タイ・バンコクからの挑戦!海外在住の受験生は必見です!

  • 投稿者:notepooさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約5か月

 私の体験記は、主に本受験を検討している方で躊躇なされている方の「なぜ?」「どうしたらいいの?」と云う初期の「なぜ?なぜ?」に少しでもお役に立てられるような書き方で記させて頂きます。

 特に、私が本受験を思い立った時期を振り返り、その当時に仮に戻った場合、私自身が「知り得たかった些細な情報」等について実体験を交えて記すことにより今後、受験する方々の立場に立った一歩踏み込んだ体験記が発信できればと考えています。

 また、2級、3級のW受験一発W合格の志しをお持ちの方々、不安を抱え、将来に光が見えずにいる単発受験(2級、3級だけ)を希望する方々にて1人でも多くの方の羅針盤となれれば、幸いです。

はじめに

 実際に試験勉強をスタートさせたのは2011年9月末です。私は、正真正銘の簿記「知識ゼロ、経験値ゼロ」の全くのド素人です。更に「勉強弱者」というオマケ付きです(笑)。しかし、その負い目をバネにして真面目に毎日コツコツと勉強したならば、経験者と比べ、多少時間を要しましたが、必ず一発W合格できること身をもって体験しました。

 体験記を読み漁っている方でW受験を躊躇されている方、特に海外在住で検討されている方、日本在住の方と比べ勉強環境は劣悪であることが想像できます。海外在住の方は、日本在住の方と比べ勉強環境のみが劣悪であるだけで他の条件は全て同じです。勉強方法だけ間違わず、時間を有効的に使えば、必ず「W合格」と云う結果が後から着いてきます。頑張ってW受験に挑戦してみて下さい。

 簿記「知識ゼロ、経験値ゼロ」、「勉強弱者」を絵に描いた通りの私の経歴は、大学は理工系卒。卒業後は、某メーカの技術者として勤め、数年前に自主退職し、タイ・バンコクに移住し、就活の合間に受験した40歳台半ばに差し掛った者です。本勉強を始める迄は、正直「簿記は、足し算引き算しているだけの帳面付け」と小馬鹿にしていたこの歳になっても世間知らずの者でした。

 しかし、なぜ、このような私が簿記を勉強しようと考え始めたか?と云えば、心の中で小馬鹿にしていても資格取得で就活に少しでも有利になればという安易な考えからです。また、ここタイでは、金型技術者の職歴があれば就活時、引く手数多です。しかし、他の技術系の職歴で国家資格を有していたとしてもタイの求人条件では全く求められていません。

 タイでも手に職があれば、他の条件面で多少不利なものがあっても強力な武器となり得ます。当然の条件ですが、現地の従業員とのコミュニケーション上、求められる会話レベルは、常に英語又はタイ語の日常会話以上であることは言うまでもありません。

 日本でも報道があったとおり、昨年のバンコク近郊で発生した大洪水で多くの日系企業が大ダメージを受けました。この時期あたりから求人数の絶対数は減り、求められるスキルも格段にアップしています。私は、特に「数字に強い管理者」を目指す意味で少しでも簿記検定試験を通してスキルアップの観点からプラスに作用すればという一念から受験を決心しました。

 W合格した現在に至っては、日商簿記1級、税理士(科目合格)を目指そうと心を一新しています。「簿記」自体を小馬鹿にしていた私も元来、数字を扱うことが根っから好きな性格であることが幸いしてか実務経験ゼロですが、今では「簿記」の虜と化しています。

使用テキスト・問題集等

 私が購入した書籍及び使用した資料等について以下に示します。

簿記3級

  • 論点マスター用
  • サクッと受かる日商簿記3級テキスト(ネットスクール)【以下「サクテキ」】
  • 得点力UP・弱点克服用
  • 簿記検定ナビ 仕訳問題対策(本サイト掲載の資料)
  • 合格トレーニング(TAC出版)【以下「合トレ」と称します】
  • 過去問題集出題パターンと解き方(ネットスクール)【以下「パタ解き」】
  • 実践力養成用
  • ラストスパート模試(130回向け)(ネットスクール)【以下「ラスパ」】

簿記2級

  • 論点マスター用
  • サクッと受かる日商簿記2級(商簿、工簿)テキスト(ネットスクール)【以下「サクテキ」】
  • 得点力UP・弱点克服用
  • 簿記検定ナビ 仕訳問題対策(本サイト掲載の資料)
  • 合格トレーニング(商簿、工簿)(TAC出版)【以下「合トレ」】
  • 過去問題集出題パターンと解き方(ネットスクール)【以下「パタ解き」】
  • 実践力養成用
  • ラストスパート模試(130、129回向け)(ネットスクール)【以下「ラスパ」】

 この度、書籍購入するにあたり、選定のためだけに実際に勉強を始める約1ヶ月前から検討作業を少しずつ始めました。その理由は、2つあります。

 1つ目は、書店に簿記検定試験対策用の関連書籍の陳列が皆無に等しく、書籍を立ち読みしながら、自分に合った書籍探しのための比較検討が書店内で手に取りながら直接できないこと、2つ目は、日本在住の方のように周りに直接真摯に相談にのってもらえる方がいないこと、即ち、日商簿記の資格取得者が居ないということが挙げられます。

