「問題集選び」と「忘却曲線を意識した復習」が合格のカギになりました!

  • 投稿者:ヘアネットさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:2回
  • 勉強期間:約8か月

はじめに

 私は現在、27歳の会社員です。子どもが生まれた時、これから本気で家族を守っていかなければならないと思い、何か資格を取得しようと思いました。

 その時妻に勧められたのが簿記検定でした。今までダラダラと人生を過ごしてきた自分に嫌気が差し、一念発起してやってやるか、と思ったのが簿記検定受験のきっかけです。

勉強開始時の知識レベル

 簿記に関しては全くの素人でした。学校で習ったことも、会社で触れることもありませんでした。

私の簿記受験歴

  • 2014年1月:簿記の勉強スタート
  • 2014年6月:日商簿記3級 合格
  • 2014年11月:日商簿記2級 不合格
  • 2015年2月:日商簿記2級 合格

 2級で一度落ちているため、その体験も合わせて書かせていただこうと思います。

勉強スタイル

 日中は仕事をし、夜は家事・育児をを手伝ったり、子どもと遊んだりしていたため、勉強はほとんど早朝にやっていました。夜9時に寝て、朝4時に起き、6時までの約2時間勉強しました。休日は3~4時間やっていました。

 仕事で疲れた次の日や用事がある時には、1時間でやめることもありましたが、勉強するときは集中して行っていました。

 朝は面白いテレビ番組がやっていないのでテレビを見ることも少ないし、静かな環境で勉強できるのでおすすめです。早起きは三文の徳です。

学習で行ったこと

  • ノートは作らず、テキストを読んで覚えた。
  • 勘定科目は省略して書いた。(かなり重要です。3級の途中まで全て正確に書き、時間を無駄にしました)
  • 右利きだが、電卓は左手で打った。計算したあとすぐに右手で書けるため。(ブラインドタッチができるようになりました)
  • 学習記録はスマホアプリの「Studyplus」を使用した。(おすすめです。教材ごとに勉強時間を記録して管理し、自動でグラフ化してくれます。何をどれだけ勉強したか一目でわかります)

使用した教材について

 テキストと過去問題集はTACで統一しました。理由は解説がわかりやすく、3級の時にも使用し慣れていたため、同じものがいいかなと思ったからです。

スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第6版(TAC) ★★★

スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第3版(TAC) ★★★

 文章が簡潔でとにかくわかりやすいです。2級でもすんなり学習に入ることができました。テキストと問題集が一つになっているため、インプットとアウトプットの両方ができ、しかも低価格で素晴らしい教科書です。

合格するための過去問題集 日商簿記2級 ’14年11月検定対策(TAC) ★★★

 本書は過去問題編と出題別攻略テクニック編が記載されています。過去問題の解説が非常にわかりやすく、大変良いです。

 また問題別に難易度が示されているため「必ず得点したい問題」「できれば得点したい問題」「捨てて良い問題」に分別することができ、力を入れて学習するポイントの参考になります。

 そして出題別攻略テクニック編では第1問から第5問までのまとめのような形で、攻略テクニックについて解説されています。問題集や過去問題で行き詰まったとき、ちょこちょこと確認代わりに見ていました。内容がぎゅっと詰まったテキストのようで確認には持ってこいでした。

日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳(とりい書房) ★★☆

 日商簿記試験の合格を目指す受験生のために作られた電卓操作テキストです。内容は電卓の選び方、キー操作方法から始まり、実際の問題ではどのような機能を使えば早く正確に打てるかなどが説明してあります。

 電卓メーカーはカシオ製かシャープ製に対応しています。私の電卓はCANON製ですが、シャープ製と同じ方法で問題なく計算できました。

 問題部分は2~3級に対応しているため、初心者の方にはわからないところがあると思いますので、学習段階に応じて少しずつ操作を身につけていけば良いと思います。若干、問題の解説がわかり辛い点があるため、おすすめ度は-1です。

日商簿記2級 みんなが欲しかった問題演習の本(TAC) ★★★

 非常に良いです。独学でも授業を受けているかのように一つ一つ丁寧に解説がされています。商業簿記の第2問、伝票会計がスッキリわかるでも過去問題集でも見たことのない解き方をしていて驚きました。

