短期合格のカギは、仕訳対策をきちんとやることと…ある程度の山ハリ!

  • 投稿者:もみさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:2回
  • 勉強期間:約1か月

はじめに

 受検の申込み期限ギリギリに申込み、勉強にかけた時間は1ヶ月弱でした。実は10年ほど前に1度、受検しましたが失敗しています。当時は勤務先が経済団体だったこともあり、職場から言われて嫌々受けた…という状態。なので勉強もほとんどしなかったに等しいので落ちるべくして…という感じでした。日頃あまり使っていない頭を活用することとリベンジも兼ねて受検しました。

教材と計算機について

 使っていた教材・計算機は以下の通りです。

 計算機に関してはオットのお古です。すごく古いですがいつもコレを使っていたので当日はコレを使いました。途中買い換えようかとお店に見にも行ったのですが試験まで日にちもありませんでしたし、慣れるまで使いこなせるかどうか自信がなかったのでそのまま使いました。

 北海道の地方に住んでいるため、テキスト類を沢山揃えている書店がありませんでした。日商の検定試験サイトを参考にして書名を控えて買い物に行き、書店で実際に内容を見比べて自分が使いやすそうなものを選びました

 テキストとして”スッキリわかる~”を、問題集として”~合格トレーニング”を先に買いました。勉強を進めるうちに苦手分野をまとめて解きたくなったので、後日ネットで”出題パターンで~”を購入しました。

基礎期の勉強方法について

 勉強を始めたのは10月下旬。家事を済ませた後の午前中から娘が幼稚園から帰ってくるまでの間と家族が寝た後にまとめて時間を取ってやりました。週末は家族が自宅にいますし、落ち着かないので日中は勉強しませんでした。

 最初の1週間は”スッキリわかる~”を読み込みました。仕訳の内容を理解するのが難しく、とりあえず1回読みながら大事なポイントをマーカー等で線引きしました。その後再度読み直しながら”よくわかる~”の問題を解いていきました。この問題集は重要度が星の数で示されていたので。時間のなかった私はとりあえず星3つ問題からやっていきました。

 いきなり問題を解いても問題に書いてある意味すらわからない状態だったので、わからないものはテキストに戻って見ながら解き進めました。テキストを読むだけでは理解は難しかったですが、実際に問題を解きながら進めたことで頭にも残りやすかったと思います。実際、最初の1週間は読んでいるだけですごい眠気が襲ってくるくらいでしたし(笑)

 11月上旬まではこのくり返しでとにかく仕訳を中心に勉強しました。簿記検定ナビでも紹介されているように仕訳が全ての根本ですね。仕訳をガッチリ勉強して理解できたことによって精算表等の問題にもすんなり入れました

応用期の勉強方法について

 11月2週目から試算表の作成に力を入れました。最初は数字がなかなか合わず、気も滅入りましたがつまずいたら一旦休憩し、お茶なんか飲んで気持ちを切り替えるようにしました。夜中近くに独りで計算機を叩いてる音だけが響く中、延々続けていてもダメな時はダメなのでどうしても理解できなかった時は諦め、翌日に持ち越しました。

 寝てスッキリすると案外理解ができたりしました。この段階では精算表や決算にはまったく手をつけてませんでした。問題集についていた過去問題(本番のようなタイプ)をやっても30点くらいしか取れなかったです(笑)

 11月3週目に入ってから帳簿、精算表の作成にとりかかりました。テキストを読んでいても全然理解できなかったので、実際に問題を解きました。試算表も精算表も問題を解き出すと1題につき最低でも30分くらいはかかってしまいます。この時初めてもっと早い段階からやっておけば良かったかな…と少し後悔しました。

 精算表はとにかく問題を解いて数をこなしました。1回解いたものも後に回して解きました。最初は「この数字、どこからきてコレになるんだ?」と理解に苦しみましたが、数をこなすうちにスラスラ解けるようになりました。

 3週目のラスト2日ほどで伝票やテスト形式の過去問題にとりかかりました。簿記検定ナビの試験予想を読み、内容を信じて山カケです(笑)試験の前週まで精算表を解かずにいましたし、ホントに大丈夫か?と内心焦る気持ちもありましたがやるだけやったし…と思うことにして試験に挑みました。

試験日当日の1日の流れ

 試験は9時からでした。試験会場まで車で1時間かかる距離でしたので、当日は7時ちょっと前に起床・7時半過ぎには自宅を出ました。前日に持ち物は用意してましたが出かける前に再度受検票や計算機、身分証明書等の持ち物の確認をしました。

 試験会場は事前に申込みの際に寄っていましたし、お天気も良かったのでスムーズに到着。開始25分前に到着してトイレを済ませて着席して開始を待ちました。田舎だからでしょうか…受検者は私を含めて6人でした。

 長テーブルを独りで使えたので周りに気兼ねはせずいられましたが、実際試験が始まると他の方の計算機のカシャカシャ…という連打音がすごかったです。すっごい速さで打ちまくるといった感じで気になりました。神経質な方は耳栓持参の方が集中できるかなと思います