 参考として、バンコク市内の書店で書籍注文した場合、注文後、書店に届く迄の期間として概ね1週間~10日を要します。遅延理由は、日本の出版社から海外宛の発送便が週当たり2日しかないためです。

 そのため、日本在住の方が想像できない位、書籍購入の検討のためだけに十分過ぎる程の時間を掛け、ネット上の多くの方の体験記を読み漁り、検討する必要性に迫られたのです。

テキストに「サクテキ」を選んだ理由

 ネット上の多くの体験記を参考にしつつ偶然、バンコク市内の書店の店頭にサクテキ3級が1冊だけ陳列されており、立ち読みできたという幸運に恵まれたのがキッカケです。

 とかく資格試験のテキストは、1)分厚い、2)説明文が長い、3)活字だらけで飽き易い、4)途中で挫折しそうな難解な表現での説明等の現発行書籍群の中で本書籍だけは、雑誌感覚で表現されています。

 しかし、押さえるべきポイントはしっかりと押さえられていることから、結果的に本嫌いな私でも飽きることなく、すんなりと読み進めることができました。(受験のため一時帰国した際、実際に実家近くの書店にて様々な書籍を比較検討する機会をもった後の感想を含む)

トレーニングに「合トレ」を選んだ理由

 まずは、ネット上の多くの体験記を参考にしました。トレーニング用の書籍の選択購入は、本受験に向けてとても重要なものであると私は位置付けていました。なぜならば、簿記の基礎から頭に叩き込ませることを手助けしてもらう道具と考えたからです。結果的に私は本書籍を選択購入して正解でした。

 その理由として、2つ挙げられます。1つ目は、難易度別に掲載されていること、2つ目は、多角的な視点から問題構成されていること、です。トレーニング用としては基礎問題に始まり、平均的な難易度から多少難解の問いもあるというオールマイティな構成であり、適当な問題数であるため、時間的な制約があるような受験生は効率よく得点力UPが図れます。

得点力UP・弱点克服用に「パタ解き」を選んだ理由

 まず初めに「なぜ、過去問を使用するのか?」という理由を簡単に説明する必要があると思います。ネット上で「過去問を解く意味がありますか?」と云う否定的な意見を見たことがありませんか?しかし、私の経験から「簿記検定試験向けの勉強の中心に在るべき書籍は、過去問である」と断言できます。

 なぜならば、本試験で取り扱う論点は、勉強を始める前までは、とても多いように思えるかもしれません。事実、勉強を始めた当初、「知識ゼロ、経験値ゼロ」であるにも関わらず、途方もないこと(W受験)をこれから挑もうとしていることで気が遠くなった受験生の1人がこの体験記を記しているからです。

 しかし、勉強を進めると分かることですが、2級及び3級で取り扱う論点は、意外と限られたものでしかないのです。過去問を解く過程で自分の弱点を本番の試験形態の問いを通して知り得ることができ、更に得点力UPの養成ができます。試験は、点数を積み重ねてナンボの世界です。知識・経験値がどれだけあっても、点数に結び付けることができなければ、意味を成しません。

 その意味でも是非、勉強の中心に「パタ解き(=過去問)」を据え置き、多くの時間を割り当てることをお勧めします。合トレで鍛えた知識を本番の試験形態のパタ解きを通して得点力に置き換える必要性があるからです。多くの過去問の書籍の中から「パタ解き」を選んだ理由は、まずはネット上の体験記を参考にしました。

 選択購入した決定的な理由は、解答だけの記載だけに留まらず、解説が充実していることが挙げられます。実際に本書籍を使って勉強を進めて得た感想は、その解説が問題によって一通りだけでなく、二通り、三通りと多角的な解説が載っており、試験対策だけに留まらず、知識の広がりの助けにもなり得る書籍となっています。

 その知識の広がりは、次の「ラスパ」を選んだ理由でも説明しますが、近年の難易度UPを見据えた構成になっているものであると感じてなりません。

実践力養成用に「ラスパ」を選んだ理由

 本書籍の売り文句である「的中率○○パーセント」に釣られて1冊試しに3級130回向けを購入したのがキッカケです。実際に本書籍を解いて分かったことは、3つ挙げられます。

  1. 過去問から想定される形態の予想問題の提供(当然のこと)
  2. 過去の出題傾向を十分に分析し尽くした上で絞り込んだ問題の提供
  3. 更に近年(2010年度;125回あたりから)難易度UPが叫ばれている事情を踏まえた上で一歩踏み込んだ難易度UPの新問題を織り交ぜられていること

 答練をとおして個人的に本書籍に対する著者の制作・構成の意図に気付き、特に近年の難易度UP傾向に即した勉強の必要性を感じていた事情から迷わず試験対策の総仕上げ用に最適な書籍として位置付けました。その後、謂うまでもなく2級向けのラスパも追加購入しました。

本論に入る前に…

 机に座って勉強を直ぐに始められますか?私は、机に座ってもモヤモヤして直ぐに手が付かないことが多いです。私は、そのモヤモヤ解消のために「勉強モードに切り替えるルーティーン」を取り入れました。かの有名なマリナーズ・イチロー選手がバッターボックスで投手と向き合う迄の一連のルーティーンはとても有名な話ですよね!

