カテゴリー: 簿記2級

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.53

    専門学校が実施している無料の直前講座・模試を最大限に活用すべし!

    • 投稿者:Qさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月

    だらだら過ごしてしまった基礎期

     6月の3級合格後より2級の勉強開始。テキストは「スッキリわかるシリーズ」の2冊を使用。7月の1カ月で商簿、8か月の1カ月で工簿。そのあとは同じTACの「日商簿記2級プラス8点のための問題演習」で演習…のはずが、この時期にちょっと精神的に嫌なことがあって(汗)現実逃避のために、某人気乙女ゲームに没頭。約1カ月簿記勉をせずに過ごす。

    気合を入れて勉強した直前期

     10月17日(日)の大原の無料模試に申し込みしていたので10月に入ってから、また「日商簿記2級プラス8点のための問題演習」で演習し大原の無料模試に臨み、32点…そんなに難しい模試ではないのはわかったが全くできず、そのあとの大原の講師の解説もちんぷんかんぷんで、自分が全然2級合格のレベルに達していないことを思い知る。

     翌日より1週間でスッキリのテキストを一から復習。それが終わったら、また「日商簿記2級プラス8点のための問題演習」を演習。10月31日(日)のネットスクールの出題予想大会も参加。11月の最初はちょっと家庭の事情で簿記勉が出来なかったけど、11月7日(日)の大原の無料特別講義に参加を機にラストスパート開始。

     ネットスクールのラスパ・簿記検定ナビの本試験予想問題(ありがとうございました)・大原で手に入れた124回125回の過去問・スッキリ付録の模試形式のチェックテストを一通りこなし 間違えた問題を何回も解いていった。特にラスパの1周目は全く点数が取れず、今までの勉強が全く無駄だったのか?と悩む。

     大原無料模試から本試験までのこの時期は、かなりナーバスになり自宅で独りで勉強してて不安でしょうがなかったので、かなりツイッターでグチグチ書いてしまっていた。最後の1日は、最終的になかなか仕訳問題で満点が取れないので、簿記検定ナビの仕訳問題をダウンロードし(ありがとうございます)かたっぱしから仕訳をした。

    試験日当日の1日の流れ

     当日朝7時ごろ起床。ダンナが休日出勤だったので朝ごはん作ったり、洗濯とか家事を普通にこなす。9時過ぎにダンナを送り出してからちょっと仕訳問題等を見直す。11時ごろ自宅を出発。徒歩30分ほどで会場到着。ちょうど3級の試験が終わったところだった。

     会場の場所を確認してから 会場近くのモスで昼食。店内も空いていたので そこで約1時間、仕訳問題の見直し。12時30分頃、再度会場に向かう。トイレを済ませてからは、また仕訳問題や今まで間違えたところの見直しをし、試験開始まで過ごした。

     試験は第1問は少々難しめだったが、最後に大量の仕訳問題を解いていたおかげでまぁ出来たと思う。第2問は見ただけでよくわからなかったので、後回し。第3問も精算表だったので、後回し。第4問は124回の問題に似てたけど、結局中途半端にしかわからず、後回し。第5問は簡単な標準原価計算で、まぁなんとか出来た。

     そのあと第3問を解いて、第4問・第2問をとにかく分かるところから埋めていった。それからざっと全体を見直しして、残り時間で第2問をとにかくなんとか埋めることをしていたらタイムアップ。正直第2問のおかげで、試験が出来たという手ごたえが全く感じられることがなかった。問題の質とかそういうのはよくわからないけど 合格した人が「出来た!」っていう手ごたえを全く感じない試験問題っていうのはいかがなものなのか?

    管理人からQさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     ビックカメラで12ケタで一番安い電卓です。メーカーはGENTOSとかいう中国製のもの。私は電卓は演算できればいいじゃん!弘法筆を選ばず!!と思ってたんですが、1級はルートやGT機能付きじゃないといけないようで…メモリー機能はついてるけど、それ以上のものを要求されるなら私も買いなおさなきゃと思っているので、おすすめはできません(苦笑)
     Qさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意なんて言えるものはありません。どの論点も多分身についてないと思う。苦手な論点は、もう特殊商品売買に尽きる。結局最後まで苦手を克服できず、さらに第2問でそこを深く突っ込まれるとは…なので、1級では一から頑張っていくつもりです。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     2級までなら大原で無料模試や無料直前講義とかあるし、過去問や予想問題も結構無料で手に入るし、独学の人はそういう無料の講義や模試をドンドン活用すればいいと思います。

     あと、ひきこもり独学の方へ。独りで勉強してると行き詰ったり、精神的にイライラしたり、働きながら勉強してる人とはまた違った悩みとかにぶつかってしまうと思いますが…とにかく頑張るしかないです。2級は頑張れば合格できます。たまには息抜きもしつつ、とにかく頑張って問題を解いていきましょう!!

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     私はあんまり上昇志向がなくて…簿記始めたきっかけも、派遣やパートの仕事すら決まらないので履歴書への武器になるかなぁと思ったのと、暇つぶしなんで…すいません。

     ただ、結局就職が決まらないので、1級も勉強することにしました。会計関係の仕事するつもりないんですけどね。普通のパートの事務仕事がしたいなぁ。

    管理人コメント

     Qさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!簿記検定ナビでは、今回からオリジナルの本試験予想問題を作成して無料配布させていただいたんですが、仕訳問題対策とともに有効活用していただいたみたいで良かったです。なお、本試験予想問題の無料配布については、次回以降も行っていく予定ですので、配布を希望される方は簿記検定ナビをご覧ください。

     Qさんの合格体験記で一番良いと思ったのは…簿記検定ナビの本試験予想問題だけでなく、大原の無料模試や無料直前講義などを賢く利用されている点です。大手専門学校の受験ノウハウを無料で享受できるのってすごくプラスになると思うんですが、こういうサービスが行われていること自体、あまり知られていないようで…すごくもったいないと思いますので、興味のある方はぜひ資格の大原の公式サイトをチェックしてみてください。

     あと、電卓についてですが、ルート機能は原価計算の経済的発注量のところで必要になってくるので買い換えることをおすすめしますが、GT機能は必ず使わなければいけない機能ではありませんので、あまり気にする必要はないと思います。ちなみに、簿記検定ナビでは「CANON 卓上電卓千万単位シリーズ 12桁 HS-1210TU」という電卓の人気が高いです。

    Qさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.52

    合格のカギは…合格点ではなく満点を取るための勉強をすること!

