カテゴリー: 簿記2級

  • 第131回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.103

    資格の大原の直前対策はお得すぎます!自習室も利用可能です。

    • 投稿者:四葉のクローバーさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    受験までの経緯

     3級の合格体験記(第130回・日商簿記検定3級 合格体験記 No.60)にも書いた通り、そもそもは宅建受験の前に簿記に挑戦する事で勉強癖をつけようと思った事がきっかけでした。

     勤務先で簿記も取得奨励資格のひとつになっていたので2級までは受験する事、10月の宅建受験は絶対に外せなかったので、2月の130回で3級、6月の131回で2級に合格しようと受験を思い立った時点で決めていました。

    3級受験経験を踏まえて

     2級の勉強を始めるにあたり、3級の反省点に書いた《スケジュールをきちんと立て、つど修正していく》を実践するために、自分で使いやすいように、3級受験時に作成したものに修正を加えて予定表を作成しました。

     予定表は、試験までの日数全体を大きく3分割し、A4サイズでひとめで全体が見通せるようにしました。残日数・予定勉強時間を記入、実績を入力するとその差が分かるようにし、1日の予定は3等分にして、午前・お昼・夜と、予定を割り振っていきました。

     当初の大まかな計画としては、3級と同様にテキスト・練習問題→問題集→過去問と進める予定で、検定まで残り60日位まで…商業と工業のテキスト読み&テキスト練習問題を2回転。検定まで残り30日位まで…プラス8点のための問題演習2回転。検定前日まで…過去問10回分を2回転と予想問題という、壮大かつ完璧な予定を立てたのでした。「立てたのでした」ということは、お察しの通り実際にはこの通りには進まなかった、という事です。。。

     ちなみに、予定表の下のほうに簿記検定ナビの管理人・田口さんのお薦めの学習の進め方と注意点が書いてあります。毎日必ず目を通す予定表に書いておくことで意識付けを図りました。この予定表を印刷して、日々の学習時間を記入しておき、1週間ごとにエクセルに入力、予定時間との差を確認しつつ、学習予定の修正を重ねていきました。

     また、3級同様に独学で勉強しながら専門学校を活用する事も考えていたので、セミナー等のスケジュールをこまめにチェック!受講するかもしれないと思った講座は予定表に仮予定として記入し、学習時間を入力する際に更新していくようにしていました。

    勉強予定表
    勉強予定表

    使用した教材・電卓

    • スッキリわかる日商簿記2級 工業簿記・商業簿記(TAC出版)
    • プラス8点のための問題演習 日商簿記2級(TAC出版)
    • これだけ仕訳マスター 日商簿記2級(TAC出版)
    • 簿記検定ナビの仕訳対策問題
    • よくわかる簿記シリーズ 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC出版)
    • 第131回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級(TAC出版)
    • 「特別講義&問題特訓」「出題予想会」「直前答練」「模試」で貰った問題
    • SHARP 学校用電卓 EL-G36

     3級で使用した「スッキリわかるシリーズ」が私には合っていたので、2級も引き続き同じシリーズを使用することにしました。過去問は、別の出版社にすることも考えたのですが、書店で実際に見比べてみて「出題別攻略テクニック編」に興味を持ったのと、過去問解答解説が分かり易そうだったので、結果的にほぼ全ての教材をTAC出版でそろえる事になりました。

    教材
    教材

    勉強時間について

     3級受験時と同じく、基本的には朝型生活を続けるようにしました。季節が春になり、早起きが辛くなくなったのも良かったと思います。仕事が本当に忙しく、早起き出来なかった時には電車の中か昼休みに少しでも勉強するようにし、とにかく出来る限り勉強しない日を作らないように心がけていました。

     3級検定翌日から検定までの104日間、予定していた勉強時間は250時間。実際には、全く勉強出来なかった日は5日間、一日の勉強時間は最低30分から最高で7時間30分、トータルでは238.5時間でした。

    実際の学習の流れ

    検定まであと104日 / 商業・工業のテキスト読み(一巡目)

     3級の学習を通じて簿記の問題を解くのが楽しくなっていた私は、第130回検定の翌日には予定表を作成し、2級のテキストを読み始めました。3級の続きで始め易かったので商業からスタートし、全体像を把握する目的で一読しました。工業は初めて触れる内容ばかりでしたが、相変わらずゴエモンは可愛らしく楽しみながら読み進める事ができました。