 これにヒントを得た私は、自分に合ったルーティーンを模索し始めました。参考として私のルーティーンは、ホットコーヒーを1杯飲みながら「曲名:Progress、歌手:スガシカオ」を続けて2回聞き、聞き終える迄に勉強モードのスイッチを入れると云うものです。正味10分程度の時間です。

 特に最後のフレーズの「…あと1歩だけ、前に進もう」を聞くことで勉強モードのスイッチ「ON」ができるようになりました。何かモヤモヤしているような時に勉強を始めても余り良い結果は得られません。単純な発想から取り入れた「勉強モードに切り替えるルーティーン」、是非参考にしてみて下さい。

勉強時間

 最低でも1日あたり4時間以上、場所を問わず勉強していました。特に、週末(祝祭日を含む)などは1日中、机に向かっていたこともあります。

 その背景には、正真正銘の簿記「知識ゼロ、経験値ゼロ」の全くのド素人であり、更に「勉強弱者」であるという負い目があったことと、航空チケット等を11月の時点で既に購入したことで退路を自分で断ち切ったことから費用対効果を得るためにも「絶対に一発W合格したい!合格するぞ!」という強い決意があったからに他ありません。

 昨年9月末以降は、脇目も振らずに毎日コツコツと勉強することだけを考えました。例えば、バンコクは渋滞で有名ですよね!高々10km程度の移動にもラッシュ時などは、1時間以上は当たり前。移動時間を利用してバスの中での勉強。車内でテキストを開き、マーカーペンを片手に勉強しているのは乗客の中でも私だけ(笑)。目標があるため、周りを全く気にしません。

 更に入国管理局でのビザ更新時の退屈な待ち時間を利用して勉強、などが挙げられます。脇目も振らずと云えども、妻が週末、買い物に出掛ける際(月に2,3回程度)には、試験直前の時期を除き、自分の中では簿記を意識的に忘れる効果を期待して、気分転換の意味を込めて全て付いて行きました。

 勘違いしてはいけないことは、1日に要した勉強時間は問題ではありません。他人さんの勉強時間はあくまでも参考時間です。1日1日、どのような勉強して、その時間の中で何を理解したか?という点を意識することの方が、最も重要なことです。

 もし、私の体験記をお読みになっている方の中で「勉強時間が割けない」からと云って、受験を躊躇している方がいれば、まずは「行動」に移して下さいと私はその方に言いたいです。人間誰しも「意識」が変われば、「行動」が変わります。「行動」が変われば、「将来」を変えられることができるからです。

 躊躇っていても何も変わりません。「行動」した後に問題が発生したならば、その時に初めて考えればいいのです。勉強時間が割けないという方、なぜ、割けないのか?本当に割けないのか?合間時間(例えば、通勤時間、テレビ観賞時間、打合せの待合わせ時間、など)も無いのか?と問い詰め続けたならば、誰もがこのような時間を大なり小なり持ち合わせているはずです。

 少し言葉が悪くなりますが、1日の中で合間時間というムダな時間が必ずあるものです。本当に「合格」したいのであれば、「合格」する迄の少しの期間、我慢して、合間時間を有効活用しては如何でしょうか?合間時間を有効活用し、勉強時間に充てたならば、1日2~3時間は直ぐに充てられるはずです。

勉強期間

 私のような「勉強弱者」は、2級と3級を同時並行して勉強を進めるような芸当は持ち合わせておりません(笑)。基本である3級の習得後に始めて2級に進むと云うように順序立てて勉強しました。

 本試験の準備期間としてネット上でよく云われている標準値が有ります。皆さんもご承知のとおり概ね「3級は1ヶ月、2級は3ヶ月」です。しかし、人其々に進捗度に違いがあるはずです。勉強期間は十人十色です。自分を見失う要因となりますので焦りは禁物です。仮に1ヶ月でW合格したという体験記があったとしてもそれはその人の結果であり、自分では無いのです。

 参考として私の勉強期間について以下に記します。斜め読み程度の見流しで構いません。勉強期間に要した期間は、5ヶ月です。概略は、以下のとおりです。

簿記3級

テキスト(1週間)->合トレ(10日間)->パタ解き、ラスパ(残り全て)

 仕訳問題対策は、テキストの斜め読み終了後、渡航前日までほぼ毎日。但し、合トレで理解不足の問題等は、パタ解き、ラスパを解く段階に移ってもやり残すのではなく、理解できる迄、並行して答練を繰り返しました。理解が乏しい問いなどは10周以上、答練を繰り返したものもあります。結果的に渡航前日までにパタ解き:4周、ラスパ:6周しました。

簿記2級

テキスト(1週間)->合トレ(商・工同時並行で10日間)->パタ解き、ラスパ(残り全て)

 仕訳問題対策は、テキストの斜め読み終了後、渡航前日までほぼ毎日。但し、合トレで理解不足の問題等は、3級同様、やり残すのではなく、パタ解き、ラスパを解く段階に移っても理解できる迄、並行して答練を繰り返しました。理解が乏しい問いなどは10周以上、答練を繰り返したものもあります。結果的に渡航前日までにパタ解き:4周、ラスパ:6周しました。

勉強方法等について

 仕事でも試験勉強でも同じことです。「計画、実行、修正」を繰り返すことです。試験当日から逆算していつ迄にどの程度まで勉強の進捗度を上げていきたいか?を自問自答しながら、簡単なものでいいから計画表に纏める習慣を付けることです。