    • 投稿者:にのさん
    • 勉強形態:高校
    • 受験回数:3回
    • 勉強期間:約半年

    簿記を始めたきっかけ

     自分は現在商業高校に通っている2年です。高校に入って初めて簿記というものを知り、これまでに習ったことのない内容だったのでものすごく新鮮で楽しく思いました。あまりの面白さにはまってしまい、ずっと簿記をやっていた日もありました。

    日商簿記を知るきっかけ

     あるとき、先生から「おまえなら日商を目指せる」と言わたことが、日商の検定を受けるきっかけとなりました。高校では全商の内容が中心で、全員受験させられる検定試験も全商でした。それと比べて日商は、難しくて独特の問題に対応しないといけないため希望者のみの受験でした。そこで自分は手始めに3級から受けることにしました。3級の内容は、習っていた全商の内容でカバーできたので特に目新しいことをすることもなく一発合格することができました。

    3級から2級へ

     この勢いで2級を目指そう!ということで2月に受けてみるものの、結果は24点という惨敗でした。ろくに勉強しなかったため、仕方ないといえば仕方ないのですが、こんなにも歯が立たないとは思っていませんでした。これではだめだと思い、先生からの勧めで高校生対象の専門学校のセミナーがあったので休みの日を利用して参加しました。そして家に帰っては、何度も模擬問題を解いて力をつけました。

     十分に勉強できたと思い6月に再び受けてみたものの、52点という結果で不合格でした。やはり2級の壁は厚いか…ということで諦めかけていました。しかし、「せっかくここまでやってきてやめるのは今までのをすべて無駄にしてしまう」と思い再び勉強を始めました。商業簿記は仕訳が苦手だったため、簿記検定ナビさんの「仕訳問題対策」を毎日ひたすらと解きました。

     分からなかったところや間違えたところは、解説を見て理解するようにしました。工業簿記は基礎から全然分かってませんでした。そのため、工業簿記の参考書を使って基礎を徹底しました。分からない箇所は、先生に教えてもらったりして理解を進めていきました。そうして、朝起きたら仕訳の問題を解いて、学校では作表などの問題を解いて、家に帰ってからは模擬試験や過去問を解いて、夜寝る前にまた仕訳の問題を解く…というような1日の流れが出来あがっていました。

     過去問や模擬試験は最初はあまりいい点数が取れませんでしたが、回数を重ねたり理解が深まるようになると80点や90点台が取れるようになりました。このような1日の流れを1ヶ月ほど続けました。

    使用した参考書

    • サクッとうかる日商2級商業簿記 テキスト
    • サクッとうかる日商2級工業簿記 テキスト
    • サクッとうかる日商2級商業簿記 トレーニング
    • サクッとうかる日商2級工業簿記 トレーニング

     デザインが豊富で、イメージはつかみやすかったのですがあまり深く入っていなかったため物足りなかったです。あくまでイメージを掴むため買ったものです。

    今回の試験で無事に合格!

     そして、今回に試験を受けました。「いつも通りにやれば大丈夫!」と思い、いつもみたいに模擬試験や過去問を解くような感じで落ち着いて試験に取り込むことができました。自信満々で答えを埋めることができて、1時間ほどで途中退室をしました。「これはできた!やった!」と大きな自信を持つことができました。そしてつい先日合格発表があり、確認したところ自分の番号がありました!!「やったー!!」と思わず自分は声をあげてしまいました。今まで頑張ってきた分、喜びが非常に大きかったです。

    次は1級へ

     次は来年6月の1級に向けて頑張りたいと思います。そして将来は、会計系の仕事に携わるようになれたらいいなと思っています。

    試験日当日の1日の流れ

    • AM 7:00

     起床。いつも通り仕訳の問題を解いて目を覚まさせます。そして試験の日にチョコレートを食べるといいというのをよく親から言われましたのでチョコレートも食べました。午前中は、試験前の最終確認がてら模擬試験を1回解きました。

    • PM0:00

     昼食を食べてゆっくりと出発。試験会場は自分が在学している学校で、自転車で10分ほどのところのためゆっくり用意することができました。

    • PM0:40

     試験開始前の1時間ほど前に到着。普段自分が行っている学校なので場所慣れは十分できているため、特に緊張はしませんでした。しかし、自分が試験を受ける席が端っこの一番前の席であったため、時計が見えませんでした。学校に時計はあるから腕時計はいらないと思って持ってきていなかったため、これが誤算でした。時計があるところでも席によっては見えないかもしれないのでちゃんと持って行くべきかと思います。自分の席に着いて、電卓を叩いて手を慣らせました。そして、作表の問題だけ解いていつでも試験を受けれる状態にしました。

    • PM1:40

     試験が始まりました。自分は1→2→4→5→3の順で解いていきました。今回は第2問が今までに見たことない問題で愕然としましたが、部分点を取りに行くような感じで埋めていきました。第3・4・5問は思っていたよりも簡単で、自信を持って解くことができました。

    • PM2:50

     一通り埋めることができ、見直しをして、計算用紙に答案を写して途中退室しました。

    • PM6:00

     解答速報が出始めたので、自己採点をしました。すると、90点もあったので非常にうれしかったです。思ったよりもできていたので良かったです。

    管理人からにのさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     自分が使っている電卓は、カシオ製のJS-20DTです。高校入学時に購入させられたものです。少々値は張りますが、個人的には非常に使いやすいためおすすめできます。
     にのさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     商業簿記での得意な論点は伝票です。パズルのような穴埋め問題でものすごく面白かったです。工業簿記では標準原価計算です。昔から図を書くことが好きだったため、差異分析の内容は簡単に頭に入りました。

     苦手な分野としては受託販売や荷為替が苦手でした。受託販売したうえに荷為替を取り組んだなんて問題が出たらもう手も出せませんでした。克服方法としては、簿記検定ナビさんの論点別・弱点克服講座に「委託販売が絡んだ荷為替手形を徹底解説!」というものがありましたので、これでイメージを掴むことができ理解することができました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     まずは、参考書選びは慎重に行うべきだと思います。できるだけたくさんの参考書を手にとって自分に合うものを探せばいいと思います。また、分からないところは分からないままで置いておかないということも大事です。掲示板等を活用して積極的に質問をして、疑問を解決していくということがとても大事になると思います。