    検定まであと99日 / 大原の無料セミナー受講

     大原の「第130回日商簿記検定 問題解説会」「日商簿記3級総復習セミナー」をこの2級のテキストを読み終えたタイミングで3級の総まとめにピッタリだと思い受講しました(詳しくは後述します。)。

    検定まであと97日 / 商業・工業のテキスト読み(二巡目)&テキスト問題解答(一巡目)

     テキストを読みながら問題を解き進めました。ここはかなりゆっくり丁寧に、商業から始めて10日間で13.5時間、商業を一通り終えてから工業に取り掛かり、13日間で26時間掛かりました。

    検定まであと74日 / 工業・商業のテキスト問題解答(二巡目)&これだけ仕訳マスター

     当初の計画では商業→工業の順で勉強する予定でしたが、一巡してみたところで工業を続けて勉強する事にしました。商業も、理解と記憶の定着に多少時間が掛かりそうな論点はありましたが、工業のほうが馴染みが薄い分、続けて学習する事で定着を図ったほうが良さそうな気がしたからです。

     テキストを見ずに問題を解き、間違えたところをテキストで確認する形で勉強を進めました。工業に12日間23時間、商業に7日間12時間でした。仕訳マスターは、仕訳の基礎固めとして電車の中で使用しました。正直なところ、かなり基礎に絞った内容のため、なくても良かったかなという印象です。

    検定まであと55日 / プラス8点のための問題演習&簿記検定ナビの仕訳対策問題

     この時点で、当初の予定よりも5日ほど遅れており、連休明けをメドに問題演習を終える計画で予定を練り直しました。ところが、勤務先でのあるトラブルから、業務はもちろん人間関係にも精神的に疲れ、勉強する気なぞ起こらない…という事態に陥りました。

     終電で帰宅する日が続き、電車でも座れれば寝ていたいほど疲れており、とにかくなんとか仕訳対策問題だけでもやろう、という日々が続いてしまいました。勉強したいのにモチベーションが上がらない、というのを過去に経験した事がなく、この時期はとても辛かったです。

     簿記検定ナビの仕訳対策問題は、問題・解答ともに全て印刷し、この時期から検定試験前日まで通勤電車の中で毎日のように使用していましたが、この時期は問題演習同様ほとんど進みませんでした。

     17日間で14時間。予定をはるかに下回り「やめていない」というレベルの勉強でした。

    検定まであと38日 / プラス8点のための問題演習&簿記検定ナビの仕訳対策問題

     勤務先のトラブルもほぼ終結。5月の連休でリフレッシュし、気持ちも新たに遅れてしまっていた問題演習を進めました。このプラス8点のための問題演習は、テキストの基礎的な問題から本番レベルの問題への橋渡し的な役割をしてくれています。実際の出題形式に沿って、回答の手順を示してくれているのが非常に使いやすいと思います。

     出来る限りテキストに戻らず自力で解くようにしましたが、やはりまだまだ力は付いていないというのが実感でした。

    検定まであと23日・大原の直前答練&工業簿記まとめ解き

     後に記述しますが、多少迷ったものの、大原の直前答練を受講する事を決めました。全く過去問に触れないまま、難しいと聞きドキドキしながら受けた1回目は、なんと30点しか取れませんでした。立て続けに2回受講し、あまりの出来のひどさにガッカリすると同時に私が痛感したのは「私が工業簿記をほどんど理解していない」「何を問われているのかすら判断出来ない」という現実でした。

     商業簿記も時間切れが多くボロボロだったものの、過去問を通して出題形式に慣れてしまえば点数は取れそうな気がしていました。それに引き替え工業簿記は、この時点で、私が自信を持って問題を解くことが出来たのは単純総合原価計算だけ…。それ以外は、問題によっては本当に手も足も出ませんでした。

     当初の予定としては直前答練と並行して過去問に取り組む予定だったのですが、このあんまりな結果を受けて予定変更。工業簿記の問題を、テキストの問題から、一から解き直す事にしました。

     過去問に取り組むのがさらに遅くなることが気にならないではありませんでしたが、今のまま解いたところで意味がないと思い、 テキストの一番簡単な問題から、プラス8点のための問題演習の第4・5問対策問題までひとつも抜かさず解き直しました。10日間で37.5時間。この頃から検定までの口癖は「間に合わないっ!」でした。

    検定まであと13日 / 過去問

     工業簿記のまとめ解きを終え、ようやく過去問にたどり着いた時には検定まで残り2週間を切っていました。一日一回分の過去問と、合間に苦手な出題形式の問題のまとめ解きをしていきました。

