やっぱり過去問対策が大事!勘定連絡図は実際に手を動かして覚えよう!

  • 投稿者:きよさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約4か月半

はじめに

 2年前に転職を考え退職をしたのですが、当時営業をしていた私は、会議で経理から発表される資料を見ても、「今年は赤字なのか~」程度でしか恥ずかしながら理解が出来ませんでした。次の職につく前に会社の経営成績を分かるようになるため、簿記にかじりついたのをきっかけに簿記の魅力に取り付かれました。

テキストについて

  1. スッキリわかる日商簿記2級 商業簿記
  2. スッキリわかる日商簿記2級 工業簿記
  3. 日商簿記検定過去問題集2級 出題パターンと解き方
  4. ラストスパート模試 日商簿記2級
  5. 簿記検定ナビ仕訳問題対策

 3級を受験した際にはLECの光速マスターを使用していましたが、2級はネットの評価と書店で立読みをして「読みやすさ」「自分が理解できる表現か」を重視して①②を選びました。このサイズは混雑してる電車の中でも読めるのでとても便利でした。

 ③は各単元毎に過去問がピックアップされているため、弱点の強化ができることと、過去問の中でも良問が多く挙げられていて(私見ですが)、基礎⇒応用力が身についたと思います。

 ④は4回分の予想問題という量に加えて、チェックカードと予想大会に参加できる特典付きのため、独学の私にとってとても魅力的に感じ購入をしました。また、この教材のおかげで合格したと言っても過言ではない的中率でした。

 ⑤は管理人様の「仕訳を制する者は簿記を制す」を信じ、4回繰り返した結果、仕訳の力が格段に上がりました。

間違いだった勉強方法

 勉強の流れやスケジュール等は他の方々の体験記を参考にされた方が良いと思いますので、失敗談をメインに記載させていただきます。私は過去問には全く触れずひたすらテキストを読み続け、テストの3週間前からラスパをひたすら解くというスケジュールを立て、試験に臨む計画を立てていました。

 問題を解いた量といえば、すっきりについている後ろの問題を1度解いただけです。3週間前を迎え、ラスパを実戦形式で解いたときには時間配分も出来ず、仕訳問題以外がほぼ解けないという悲惨な目にあい、第1予想が18点、第2予想が24点という赤点レベルを出してしまいました。

 このままではいけないと悟った私は過去問集を20日前に購入し 1度目はあまり時間を気にせず解法に力を入れ、2度目は1度目に間違いた問題を時間内で正確に 解けるように行いました。(ちなみに1度目はほぼ自力で解けませんでした・・)そして残りの4日でラスパを2回ほど解きました。

間違いノートについて

 私は間違いノートの代わりに、テキストに書き込むようにしていました。間違えた部分は蛍光ペンで線を引き、要点等を一言添え、その間違えた問題のページ等を記載しました。電車の中で復習も兼ねることが出来るのため、この方法を間違いノートの代用としていました。

間違いノート1
間違いノート1
間違いノート2
間違いノート2

 鉛筆で囲っている部分は暗記した方が良いと感じた内容、波線はしっかりと理解した方が良いと感じた内容、蛍光ペンは問題を解いて間違え、さらに頭に入ってない内容…というような感じで3種類を使い分けしました。

簿記検定ナビの活用

 独学でやっているとどうしても問題集の解答では理解できない壁に当たってしまいます。そんな時には、2級の質問掲示板を拝見させていただき払拭することができました。

 また合格体験記を読んだり、管理人様のツイッターを拝見させていただく事でモチベーションを維持することが出来ましたし、電車の中やお昼休みなどの空いた時間を利用して、簿記クイズも活用させていただきました。

試験日1日の流れ

  • 06:00 起床
  • 06:30 朝食
  • 07:00 勉強
  • 10:45 早めの昼食。シャワーを浴びて心と体をリフレッシュ
  • 11:45 持物を確認して出発
  • 12:30 到着。簡単な仕訳を見直しトイレを済ませる
  • 13:30 注意事項の説明と名前の記載
  • 13:40 試験開始
  • 15:40 試験終了。答案用紙の回収後解散

 朝の勉強については、試験で全力が出せるように難しい問題には手をつけず、時間内で解くことよりも解法の見直しを重点的におきました。私は工業簿記に不安を感じていたため、ラスパの第1,2予想の工業簿記を4問と、仕訳問題で何度も間違えている部分を重点的に見直しました。

 試験会場には、場の雰囲気に慣れるように1時間前に着くように行動し、引続き仕訳を行いました。前の方の電卓を叩く音が異様にうるさく感じましたが、早めに着いて場に慣れたせいか試験中は音は気になりませんでした。