     本番の試験は7割取ったら合格ですが、決して「7割を取るための勉強」はしないでください。やるからには完璧に、すなわち「10割を取るための勉強」を目指してください。あとは、計画を立てておくことも大事だと思います。しかし、あまりにも細かく決めてしまうと後々しんどくなるので大雑把に決めておくぐらいがちょうどいいと思います。

    管理人コメント

     にのさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!高校2年生の11月に日商簿記検定2級合格というのは、なかなか良いペースだと思います。6月に1級に合格できたら…間違いなく人生が変わりますので、ぜひとも1発合格を目指してがんばっていただきたいと思います。

     にのさんの合格体験記でぜひ参考にしていただきたいのは、「管理人からにのさんへ追加の質問」の3つめの質問に対する回答の「参考書選びは慎重に行うべき」という部分です。なんとなく評判がいいから…と安易な気持ちで選んでしまう方が多いようですが、教材には向き・不向きがありますので、なるべく多くの教材を見比べて選ぶようにしてください。

     あと、「試験日当日の1日の流れ」に書いていただきましたが、試験会場によっては時計が設置されていないこともありますし、設置されていても見難い可能性がありますので、必ず腕時計を持参するようにしてください(当たり前ですが、携帯はダメです)

     なお、試験当日の持ち物に関しては、日商簿記検定の持ち物チェックシートページに詳しくまとめてありますので、試験前に一度目を通しておいてください。特に「スリッパ」は忘れると、機能的にも見た目的にも辛いので、気をつけてください(笑)

    にのさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.51

     簿記2級の最大の敵は、直前期のモチベーション維持でした!

    • 投稿者:スモモさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約7か月

    はじめに

     簿記検定ナビには大変お世話になりました。苦しい合格でしたが、ぶっちぎりでない合格体験記もどなたかのお役には立てるかもしれないと思い、体験記を投稿させていただきます。

    受験の動機

     私は09年11月の3級試験を受験しました。3級の受験は、知人が受験することを知り、これを機に「いずれは受験しようしようと思いながらもズルズル何年も引きずっていたのを断ち切るため」という動機としてはやや不純なものでした。

     3級合格後、いつ買ったのかもわからなくなってしまった2級のテキストが家にあったため、この分を回収するために「少なくとも2級までは取得しよう!」というのが2級の受験動機です。いよいよ不純ですね…。

    勉強に使用した教材

    • TAC合格テキスト 商・工
    • TAC合格トレーニング 商・工
    • TACプラス8点のための過去問題集
    • TACパターン別過去問題集

     3級ではネットスクールの「サクッと受かる」と「パターン別過去問題集」を使いましたが、記述の平仄を合わせた方がいいかと思い、今回は全てTACのものを使用しました。

     この中で特におすすめするのは、「プラス8点のための過去問題集」です。すごく分厚くて非常に解説が丁寧です。ざっと全体を見渡した後の練習にはもってこいではないでしょうか。頻出問題にも対応していますので、その点でもよい教材だと思います。

    勉強期間

     3級合格後、少し休んで09年12月頃から開始しました。もともと、2010年3月の第124回試験は難しいので避けようという予想と自分の勉強に割ける時間を考え、20210年6月の第125回試験をターゲットとしました。

    勉強計画

     商業簿記・工業簿記の順番にTACの合格テキストとトレーニングをそれぞれ2ヶ月で2回行い、その後は過去問を中心に解くという感じにしました。具体的には12月・1月で商業簿記、2月・3月で工業簿記、4・5・6月で復習をしながら3級でも世話になったTACのパターン別過去問題集を解くという計画です。

     …と、受験する回と勉強にまわせる時間を考え、「その時間をどのように割り振っていくか」ということをおおまかに考えてから勉強をスタートしました。

    勉強時間

     平日は会社の行き帰りの電車の中で片道20分程度、あとは土日のどちらか1日だけ朝から図書館に行き6~7時間やりました。したがって週9~10時間でしょうか。

     4月中旬頃から試験までの1ヶ月半は、土日両方とも図書館に行き1日7~8時間やりました。平日も多少やりました。週に22時間程度でしょうか。はっきり言って、トータルでは時間不足でした。

    勉強場所

     私は家では勉強ができず場所の切替が必要なタイプです。図書館でも開館と同時に入館し真っ先に勉強を始めて、疲れが出てもうダメだというところまで勉強をしていました。開館と同時に行かないと、そもそも気合が十分入りませんでした。

     私が通った図書館には簿記を勉強している人はあまりいませんでしたが、がんばって勉強しているのはそれこそ勉強している人全員がそう見えましたので、周りの人たちを勝手にライバル視して自分もがんばりました。したがって、他に簿記を勉強している人と触れ合える場を簿記検定ナビでしか作りませんでしたが、これは結果としてあまりよくなかった気がします。

    試験結果と辛勝の理由(勉強時間不足・試験情報不足)

     試験の結果としては、79点で合格でした。辛勝で、受験後の後味はものすごく悪かったです。受かったかもしれないけど、ものすごく後悔の念に襲われました。以下、自分なりに考えた辛勝の理由を書き出してみます。

     平日は内勤で経営企画やら経理やらをやっており、帰宅してまで勉強を続ける力が残っていませんでした。結果、上記のような勉強時間となりましたが、特に直前期の勉強時間が不足したことが本試験の結果につながったと考えています。勉強時間が不足した結果、過去問はTACのプラス8点のための過去問題集と、TACのパターン別過去問集しかできませんでした。

     また、勉強の計画についても、事前に計画を立てて計画通りに勉強をしたはずでしたが、4月の直前期に入り、過去問を解き始めた途端に過去の知識が抜けていることに気がつきました。TACの合格テキストは、結構抽象的に記述されている部分が多く それを合格トレーニングでも消化しきれていなかったのが原因だと思います。

     勉強期間が自分としては長かったうえ、勉強時間の不足で回転数が少なかったことが、知識が定着しなかった原因だと思います。 2級は3ヶ月ぐらいでガーっと時間を確保して勉強した方がいいかもしれません。

     上述の通り、TACの合格テキスト・トレーニング・8点プラス問題集・パターン別過去問題集しか使用せず、あとは簿記検定ナビを見る程度でしたので、なんというか生の情報というか6月受験の熱気を感じることなく試験に突入してしまった感じです。

     たとえば、TACでも大原でもいいですが、模擬試験であったり直前講習であったり、そういう最後にポイントとなる点を再確認する場が必要だった気がします。ただ、簿記検定ナビの試験問題予想で予想されていた本支店会計が出たときは本当にビックリしましたし、感謝しました。