     過去問は毎日、朝7時過ぎには会社に着くように家を出て、始業前に一回分を設問ごとに時間を計り、トータルでは100分位で解くようにしていました。結果が気になるので、時間があれば答え合わせまで終了し、昼休みに解説を読みながら解き直しをしました。

     解き直しの時には必ず商工会議所の出題の意図・講評と、簿記検定ナビの過去問分析を読むようにしていました。特に、過去問分析には計算用紙の使い方等も載せてくださっているので利用しないのは絶対に損です。私は参考になるところをまとめノートに写したり、切羽詰ってきてからは、まるごとコピーさせて頂きました。

    まとめノート1

    まとめノート2

     直前答練と過去問の点数は設問ごとに出題内容(大原の資料を参考にしました)と点数を記録、14点以下だった設問は数日後に、解き直しをしました。解き直しは、どう考えてもやはり過去問よりも大原の問題のほうが難しかったので、過去問を先に、後から大原の問題を解きました。基本的には常に時間を計って解くようにしていましたが、問題によっては時間を掛けて取り組む場合もありました。

     また、出題内容を記入しておくと自分の苦手な分野や出題形式がわかります。そういった問題はプラス8点のための問題集や、過去問題集にある攻略テクニックを使ってじっくりと復習する時間も取るようにしました。

     最後の2週間で72.5時間。有給休暇を使い、大原の自習室を使い、とにかく必死で勉強していました。

    簿記得点表

    大原の利用

    2級の勉強を始める前に

     3級検定を受検した際に大原の無料セミナーを受講、その際に頂いた資料で知った「第130回日商簿記検定 問題解説会」「日商簿記2級受検セミナー」「日商簿記3級総復習セミナー」を受講しました。

     3級受検時に、多少なりとも不安な論点があった私は、2級の学習を進める前に3級の重要な論点を復習し、穴埋めをしておきたいと考えていました。また、3級のセミナーを受講した際に、独学とは異なる講義を受ける良さを実感していたため迷わず受講を決めました。

     このセミナーは第130回検定のほぼ1週間後に設定されており、実際に受検した試験問題の解説、2級受検にあたっての学習の進め方のポイント、3級の総復習と、それぞれ充実した内容でした。特に「3級総復習セミナー」は10時から17時までの6時間で、3級の重要論点を授業形式で解説してもらえるという、独学者にとっては夢のような講座でした。

    大原教材
    大原教材画像

    2級受検に向けて

     3級と同様に「特別講義&問題特訓」と「出題予想会」を受講することは早くから決めていましたが、2級の勉強を始めた時点でなんとなく気になり、迷っていたのが「直前対策(直前答練+公開模試)」の受講でした。

     こちらは他のセミナーとは異なり、有料のものになります。最終的には「特別講義&問題特訓」を受講した際に、講師の方にも相談し受講する事を決めました。

     受講を決めた理由は2点あります。

    • 本番で緊張しないための実践練習になること

     私は比較的本番に強いタイプだと自覚しているのですが、それでも3級検定本番では私自身が予想していた以上に緊張しているのが実感として分かりました。特に、計算が合わず、終了時間が迫ってきた時の焦りは電卓を打つ手の震えとなり、さらに私を慌てさせました。直前答練で実践練習を積むことで、克服出来る部分も多いのではないかと考えました。

    • とにかく勉強が進んでいなかったので、自分を追い込むため

     特別講義を受講したのは問題演習を進めていた頃で、何の根拠もありませんがこのままでは間に合わないと感じていました。直前答練の問題は実際の検定問題より若干難しめに作成してあり、それを実際の試験よりも短い時間で解くと聞き、受講したほうがより合格の可能性が上がるように感じました。

     話を伺った際に講師の方から「早めに設定してある講座を受講して、復習に時間を掛けるのが効果的」とのアドヴァイスを頂き、過去問にも取り組んでいないタイミングでしたが、むりやり受講をスタートさせました。

     いざ受講してみれば毎回模擬試験のようなもので、電卓を叩き壊しそうな勢いで叩く人がいたり、周囲が必死に問題に取り組んでいる中、余裕で退出する人がいたりと、やはり本番同様の状況を経験できたのはとてもプラスになったと思います。

     問題は本当に難しく(どの問題も少しずつひねりを加えてあります)、6回の答練のうち70点を超えたのはたったの一度だけ。あとの回は70点をかすめもしないという、見たこともない点数に倒れそうになりましたが、勉強しようというモチベーションにつながりました。

