうございました。

    管理人からゆうやさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材・電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は大き過ぎず小さ過ぎず、キータッチの感触も良かったのでおすすめだと思います。教材に関しては簿記3級でも同じシリーズのものを使用したのですが、イラストが多く使われていて飽き性の自分にとっては楽しく学べる内容でした。ごく一部、解答の説明が少し足りないと感じるところがありましたが、全体的にわかりやすい教材だったと思います。
     ゆうやさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は精算表、伝票会計、CVP分析で、苦手な論点は帳簿組織、本支店会計、標準原価計算です。苦手なところは、他の問題よりも回数を増やしてひたすら練習を重ねました。さらに、何故間違えたのか、どうしてこの解答になるのかをしっかり理解した上で、自分が間違えやすい部分を繰り返し紙に書いて身体で覚えました
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     無理をしないことが成功の秘訣だと思います。気分が乗らない時や体調の悪い時に問題を解いても頭に入りませんし、普段間違えないような部分でミスをしたりと、かえってストレスになって不安も募りますので、息抜きや休憩を忘れずに、メリハリをつけて取り組むことが大切だと思います。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦されますか?
     経理の仕事に就くために就職活動を行う予定です。上位資格について、今は考えておりません。まずは実務経験を積んでから考えたいと思います。

    管理人コメント

     ゆうやさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     ゆうやさんの勉強方法で一番見習っていただきたいのは、「間違えた部分は、自分の部屋で勉強していたため、声に出して読み上げ自分に言い聞かせました」という点です。勉強は「目」だけでなく「口」や「耳」を使うことによって記憶の定着率が上がると言われていますので、自宅などで勉強する場合は意識的に声を出すようにすると良いと思います。

     また、ゆうやさんもおっしゃっていますが、上手に息抜きをし、メリハリをつけて勉強することも大事です。気分が乗らないときは思い切ってオフ日にして、自分の好きなことをやって気分転換するほうが精神衛生上も好ましいと思います(ただし、直前期は無理してでも詰め込む必要があります)

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたゆうやさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    ゆうやさんが使われた教材や電卓のまとめ