  • 自前の計画表作成のすすめ

 私が作成した計画表とは、横軸に月日、曜日、試験日までのカウントダウン日(今日は試験日から何日前?)、縦軸に勉強する教材名、勉強内容はその表中に簡潔な言葉なり、数字で表記したものです。

 計画表は、毎日、勉強前後に必ず目を通し、計画に対してどの程度の進捗度であるかをチェックすることです。必要に応じて、現在の進捗度に即した内容に適時、書き換えることが最も重要なことです。書きっ放しは、厳禁です。

 計画表の活用で注意するべきことが、1つだけあります。それは、思考の中心を「今日」におくのではなく、常に「受験日」から逆算して全ての物事を考えること、常に逆算思考で進捗度を検証し、最適な計画を計画表に記すことです。

 この考え方は、仕事で云う「納期」を意識して常に仕事するのと全く同じことです。計画表を作成する際、直近の計画は詳細に、2週間以上先の計画は大雑把に、と云うレベル分けは当然必要になると思います。

 更に、逆算思考である最大の利点は、常に試験当日の自分の姿を思い浮かべられることです。誰もが試験会場に足を運び、参加するだけで満足するはずはありません。必ず合格したい!という強い決意に満ち溢れた自分自身の姿しか思い浮かばないはずです。その姿を思い浮かべれば、自ずと怠慢な心との決別も図れるはずです。

 「目標の無い集団は、烏合の衆」であるのと同様に受験に際して、明確な目標が無い場合、常に全てが中途半端となります。直前期に慌てふためき、試験当日にもう少し時間があればと後悔の念に駆られるという状況が思い浮かばれるはずです。

 そのような状況にならないためにも次回の受験日に対して今からでも遅くはありません。常に計画は現状の勉強の進捗状況を自分なりに分析し、試験日から逆算思考で勉強計画してみて下さい。遅くはありません、今日から実行してみて下さい。

  • テキストの斜め読みのすすめ

 テキスト読みに時間を掛ける必要は全くありません。極端な話、マーカー片手に斜め読みで十分です。例えば、2級の試験範囲とはどのような内容を勉強するのかな?ということを目で追い、頭で少し考える程度で十分と云えます。具体的な数字で置き換えるならば、サクテキ1冊のテキスト読みの期間は、1週間もあれば十分です。

 熟読されている方々も実際に居ると思いますので無駄とは言いません。しかし、必要以上に時間を掛ける必要が全くないのです。もし、時間が無く、お困りであれば、尚更、テキスト読みは早々に済ませ、次のステップに移り、仕訳を1つでも多く解くことや試験形態の答練のために時間を割くことの方が合格への近道と考えているからです。

  • 仕訳の鬼と化すことのすすめ

 「簿記は仕訳に始まり、仕訳で終わる」「仕訳を制するものは、簿記を制す」と云う言葉をご存知でしょうか?この言葉は、全ての簿記検定試験の受験生に対して、正しい道を諭している言葉であると云えます。2級であれ、3級であれ、簿記を学ぶ上で仕訳を疎かにした場合、試験では得点に結び付かせることが、とても困難となります。

 逆に言い換えれば、仕訳を制すれば、自ずと「日商簿記2級3級 W合格」と云う言葉が、現実味を帯びるようになるでしょう。その意味でも簿記の基礎中の基礎です、苦手な論点を残すことなく、出来れば完璧に解答できる迄、実力を付けることをお勧めします。その際に本サイトで紹介して頂いている仕訳問題対策は、毎日の答練数を課さず時間の有無に拘わらず、毎日、答練しておりました。

 こういう私も初めて仕訳を解いた当時、思うように出来ずに悩み込んでいました。問われている勘定科目を借方、貸方のどちらに書いていいのか?迷っていました。常に逆に書いていました。或る時「現金は右手で払い、左手で受取る(即ち、現金の支払いは貸方、受取りは借方)」と云うフレーズを聞いた後から前記の間違いを正すことができるようになりました。

 「現金」を中心に他の勘定科目を考えることで一気に開花し、簿記検定ナビと出会い、サイトで紹介されている仕訳問題を徹底的に解き続けることで実力UPを図れました。更に勉強を進めていくと仕分問題の中でも特に「減価償却、社債、手形」に関する論点を苦手としていましたが、集中的に本サイトの仕訳問題を解くことで完全克服にも成功しました。

 簿記の勉強の中でもとても大きなウェートを占める「仕訳」は是非、克服して下さい。「仕訳」を制すれば、合格がグッと近くに見えてくるはずです。具体的に本試験レベルに置き換えて説明するならば、2級、3級の第1問は、仕訳問題(配点4点×5問)です。

 この第1問で満点(20点)を取れたならば、第2問以降の問いでの多少のケアレスミスが仮にあっても配点2点ものが多い分、第1問での満点(20点)は、受験生にとってアドバンテージGETとなり得るからです。

  • 合トレでの問題形式への慣れのすすめ

 テキストを斜め読みし、仕訳が完璧であっても試験に合格することは出来ません(汗)。まず初めに、試験形態のパタ解き、ラスパなどに取り掛かる前に準備体操が必要です。準備体操、即ち、問題形式への慣れが必要となります。合トレで準備体操せずに試験形態のパタ解き、ラスパで答練を始めても一向に問題ありません。