     また、首都圏在住だったため、直前答練だけでもいくつもの講座設定がされており、校舎をまたいでの振り替え受講が可能だったこともとても助かりました。さらに大原の自習室を利用できたり、本番一週間前には質問教室にも参加できたりと、正直なところ1万3000円はお得すぎると感じました。

    試験日1日の流れ

    • 7:00 起床

     試験は午後からでしたが、会場の近くで勉強したかったので家事を済ませて早めに家を出ました。

    • 10:30 試験会場近くのカフェに到着

     過去問ではそこそこ点数が取れるようになっていたものの、まだまだ工業簿記に自信が持てなかった私は、ここでタブーにチャレンジします。購入したものの時間がなくなってしまい取り組んでいなかった予想問題集を持参し、工業簿記の問題だけ解く事にしました。

     普通は直前に新しい問題を解く事はしないものですが、使わないのは勿体ないという気持ちと、色々なパターンの問題に触れておきたいという気持ちが勝ちました。

     試験当日ですので、あまり根を詰めて勉強する事はせずにのんびりペースで、また、全く理解できない問題はないだろうと思っていましたが、万が一の時には解説を読んでさらっと通り過ぎようと思っていました。

     こうして過去問とまとめノートを行ったり来たり、食事も軽めに取ってから試験会場に向かいました。

    • 12:45 試験会場入り

     トイレを済ませて会場に入り、頭を休ませようと思い、15分ほど目を閉じて休憩。あとはまとめノートを読んで過ごしました。会場はタイヤがついているテーブルが目一杯詰め込んでありゆとりがなく、しかも、ひざが机の下の棚にあたると大きな音を立てるという、おおよそ試験会場向きではなくちょっとテンションが下がりました。

    • 13:45 試験開始

     問題が配られ、名前を記入する段階で第3問が苦手な出題形式な事に気がつきましたが、とにかく答練や過去問に取り組む中で決めていた通り1→4→5→2→3の順番で解答していきました。

     第1・4・5問と順調にクリア、第2問は得意な形式でしたが、多少手間取ってしまいました。最後の第3問で案の定つまづき、営業利益が赤字に…(汗)そんな馬鹿なと思いつつ仕訳を確認、最後は必死に空欄を埋めましたが、当期純利益まで記入できずに終了。。。3級同様のバタバタした幕切れにガッカリしながら会場を後にしました。

    • 16:30 大原の解答速答会へ

     最後まで解き切れなかった悔しさで落ち込みながらも、結果が気になるので大原に向かいました。解答をきちんと写す時間はなかったので、記憶と計算用紙を頼りに採点した結果、予想以上の点数にビックリ。帰宅後、他の専門学校の解答速報も確認しましたが、よほどのミスをしでかしていない限り合格出来ていそうでホッとしました。

     1か月後、結果が郵送されてきました。第3問が18点、あとは各設問20点の合計98点で合格でした。

    最後に

     今回は工業簿記が比較的簡単で、私にとってはラッキーな回だったと思います。なかなか予定通りに勉強が進まず焦ったりもしましたが、工業簿記の基本に立ち返って、一からやり直したことが最終的には合格につながったのだと思います。

     2級は3級に比べて覚える事は増えますが、勉強方法を変える必要はないと感じました。特殊な事はせずに、テキストで基本をしっかり積み重ねた上で、問題を多く解く事が合格への近道だと思います。

    管理人から四葉のクローバーさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     個人的な好みに左右されると思いますので、あくまでも私が感じたポイントになりますが…

    スッキリわかる日商簿記2級 工業簿記・商業簿記(TAC出版)

     90点。表現の硬いテキスト(例えば、TACの「合格テキスト」)では、勉強が進まなそうな方にお薦めです。色合いが眼に優しい点、キャラクターのゴエモンが可愛らしく、手軽に読みやすい点がとても良いと思います。全ての論点は網羅されていませんが、検定で合格点を取るための論点はきちんと網羅されているので問題ないと思います。

     減点の理由は、今後も改良の余地があるだろうという事で、特に私は自分でつけましたが、論点の見出しがあると勉強しやすいと感じました。

    プラス8点のための問題演習 日商簿記2級(TAC出版)

     95点。実際の過去問を解答するための手順が丁寧に説明されているので、テキストの問題と過去問の間を埋めてくれる問題集として非常に使いやすくお薦めできます。出題頻度の高い論点・形式ごとにまとめてあるので、苦手な問題のみを取り出して復習する際にも重宝しました。