 今までは伝票を全て紙に書き直していましたが、こちらでは問題に少し数字を入れて、はい終わり!という感じで、その時間短縮ぶりに驚愕でした。

 また第1~5問全てにおいてテクニックが散りばめられているため、この本を取り組むことによってかなり得点が上がるはずです。

簿記検定ナビ 仕訳問題対策 ★★★

 3級時にはこんなに良いものが無料であることを知らなかったため、今回初めて使用させていただきました。

 あまり時間がなかったため130問しかやっておりませんが、様々なパターンに対応できるようになりました。試験前に絶対にやっておくべきだと思います。

簿記ナビ模試 第139回 日商簿記検定予想問題 ★★☆

 問題が少し捻ってあるような印象でした。試験日前日に解き、50点しか取れませんでした。前日なのでかなり落ち込んだ記憶があります(笑)。

 ただ、簿記は細かいところまで問題を読まないといけないなと再認識させてくれる模試でした。

HS-1220TUG (CANON) ★★★

 低価格、かつ操作性に優れた一台です。ほかの電卓はあまり使用したことがないため比較はできませんが、不満は一つもありません。簿記ナビさんで紹介されていたため購入しました。

勉強方法

第138回受験時

 まず始めにスッキリわかるの商業簿記から開始しました。テキストを読み、問題を解くということを3周やりました。そして間違えた問題だけを解き、知識を定着させました。

 次に工業簿記に移りました。工業簿記に触れるのは初めてだったため、始めは戸惑いましたが量をこなせば大丈夫だと思い、毎日工業簿記に触れるようにしました。こちらも商業簿記と同じ方法で勉強しました。

 商業簿記を40時間、工業簿記を30時間勉強したところである程度わかるようになったため、過去問題集を買ってやることにしました。これは3級時とと同じやり方です。今思えばこれがまずかったのではないかと思います。

 過去問題は3級とは違い難易度が高く、手も足も出ませんでした。だいたい40~50点しか取れませんでしたが、過去問題をマスターすれば合格できると思い込んでいた私は過去問題と戦う日々を過ごします。

 ついに第138回の試験日を迎えます。総勉強時間143時間。全て自宅での学習で模試などは一度も受けず、ぶっつけ本番です。結果は64点の惨敗でした。落ちたとわかりショックでしたが、次こそ絶対受かってみせると思い、勉強し直すことに決めました。

第139回受験時

 第138回の試験で落ちた原因は具体的な「合格する力」がついてなかったからでした。知識だけはあっても、初めて見る問題だとどこから手をつければいいのかわかっていませんでした。

 力をつけるために過去問題の前にやるべき問題集を探してみようと思いました。そこで出会ったのが「問題演習の本」です。

 本屋でパラパラと立ち読みし、解説が丁寧なため購入することにしました。試験日2ヶ月前です。1ヶ月かけてこの本だけを3周やったところ、様々なパターンに対応できるようになりました。

 そして試験日1ヶ月前からは簿記検定ナビさんの仕訳問題対策と過去問題を並行して取り組みました。試験日前日、簿記ナビ模試の予想問題を解き試験日を迎えます。

試験日1日の流れ

  • 朝5時起床

 前回、余裕をかまして試験日の午前中に何も勉強せずに落ちた苦い経験があるため、今回はラストスパートをかけました。

  • 5~7時

 過去問題を解く。

  • 7~9時

 食事や子どもの面倒をみる。

  • 9~12時

 印を付けておいた苦手な問題を解き、総仕上げをしました。簿記2級の総勉強時間は約225時間でした。そして、12時過ぎに昼食を済ませ、身支度をし13時に会場に出発しました。

  • 13時10分

 会場に到着しました。着席し、持ち込んだ「みんなが欲しかった問題演習の本」を読みながら試験開始を待ちました。

  • 試験開始!