 しかし、試験形態の答練に一足飛びするのではなく、一度、準備運動をお勧めします。この準備運動している期間に出題問題に慣れること、解くためのテクニック習得が、最も重要なテーマです。この準備運動した期間中に得た解答へのテクニック等は、必ず、次のステップ、即ち、試験形態での答練時に大いに実力発揮できるようになるからです。

 その意味でも合トレを活用して行う準備運動は疎かにせず、1つ1つ基本を積み重ねる意識で取り組むことをお勧めします。

  • パタ解き・ラスパでの答練のすすめ

 合トレまで基礎固めできたならば、残るは試験形態に即した勉強に置き換えるだけです。合トレまでの勉強で十分に基礎固めできているはずです。しかし、いざ試験形態で試験時間2時間を意識して解き始めると途端にペンが止まると思います。2級、3級共通して必ずこの時点で最後の大きな壁に皆がぶち当たります。

 今まで勉強してきたにも拘らず点数が思うように伸びずに悩むはずです。でも諦めないで下さい。仮に30点であっても、1周目に30点取れただけでも十分です。自分を褒めてあげましょうよ!こういう私も1周目の最低点数は散々たる成績でした。(以下に参考程度に示します。)

 私は2級ラスパ(129回:第1予想)の答練での1周目に最低点数:34点でした。しかし、私は落ち込むことなく「何も見ずに時間内で解答し、3分の1解けただけで十分!上出来!」とポジティブに考えました。答練の点数を気に掛けている時間があるならば、間違えた問いを次回、ミスしないための取り組みの行動を即日に移すことの方が最も重要なことです。そのままに放っておくことの方が罪です。

 最低点数をとった2級ラスパ(129回:第1予想)は、最終的に満点をとることは叶いませんでしたがその後、67点、92点と点数を伸ばすことが出来ました。1周目、2周目で合格点に達することができずとも諦めないで下さい。必ず、次回にミスしないための勉強をコツコツと積み重ねることで必ず、近い将来、或る日突然に実力が急上昇して伸びることを経験できるからです。その日を迎えられる迄、諦めずに頑張りましょう!

 ちなみに解答順は常に、第1問から第5問まで順番通りに解答しています。本番でも2級、3級共にこの解答順で解答しました。なぜならば、答練していた時期、既に論点別に自身の大凡の解答所要時間を把握していました。そのため、無理に解答順を変える必要性が無かったからです。要するに問いを見た瞬間に全答できる迄の解答所要時間の概算を算出できたからです。

  • 3級パタ解き
  • 1周目:最低点(43点)、最高点(90点)、平均点(67.0点)、70点未満(9回分)
  • 2周目:最低点(61点)、最高点(97点)、平均点(86.9点)、70点未満(0回分)
  • 3周目:最低点(83点)、最高点(98点)、平均点(92.1点)、70点未満(0回分)
  • 4周目:最低点(87点)、最高点(100点)、平均点(96.1点)、70点未満(0回分)
  • 3級ラスパ(130回)
  • 1周目:最低点(80点)、最高点(92点)、平均点(84.8点)、70点未満(0回分)
  • 2周目:最低点(77点)、最高点(94点)、平均点(85.3点)、70点未満(0回分)
  • 3周目:最低点(86点)、最高点(100点)、平均点(90.8点)、70点未満(0回分)
  • 4周目:最低点(94点)、最高点(100点)、平均点(97.0点)、70点未満(0回分)
  • 2級パタ解き
  • 1周目:最低点(44点)、最高点(84点)、平均点(66.9点)、70点未満(7回分)
  • 2周目:最低点(71点)、最高点(100点)、平均点(88.4点)、70点未満(0回分)
  • 3周目:最低点(76点)、最高点(100点)、平均点(91.1点)、70点未満(0回分)
  • 4周目:最低点(77点)、最高点(100点)、平均点(94.6点)、70点未満(0回分)
  • 2級ラスパ(129回)
  • 1周目:最低点(34点)、最高点(74点)、平均点(54.5点)、70点未満(3回分)
  • 2周目:最低点(67点)、最高点(84点)、平均点(76.8点)、70点未満(1回分)
  • 3周目:最低点(78点)、最高点(92点)、平均点(84.5点)、70点未満(0回分)
  • 4周目:最低点(92点)、最高点(100点)、平均点(95.0点)、70点未満(0回分)
  • 2級ラスパ(130回)
  • 1周目:最低点(60点)、最高点(72点)、平均点(66.5点)、70点未満(2回分)
  • 2周目:最低点(70点)、最高点(88点)、平均点(81.5点)、70点未満(0回分)
  • 3周目:最低点(84点)、最高点(98点)、平均点(92.8点)、70点未満(0回分)
  • 4周目:最低点(84点)、最高点(92点)、平均点(88.5点)、70点未満(0回分)

 このデータからもお分かりのとおり、1周目は散々な成績の連発で合格できる自信もなく五里霧中に居ました。しかし、私は上記で示したとおり、1周目の採点後、直ぐに間違った問いを徹底的に理解するための努力をしました。

 その結果、2周目に70点未満(不合格)の回数を激減させることができました。更に、回数を重ねることで最終的にはコンスタントに90点前後を収めることができるようになりました。「合格できる!」と云う自信が確信に変わった時期は「パタ解き、ラスパ」を3周終えた時期からです。