    これだけ仕訳マスター 日商簿記2級(TAC出版)

     65点。本当に基礎レベルの仕訳問題しか載っていないので、それほど役に立ちませんでした。仕訳が苦手で苦労されている方には過去問レベルの仕訳問題に行く前に使用すると良いと思います。

    簿記検定ナビの仕訳対策問題

     100点。私は問題・解答解説の全てを印刷し、その日に使用出来そうな分を持ち歩き、主に通勤時間中に使用していました。やはり、仕訳は簿記の基礎の基礎なので、過去問レベルの問題を大量に解く事が出来たのは大変ありがたかったです。

    合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC出版)

     90点。過去問題集ですが、「出題別攻略テクニック」にかなりの分量を割いてある点、解説が丁寧な点が非常に良かったです。

     減点の理由としては、本のままだと問題が解きにくいのと、持ち運びが不便なため取り外しができる作りになっていると良かった思います。書店で探しましたが、そういった装丁の過去問大集は見つけられませんでした。私は過去問を会社で解いていたため、泣く泣く本を分解して使用していました。

     今回、勉強に使われた電卓(SHARP EL-G36)に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     95点。大き過ぎず小さ過ぎず、特に手の小さい方にお薦めのサイズです。打鍵感や静粛性の面でも気に入っています。

     もともと左利きな事もあって、3級の勉強を始めた際に左手で電卓を使うようにしたのですが、慣れるまでに時間が掛かった事もあり、2級の勉強を始めた頃に同じ電卓の一般販売向けバージョンの「SHARP EL-N36-X」を買い足し、会社でも同じ電卓を使用する事にしました。価格はそれなりにしますが、やはり良い電卓の使い易さは使って頂ければ実感して頂けると思います。

     四葉のクローバーさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     ほとんどモチベーションが下がる事はなかったのですが、一番は、簿記を好きになる事だと思います。私は3級を初めて勉強してみた頃とは比べものにならない位、簿記を楽しめるようになっていたので、工業簿記の問題が解けなくて四苦八苦していた時でも、投げ出そうとは思いませんでした。

     簿記を好きになるためには、やはり自分にあったテキストで勉強するのが何よりの近道だと思います。ぜひともご自分で書店で手に取り、迷った教材があれば同じ単元を読み比べて、ピタッとくる教材を選んで頂きたいです。

     また、《スケジュールをきちんと立て、つど修正していく》《直前答練と過去問の点数を記録する》のもモチベーションの維持に有効だと思いました。自分がどれだけの時間を勉強に費やしたのか、どれだけ問題を解き点数が取れたのか、を一目で見える状態にしていると、自分で思う以上にモチベーションを維持できると思います。

     私も、この簿記検定ナビの合格体験記をたくさん読ませて頂いて、アイデアをマネさせて頂いて自分仕様のスケジュール表と得点表を作りました。自分に合ったやり方を早く見つけるのも、合格への近道、モチベーション維持のひとつの方法だと思いますので、たくさんの合格体験記を参考にしてほしいと思います。

    管理人コメント

     四葉のクローバーさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     資格の大原の直前対策講座を上手に利用して見事1発合格されましたが、リーズナブルな受講料で自習室が使えたり授業の振替えが可能とのことですので、(特に首都圏で勉強している人は)ぜひ参考にしてください。

     あと、四葉のクローバーさんは教材の選ぶ際に書店で実際に見比べて購入されていますが、これはぜひ見習っていただきたいです。「人気教材=自分に合う教材」とは限りませんので、自分の目で確かめて購入するのが一番です。

    四葉のクローバーさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第131回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.102

    本試験では各問題の難易度を見極めて、解く順番を再構築しましょう!

