まとめノートは、携帯性を重視して作るべき!

  • 投稿者:rabbitさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約3か月

日商簿記検定の勉強を始めたきっかけ

 大学で選択した簿記の単位を、満点で取得したことがきっかけで日商簿記の挑戦を始めました。「満点とれたってことは、センスがあるんじゃ!?」と思ったワケですが、今思えば非常に簡単な期末試験でした。

 周りの友人が日商簿記に挑戦し始めたことに影響を受けた面もあります。3級は大学の授業で得た知識があったこともあり、2か月程で取得しました。そのあとすぐ、2級のテキストと問題集・過去問題集を購入して勉強を始めました。

教材について

  • サクッとうかる日商2級・商業簿記(ネットスクール)
  • サクッとうかる日商2級・工業簿記(ネットスクール)
  • 日商簿記2級高速マスター・商業簿記(LEC)
  • 日商簿記2級高速マスター・工業簿記(LEC)
  • 日商簿記2級合格するための過去問題集(TAC)
  • 第124回をあてるTAC直前予想(TAC)

 購入した教材は以上です。購入の際に気にした点は、同じ出版社で固めないことくらいです。出版社によって重点を置いているポイントや記載内容が違うかな、と考えました。ただ「解き方が違う!」とこんがらがることもありましたので、弱点もあります。

勉強方法について

 勉強方法ですが、私はまず、テキストの重要な部分を自分なりにノートにまとめました。ここで言うノートは、B5のノートではなく148mm×105mmのミニノートです。ひとページに書ける量は多くないので使い勝手が悪いと思われるかもしれませんが、割と綺麗にまとまります。そしてなにより、出先や電車の中での確認がとてもしやすいです。

 一通りテキストの内容を終えたら、次は問題集に取りかかりました。問題を解き終えるまでは絶対答えを見ないように意識しました。問題のすぐ隣に解答があるネットスクールの問題集を避けた理由がそれです(見ちゃうから)

 問題集は、できるだけミニノートに解答するよう心がけました。精算表や帳簿組織の問題は難しいですが、ミニノートに解答することで苦手な問題や気になる問題を何度も解き直すことができます。また、答えを導き出すための下書きも全部ミニノートです。

 そのあとは、過去問題集に取りかかりました。過去問題集は一周しかしませんでした。傾向や出題形式を知るためにもくもくと解きましたが、一周で十分掴めました。時間は必ず計って、だらだら解くことだけは避けました(ガムは噛んでましたが^^;)仕上げに、直前予想という形です。

試験日当日の1日の流れ

 10時というかなり遅めの時間に起床しました。朝ご飯を食べながら「この時間が朝ご飯だと昼ご飯は微妙だなぁ」と考えたのを覚えています。TVでは津波情報がしきりに流されて、電車の心配をしました。身支度を終え、かなり早いことを承知で11時ちょっと過ぎに自宅を出ました。

 案の定、12時頃に私の使う電車が運転見合わせになりました。会場の下見をしていなかったので、駅から徒歩5分の会場まで20分くらい掛かりましたが、時間が早すぎたので気持ちはお散歩気分でした。30~40人を収容できる教室に一番に乗り込んだ私は席に荷物を置いて、座るとぎちぎちいう椅子を使わないであろう綺麗な椅子と取り換えました。

 お昼ご飯は諦め、いつも飲むコーヒーを買おうか葛藤しましたが、トイレが近くなるリスクを恐れて断念します。ちらほら他の受験者が教室に入ってきてから、当日初めて勉強をしました。勉強と言っても前夜にコピーした、TAC直前予想の仕訳問題を解いただけです。しかし、このとき解いた仕訳の類題が、試験で4問も出たときは驚きました。

 基本的に私は教室ではあまり勉強はしないで、他の受験者や教室の環境を眺めていました。やってきたことには自信がありましたし、何より昼ご飯を抜いたので、脳を疲れさせたくないという思いが強かったです。

 試験開始の合図があると、一斉に問題に取りかかる音がしました。私は取り敢えず1~5問で問われていることを確認し、1→5→2→3→4で解くことを決め1問の勘定科目を眺めました。現金預金には真っ先に気付きました。正しいスタイルではないかもしれませんが、仕訳を始める前に勘定科目を睨むことがクセになっていたので、「現金と当座預金がどちらもない…現金預金だ」と思えました。