  • 予想大会への参加のすすめ(無料)

 この度の受験では結果的にネットスクールから出版されている書籍が中心でした。書籍の巻末で宣伝してあるネットスクール主催のインターネットLIVE予想大会DX(以下「DX」)を知り、同じ目標に向かう仲間たちと疑問点などをチャットできることを期待して、参加を申し込みしました。勿論参加は無料です。

 各級別に正味90分ほどです。感想として、とても由意義な時間を過ごすことができたと思います。その理由として、2つ挙げられます。1つ目は、直前期の過ぎし方に始まり、多くの受験者が苦手とする論点について解説して頂けたことです。独学では知り得ない些細な解き方のアドバイスを頂けたことは感謝の一言です。

 2つ目は、チャットを介して同じ目標を持つ仲間たちと直前期の不安から些細な疑問を投げ掛け合うことができたことです。チャット内での話題の中心は、1)128、129回での高合格率の反動から130回は難易度UP又は採点厳し目による合格率の激減化の是非について、2)大本命:本支店間の出題の是非について、でした。思い思いの意見を聞けただけでも気が休まったような気がします。

 更に、DXにて先生から頂いた印象に残った言葉のご紹介と本番で本当に自分の身に起きた自分を見失った体験を簡単にご紹介させて頂きます。まずは、DXにて先生から頂いた言葉とは以下のようなものです。

 「分からない時、絶対に諦めずにシャーペンをギュッと握りしめ直し、机に噛り付いて最低、部分点GETを目指す」今読み返しても有り触れた当たり前のアドバイスですよね!しかし、この言葉が、本番で私を救ってくれる言葉となりました。

 恥ずかしい話ですが、私は、2級第5問の新問題で完全に気が動転してしまい自分を見失いました。本番で一度、自分を見失ってしまうと時間だけが空虚に過ぎ去るものです。どれだけ答練を繰り返し、準備してきたとしても特に新問題の場合には解答の糸口すら見つけることができなくなります。

 幸いにも第1問から第4問までの解答所要時間:50分でした。残り70分と云う今考えても十二分に時間を残していたはずです。今でもその当時を振り返ることがありますが「なぜ、自分を見失ってしまったか」理解できないでいます。自分を見失い、途方に暮れている時、上記でご紹介した言葉を思い起こしました。

 取敢えず、一心不乱に解答の糸口を見つけることだけに集中し、ギュッとシャーペンを握りしめ直し、机に噛り付きました。終了約20分前にやっと解答の糸口が見つかり、解き始めることができました。しかし、どうしても計算が合わない気がしてなりません。結局、再計算している最中にタイムアウト。結果は、第5問では部分点GETのみでした。

 先生から頂いた有り触れた当たり前のアドバイス。しかし、そのような状況下に陥った自分を救ってくれたことは事実です。先生は多くの受験者を見てきているからこそ有り触れた当たり前のアドバイスであっても敢えてDXで私達受験者に投げ掛けてくれたものと思います。

 週末の日曜日。2級、3級で計3時間、ネットを介してのDX参加。時間には代え難い貴重な体験をさせて頂けたことに今でも感謝しています。もし、時間的に合うならば、参加してみては如何でしょうか?貴重な体験が得られるかもしれませんよ!

  • その他(商簿・工簿の勉強の順番について)

 3級の勉強を終え、いよいよ2級の勉強に移った時「商簿、工簿」どちらを先に勉強したらいいですか?という問いをよくネット上で見掛けます。

 もし、少しでも時間に余裕があるならば、同時並行をお勧めします。もし、時間がどうしても…という方であれば、商簿優先と云えます。なぜならば、2級の商簿は、3級で習った更にレベルUPした中級であり、工簿は、2級で初めて習う初級であるからです。

 後日談ですが、私は、商簿を得意とし、工簿に苦手意識をもつ受験生でした。私自身の勉強時には、同時並行で勉強しました。論点を全て網羅し、理解しました。しかし、結果的に2級工簿の苦手意識の完全克服まで持って行くことができず、一抹の不安を抱えながら試験当日を臨むことになりました。

 試験結果でも第5問の工簿で相当足を引っ張られる結果となったからこそ声を大にして言いたいのです。「商簿、工簿」の勉強は同時並行がBESTです。

 ただ、同時並行で勉強するにも50:50ではありません。80:20程度の時間割り振りで十分ではないかと個人的には考えています。理由は、2級で学ぶ工簿は、初級であるから。

 しかし、工簿に苦手意識をもつ私は、1月になっても工簿に一抹の不安があることから克服重点月間と銘打って徹底的に工簿に時間を投入しました。その期間中は「商簿、工簿」=20:80になっていました。

 130回の2級の試験終了後、「合否は第5問の工簿の出来如何」と云う多くのネットの書き込みを目にしました。その心は、第1問から第4問までにケアレスミスが多少ありつつも第5問の新問題。

 ここで仮に全滅すれば、即不合格。部分点もケアレスミスの度合いにもよるが、第5問では少しでも多くの部分点をGETしておきたいという意味が込められたものです。私も同感の1人です。現に第5問は部分点のみでしたから(涙)。

 仮に、商簿で満点(60点)であっても、工簿で全滅(0点)した場合、合格ラインは計70点以上であるため、即不合格です。特に、試験当日、試験会場の異様な雰囲気の中での受験です。