    • 投稿者:オレンジさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月半

    はじめに

     私は以前事務職員として勤務していました。経理事務としての勤務ではなかったのですが、働くうちに経理事務をやってみたいと思うようになり、とりあえず簿記3級の資格を取得しました。

     その後、簿記2級の資格取得を目指しましたが、仕事をしながらの勉強は思うようにいかず、経理事務の仕事も知識不足を理由に経験することができませんでした。退職を期に「資格を取るなら今しかない!」と思い挑戦することにしました。

    教材について

    テキスト

     簿記の知識に乏しいことから、わかりやすくて読むのに抵抗のないテキストを選んだ結果、サクッとうかるシリーズになりました。

     しかし勉強を進めるうちに、出題頻度の低い内容に関して掲載されていなかったり解説が少なかったりすることがあったので、追加で合格テキストを購入し、その部分を補って理解を進めました。

     ただ、試験で満点を取ることに執着しなければどちらか1社でよいと思います。

    過去問題集

     解答用紙がダウンロードできるので便利でした。解説も詳しくてわかりやすかったと思います。

    予想問題集

     できるだけ多くの出題形式に触れておきたかったので予想問題集は2冊購入しました。勉強する時間がなければ1冊で十分だと思います。

    仕訳問題集

     この問題集が出版されたのが今年の4月だったので、それまでは「簿記検定ナビ」の仕訳問題対策問題集を利用していました。

     家で学習するにはサイト内の問題集で十分なのですが、仕訳攻略ナビの方が持ち運びしやすいですし、また仕訳の形式を確認したい時にはさっと調べることができて助かりました。

    勉強スタイルについて

     正直「この期間にこれをする!」といったような明確な計画があったわけではありません。ただ、「過去問題集と予想問題集はすべて合格点を取れるまで何回も解く」ことを目標にしていました。(それでも予想問題集は難易度が高いものもあり、試験直前まで合格点がとれませんでした…)

     あと勉強を始める時には必ず最初に仕訳問題(簿記検定ナビ仕訳問題対策or仕訳攻略ナビ総合問題)をしました。試験問題の第2~5問の中でひねった問題が出た場合、合否を分けるのは第1問の正答率だと考えたからです。

     何度も仕訳問題を解いていくと解くスピードも速くなりますし、その分の時間を第2~5問を解く時間にあてられますので、やってよかったと思います。

     勉強の流れとしては、まずテキストを何度か読んで大まかな流れをつかみました。通常だとここでテキストに準拠した問題集を使用するのでしょうが、私はいきなり過去問題集を解きました。これには理由があり、実は私はテキスト準拠の問題集で問題が解けなくても「どうせこの形式では試験に出ないし~」と言い訳するタイプの人間なのです。(苦笑)

     ですが過去問題集だとこの言い訳は通用しないため、自分を追い込むべくあえてこの流れで勉強しました。ですからきちんと勉強ができる方には決してお勧めしません(汗)テキストからいきなり過去問題集だと当然ですが合格点は取れません。ですのではじめはテキストを見ながら問題を解いていきました。(1冊解き終わるのにかなりの時間を要しました

     2回目からはテキストを見ずに時間を計って解いていき、合格点を取れるまで何回も解きました。問題を解くにつれて、制限時間内に問題を解くことが課題になってきたのですが、これは仕訳攻略ナビの「過去問分析」に掲載されている下書きを参考にしました。

     過去問題集の解説に掲載されている図は詳しくてわかりやすいのですが、試験時間中に自分で書くにはあまりにも詳しすぎて、どのような下書きをすれば効率的なのかがわからなかったので、本当に助かりました。下書きの効率化を意識してからは制限時間内に解くことができるようになりました。

     過去問題集が一通り解けたところで予想問題集(2冊購入したので計8回分)を合格点を取れるまで解きました。ただ予想問題集ばかり解いていると、どうしても出題範囲が限られてしまうので、たまに過去問題集を解いて、どの範囲の問題でもまんべんなく解けるよう気をつけていました。

     基本毎日勉強することを心がけていましたが、モチベーションの上がらない日もありました。そういう日は本当に丸1日勉強をしませんでした。勉強しなかった翌日は「昨日勉強しなかったから今日はちゃんとやらないとまずいな」と思い、集中して勉強に取り組むことができましたので、向き不向きがあるかと思いますが、私にはこの方法があっていました。

    試験日1日の流れ

    • 10:00 起床
    • 11:45 昼食

     当日家で勉強をしてわからないところがあると不安になることがわかっていたので、家を出るまで一切勉強はしませんでした。

    • 13:00 試験会場到着

     早くに会場に到着してその場の雰囲気にのまれてしまうのが嫌だったので、この時間にしました。会場では「仕訳攻略ナビ」の基本問題を見ていました。問題を解くという感じではなく(解けないとあせってしまうので)仕訳の形式や勘定科目を確認するような感じてパラパラ見ていました。

    • 13:30 試験開始

     試験前によほどのことがない限り1→4→5→2→3の順番で解いていこうと決めていましたが、問題を一読し、第2問が時間がかかりそうだったので、1→4→5→3→2に順番を変更しました。