    試験日当日の1日の流れ

     自宅から1時間ほどのところにある大学が受験場で、3級と同じ受験場でした。開始までは特に緊張はしていませんでした。勉強不足の感はあるけれど、いちおうやることはやった、と。しかし、試験開始後ものすごく緊張しました。

     第1問・第3問・第4問はほぼわかりました。しかし、第2問と第5問を見て焦りました。第2問はカバーできていない範囲で、やってしまったと思いました。第5問も最後の細かい論点がわかりませんでした。ざっと試験問題を見たとき、冷や汗が出ました。

     「7ヶ月勉強してきたのにわからない問題がある」と絶望感に陥りました…と同時に、わかる問題を落とせないというプレッシャーを感じました。そのため、必要以上に丁寧に何度も電卓をたたいて計算を繰返しました。これが後々、試験時間不足という最悪の事態を招くのですが…。

     自分の中では各問20分程度で追え1時間半で終了、30分は見直しというシナリオでしたが、緊張とわからない問題の読解でものすごく時間を取られてしまいました。「やめ!」の合図まで解き続けていました。試験後は失敗したという気持ちでした。

     スケジュール・時間の確保・教材の選択…自分の行動が正しい道ではなかったという思いと、積み重ねた時間を無駄にしたという気持ちでいっぱいでした。たぶん受かっているだろうという実感はありましたが、でも自分の目指した着地ではありませんでした。

     帰宅後に、簿記検定ナビの掲示板を見てまたがっかりしました。なぜなら、「ものすごい簡単だった」とか「満点に近い」とかそんな感じの書き込みが多かったからです。本当に情けなかったです。次回、また何かの試験を受ける時は時間不足に陥らないようにしっかりと計画をしていきたいと思います。

    管理人からスモモさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     おすすめできます。使用した電卓はシャープのEL-N36です。5,000円前後という値段を出して買いましたので、大事に使っています。キータッチが静かで気に入っています。
     スモモさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点というか問題は第1問の仕訳です。最初の問題は精神的に大きく影響を与えるためきちんとできておかないとまずいと思い、がんばって勉強しました。苦手な論点は仕訳帳です。ただの練習不足でした…。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     受験を振り返り、直前期は特に、模擬試験や直前講習など他の受験生と触れ合う機会というか自分よりモーレツにできそうな人を近くに感じること、プレッシャーを受けて自分の尻をたたくことが必要かと思います。中だるみしているような時期もこういう外部からの刺激を受けることが必要だと思いました。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     正直言って、簿記2級までは勢いで取得しそれほどのモチベーションをもってやってはいませんでしたので、きちんと将来を見据えて上級資格を目指すのか、展開して別な方向に行くのかをこれからじっくり考えたいと思います。

    管理人コメント

     スモモさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     スモモさんも合格体験記で強調しておっしゃっていますが、勉強仲間を作ったり専門学校の公開模擬試験や直前講習などを使ってモチベーションを維持するのは大事です。

     簿記検定ナビにも級別の質問掲示板がありますが、ただ眺めているだけでは非常にもったいないです。積極的に書き込みをして他の受験生と交流するようにすれば、理解出来ない問題を気軽に質問できたり、有意義な情報を交換できたり、他の受験生を励ましたり励まされたり(←何気にこれが重要です)…と、ネットでもモチベーションの維持は十分可能だと思います。

     また、大原やTACが主催する公開模擬試験では、本試験の雰囲気を肌で体験することが出来ますし、否が応でも試験を意識するようになりますから、試験日の数週間前などの「やらなきゃいけないことが多すぎて、逆にモチベーションが下がる時期」にはぴったりです。

     簿記3級と簿記2級については独学でも十分合格可能ですが、スモモさんのように「直前期のモチベーションの維持」に苦労されている方が多いです。モチベーション維持の方法についてはそれこそ十人十色だと思いますが、簿記検定ナビなどのネットや専門学校をフルに利用して、独学受験生の最大のヤマを乗り越えるようにしてください。

    スモモさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.50

     簿記検定ナビのコンテンツを有効活用しよう!独学受験生の強い味方です!

    • 投稿者:ゆきむしさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:3回
    • 勉強期間:約9か月

    これからこの資格を目指す方へ!

     合格までに何度か挫折を味わうと思いますが、諦めずに最後までやり抜き、合格を勝ち取って下さい。簿記2級は要点を押さえた勉強で、合格の可能性はグッと高まります。そこで、私の体験記が少しでも役に立てればと思います。あと、3級の合格者体験記を前提に書いてますので、良かったらそちらも参考にして下さい☆(→ゆきむしさんの簿記3級・合格体験記

    独学の注意点

     簿記2級までは独学が可能と言う意見が大多数を占めていますが…私もそれらの意見を参考にして独学を選択しました。独学を選ぶ人が多い中、メリット・デメリットを自分なりに整理してみました。

    • メリット
    • お金がそれほどかからない
    • 自分のペースで勉強を進行
    • 自主的に勉強するので身につきやすい

     このご時世、独学はお金がそれほどかからないのが一番のメリットでしょう。新書も去ることながら、今はネットオークションやBOOK・OFF等で中古が出回っています。発行日だけ注意すれば、更に金額を抑えることも可能です。

     あとは、自分の生活に合わせた勉強が出来ます。朝方が得意な人もいれば、夜型でないとしっくりこない人、多忙で通勤時間や合間に勉強をせざるを得ない人など様々だと思います。

     独学では自分のやり易いように勉強が出来るのもそのひとつです。更には、自主的に勉強をするので、予備校などで受け身で勉強するのに比べ、勉強内容が身につきやすい思われます。

    • デメリット
    • 疑問点の解決に多大な時間を浪費するかorそのまま放置
    • 必要な勉強量に達しない
    • 自己流

     デメリットで大きな問題は、疑問点をそのままに放置しておくことです。試験での制限時間2時間は余裕があるとは決して言えません。曖昧な点の出題で、解答に迷ってタイムオーバーになるのは火を見るより明らかです。私も、前回までの試験ではタイムオーバーとなってしまいました。

     次に勉強の計画。事前に計画を立ててておかないと、勉強した気になるだけで、実際は必要な勉強量に達していません。私も気分にむらがあり、やる気のない時はズルズル行ってしまい、カレンダーをめくる時にハッとしたりしました。なので、事前に計画を立てることは非常に重要です。