 電卓の叩く音が気になり始めると冷静な判断を狂わせることになり、得意とする論点であってもケアレスミスはつきものと考えるくらいでいた方が結果的には良い結果を得られるはずです。その意味でも工簿対策は、十分に余裕を以って、勉強を進めることをお勧めします。

海外在住の受験者の方々へ

  • 試験申し込み等について

 在外商工会議所は、日系企業があれば、各国に組織として設置されていると思います。ここタイでも他国と違わず、首都バンコクにあります。

 しかし、在外商工会議所は、日商簿記検定試験の申し込みを取扱っていません。在外商工会議所は、日本国内にある商工会議所とは別組織であるからです。そのため、日商簿記検定試験の受験する場合には、必ず日本に一時帰国して受験しなければなりません。

 また、日本国内の商工会議所にて申込みする際、基本は本人申込みと云う条件があっても取敢えず電話で確認してみて下さい。事情説明することで代理人による申込みを許可されるはずです。

 私の場合には、母に申込み対応してもらいました。実家から近いこともあり合格発表後の詳細の点数確認、合格証書の受取りも代理人対応する旨を試験終了後、試験責任者が詰めていた教室に赴き、事情説明し、許可された経緯があるからです。

  • 渡航スケジュールについて

 この度の受験に際し、私は以下の渡航スケジュールでした。「バンコク発(金)夜 ->(経由地)-> 成田着(土)早朝 -> 到着翌日午前9時から(3級受験)、午後1時半から(2級受験)」でした。

 このスケジュールでは、機中泊移動での寝不足と移動の疲労が抜けないまま、日本到着の翌日朝に受験当日を迎える結果となり、肉体的にとても辛いです。もし、時間的に余裕がとれるならば、日本国内移動はともかく、国際線移動による成田着は「金曜日」中である行程をお勧めします。

 東南アジア在住である場合、意外と近いようですが、多少の時差もあり、体を慣らせる意味も込めて早めに日本に乗り込む行程が良いと思います。(参考:タイ・日本間の時差は2時間です。)

 更に、欧米在住等であれば、機中泊も去ることながら、確実に時差ボケが圧し掛かってくるため、バンコク在住の私以上に自分の体との相談の上で移動スケジュールの熟慮が必要です。1級受験する際には、成田着(金)早朝の航空チケットを購入する予定です。

試験日当日の流れ

 起床時間:試験開始時間の4時間前。即ち、午前5時です。

  • 家を出る前迄

 起床後、いつも以上に意識して朝食を摂りました。しかし、朝食を摂った後、私は意識して「テキスト、合トレ、パタ解き、ラスパ、仕訳問題」に目を通すことはしませんでした。この考えは、会場にて席に座った後も同じです。即ち、会場へは「受験票、筆記用具、電卓、パスポート、現金」のみを持参しただけです。

 理由は、至ってシンプルです。この期に及んでも目を通してしまった場合、必ず自分が苦手意識をもつ論点に自身の性格上、どうしても目が行くはずです。勉強期間中も苦手意識の克服に目処が立っていないものをこの期に及んで迄、目を通してしまえば、不安が増長するのみで良い結果が得られないと考えたからです。

 私は、朝食を早めに済ませ、目を通さない分、両親と昔の思い出話をしました。その意図は、目を通さない分、手を動かして問題を解かない分、頭の目覚し効果と余計な緊張感を自分に掛けないようにしたいという最もシンプルな姿勢を心掛けた時間の過ごし方をしたかったからに他ありません。

  • 試験会場(入場前:3級)では

 試験会場は、地元の商業高校ということもあり、試験開始30分前まで中庭で待たされました。結果、早めに到着してしまったこともあり、朝の冷え込みと相まって、芯から冷え込む結果となりました。「寒さ対策」のためにブクブクの重ね着していたことが、後々、仇となることをこの時点では知る由もありません。

  • 試験会場(入場後から試験開始直前まで:3級)では

 商業高校の教室の間借りでした。灯油ストーブが目の前にありますが、案の定、火が付いていません。嫌な予感がしてきました。(予感とは、使わずの2時間?)早めにトイレに行き、座っていても緊張感を和らげられないため、廊下を歩くことにしました。

 自席に戻った後、教室内の寒さから手が思うように動かないため、電卓を適当に動かし始めました。私の行動を見てか見ずか分かりませんが、その後、テキストを開いて読み漁っていた多くの受験生が続いて同じような行動(適当に電卓を叩くこと)していました。

  • 試験会場(試験開始直後に思わぬ敵が現る:3級)では

 試験監督員が9時前に会場入りし、約10分、簡単な注意事項の説明の後、9時10分からスタートしました。予感的中!灯油ストーブを使わずの2時間となりました。「寒さ対策」のためにブクブクの重ね着していたことが仇となり、思わぬ敵がここで現れ始めました。

 使用する机は日常、高校生が使用している小さな机です。大学の長机ではありません。受験生が口々に言っていました「結構、小さな机だったんだ」。特に、3級は午前中の試験です。芯から冷え込み、手が震え、ブクブクに着込んでいた結果、小さな机のスペース内での腕の可動範囲の狭さも相まって思うように答案用紙に書き込めずにいました。

