簿記検定ナビの合格モデルケースに認定!専門学校を有効活用すべし!

  • 投稿者:くるとがさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:2回
  • 勉強期間:約8か月

簿記を始めたきっかけ

 以前勤めていた会社で「簿記の3級なら取れるよ」と言われていたことを思い出して本屋であるテキストを買ったこと。ちょうど就職を考えていたので履歴書にかけるし、自分をアピールできるのではと考えてのチャレンジでした。3ヶ月半の勉強で一発合格。次は2級という自然な流れで勉強しました。

126回に挑戦、不合格という結果

 3級の時に使用していたダイエックスのテキストで上手くすれば受かるかもと甘くみていたのが間違いでした。テキストを2回転、問題集を2回転しましたが完全な理解ができなっかった。ブタさんのキャラに惹かれて買ったのですが2級の内容だと限界があるのか、それとも私の理解力が乏しいのか満足行く結果がでませんでした。

 過去問を解いても一回目は40点台、2回目は簡単な回で80点台でした。案の定、試験結果は40点というお話しにならない点数で不合格でした。

勉強方法の見直し

 本質を理解しないと受からないという危機感が募り、ネットで検索。その結果、簿記検定ナビというありがたいサイトにたどり着きました。合格体験記を読みまくり、皆さんの勉強方法・テキストの選び方などを参考にさせて頂きました。

 私は、テキストを一種類深くやれば理解できると思っていたのです。浮気はいけないとどこかで思っていましたが、2級に関してはそんなことはなく他社のものをやってみるのも悪くないなという感じです。色々やってみて自分にあっているものがわかってきました。

 また、圧倒的に勉強時間が足りないことを反省し、一日5,6時間は勉強にあてました。主婦なので時間は自由に作れました。簿記検定ナビの勉強予定表を活用し、12月は平均6時間、1月は平均7時間の勉強量でした。

使用したテキスト

  1. ダイエックス最短合格テキスト商業簿記
  2. ダイエックス最短合格テキスト工業簿記
  3. ダイエックス最短合格問題集商業簿記
  4. ダイエックス最短合格問題集工業簿記
  5. ネットスクールとおるゼミ商業簿記
  6. ネットスクールとおるゼミ工業簿記
  7. TACプラス8点のための問題演習
  8. ネットスクール出題パターンと解き方
  9. ダイエックスまるごと過去問題集
  10. ネットスクールラストスパート模試

 ①②は導入部分ではいいと思います。詳しい理解までとなると足りない部分もあります。誤記表示などがあり、初め理解不能なところがありましたが、ホームページなどで調べて理解できたところもありました。③④はサイズがコンパクトなので、気楽に取り組めるところはいいし、もち運びにもいいと思います。

 ⑤⑥は、ある程度の勉強が進んだ方にはお勧めです。各章ごとにポイントが掲載されていて、それを読んでから問題演習に入るという構成ですので理解しやすいです。私のように導入部分で違うテキストを使っていて補強したい方には最適です。

 ⑦には本当に助けられました。自分の弱点部分を得意分野に変えることができます。最もお勧めです。⑧は解説が丁寧で、解き方というタイトルどおり電卓操作情報や方程式での解き方など、役立つことがいっぱいでした。

 ⑨は他の過去問集より、2回分くらい多くのっているので量的には満足です。ただ、解説が少しざっくりなところがあります。⑩はネットでの予想大会にも参加できるし、ラスパカードもついてきます。お得感のある模試です。TACのより1回分問題が多いのもいいです。私は4回解きました。第5問(標準原価計算)ができたのは、ラスパのおかげだと思っています。

勉強の進め方(前回試験分)

 7月から11月は平均2,3時間だったと思います。土日はほとんど勉強できていません。ラスト2週間は過去問にあてました。この5ヶ月で基礎の基礎はできているんではないかと思い問題集をこなし、弱点を洗い出すことに専念しました。

