問題集を使わずに1発合格!簿記のDSソフトを有効活用しよう!

  • 投稿者:かつきさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月半

受験に至るまで

 前職はIT関係の技術職(開発)で、簿記のボの字も関係ない仕事をしていました。結婚後、数年勤めていましたが体調との兼ね合いもあり退職。専業主婦で時間をもてあましていたことと、いずれ復帰するかもしれない仕事のために何ができるかを考えた結果、何か資格を取ろうと思い立ちました。簿記にしたのは転職に有利、とどこかで見たためです。

使用テキスト・問題集

  1. サクッとうかる日商簿記3級 テキスト(ネットスクール)
  2. LECで合格るDS 日商簿記3級(Nintendo DS)
  3. (2)の購入者限定特典の精選模試

 問題集を買おうか悩んだのですが、結局買いませんでした。代わり(?)に(2)のDSのソフトを購入。ちょっとした空き時間に机に向かわなくても仕訳ができ、大変重宝しました。

勉強スケジュール

  1. 4月~5月末にかけて、テキストを使って学習
  2. 5月中頃からDSのソフト(2)で復習
  3. 試験直前に(3)を解く

 午前中or夜に1時間くらいしようと決めてはじめたものの、せっぱつまらないとやる気が起きない性質なもので、結局テキストを本格的にやり始めたのは5月に入ってからでした。

 転機になったのは(2)のDSのソフトです。復習がてら仕訳問題を解いてみると、為替手形の理解が甘いことに気づきました。そこで、テキストを読み返すとともに、納得できるまでDSでひたすら仕訳問題を解きました。そして試験前日に(3)を解き、問題の読み間違えをしやすいことに気づきました。

 例)月初めの合計試算表を元に、残高試算表を求める問題なのに、月末の合計試算表を作っていた。内容自体は理解できていたので、本試験では「この問題は問われているのは何か」をまず確認してから挑もうと思いました。

仕訳の覚え方

 完全独学なので最初は戸惑いましたが、自分なりのルールを作って当てはめていきました。

  1. 仕入は左(借方)、売上は右(貸方)
  2. 現金・当座預金は受け取ったら左(借方)、払ったら右(貸方)

 例えば商品を掛けで仕入れたとします。ルール1により仕入は左(借方)に記入、空いた右(貸方)には買掛金が入ります。そしてその買掛金を現金で払ったとします。ルール2により現金を払ったので右(貸方)には現金、空いた左(借方)に買掛金、となります。

 どんな問題も最初に仕入・売上・現金・当座預金を書いて、空いた方にもうひとつの勘定科目を書くようにしていました。もちろん、全ての場合に上記が当てはまるわけではないですが。逆に言えば為替手形は上記ルールに出てこないので苦手だったのかもしれません。

試験日当日の1日の流れ

  • 7:00 起床

 日曜日は普段昼まで寝ているのですが、そうも言ってられません。寝不足が一番集中力を低下させると思い、前日は勉強はほどほどに12時頃に就寝。何とか起きられました。

  • 8:30 会場到着

 試験直前までテキストで弱点と思っていた手形周辺と、それぞれの勘定科目が損益計算書と貸借対照表のどちらに属するのかを再確認していました。

  • 9:10 試験開始

 試験の順番については「判らなかったら悩むより次」くらいで、第1問から順番に解き始めました。第3問までは順調にきたものの、第4問が初見のタイプの問題でどうしよう、と思いましたが配点が8点ということもあり最後に時間が余ったら解こう、と飛ばしました。

 第5問までとき終え、第3問残高試算表、第5問の清算表の検算をし終えてまだ時間があったので第4問も解きました。速報を見る限りひとつしか合っていませんでしたが、検算までした第3問と第5問が合っていたおかげか、無事に合格することができました。

管理人からかつきさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
 サクッとうかるシリーズはイラストも多く、買い手・売り手どちらの視点での仕訳なのかを確認しながら学べますのでオススメできます。