 問題の内容は全体的に自分が使っていた問題集よりもやさしめだった気がします。第1問から順番に解いていきました。第2問は簿記検定ナビで予想されていたとおりの内容で驚きました。前日に同様の予想問題を解いていたのでラッキーでした。

 ただ第3問でつまづいてしまいました。仕訳段階で間違ってしまっていたようですが、計算しても最後まで合計が合わないのです。ちょうどこの段階で前に上げたように他の方の計算機の音が気になり、余計焦りました。見直しながら2回計算しましたがやっぱり合いませんでした。合計が合わなくても他で点数がもらえるだろうと思っていたので、最後に回すことにしました。

 第4問の伝票は数日前にやったばかりだったのですんなり解けました。これも簿記検定ナビの予想のおかげです。感謝感謝です。そして第5問。精算表はそれまで数をこなしていましたし、パターンも同様だったので落ち着いて解けました。1回で合計までスッキリ数字が合ったので間違いないと踏み、後回しにした第3問に戻って解きなおしました。

 結局最後まで数字は合いませんでした…でも合格ラインは70点。全部合わなくてもいいと最初から考えていたのでラクでした。試験1週間後に郵送で結果が点数と共に送られてきました。結果は88点、合格でした(内訳:第1・2問合わせて24/30点、第3・4問合わせて37/40点、第5問27/30点)

 私は専業主婦ですし、時間をまとめて取れたり集中できる環境があったことや、短期間で勉強を終わらせたことも合格できた一因だと思っています。また完璧を求めず、常に”7割”を意識して解けるものは確実に点数を重ねることで、結果まんべんなく点数を取れたんだと思います。

 また、簿記検定ナビの予想には本当に助けられました。上級へのチャレンジは検討中ですが、いずれは社会復帰したい気持ちもありますし頑張ってみようかなとも思います。

管理人からもみさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 私の使用した電卓はたぶん10年以上前の型だと思います。普段から使い慣れているから使用した、という理由だけに尽きます(笑)少なからず、計算機の機能の良し悪しで合格に差が出るような難しい内容は3級ではありえないとも思います。

 おすすめを使ってみるのもひとつの手かもしれませんが、何より自分が使いやすいもの・手になれたもので試験当日に挑むのが1番だと思います。

 もみさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 試験勉強を1ヶ月ほどしかしていませんので、得意も苦手もなかったのが現実です…山カケして本番に挑んだくらいですから(笑)しいて言えば精算表はほぼ間違いなく解くことができたので得意だったのかもしれないです。試験1週間前から精算表に取り組んだのですが、とにかく問題量をこなしてパターンに慣れることに重点を置きました。パターンがわかるようになってからは時間に余裕を持って解くことができるようになりました。

 逆に試算表(特に残高試算表)には時間を取られた気がします。一旦仕訳を書き出してから表に書き入れる…というやり方を最後まで利用したので、時間がかかりすぎたのと、たとえ間違っていてもそこを見つけ出すのに時間がかかってしまったんだと思います。もう少し余裕を持って勉強していたらこれにも対策は立てられたのにな~と思っています。完全に勉強不足です。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 私は自分の集中できる期間が短いことがわかっていたので(笑)短期間しか勉強しませんでしたが、出題のパターンを理解すれば1ヶ月あれば十分合格できると思います。お金をかけなくとも、時間をかけなくとも、やる気と努力で合格できるのではないかと思います。

 ただ、予定通りに運ばないことも多々あると思うので時間に余裕を持つことは大事かなと思います。自分に合った勉強方法を見つけて、合格に向けて頑張って下さい。絶対合格するんだ!というイメージを持って挑むのも大切だと思います。

管理人コメント

 もみさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました。勉強期間わずか1か月での合格はまさにお見事!簿記検定ナビの予想はたまたま大当たりしましたが、有効活用していただけたようで…管理人としてもとても嬉しく思います。

 さて、さっそく合格体験記の中身を拝見させていただきたいと思いますが、これから簿記の勉強を始められる方にぜひ参考にしていただきたいのは「書店で実際に内容を見比べて自分が使いやすそうなものを選びました」という箇所です。

 個人的には、TACから出版されている「スッキリシリーズ」「よくわかる簿記シリーズ」、ネットスクールから出版されている「サクッとうかるシリーズ」であればどれを選んでも間違いないと思いますが、各教材との相性も少なからずあると思いますので、ご自身の目で実際に確かめた上で購入することをおすすめします。

 あと、「試験日当日の1日の流れ」のところで「合格ラインは70点。全部合わなくてもいいと最初から考えていたのでラクでした。」と書いていただきましたが、この点については受験時に強く意識していただきたい点です。

 見たこともないような問題を見て頭がカーッとなってしまい、1つの問題に固執しすぎてしまって結局タイムオーバー…という失敗談をよく耳にしますが、これも「トータルで70点取ればいいんだ」という考えが頭の中にあるかないかの違いですので、解ける問題から優先して解いていくというスタンスで試験に臨むようにしてください。

もみさんが使われた教材や電卓のまとめ