 画数の少ない漢字、ましてや数字も書けない状況に陥りました。そういう状況下で同教室の或る受験者は、時間中、3度もモノ落とししたツワものもおり、都度、監督員が拾い上げていました。私が受験した教室内での3級受験時の2時間の中で延べ約10人がモノ落とししていました。正直、気も紛れ、集中できない位です。

 私は、開始早々、究極の選択をしなければいけない状況に追い遣られました。1つ目は、このままブクブク状態で可動範囲の制約を受けつつ、書き続ける選択する方法。但し、モノ落としの危険性あり。2つ目は、ブクブクの厚着を解除し、寒さに震えても可動範囲を優先しつつ、モノ落とししない選択する方法。但し、芯から冷え込んだ体をより一層、冷え込ませる結果となる危険性大。

 私は、後者を選択し、即着込んでいた上着等々を脱ぎ始めました。想像通り、震えは一層、酷くなりましたが、意識して小学生の時分の漢字の練習ドリルで漢字を書いているような感覚で1字1字、丁寧に書くことに努めました。

 アドバイスとして、もし、冬期受験で商業高校などの教室が受験会場の場合には、試験時間中にトイレに駆け込まない程度に体の芯から温められる飲食物を意識して摂ることをお勧めします。

 もし、冬期受験で受験会場が学校の教室間借りが事前に分かり、その商工会議所での申し込みを回避でき、他の場所で申し込みできるならば、他の場所での申し込みをお勧めします。冬期受験での学校の教室間借りの受験会場だけは回避した方がいいでしょう!(寒さは大敵です。)

 特に、私のような南国タイから受験のためだけに一時帰国し、帰国翌日に受験に臨んだ者は、忘却の彼方にあった「日本の寒さ」との戦いが、最後の最後に現れた手強い見えない敵として立ちはだかりましたから。

 1級受験する際には、11月度の受験は寒さ回避の観点より意識して避けさせて頂きます。今後も地元に帰省して受験します。地元で受験した場合、地元のその商業高校での受験であることが予想されるからです。来年6月度での1級受験を真剣に考えています。(予定)

  • 試験会場(終了後から入場前まで:2級)では

 芯から温めたいため、意識して温かい飲食物を摂ることを心掛けました。2級の試験まで約2時間の休憩時間しかないため、特に飲み物を飲む際には、トイレのことも十分に考慮した上で最初の1時間の内に自分と相談しながら、可能な範囲でたくさん飲みました。

 午前中の3級同様、試験開始30分前まで中庭で待たされました。その際、飲むためでなく、暖をとるためだけに購入した缶ジュースを体に忍ばせていたことは言うまでもありません。

  • 試験会場(入場後から試験開始直前まで:2級)では

 午前中の3級時とは違い、教室に入った時、午後であったせいか日差しも多少あり、温もりが感じられました。午前中に試験の緊張感を味わっていることから然程緊張することが無かったため、席に座って開始の合図を待ちました。

 この時、午前中の3級受験時にこの席に座った受験生が頻りと時計を気にしていたことを思い出しました。ちなみに、3級の受験番号は4番。2級の受験番号は3番です。要するに、黒板を照らす蛍光灯が黒板の前に設置されていることでその陰に時計が3番受験者の席からは隠れてしまうというものです。

 私は、試験監督員による注意事項等の説明後、その事実を説明し、改善を求めた結果、その時計を受験生皆が見える場所に移動してくれました。しかし、3級受験時にその受験生が、改善要求の発言を行わなかったため、そのままでした。

 もし、会場内に設置されている時計が、自分が座る場所から何かの外的要因により見えない事実がある場合には、試験監督員にその旨を説明し、改善を求めて下さい。この度の経験から、受験生皆が平等に受験できるように最善の改善策を導き出してくれるはずです。

最後に

 私が、そうであったように試験勉強に大なり小なり「不安」は付き物です。先が見えない勉強期間中、幾度も挫折しそうになる時があると思います。もし、挫折しそうになった時、無理して勉強し続けるのではなく、一時勉強から頭を解放してみて下さい。そして、このサイトに掲載されている多くの合格した方々の体験記を是非、読み返してみて下さい。

 体験記を読み終えた時、必ず勇気を貰えるはずです。最後に、ハードルが高ければ高いと感じている時ほど意外と潜り易いものですよ!現在、日商簿記1級の勉強をスタートした自分自身に対して改めて言えることです。

管理人コメント

 notepooさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!「質」「量」ともにトップクラスの合格体験記に仕上がっていますので、海外在住の受験生だけでなく、すべての受験生に読んでいただきたいです。

 まず、テキスト選びのポイントのところで「簿記検定試験向けの勉強の中心に在るべき書籍は、過去問である」と書いていただきましたが、これは私も同感です。

 日商簿記検定3級&2級は、過去問の類似問題が何度も繰り返し出題される傾向にありますので、数パターンの過去問をきちんと押さえておくことが短期合格・一発合格のカギになります。

 あと、受験時の服装についてですが、試験会場によって暑かったり寒かったりするので、脱着しやすい薄手のもので調整することをおすすめします。

 具体的には…6月試験は冷房対策のために薄手の長袖を1枚用意しておくと良いですし、11月試験・2月試験は薄手のものを重ね着しておいて会場内で調整するのが良いと思います。

notepooさんが使われた教材や電卓のまとめ