     それに加え、計画を完遂するために多少の精神力は必要かもしれません。これらに自信のない方は予備校通学を選択するのが得策でしょう。あと、独学では自己流に陥りやすいことです。好ましくない癖は、実務や上位の資格を目指す上で阻害要因になるので注意が必要だと思います。

     独学を進める上では、この様な弱点を補う必要があります。後ほど詳しく述べますが、私はこの「簿記検定ナビ」で弱点を克服することが出来ました。

    簿記3級との勉強方法の違い

     合格するための勉強時間は3級が50時間で2級が250時間(3級の5倍程度)と、ある予備校のデータにあります。私は計画を立てる際の一つの目安にしましたが、業務経験の有無や得意・不得意意識でかなり個人差が出ると思います。皆さんも、計画を立てる際の参考に使うと 良いかもしれまん。

     簿記2級では工業簿記が新たに加わり、これは得意・不得意分野へとはっきり分かれるようです。私も業務経験が無いため、最初はイメージが全く湧きませんでした。総合原価計算の原料・加工費の区別が紛らわしく、シュラッター図での差異分析・CPV分析はチンプンカンプンでした。

     やむを得ず、参考書を何度も読み直し、ノートに要約し、それを見て理解に努めました。皆さんも根気よく頑張って欲しいところですが、何度も読み返していくうちに頭の中に自然と入って来ます。

     次に、勘定連絡図や原価計算表等の図や表に書くことを意識しながら過去問を解いてました。簿記検定ナビの管理人さんの指摘通り、勘定連絡図を抵抗なく書けるようになった頃から、苦手意識が急激に薄れていきました。

     工業簿記は、半製品や包装材の様な工夫を凝らした問題が最近目立ってきていますが、基本的には問題はパターン化していて、引っ掛ける部分も大体決まっています。こういった問題に対処すべく、過去問の繰り返しによるパターン化に留まることなく、常に考える癖をつけておいた方が良いでしょう。

     商業簿記では本支店会計問題で最初につまづきました。この問題は解き方が決まっています。管理人さんの「解くための定型フォーマット」を片目に何度も問題を解いて得意分野にすることが出来ました。

     仕訳問題では、前回の「現金預金」勘定など最後まで泣かされました…悔しさのあまり、試験直前は仕訳問題を重点的に勉強し満点を取る覚悟で臨みました。社債の発行や償還・荷為替手形・受託販売等の特殊商品販売はつまづき易い論点かと思います。

     ただ、問題を数多く解いていく段階で不思議と慣れてきます。文章を把握するための日本語の理解や実際に仕訳を切る部分、引っ掛け箇所等認識できるようになってきます。

     計算問題については、3級に比べ計算量も増え煩雑化します。また、試験では制限時間内に解答するために、よりスピーディかつ正確さが求められます。貸借対照表・損益計算書の作成、特に精算表の作成問題は難化傾向にあり上記が試されます。

     簿記2級・質問掲示板でもよく質問される論点で、電卓やシャーペンを実際に使って手を動かさないと上達は難しいと思います。地道に計算問題の練習を積み重ねることが一番の近道です。

    私が資格取得に使用した7つ道具

    1. テキスト:「中嶋浩之のなるほど!わかるテキスト―日商簿記2級商業簿記(TAC出版) 」と「鈴木隆文のなるほど!わかるテキスト―日商簿記2級工業簿記(TAC出版)」の2冊
    2. 過去問:「合格するために過去問題集日商簿記2級(TAC出版) 」
    3. 予想問題集:「日商簿記2級第125回をあてるTAC直前予想(TAC出版)」
    4. 簿記検定ナビの仕訳問題対策
    5. 要約ノート
    6. 間違いノート
    7. 電卓

     基本的には3級で使用したシリーズを選びました。参考書は図表が多く、商・工共に300P前後と手頃で、何と言っても吹き込みによる先生の一言が試験には非常に実践的でした。また、大手予備校のモノは、ネット等で正誤表が公開されているので事前に確認すると良いでしょう。

     参考書はあれこれ手を出したくなりますが、これと決めたモノを何度もを見直すことが良いと思います。過去問は、第1部の出題別攻略テクニック編の解説は良くまとまっています。更に、各設問別の目標時間が記載されており、問題を解く際の目安になるのが良いです。ただ、解説が簡易で分かりにくいところがあるので注意が必要です。

     さらに、前回の轍を踏み、万全の態勢を期すべく直前問題集を購入。今回の試験では第4問で仕訳問題が出題されましたが、予想問題に出ていて曖昧な論点だっただけに非常に助かりました。予想論点も適中率が高く、直前の穴埋めにはかなり有効だと思います。

     あとは、簿記検定ナビの仕訳問題対策無くして合格は無かった行っても過言ではありません。仕訳はすべての問題に絡み、簿記を攻略するには仕訳をマスターすることが先決となります。

     電卓は使い慣れたものが一番ですが、定評のある電卓を使うのも弱点克服には良いです。なお、選ぶ際はGTキー・「→」(右シフトキー)・ディスクスタンドがあるモノが個人的に良いと思います。

     要約ノートの作成は結構大変ですが、理解するために一番効果がありました。読んでいていも頭に入ってこないという方は、めんどいですがお勧めです。間違いノートは自分が勉強してきたことの集大成・結晶です。試験直前期は、この虎の巻を見ているとかなりの精神安定剤になります☆

    7つ道具画像1
    7つ道具画像1
    7つ道具画像2
    7つ道具画像2
    要約ノート
    要約ノート
    間違いノート
    間違いノート
    直前予想問題
    直前予想問題
    電卓1
    電卓1
    電卓2
    電卓2
    電卓操作術
    電卓操作術

    試験の傾向と対策

     新たな問題集に手を出すよりは過去問を解くことに専念し、一部を除き14回分を3回解きました。3回目になると問題を覚えてしまい自信にもつながりました。ただ、3回やっても間違えた問題は要注意で、そこには時間を割きました。

     因みに、今回の試験は過去問をしっかりやっていた人には、かなり優しく感じられたのではないでしょうか?TACの直前予想の予想論点や簿記検定ナビで126回の予想問題が既に公表されています。これらを使って、自分なりに試験の予想をしてみるのも面白いかもしれません。

     一般的に資格試験は、極端な難易度の変化を嫌う傾向にあります。そうなると、問題作成者も過去の問題をベースに考えざるを得ないということになりますので、日本商工会議所から公表されている「出題の意図・講評」をチェックすることをお勧めします。出題されそうもない箇所より、出題されそうな箇所を重点的に勉強した方が効率的な勉強法と言えますね。