 ダイエックスの商業簿記・工業簿記の問題集を3回転めに入り、並行してTACのプラス8点のための問題演習を進めていきました。プラス8点のための問題演習は特に私の理解不足な面をカバーしてくれました。この問題集にはかなり助けられました。工業簿記の個別原価計算、直接原価計算、仕損費など解き方がスッキリ書かれてあり、今まで解けなかった問題が解けるようになり超うれしかったです。

 簿記検定ナビの仕訳対策はiPadにダウンロードして何回も繰り返し解きました。解説も丁寧に書かれていて別解答も載っていて、自分の解答も間違いではないのかなどと理解を深めることもできました。固定資産の減価償却がかなり苦手だったので助かりました。このように12月は理解不足の補強を中心に行いました。

勉強の進め方(今回試験分・応用期)

 1月は、ネットスクールのとおるゼミ商業簿記・工業簿記の問題を解きまくりました。一回解いて、間違えたところはもう一度解く。並行してネットスクールのパタ解きを解く、これも一回解いて間違えたところはもう一度解く。繰り返すことでかなり力になったと思います。

 途中で、これはノートにまとめて頭を整理した方がいいな、と思ったところはその都度ノートに書いていきました。銀行勘定調整表(とおるゼミより)、荷為替手形の基本的流れ(簿記ナビより)などです。

 1月中旬くらいからネットスクールのラストスパート模試を解きはじめました。一回めは工業簿記と商業簿記にわけて二回目は全問を通して、三回目は前回の間違いを理解しているか、四回目は時間を計って解いて行きました。ラストスパート模試についているラスパカードも活用しました。寝る前にみたり、電車の中で見たりしていました。

 1月22日には大原予想大会に出席しました。試験への心構えや解き方のアドバイスなど参考になりました。仕訳問題は一問は捨て問である。十五分を経過したら次に進んだ方がいいなど。ファイナルチェック問題が無料でもらえるのでラッキーでした。

 言い回しも他社と違い、色々な問題を解くことができるのでいいと思います。大原情報で80点以上模試で取れている人は合格率100%と言っていたのでとても参考になりました。

大原の出題予想大会
大原の出題予想大会
過去問管理メモ
大原の出題予想大会
間違いノート1(本支店会計)
間違いノート1(本支店会計)
間違いノート2(本支店会計)
間違いノート2(本支店会計)
間違いノート3(実際個別原価計算)
間違いノート3(実際個別原価計算)
間違いノート4(総合原価計算)
間違いノート4(総合原価計算)
間違いノート5(仕訳)
間違いノート5(仕訳)
間違いノート6(総合原価計算)
間違いノート6(総合原価計算)

勉強の進め方(今回試験分・直前期)

 2月に入り少しペースダウンしながらも、過去問を100分で解く、さらに100点をとることを目指しました。時間も試験時間を想定して13:30~15:30の2時間で時間配分を考えながら解くようにしました。

 また、間違いノートの作成に入りました。過去問で何回も間違えるもの、問題集で何回も間違えるものなどです。間違える考え方を直すために書いたりして、自分の弱点を常に気にしていることが可能なようにしました。

 2月20日に大原の公開模試を受けました。86点をとることができ、少し安心しました、自分のやってきたことは間違ってないなと確信できました。ラスト一週間気を抜くことなく勉強することができたのも模試をうけたおかげかなと思います。講師の先生がラストの勉強方法を伝授してくださるからです。独学には心強かったです。

大原の公開模試
大原の公開模試

特に活用した簿記検定ナビのコンテンツ

  • 論点別・弱点克服講座

 特殊商品売買はわかりやすく、手持ちのテキストで理解できないところがわかった。

  • 勉強予定表

 午前・午後・夜間と勉強の予定時間を立て、赤ペンで実際の時間を記入していた。また、苦手論点をメモしていった。

  • 合格体験記

 自分に役立つことはないか参考になるものを探した。「仕訳問題+苦手論点を納得いくまで数多く毎回解く」や「過去問を100分でとけるようにする」など。

  • 過去問分析

 第二問対策で勘定科目を「受取手形→う手」に短縮する…等を参考にした。第三問対策で本支店会計の解くためのフォーマットを身につけたことで道しるべになり、これで迷わなくなりました。

  • 簿記クイズ

 特殊商品売買の仕訳クイズは自信につながります。満点でうれしかった!