 巷では問題を解く順番がどうのこうの言われていますが、独学で情報網がない私にとってはどの順番が良いかわからないため、そんなの知ったことか!と第1問から順に解いていくと決めていました。

 第1問の仕訳。初めて見る問題の数々に目を疑いました。「やめてくれよ‥」と心の中で呟きながら必死で考え、少しずつ答えを埋めていきます。解答時間は20分ほどで次の問に移りました。

 第2問。前回同様見たこともない難しい問題が出るかもしれないとヒヤヒヤしていましたが、備品の減価償却の問題でした。[設問]問6の200%定率法がわかりませんでしたが、他の問題はできたと思います。

 第3問。財務諸表の作成で、一見して問題文が多かったため「これは時間がかかりそうだ」と思いながら解きました。後半の区分式損益計算書に表示される利益の金額を答える問題が難しく、ここは全滅だったと思います。この辺りで残り時間50分でした。

 第4問は部分別個別原価計算。これは易しい問題で、過去問題で対策済みでしたので解けました。

 第5問は直接原価計算。ほぼ出来ましたが問2と損益分岐点の売上高を計算ミスしていたことが、後々わかりました。残り時間10分ほどで最後の見直しをし、終了になりました。

試験結果

  • 第1問:12点
  • 第2問:18点
  • 第3問:13点
  • 第4問:20点
  • 第5問:17点
  • 合計:80点/100点

 今回合格できた要因は…①受験者アンケートで難問と言われている第1問を3つ正解できたこと、②易しい工業簿記の問題を確実に正解できたこと、の2点につきると思います。

 どちらも基礎ができていなければ正解できなかったと思うので、最後まで粘って本当に良かったと思います。

最後に

 今まで自分の可能性を信じて勉強してきました。簿記なんて簡単、と思っている方もいるかもしれませんが、2級合格は私にとってとても大きな一歩です。人は本気になれば、なんでもできると信じています。できないと思ったら何もできません。

 一度きりの人生、絶対後悔しないようにこれからも努力を続けて上を目指していきます。ありがとうございました。

管理人からヘアネットさんへ追加の質問

 ヘアネットさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は伝票、特殊仕訳帳、個別原価計算あたりです。

 苦手な論点は本支店会計と標準原価計算です。本支店会計はいつも後半の「本店の利益を求めなさい」や「支店勘定の次期繰越額を求めなさい」という問ができず悩んでいました。

 繰り返し解くことで、だいたいパターンはきまっていることに気づき7割ぐらいは取れるようになりましたが、過去問題でも満点が取れた試しはありません。

 あとは標準原価計算のシュラッター図を覚えるのに苦労しました。何度も裏紙に書き、必死で覚えました。

 ヘアネットさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 モチベーション維持の方法としては、将来資格を武器にどんどん稼ぐ自分と、平凡な生活しか送れない自分を想像し、自分自身を奮い立たせていました。また家族の顔を見ることで自然とやる気が出ました。

 簿記自体が自分に合っていて、勉強が楽しかったということも続けられた要因ではないかと思います。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 私は常にエビングハウスの忘却曲線を意識して勉強しました。一度覚えても数日経つと忘れてしまうため、復習は必ずやりました。復習に復習を重ねて記憶を定着させました

 ただ黙々と勉強するのではなく、効率の良い方法を探してみるのもいいかもしれません。

管理人コメント

 ヘアネットさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 ヘアネットさんは「スッキリわかるテキスト」と「過去問題集」の間に「みんなが欲しかった問題演習の本」を挟んで学習されていますが、この勉強方法はとても良いと思います。

 「スッキリわかるテキスト」は、ヘアネットさんも書かれているとおり「文章が簡潔で分かりやすい」のが大きな特長です。ただ、コンパクトにまとめられている分だけ、過去問との間に難易度の差が出来てしまっているのもまた事実です。

 十分な力がない状態で過去問対策にとりかかってしまうと、理解よりも「ただ解き方を暗記するだけの勉強」になってしまいがちですが、テキストと過去問題集の橋渡し的な位置づけの問題集を間に入れることにより、過去問対策時の理解をより深めることができます。

 出題の仕方を少しひねられると対応できなくなる…とお悩みの方は、過去問題集をやる前に「みんなが欲しかった問題演習の本」のような論点別の問題集を間に入れて、きちんと基礎固めすることをおすすめします。

 最後に、勘定科目の省略に関しては、簿記検定ナビ勘定科目の省略パターン一覧表ページで詳しく紹介しているので、省略せずに書いている方はぜひ参考にしてください。かなりのスピードアップになります。

ヘアネットさんが使われた教材や電卓のまとめ