     第1問は直前に仕訳攻略ナビで見ていた仕訳がなんと3問も出て鳥肌がたちました。私の今年の運はすべてここで使い果たしてしまったような気がします。(笑)

     第4問・第5問は予想していたより簡単でした。簡単だったのでここで間違えては合格できないと思い丁寧に解きました。しかしここで時間をかけすぎて、第2問は時間が足りませんでした。第2問でわからないところがあり、それに時間を費やしてしまった結果、答案用紙を見直す時間が確保できなかったことが悔やまれます。

     ケアレスミスがないか確認する時間をラスト○分と事前に決めておき、その時間になったら解けない問題にはこだわらず見直す時間にあてたほうが確実に点数が取れると思います。

    • 15:30 試験終了

     解答を書き写す時間がなかったので、解答速報をみても自分が確実に合格できている自信がなく不安でした。ただ解答速報を見る限り、考え方は間違っていなかったので、計算ミスが多くなければ合格できているのではないか思いました。

    試験勉強を振り返って

     点数はわかりませんが、合格できたのでほっとしています。独学の私にとって簿記検定ナビは心強い存在でした。ありがとうございました。

    管理人からオレンジさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     使用した電卓はCASIOのJF-120VBという機種です。もともと仕事でこの機種の電卓を使用していたので、使い慣れている方が良いと思い買い替えることはしませんでした。

     使い慣れていることもあり、あまり不便は感じませんでしたが、キーをタッチする時の音が少し大きいので音に敏感な方にはおすすめしません。

     オレンジさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
    【得意な論点】
     「これは得意だ!」と胸を張れるところはないのですが、しいて言えば工業簿記の総合原価計算です。パターンを覚えさえすればあとは比較的単純な計算をするだけなので、点数を稼ぎやすかったです。

    【苦手な論点】
     特殊商品売買はどれも似たような感じの内容に思えて混乱しました。そこで、特殊商品売買の中で自分が覚えやすそうな取引から確実に把握していくようにし、それが確実に仕訳できるようになるまでは他の特殊商品売買の勉強はしないようにしました。

     例を挙げると、まず仕訳問題で予約販売の問題が100%解けるようにする、100%解けるようになったら、試用品販売にとりかかるといった具合です。最終的にはすべての特殊商品売買を理解しなくてはなりませんが、どれも中途半端になってわからなくなるよりは、自信を持って解答できる論点を一つずつ増やしていくほうが確実に点数も取れますし、私にはこの方法が合っていたように思います。

     標準原価計算では差異分析が苦手でした。突如でてきたシュラッター図にとまどい、図の意味を理解しようとしてさらに訳がわからなくなりました。結局「これはそのまま暗記するしかない」と割り切って公式とともに丸暗記してしまいました。

     直接原価計算は全体的に苦手で、全部原価計算の考え方から直接原価計算の考え方に頭が切り替わらず苦労しました。これに関しては多くの問題を解いて徐々に理解していった感じです。CVP分析も最初は複雑な感じがして苦手意識がありましたが、公式をきちんと覚えれば問題を解けるということに気づいてからは、苦手意識はなくなりました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
    【テキストについて】
     自分でテキストの内容を確認して拒絶感のないテキストを選んでおかないと、勉強を進めていくうちに苦痛になりやる気がなくなりますので、よく吟味されることをおすすめします。

    【間違いノートについて】
     私は苦手な論点や間違えた論点について簡潔にまとめてあるテキストの文言や図をそのまま書き写して間違いノートを作成していました。問題が解けなかった時に、テキストからその部分を探し出す手間が省け、すぐにノートを見て復習できたのでよかったです。

     作成にあたり心がけていたのは「内容を盛り込み過ぎない」ことと「作成に時間をかけ過ぎすぎない」ことでした。ノートを作成した達成感に浸ってしまい、本来の勉強に支障が出てしまったことがあったのでその点は気をつけていました。

    【電卓について】
     簿記の試験は電卓の試験ではないので、電卓を極める必要はないと思いますが、慣れておくことに越したことはないと思います。特に勉強を始めたばかりの頃はただでさえ問題が解けずにイライラしがちなのに、電卓の操作に慣れていないと疲れが倍増します。「簿記検定ナビ」サイト内に電卓の使い方が掲載されていますので、そちらを参考にされることをおすすめします。