    123・124回試験の反省点と苦労したこと

     第123回では、3級と同時並行で2ケ月間で仕上げようとしたので、単純に勉強時間の不足でした。また、昼食時に栄養ドリンクを呑んだにも拘らず、体調不良&3級受験後でスタミナが切れました。短期間に合格するには運も必要だと思います。

     あと、体調管理を怠ってしまいました。第124回は、前回よりかなり自信を持って臨めたんですが…全般的に時間のかかる問題が多く、第3問の棚卸減耗損の処理や商品ごとに算定??で頭がショート。第4問で解答の方針が立たずパニック状態になり、他の問題にも影響を出してしまいました。

     第3問は他の問題に比べるとボリュームがある事が多く、手強いと感じたら最後に回した方が賢明です。あと、現金預金勘定では問題文に指示をされている科目を使用するという当たり前にことを身をもって実感しました。

     さらに、3回目の受験ともなるとモチベーションが落ちてしまい、スランプ到来です(試験のショックが大きかった)勉強しても頭に入らず、問題を解いていてもケアレスミス連発で自己嫌悪に苛まれました。そこで、無理やり勉強はせず、ドライブに行ったり、友人と酒を飲んだり、音楽を聴いたりと好きなことに時間を割くようにしました。

     勉強から離れてみることで、「疲れた自分がいる」ことを客観的にみることが出来ました。やはり、時間が自分を癒してくれ、ある時を境に、再度目指そうと心の中から気持ちが湧きでてきました。極めつけは「簿記2級合格」と大きく紙に書き、テレビの上に貼りました。テレビを見過ぎたりしたときは、そろそろ勉強をしないと…と思ったわけです。

     次にケアレス・ミス対策です。何度、問題を解いても計算ミス・問題文の読み違いはついて回り、分かっているだけに悔しさ倍増です。特に精算表等の作成における計算力は毎日やっていないとすぐ衰えます。電卓を使った計算では右手は筆記用、左手は電卓用と完全分業体制に矯正しました。

     電卓はブラインドタッチ!?が出来るよう、電卓操作術(TAC出版)を利用して練習を繰り返しました。試験1ヶ月前は、毎日を電卓に触るようすることで計算ミスが減少し、問題文をゆっくり冷静に理解する余裕ができ、読み違いも減少してきました。

     あと、長期間勉強していると、固定概念から来る思い込みによるミスが多くなります。ミスをする度に「初心忘れるべからず」を囁き、丁寧に問題を解くことに心掛けました。第1回目は勉強時間が短期間で知識の詰め込み過ぎ・睡眠不足・体調不良で試験を臨んでしまいました。体調を崩すと本来の力が発揮できず、合格もおぼつきません。試験が迫ってきたら、バランスのとれた食事・十分な睡眠・精神的なケアは欠かせません。

    簿記検定ナビの活用

     今回の合格は、私にとって「簿記検定ナビ」無くしてあり得ませんでした。特に、掲示板の存在が一番大きかったと思います。独学による不安を、掲示板を見ることで解消出来ました。また、疑問点の解決は去ることながら、間違いやすい箇所を他のレスでチェックし、お互いに励ましあったりと勉強を進める上でのモチベを維持するのに非常に有効でした。

     簿記検定ナビには掲示板の他にも、色々なツールが隠されています。例えば…「仕訳問題対策」は簿記2級だけでも第100回から100問以上用意されていますし、過去問分析の解説も独自の展開で、応用力が付くように作成されていて、チェックシートまで用意され、管理人さんの配慮が見られます。これを2回以上解けば、簿記の力が飛躍的に伸びていることに気づくはずです。

     次に「合格体験記」です。これ読んでいる方なら言うまでもありませんね。参考になる論点がかなりあり、自分なりにアレンジをしてみて下さい。なお、時間のあまり無い方は、一番下にある「管理人コメント」を読むだけでも大分違うでしょう。

     「試験問題予想」は試験を受けるまでに目を通しておくと良いでしょう。分野別の対策法など、丁寧に解説されています。私も本支店会計が苦手でしたが、解説を読んで得意分野にすることが出来ました。

     あとは「勉強予定表」です。自分でエクセルを使って計画表を作成するのは結構おっくうです。このフォーマットを利用して、勉強の計画を立てたと同時に合格への距離がかなり縮まるでしょう。「試験まで残り○日」というメッセージは管理人さんのきめ細かな配慮を感じます。焦りを感じて、モチベの維持にも役立ちます。

    試験日当日の1日の流れ

    • 7:10 起床

     眠い目を擦りながら、外を見ると霧で目の前の山が全く見えず。濃霧注意報が発表され霧雨も降っており、まるで自分の頭の中の様にモヤモヤ…これを払しょくすべく、目覚ましにコーヒーをすすりながら、先週撮った「ガイアの夜明け」を見る。その内容は上海万博の特集で、「中国は勢いがあるな~」と他国ながら感心。日本にも元気が欲しい…。

    • 10:30 食事

     おにぎりと前夜のアサリのみそ汁を少し呑む。食べ過ぎないように食事は少しだけ。その後は、虎の巻に目を通す。

    • 12:00前 出発

     霧は解け、晴れ間が射し、蒸し暑い…バスに乗り後ろの方に座り、音楽を聴きながら目をつぶる。日中だけあって道路は空いており、乗客も少なくおじいちゃん・おばあちゃんが多い。

    • 12:30 バスを下車

     バスを降り試験会場に向かう。途中、震度5弱の地震速報メイルが入るが、全く気づかず…会場確認した後は隣の公園で開催中のジャーマン・フェスタを覗く。日差しが暖かく、音楽を聴きながら公園でリラックスし、持参した麦茶が美味い。試験終了後は「ここでドイツビイルを呑むぞ」と自分に囁く。

    • 13:00前 会場に向かう

     案内の張り紙を見て4Fに階段で上る。教室には40人の受験生が揃うようだが、試験説明が始まっても30人に届かず。比較的若い人が多い。みんな頑張れ☆

    • 13:15 試験の説明が始まる

     今回の監督官は40歳前後のさっぱりとした男性で、試験上の注意を読み上げ解答用紙が配り始める。「解答用紙を切り分けて下さい」との指示で皆破り始める。ビリビリビリビリ…解答用紙から残高試算表、P/L・B/S、仕訳・差異分析、総合原価計算表があることを確認。緊張と期待が入り混じったこの瞬間がたまらない。特殊仕訳帳、本店支店会計、シュラッター図分析、総合原価計算と予想。

