受験すること20回以上…9年越しの努力がついに報われました!

  • 投稿者:よしっちゃんさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:20回以上
  • 勉強期間:約9年

日商簿記検定との出会い

 私は小さい町で製造業の経理事務をして8年目になります。高校の頃から商業高校に通っていたこともあり、簿記に触れるのは早く、計算機を打つのは嫌いではありませんでした。学校の先生の方針もあり、高校ではずっと全商や全経の試験ばかり受けていました。

 先生が「高校最後の試験はみんな日商だ」と言い全員強制的に日商簿記2級を受けました。でも、見事受かったのは男女1人ずつの2人のみ…。やっぱりだめだったね~と友達で言い合っていて、高校での簿記の勉強は終わりました。

長い戦いは、短大生の頃から本格的に始まった…

 小さい頃から、自営をしていた父と母の影響もあり、母が事務をしていた背中を見て育った私は、経営系の短大に進みました。秘書・第二外国語・経営理念等色々な教科がありましたが、やっぱりそこにも簿記がありました。

 短大になってからは、高校の頃、最後に1度だけ受けた”日商”が社会に行ってから役立つということで、簿記の授業では日商向けの勉強を先生が教えてくれました(基本は、どれも同じですが)

 私が通っていた短大には、授業以外に一般の社会人も受けられる講習(一般人は有料ですが)がありました。在校生は、無料で受けることができ、先生は一生懸命教えてくれました。授業が終わってから、夜遅くまで講習を受けて、夜は学校が遠かったため家に着いたのが10時位になってしまっていました。

 先生は一生懸命教えてくれるのに、全然わかるようにならない。電卓をなんとなく打っているだけの自分がいて、同じ目標を目指している友達は、なんだか簿記というものが段々わかってきているような感じがしました。何回か、実力を試してみたものの全然上達せず、合格点はもちろん取れずに、2年間があっと言う間に終わってしまいました。

 友達は、在学中に合格し2級を自分のものにしていました。ちなみに妹や後輩までも私より先に合格していました。はぁ、やっぱり私はダメなんだ、向いていないんだと改めて思いました。

短大を卒業して社会人に…戦いはまだまだ続く

 でも、ありがたいことに在学中に就職が決まり、新卒で入ることができました。しかも、配属された部署は「経理部経理課」。おそらく、面接で「全経2級を持っています」ということが、「あっ、全くの初心者ではなくなんとなくでも簿記 を知っている子なんだ」という認識がきっと上司にあったのでしょう。

 なんとなくずっと簿記をやってきたことで、経理部で働きたかったこともあり、決まったときは嬉しかったですね。その後も部署異動はなく、1番はじめに書きましたが、8年目になる経理をずっと続けています。簿記2級獲得は、会社に入った当初は「もういいや」と諦めていました。

 ちなみに、短大の簿記を教えてくれた先生はゼミの先生でもあり、年に1度は、忘年会で会っていましたので、仕事の話(近況)をする時に簿記の調子はどう?と聞かれていたので、「やっぱりやった方がいいかなぁ」と思い、少しブランクはあったけれど、やっぱりかじったものはやりきろう!と決めました。

 また、会社でインセンティブを設定する制度があり、それによってもらえる金額が変わってくるのですが、3年目のインセンティブからずっと「簿記2級合格」というのが設定され、それ以降は毎回受けまくってました。

もがき続けた苦しい日々

 簿記を勉強する上で、色々な対策をしました。

  • 友達(地元の子で社会人になってから勉強を始めた子)とファミレスに入り浸り、勉強
  • 高校の先生に教わりに行く(車で40分の所)
  • 短大の先生に教わりに行く(車で2時間の所)
  • 会社の簿記を持っている方に教わる
  • 電車で学校に通う

 この丸7年で上記のことを体験しました…が、何をやっても集中力がないせいか、全く受かる気配がありませんでした。ここ何回かは、商簿はいい線までいくのですが工簿はだめといった感じで、応用力が利かない自分がいました。54点くらいでずっと停滞気味でそれ以上いかず伸び悩んでいました。

 商工会議所も1回変え、サービスが全然違うことも学びました。頼んで仕方なく点数を書面で返信用封筒で送ってくれる商工会議所。もう申込の時点で「点数を送付しますので住所と名前を封筒に書いてください」という商工会議所。「地域によってそれぞれなんだ」と思いました。

ようやく差し込んだ、一本の光

 それで、長年の経験を経て今回125回でやっと合格致しました。ネット発表日が今日で、どきどきわくわくしていました。今回は、自己採点の時点で「今回こそは受かったかも(涙)」と思ってはいたもののやっぱり、発表があってからじゃないと確実なものではありませんし、もし解答がずれていたら…と思うとぞっとしていましたから、今回の合格は経験をひっくるめてとても嬉しかったです。

 年数を数えてみたらなんと9年越しの合格…自分でもびっくりです。今回は、短大の先生が薦めてくれたのネットスクールの過去問題集と、私は工簿が苦手だったのでとてもわかりやすい簿記の参考書(今別のところにあって正式名称がわかりません)があり、書籍はその2種類を使って勉強しました。

 あと、簿記検定ナビは私の簿記の勉強史上かなり役に立つものになりました。簿記の語呂なんて最高ですね!現受売有商は未だに忘れず、一生ものになりそうです。一人で簿記を勉強している私の心の支えになり、かなり心強いものでした。ありがとうございました。今後も参考にさせていただきます。「仕訳を制するものは、簿記を制す!」これ、好きです!