 1→5→2までは順風満帆でしたが、4問の怖そうな問題はずっと頭にありましたし、3問はボリュームもあることに気付きここらで焦りが生じます。残り1時間…「あと10点」と何度も自分に言い聞かせましたがここからが効率悪かったと記憶しています。

 確実に点数を取れるところから解いて、1点1点積み重ねれば良かったのですが、下手に完璧主義な自分が邪魔をしてしまいました。結局答えの違う純利益を時間をかけて出して、第4問を残しあと10分という無様な状況を作り出してしまいました。大きな反省点です。

試験終えて

 今回の私の点数は85点でした。思ったより高かったな、という印象ですが満足とはいきません。現在は1級を目指して大原の通信講座で 勉強をしていますが、道はなかなか険しそうです。

 最後に今回の低い合格率で合格できた一番の要因は何か?と考えたところ「資格を取ろうとしたのではなく簿記を理解しようとした」という点が大きかったかな、と思います。

 私のこの時の目標は日商簿記2級という資格を取るということで間違いありませんでした。しかし本質は、ただ資格を得るのではなく簿記をちゃんとした知識にしたいという意思も持ち合わせていました。問題を解いて答え合わせして終わりではなく「もしここでこの資料がなかったら?」「こっちが問われていたら?」としきりに考えていました。

 本当の最後に、独学という仲間のいない勉強をしている私にとって、簿記検定ナビさんは良い励ましになりました。管理人様や掲示板の方々にはお世話にありました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

管理人からrabbitさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 電卓は「CASIO MW-C10A(ブルー)」です。日商簿記を受けるにあたって12桁が推奨されるのは知っておりましたが、青色の電卓に惹かれてしまいました。私は使いやすかったと思っております。これで12桁でしたらおススメできるのですが…今後の学習では新しい12桁の電卓を購入しようと思います。
 今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?良かったところや悪かったところなどがあれば教えてください。
 おススメできます。評判もいいテキスト・過去問題集でしたので、これで失敗した~ということはないと思います。テキストはイラストが多様されていて説明もわかりやすかったです。ほんの少しだけカバーできてない論点があるので、そこが弱点でしょうか。

 過去問題集は質が高いですが、でかいし重いです。でも他の過去問題集もでかいし重いので仕方ないです。問題集ですが、これはおススメというと…微妙です。私は好きなのですが、それぞれの問題にクセがありますから、解きづらいと感じられるかもわかりません。

 rabbitさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 商業簿記で得意だったのは帳簿組織です。パズル的な要素が多かったため、解いてて面白いなぁと思えました。苦手な論点は特殊商品売買です。対照勘定法や手許商品区分法など、どっちがどの勘定?と迷いました。数を解いて慣れるしかありませんでした。

 工業簿記で得意だったのはCVP分析です。逆に苦手なのは費目別に関する論点でした。こちらは暗記をしましたが、応用が利きませんでした。基本を理解することが大切ですね。今回の試験では第4問第5問で明暗くっきり、といった感じです。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 できれば毎日簿記に触れていてほしいです。私は大学の期末試験を途中に挟んでしまい、10日ほど間が空いてしまったことがありました。そうしたら、ケアレスミスはするし基本は忘れるしでかなり焦らなければいけなくなりました。今日は気が向かないという日でも、10分でいいから簿記に触れると違うと思います。

 試験本番では冷静を心がけると損はしません。ゆっくり慎重に問題文を読むことは、タイムロスと見せかけて結果的には一番早かったりします。

管理人コメント

 rabbitさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!テキストまとめや下書きに関して、ノートの使い方を工夫されている点などは受験生の方にぜひ参考にしていただきたいです。

 特に、通勤・通学などの細切れの時間に目を通すために作るまとめノート(間違いノート)は、携帯性を重視して持ち運びのしやすいサイズのものを選ぶべきだと思います。

 とても参考になる合格体験記を投稿していただいたrabbitさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

rabbitさんが使われた教材や電卓のまとめ