 名前の記載時には、ゆっくりと名前を記載し答案用紙を眺め、問題の予測がついたので試験開始までの時間は解法を構想してました。

 そして試験開始と共にまずは問題全体を眺め、1-2-4-5-3と決めてから解き始めました。私の場合は第2問で伝票問題以外の問題が出た場合は1-4-5-2-3と決めてましたが、答案用紙から伝票問題が予測出来たため、全体を眺めてすぐに第1問を解きました。

 理由は第2問で難しい問題が出て、焦って工業簿記が解けなくなるのを防ぐためです。試験終了後は試験官が答案用紙の回収・確認後解散いたしました。

最後に

 「過去問を解く大事さ」を簿記検定ナビでも度々目にしていたのにもかかわらず私は怠ってしまいました。3週間前の時点で、20点前後という絶望的な状況でしたが、自分の現状のレベルを冷静に分析し、それに合った問題集を直前にひたすら解いた事が合格に導くことが出来たと思っております。

 試験の直前が一番伸びるという言葉を実感したと共に、次回受験される際に点数が伸び悩んでいる方でも希望があるという事が伝わっていただけたら幸いです。

  • 追記

 今回私の受けた会場の合格率は26%でしたが、受験の申し込みをしているのにも関わらず、約1/5~1/4くらいの方が欠席されていました。欠席された方達の理由としては、以下の3つあたりが考えられますが、おそらく大半の方は①の理由かと思われます。

  1. 受験レベルに達していない
  2. 会社で強制的に受験させられ勉強していない
  3. 体調不良ややむを得ない状況で欠席

 私も今回は見送りしようかと何度も思いましたが、最後まで諦めずにチャレンジしたからこそ合格したのかとも思いました。そこで、テスト直前で伸び悩んでいたり、諦めかけてる方が希望を持てるように、直前まで諦めなければ合格する可能性がある!と言う事を最後にお伝えしたいと思います。

管理人からきよさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
(実は最近MRやM+等の機能を知りまして、電卓もろくに使えておりませんので、あくまでも私が使った感想としてお聞きください。)

 私の使用している電卓は「CASIO JS-100W」です。下記の理由によりあまりおすすめはいたしません。

① 私の指のサイズ(太さ)ではキーが若干小さい。
② かばんに入れて持ち運びをした際に電卓が変形し、がたつきが発生した。
③「ルート」機能が付いていない。
④ 桁数が10桁(12桁でないのが致命的です)

 試験当日まで①以外に問題ありませんでした。来年の6月に1級の受験を検討しているため、③を記載させていただきました。

 きよさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
得意な論点

 伝票式会計・個別原価計算です。伝票式会計は解き方さえ分かっていれば、足し算引き算のようなものでスピードと正確性さえあれば満点を取れるからです。また個別原価計算も配賦方法さえしっかりおさえれば、あとは各製造指図書の集計で高得点を狙えるからです。

苦手な論点

(なんと言っても3週間前まで仕訳3問+@の点数しか取れていませんでしたので、苦手な論点をあげますときりがないのですが…急成長したと実感した工業簿記について挙げさせていただきます。)

 中でも勘定連絡、費目別計算、財務諸表が苦手でした。この3つ全てに共通していた事が、勘定連絡図が書けていない事でした。掲示板で「勘定連絡図が回答のように書けません」という質問に対し、「考えながら作成するしかない」というような回答を拝見いたしました。

 私も全く同じ疑問を抱いていたため、まずは回答を真似る事から始め、なぜこの図のようになったのかを考え繰り返し解いているうちに勘定連絡図が書けるようになりました。更には原価差異も理解が深まり、標準原価計算までも解けるようになりました。

管理人コメント

 きよさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!簿記検定ナビの各コンテンツをフル活用していただいたようで、管理人冥利に尽きます。本当にありがとうございました!

 2級・工業簿記の勘定連絡図について、きよさんもおっしゃっていますが、眺めているだけでは頭に入ってきませんので、やはり何度も手を動かして体で覚えるしかありません。ただ、勘定連絡図については、1度覚えてしまうと忘れにくいという嬉しい特徴もありますので、なるべく早い時期に一度、まとまった時間をとって集中的に取り組むようにしてください。

 あと、ひとつ前の合格体験記にも書かせていただきましたが、過去問は出来るだけたくさん解くようにしてください。最近は新形式の問題がよく出題されていますが、それ以外の大多数の部分については、相変わらず過去問と同じような問題が出題されていますので、奇を衒わずに過去問重視の王道スタイルで勉強するようにしてください。

 最後に、間違いノートについてですが、個人的にはノートなどに簡単にまとめる方法が一番良いと思いますが、きよさんのようにテキストにそのまま記入する方法でも全く問題ありません。その際には、きよさんのようにペンの種類や色を重要度別に分けて記入すると良いと思います。

きよさんが使われた教材や電卓のまとめ