改めて振り返ってみて

 仕事中、暇さえあれば簿記検定ナビを見て、アドバイス通り時間を計って勉強していました(勤務中でも簿記の勉強をするのは禁止じゃなく、上司も勉強になるからやっていいよと言ってくれていたので)

 結局、トータルで何回受けたでしょうか?おそらく、20回は軽く行くと思います…こんなに受けている人っているのでしょうか?ぼっちーさん聞いたことありますか?「そんなに何回も受ける人いないでしょ?」とお母さんに飽きれられながらも、諦めずに獲得できてよかったです。

 今後、簿記1級を受けるかは迷っていますが、2級範囲でまだ苦手な部分があるので、少し勉強するのもいいかなと思っている今日この頃です。7月は電力調整の日があり、平日休みもありそうなので、賞状を取りに行く時間がありそうです。賞状を取りに行く日がとても楽しみです。

試験日当日の1日の流れ

  1. 朝早く起きた。
  2. 軽く気になるところを1時間くらいおさらい。
  3. リフレッシュするため犬の散歩。
  4. 一緒に受ける人がいたので、試験開始から3時間前に自宅を出る。
  5. お昼ご飯を軽く食べる(ファミレス)。
  6. 試験会場に、1時間半前に到着。
  7. 1時間程度、復習&勉強。
  8. 試験
  9. 試験の話をしながら途中のドンキでぶらぶら買い物。
  10. 明日は、仕事だし早めに帰宅。

管理人からよしっちゃんさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 カシオの”DS-20WK-N”という電卓です。私は慣れましたが、使い始めはとても重く感じました。デスクに置いて裏に大盤のゴムがついているので滑らなくていいのですが、最近、私が触って「あっ、これいいな」と思ったのがあります。それもカシオですが”DS-20WK-N”というものです。これは、ボタンも軽くて押しやすいのでかなりお勧めです!
 よしっちゃんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 何度もやりましたので、大分会計全般的にお陰様ですらすらとできるようになりましたが、中でも、本支店や精算表財務諸表を作成するのは得意になりました。どの論点も仕訳を解くのが楽しい!

 苦手なのは、直接原価計算です。CVP分析も基本的なのは解けるのですが、応用が利かず引っ掛けが入ってきてしまうと間違えた解答をしてしまいます…苦手な直接原価計算を克服するためには、やはり過去問を解いて回数を重ね、慣れることですね。それに尽きると思います(でも、まだ苦手範囲なのでちょっと復習しようと思っていますが)

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 色々使用しましたが、始めの頃は、TACのテキストが問題も読みやすくて使用していました。TAC・ネットスクールのテキストは個人的になんかやる気を出させてくれるテキストですね。

 「過去問題集 出題パターンと解き方(ネットスクール)」は、3冊リピートしました。使いやすいです!「第2版 日商簿記検定 模擬試験問題集(ネットスクール)」の問題集は、本番そっくりの黄緑色の過去問題集なので本番さながらの練習ができます(ちょっと解説の量が少ないのが玉にキズですが)

 あと、私が申し込んだ商工会議所のサービスで、大原簿記学校の講師の方が無料講習(全2回)もやってくださいました。直接質問できるので、とてもたすかりました。他にも色々体験しましたが、最後(125回)は独学でひたすら上記の書籍を使用し、解いていました。

 「スゴイ!らく~に合格(うか)る!日商簿記2級(税務経理協会)」は、参考書なのですが、私は、工業簿記で引っかかってなかなか点数が上がりませんでしたから、なんかわかりやすい書籍はないかな、と探していたところにとっても説明がわかりやすく書いてあったので選んだ次第です。

 ルーズリーフ等用紙がばらばらになってしまう紙よりもノートの様に、ひとまとまりになっているものの方が後で、見直すときに便利だと思います。さらに、間違ったものに対しては、採点が目立つように解いた時のペンの色とは変える!そうすることで、見直しているときに、ここ間違えてたからもう一度やろう!となるのです。

 簿記検定ナビで仕訳を解いて仕訳問題対策の解答を見て、類題がリンクされてますよね(何回目の何問目との表示)!あれは、かなりいいです!!自分で探す暇と手間を省いてくれるとてもありがたいシステムです。あれはかなりお勧めです。ぼっちーさん本当にありがとう。

 問題は、1→4→5→2→3の順番で解くとスムーズです。短大時代、先生に教わりそれ以降実行していました。そして、最後に集中力。集中力がないと私みたいに何回も検定協会に貢献する羽目になります。やる気のある時に集中してやる!これに尽きます。

管理人コメント

 よしっちゃんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!受験回数20回以上、勉強期間9年…多少のブランクがあったとはいえ、合格するまで粘り強く受験し続けたのは、本当にすごいことだと思います。合格できて良かった!!

 専門学校のガイダンス等に参加すると、よく「絶対に合格出来る方法を今から皆さんに教えます。それは…合格できるまで諦めずに勉強することです!」という、うまいのかうまくないのかリアクションに困るような言葉を耳にしますが、それにしても9年というのは…当たり前の話しですが、9年前に生まれた子はもう小学校中学年になっている訳で…よしっちゃんさんの合格体験記を拝読させていただいて、勉強を続けるのもひとつの才能だと痛感しました。

 あ、これはどうでもいい話しですが、9年前の2001年というのは、今やCMなどで大人気の子役・加藤清史郎君が生まれた年でもあります。

よしっちゃんさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 教材:いろいろ
  • 電卓:CASIO JH-12VT
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