    • 13:30 戦闘開始

     まず、管理人さん指摘の通り、冷静なうちに各問題のチェック事項を丸で囲む。役員賞与は半分・時価法・内部利益25%・繰延内部利益・素材Mを工程の始点で投入・包装材Tを用いて5個単位・先入先出し法・処分価額はゼロ…う~ん、比較的素直な問題が多い中「第5問はちょっと厄介かな…」と感じる。

     そして「第3問は最後に回した方が無難かな…」と1→2→4→5→3問と順序を決める。第1問の仕訳問題へ。勘定科目に「役員賞与引当金」・「役員賞与引当金繰入」・「未払い役員賞与」を見て、「これはどこかで使う勘定だな」と確信。案の定、これに関連した問題を(1)で発見。役員賞与を見積り計上??承認を受けることとしている??仕訳を切れるのか?と疑問に思う。その直後に「引当金だ!」と引当金繰入と引当金の関係と確信し解答。

     次に第2問の特殊仕訳帳の試算表作成問題へ。引っ掛けらしい引っかけが見当たらず素直な問題と感じる。残高試算表なので、後で消せるように回答欄の両端に借方・借方の合計金額を小さく記入し、加減算をして合計金額が一致!予定時間よりも早く終わり余裕が出る。

     次に第3問を飛ばし、第4問の費目別計算と差異分析の問題へ。(1)は素材と補修用材料はともに材料費で合計して記入。(4)は勘定連絡図を書き、当月と前月の未払い額を逆にしてないか確認し記入。(6)は不利差異なので、配賦差異勘定は借方へと記入。問2は能率差異が無いと思ったら、実際と標準操業度が同じだ。

     次に第5問の総合原価計算へ。素材Mは始点で投入、先入先出し法で「条件はこんなもんかな…」と思うが…「包装材T?5個単位で??工業簿記特有の新手の引っ掛けか!?」と身構える。まずは総合原価計算表を完成させるが、この包装材Tが曲者。これは合格品にのみ使用ということは「完成品のみ計上し、月末仕掛品には用いないということかな…」と。

     問2の単位原価の問題は1個当たり4,000円なので、5個は5倍の20,000円。今までの過去問では単位原価は比較的綺麗な数字が多かったのでこれで一応終了。この時点で50分経過。これでじっくりと第3問の本店支店会計の問題へ。

     「時間もたっぷりあるし、ミスらないように」と自分自身に言い聞かせ、繰越内部利益を再度確認。未達事項は合計額がそれぞれ一致し、期末修正事項も問題は無く終了。注意点を確認すると「繰越利益剰余金に前期の55,000円を足すくらいかな」と合計が共に一致し、一安心。この時点で1時間10分が経過し、残りは見直しに充てる。

    • 15:30 戦闘終了

     前回に比べ余裕のある試験だったが、終了後は放心状態。帰りは、隣の公園に行きビイルとソーセージで打上げ☆この日は夕方になっても蒸し暑く、ビイルがとてもおいしい日だった。

    • 19:00過ぎ 帰宅

     熱帯魚に餌をやり、再びビイルを呑む。お疲れ様でした。

    最後に

     試験に向け、特に独学の方は不安もあると思いますが、このサイトと自分を信じて頑張って下さい。最後になりますが、管理人さんや勉強開始当初に掲示板で質問に丁寧に答えて下さった方、励ましを頂いた方々にはお世話になりました。ここに、感謝の意をこめて体験記を締めくくりたいと思います。皆さまの次期試験での合格をお祈りいたします。

    管理人コメント

     ゆきむしさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!追加で質問することがないぐらい詳しく書いていただきましたので、とても読み応えのある合格体験記に仕上がりました。

     簿記検定ナビの仕訳問題対策や過去問分析、試験問題予想、勉強予定表、質問掲示板などのコンテンツを有効活用した頂いたようですが、これらのコンテンツは「独学受験生をサポートするため」に作られたものですので、他の方にもぜひご利用いただければと思います。もちろん、全てのコンテンツを無料でご利用いただけます。

     あとは、「試験日当日の1日の流れ」のところで書いていただきましたが、「まず、管理人さん指摘の通り、冷静なうちに各問題のチェック事項を丸で囲む。」という点はぜひ見習っていただきたいと思います。試験開始直後の、脳が一番フレッシュなときにするのがポイントです。特別難しい作業ではありませんが、たったこれだけで多くのケアレスミスを回避することが出来るはずです。

    ゆきむしさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.49

     間違いノートを有効活用して、見事に短期&1発合格!

    • 投稿者:さやまくさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに

     今回は前回(124回)の低い合格率の影響で、比較的素直な問題のようでしたので、1回目の受験で短期間の取り組みでしたがなんとか合格することができました。当日の自己採点は76点でしたので、合格発表の日までは落ち着かない日々でした。

     簿記の勉強は学生時代に少しだけやりましたが、無謀にも2級から挑戦して断念した経験があります。IT関係の仕事に就いて10年目に会計関係のシステム開発に携わった時に3級を取得し、さらにそれから15年…この4月に経理・総務系の部署に異動になり、覚えなければならないことが多く、まずは簿記だと一念発起して6月の2級受験をターゲットに準備を始めました。

     学生時代は工業簿記に苦手意識を持っていたので、先にこちらから手をつけましたが、解答パターンがつかめるとむしろ得意分野になりました。

    使用テキスト&電卓

    • スッキリわかる日商簿記2級 商業簿記
    • サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト
    • サクッとうかる日商2級商業簿記 テキスト
    • サクッとうかる日商2級工業簿記 トレーニング
    • サクッとうかる日商簿記2級厳選過去問ナビ
    • 日商簿記2級 240%完全合格自習問題集
    • 第125回試験予想ラストスパート模試3+1―日商簿記2級10年6月13日試験対応
    • CANON 卓上電卓千万単位シリーズ 12桁 HS-1210TU

    基礎期の勉強スタイル

     準備としては、先に「スッキリ」シリーズと「サクッと」シリーズのテキストを買い求め、通勤時間等を利用して理解を深めました。5月の連休前に一通りの理解を終える予定でしたが、概ね順調に進み「これは楽勝か」とも考えていました。