  • 質問掲示板

 よく利用しました。過去問の特殊な言い回しに迷ったりしたとき、自分一人では迷宮入りしてしまうことも適確なアドバイスで解決することができました。その問題文に対する考え方が本番試験で役立ち、割り切って考えることで正解を導くことができました。大変感謝しています。

使用した文具・便利グッズ

 クルトガシャープペン、Dr.グリップシャープペン、マイルドライナー(蛍光色がうすいので目にやさしいです。)、三色ボールペン、まとまるくん消しゴム(消しゴムかすがまとまるので机がキレイに使える。模試の問題に書き込んだメモを消すのに便利。)

 あとは、合格ドコモダケのストラップをつける。合格お菓子を食べる。ブドウ糖チョコを食べる。ピップマグネループをつける…などなど。

文具
文具

試験日の1日の流れ

  • 6:30

 起床。軽い朝食をとる。

  • 8:00~10:00

 間違いノート見る。決算三勘定、総合原価計算の見直しをする。

  • 10:30

 おにぎりと卵焼きで早めの昼食。

  • 11:30

 家を出発。電車人身事故のためダイヤ遅れるが、早めに出たので影響なし。

  • 12:15

 最寄駅に到着。コンビニでホッとレモンの飲み物を買う。

  • 12:30

 試験会場に到着。一番のりで気持ちいい。ひざ掛けを座布団にして、コートをひざ掛けにする。ネットスクールの教えに従い、第三問予想の本支店会計を解く。間違いに気づいたりしながら次第に落ち着く。試験時間10分前にトイレへ。

  • 13:30

 試験官の説明がはじまる。「解答用紙を持ちかえった3級受験者の人が失格になっている、気をつけるように」と言われて、やや緊張する。

  • 13:41

 試験開始。まず全体を見る。第一問は想像していた問題と違う感じ。第二問は伝票じゃないのね。残高試算表だと時間かかるかな。第三問は本支店会計ではないのかな、決算三勘定かな。第四問は以前は苦手分野だったが得意になったところ…解けるかも。第五問は標準?出ないと思ってたけど昨日見直していてよかった。ラスパ裏予想で!

 解いた順番は1,4,5,2,3。第一問は10分で3番は後で解こうと思いました。第四問は20分、第五問は18分で解くことができました。時間を確認する余裕もありましたし、見直し時間も含めてこの時間でした。私は、もう一度この問題に戻って見直しすることは出来ないだろうと思い、取り掛かったら完結させる形にしました。

 第二問は20分、何回も解いてきた形式だったので落ち着いて解けました。一回で合計が合ったのでよかったです。落ちついて仕訳を切れたことがよかったのだと思います。そして最後に第三問、ぱっと見本支店会計ではないと思っていたのに、よく読むと本支店会計!残り約50分ありました。

 落ち着いて解こうと思ったのですが、全部合計していました。途中から問題文が何か簡単すぎるなあと思って違和感を感じていました。そしてもう一度主文を読み始めるとなんと本店にアンダーバーがついている。。。これは、本店だけが問われているのだと気づきました。多分問題に取り掛かって10分か15分くらいで気づいたのだと思います。慌てて直しました。

 部分点が取れればいいと腰を据え、わからないところは飛ばしました。 最後に残り10分くらいで第一問に戻り3番を考えましたがやはり分からず時間切れとなりました。手応えは微妙でした。絶対大丈夫とはとても言えず、その足で大原の解答速報会に向かいました。

  • 17:00

 大原の会場に到着。全ての解答を大原の解答基準に当てはめて92点でした。うれしかった!多分合格だよねと確信して、一級受験セミナーまで聞いて帰りました。

管理人からくるとがさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 おすすめできます。12ケタありますし、手のひらサイズで大きすぎず小さすぎすちょうどいいです。色も明るくメタリックシルバー色で気に入っています。左手打ちをマスターして使っていました。基本的な電卓機能は網羅しているので使い勝手は、かなりいいです。