 DSのソフトは「机に向かって長時間勉強に集中できない」という方にオススメです。また、通勤・通学の電車内で勉強するのであれば、テキストを持ち歩くより良いと思います。

 今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 Canon HS-1201T を使用しています。「12桁表示ができる」「ボタンがそれなりに大きい」「早打ち機能がある」の3点を満たし、かつ、デザインがシンプルなので選びました。メモリ機能は使いこなせていませんが、特に不便はありませんでした。
 かつきさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点はあえて挙げるのであれば現金と商品有高帳です。苦手な論点は前述した為替手形と資本金、繰延べと見越しです。克服できたかは微妙ですが、まずそれぞれの仕訳のパターン(為替手形であれば3パターンありますよね)を覚えました。その上で問題がどのパターンにあてはまるかを考えるようにすることで間違いが減ったように思います。
 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 理解したかどうかは問題を解いてみて初めて判ると思います。よって、テキストを何回も読み返すのであれば、問題をいくつも解いてみた方が良いと思いました。

 というのも、今回(125回)の第4問は本当に初見の問題で途方に暮れてしまったからです(苦笑)理解していても、問われ方によっては「???」ってなってしまいますよね。第3問と第5問は仕訳内容が変わるくらいで毎回パターン化されているので集中的に勉強するべきだと思いますが、第2問・第4問対策としてはまんべんなくどんな問題でも解けるようにしておいた方が良いと感じました。

 今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
 いずれ復帰するかもしれない時に、休職中も勉強していた証として使いたいと思っています。簿記を活かせる仕事につくかは未定なので、簿記2級を受験するかも未定です。忘れないうちに2級も……という思いがあるのも確かなのですが、今は色んな可能性を広げるために他の資格に手を出そうと考えています。

 最後に、感想になりますが…簿記といえば商業高校の生徒が就職前に受けるもの、というイメージがありましたが、いざ勉強を始めてみると社会人の方が理解しやすいのでは?と思いました。実感がわく…と言えばしっくりくるんでしょうか。

 例えば、今回(125回)の第5問に「売掛金から控除していた」なんて文言がありましたが、これは学生には判りづらいと思います。でも、社会人にとってみれば普段から給料明細で社会保険料やら何やらが控除されているので意味が判りますよね。

 逆に考えると、学生の方からすれば「会社の中ではこういうお金が動いているんだよー」ということを学べることになります。社会人でも学生でも、簿記は役に立つと思いました。

管理人コメント

 かつきさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!問題集を使わないという勉強方法には正直びっくりしましたが、DSソフトを使って細切れの時間を有効活用されている点などは、ぜひ見習っていただきたいと思います。

 あとは、追加の質問のほうで「第3問と第5問は仕訳内容が変わるくらいで毎回パターン化されているので集中的に勉強するべきだと思いますが、第2問・第4問対策としてはまんべんなくどんな問題でも解けるようにしておいた方が良いと感じました。」と回答いただきましたが、まさにそうだと思います。

 ですから、第1問・第3問・第5問については良問を何度も繰り返し解くことによって下書きの無駄を省くとともに、下書き自体を体で覚えてしまうような勉強方法が一番効果的です。一方、第2問・第4問については、かつきさんがおっしゃっているように、範囲を絞るのではなくどのような問題が出ても対応できるような勉強方法が合っていると思います。

 最後に、これはあまりオススメできるものではありませんが…第2問や第4問は配点が少ないので、どうやって解けば全く分からない場合は最初から完全に切って、第3問や第5問のように配点の多い問題で点数を稼ぐというのもアリだと思います(簿記3級・簿記2級には足切り制度はありません)

 とにかく、合計が70点以上になれば合格できるわけですから、ムキになって1つの問題に嵌ってしまうのだけは避けるようにしてください。

かつきさんが使われた教材&電卓のまとめ