     登場するキャラクターの好みの問題もありますが、テキストは、個人的には「サクッと」シリーズのほうが使いやすかったです。5月以降、演習のスケジュールとしていましたが、時間内に合格点に到達することが少なく、少しずつ焦る気持ちが生じました。演習は商業簿記と工業簿記にわけたノートを作り、解答用紙を左側に、右側に注意点やコメント等を記入してあとでわかるよう工夫しました。

     演習はとにかく多くの問題を解くように心がけましたが、後の反省で同じ問題を100点が取れるように繰り返しこなすほうが効果的だっとと思います。その意味では、問題パターンが厳選されている問題集が非常に効果的です。最低8割は得点したい第1問については、簿記検定ナビ仕訳問題対策だけを過去15回分こなし、間違いノートを作りました。

    間違いノート1
    間違いノート1
    間違いノート2
    間違いノート2
    間違いノート3
    間違いノート3
    間違いノート4
    間違いノート4
    間違いノート5
    間違いノート5

     間違いノートは、手書きのものと、復習用にワープロで作成したものを組み合わせて作りました。

    直前期の勉強スタイル

     「試験予想ラストスパート模試」の存在を知ったのが試験前10日のことで、2~3週間の余裕が必要でしたが、最後の1週間は「240%完全合格自習問題集」を途中であきらめ、こちらの演習に集中しました。

     特に解説が非常にわかりやすく、最後の5~10点のUPはこのテキストのおかげだと感謝しています。予想の的中率もかなりのもので、結果的に2回しかこなせませんでしたが、できれば3回は繰り返して解答したいところです。

     2級合格のポイントは「下書きを短時間でわかりやすくきれいに書けるか」につきると思います。実際に問3では、自分で理解して下書きにも書いているのに、転記でミスして減点された個所がありました。合否ライン上にある場合はこれが致命的になります。

    試験日当日の1日の流れ

     起床は7時頃で、朝食後「試験予想ラストスパート模試」の演習2回目をこなし、自転車で試験会場近くのハンバーガー店に10時頃到着し、特に苦手としていた為替や手形、工業簿記の仕訳を中心にテキストの確認をしました。

     早めの昼食をすませ試験1時間前に試験会場に到着し、休憩コーナーのテーブルで再度仕訳問題のチェックを行いました。試験前はテキストの確認をする人、寝ている人、電卓のチェックをする人…様々でした。

     解答順序は、事前に1-4-5-2-3の順番で考えていましたが、試験開始後、問2が前日演習した得意の問題パターンでしたので、急遽、1-2-4-5-3の順序に変更しました。ところが、問1で過去問にないパターンにあせり、予定より時間がかかってしまいました。

     完全に理解して解答できていませんでしたが、時間配分を考慮して問2に着手。得意問題で順調にこなしましたが、最後で合計額で貸借アンマッチ…2~3度電卓を入れますが解決せず、さらにあせります。個別の項目は自信があったので、この状態のまま問4、問5へ。

     この2問は比較的短時間で解答できましたが、試験後の確認で「問4の有利差異・不利差異」の貸借を逆に解答…問5の梱包財のところで誤解しており、減点を受けることに。

     勝負どころの問3は直前予想通りで、繰り返し演習を行った効果もあり順調に解答できましたが、会計期間(1~12月)を見落としていたり、下書きからの転記ミスでここでも無駄な減点をうける羽目に…。

     1通り解き終わって10分ほど時間があったので見直ししたところ、問1の仕訳ミスに気づいたことと、問2の貸借アンマッチの原因が解消し、これで8点位取り戻した計算になります。

     直前の演習では時間内に全て解答できないことも多かったのですが、当日は全て解答して見直しの余裕までありました。ただ、やはり試験会場の独特の雰囲気のせいか、勘違いやケアレスミスで20点近く減点を受けてしまいました。見直しの時間でのリカバリーも含めると、非常に綱渡りの状況であったと思います。

     問題的にはほぼ100%解答できたいたので、「時間配分」「下書き」「見直し」「最後まであきらめない」「焦らない」…このあたりが合格のポイントかと思います。

    管理人からさやまくさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     ボタンのクリック感がしっかりしていて、打ち間違いが少ないですね。結構使っている方も多いようです。途中でSHARPのアンサーチェック機能付きの機種を試してみましたが、タッチがソフト過ぎて早打ちでの入力ミスが多かったため使用をあきらめました(試験会場には予備として持って行きました)
     さやまくさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、帳簿組織・伝票会計・原価計算全般です。苦手な論点は荷為替などの特殊商品売買・本支店会計でした。特殊商品売買は、簿記検定ナビの仕訳問題をくり返し解き、本支店会計はラストスパート模試の問題を徹底的に理解するまでこなしました。

     工業簿記の演習では、等級別原価計算でよくミスをしましたので、考え方を徹底的に理解しました。費目別計算の一連の仕訳も減点が多かったのですが、こちらは取り組みが不十分で本番でも低い点数となってしまいました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     簿記自体は本来難しいものではないので、テキストを進めていくのはさほど苦労はしないと思います。ただし、演習で間違えたところをパターンで覚えてしまうと、設問が変わっただけで対応できなくなりますので、きちんと理解するようにしないと無駄な時間ばかり取られてしまいます。

     実際に私自身、演習で同じようなところで何度も間違えていましたが、試験直前になるとこれが焦りにつながります。あと、前にも触れましたが、勉強の時間が限られている場合、たくさんの問題をこなすよりもパターンごとに満点が取れるまでくり返し解くことが重要だと思います。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     折角ここまできたのですから、1級にチャレンジします。実際に会社の経理業務では1級レベルの知識が必要になります。ただ、現時点では何が何でも合格したいという強い意志はないので、今後じっくりプランを立てたいと考えています。

    管理人コメント

     さやまくさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!自作の間違いノートも公開していただきましたので、これからノート作りをされる方はぜひ参考にしてください。

     なお、間違いノートの作り方については、簿記検定ナビの簿記の間違いノートの作成方法を大公開!というページでも詳しく紹介していますが、絶対的な正解があるものではありませんので、自分にとって使いやすい・見やすいスタイルで作っていただければ問題ありません。

     個人的には、作る際の注意点として「丁寧に作りすぎないようにする」「情報カードのように取り外しが容易なものを使う」、勉強に使う際の注意点として「細切れの時間を有効活用し、何度も目を通すように心がける」「覚えようとする必要はないので、とにかく何度も目を通すようにする」を挙げておきますので、間違いノートを作る際・使う際に考慮していただくと良いと思います。

    さやまくさんが使われた教材&電卓のまとめ