電卓画像
電卓画像
 くるとがさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は特にありませんが、好きなところは、試算表・本支店会計・個別原価計算・CVP分析・総合原価計算でしょうか。苦手なところは特殊商品売買…特に委託受託関連です。あとは、社債・直接原価計算・費目別計算・勘定連絡図です。

 特殊商品売買は簿記検定ナビでまず考え方を整理し、とおるゼミでわかるまで問題集を解きました。2,3日すると忘れているので少し時間を空けて本当に理解しているか確認しました。ポストイットを貼って日付と正否のチェックをしておきました。簿記ナビの仕訳対策の解説を熟読したり、簿記クイズを回答しました。ラスパカードでの反復練習も行いました。

 大事なのは、まず最初に疑問点をわかるまで理解することが大事です。悩んで壁にぶち当たりますが、自分で調べたり、ネットスクールのWEB解説を見たり(無料)それでもどうしてもわからない場合は、簿記検定ナビの質問掲示板を利用したり、とにかく理解しないことにはそのあとの反復練習も全く効果を発揮しません。

 あと、皆さんも言っていると思いますが書いて覚えることは大変重要です。工業簿記ではボックス図や勘定連絡図を何度も書くことです。自分が今何を解いているのか集中しながら書くと頭に入りやすいです。流れ作業になってはいけないと思います。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 教材については、本当に考えたほうがいいと思います、3級もこれで受かったからという安易な考えが私は間違っていました。いろんな情報を集めてこそ、その中から自分に最適なものが見つかると思います。私は、2度目の受験でそれに気付きました。2級を甘く考えていてはいけませんとういうことでしょうか。

 勉強方法は、やはり3級とは時間数もかなり違ってきます。私は理解が遅いほうなのでトータルしたら500時間くらいかかりました。1回目受験の時は200時間くらいしか勉強しないで突入し撃沈しましたので、その後3ヶ月間で300時間でしょうか。初めから気合を入れていれば、もう少し時間数も少なく短期集中の勉強方法になったかもしれません。最初が肝心です。

 資格の大原の模試は今回受けておいて大正解でした。一回目の時はそこまでしなくても…という思いから受けませんでしたが、本番さながらに受験生がたくさんの中で問題を解くとういう緊張感が体験できます。

 モチベーションの持続も大切です。簿記に合格したら、就職して自分にご褒美を買うんだというようなものですとか、壁にネットスクールの進捗表をはって自分は今どのくらい進んでいるか苦手部分を克服しているかということを客観的にみることも必要です。

攻略チャート
攻略チャート

 余談ですが、合格ドコモダケを携帯につけたり、待ち受けも合格ドコモダケでした。AKBの曲を聴いて夢をあきらめちゃいめないとか自分をかなり励ましていました。合格お菓子もよく食べていました。

 自分が学生時代にこんなに勉強頑張っていたらなあと思うくらい勉強していました。2級は必ず合格できます。そう信じて前に進んできて本当によかった。

管理人コメント

 くるとがさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!文章だけでなく多くの画像もご提供いただきましたので、かなり読みごたえのある合格体験記に仕上がっていると思います。

 くるとがさんの勉強スタイルで一番参考にしていただきたいのは、資格の大原やネットスクールの出題予想大会や公開模試に、積極的に参加されている点です。独学では得られない受験テクニックを教えてもらえたり、勉強の進捗度を客観的に把握できるいい機会になりますので、特に参加費無料の出題予想大会を有効活用するようにしてください。

 あとは、追加の質問のところで回答いただいた「自分が今何を解いているのか集中しながら書く」のも大事だと思います。簿記の勉強はどうしてもルーチンワークになってしまいがちですが、雛形の丸暗記ではちょっと捻られただけで対応できなくなってしまいます。特に工業簿記については常に簿記一巡の流れを意識するようにしてください。

 なるべく多くの勉強時間を確保して、たくさんの問題を解き、間違いノートを作って弱点をひとつひとつ克服し、専門学校も賢く利用する…簿記検定ナビのモデルケースに認定させていただきたいぐらい、独学受験生の勉強方法としては完璧だと思います。ぜひ見習ってください。

くるとがさんが使われた教材や電卓のまとめ