     私は勉強のモチベーションが上がらない時に、買い物のレシートを使って、自分が電卓で計算した結果とレシートに記載された合計金額とが一致しているか(電卓の入力ミスがないか)確かめるということをしていました。一度の計算で金額が一致した時に達成感を味わうことができるので、ちょっとモチベーションが上がりました(笑)

    管理人コメント

     オレンジさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     オレンジさんは「テキスト→過去問」という流れで学習されたとのことですが、やはり「テキスト→問題集→過去問」というスタンダードな流れのほうが良いと思います。

     テキストの例題と過去問はレベルが全然違うので、問題演習量が足りていない状態で過去問を解いても、結局、その都度テキストに戻って復習することになり非効率的です。

     あと、ぜひ見習っていただきたいのは、「問題を一読し、第2問が時間がかかりそうだったので、1→4→5→3→2に順番を変更しました。」という点です。

     日商簿記検定に限らず試験はなんでもそうですが、「取れるところから取る」のが鉄則です。試験開始とともにすぐに解き始めるのではなく、オレンジさんのように問題を一読して、解く順番を再構築する作業を必ず行なってください。

    オレンジさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第131回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.101

    最後まで諦めずにがんばった者に「合格」のチャンスは与えられます!

    • 投稿者:yuttiさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約6か月半

     私は46歳の、中学生と高校生の母です。3級を昨年11月に受験し、満点合格したことに気をよくして、続けて2級も受験することに。最初は2月受験を予定していましたが、勉強を始めてすぐに3級とのレベルの差に驚き、受験料ももったいないし2月はあきらめ、6月合格を目標に独学で勉強しました。

    使用したテキスト

    • 「日商簿記3級2級 受かる勉強法 落ちる勉強法」洋泉社
    • 「すいすい簿記マンガ見てGO 日商2級商業簿記」「同 工業簿記」ネットスクール
    • 「サクッと受かるテキスト」「同 トレーニング」ネットスクール
    • 「合格するための過去問題集」TAC

    23年12月から24年1月

     3級の勉強の続きとしてとっつきやすい商業簿記から取り掛かりました。「マンガ」を読みイメージを作り、「テキスト」を読み仕訳を手を動かし書いてみて「トレーニング」を解くという感じでした。

     商業簿記を一通り理解できた時点でもう2月受験の申込時期に。この時点で工業簿記が間に合わないと判断し2月受験はあきらめ6月を目標に。

    24年2月から4月

     工業簿記も勉強方法は基本的に商業と同じでしたが、なかなか理論が自分の頭に入ってこない感じでてこずりました。そこで途中からはほとんど「テキスト」は使わず、何度も何度も「マンガ」を読み「トレーニング」を解くという感じでした。

     大変私事ですが、離婚調停と離婚の手続き、息子の高校受験に私の仕事をしながらの転職活動。おまけに息子の高校入学資金の調達に走り回らないといけないなど、肉体的にも精神的にも時間的にも非常にヘビーな毎日で、思うように勉強も進みませんでした。

     うまく時間が取れるときは1日3、4時間は勉強し、取れないときは1週間勉強できないときもありました。なんでこんな時に受験と思われるかもしれませんが、離婚に関係して転職しないといけないことになり、転職活動の中で大した資格もない46歳の女性が事務職を探すことの大変さを痛感し、簿記を受験することにしたのです。

     毎日勉強する時間が取れる日ばかりでもなく、思春期の子供とのいろいろな日々の中で勉強することは、大変といえば大変でしたが、でもこのころはなんだか勉強することが精神安定剤のようにもなっていました。勉強していればなんだか少し自分が前に進んでいるような気持になれたんですね。

     そんなこんなでやたらと工業簿記のインプット期に時間がかかってしまいましたが、とにかくマイペースで頑張りました。

    24年4月後半から前日

     このころに本屋さんに行き過去問を購入。簿記ナビなどで紹介されていたTACの「プラス8点」問題集も一緒に購入して苦手な工業の対策をしようと思っていましたが、思いのほか頁数が多く、残り期間を毎日勉強にかけれる時間を考えてあきらめ、過去問だけを購入しました。

     過去問は時間を測って1回分120分通して解くことは結局一度もなく(仕事と家事の合間の勉強時間のため120分まとまった勉強時間が確保できなかった)1問ごとを目標時間内に解く感じでした。

     この時点で自分が理解できたと思っていた工業が、実際には全然解けないことに愕然。気分の落ち込むときは商業に逃げたりしながら何とか工業の問題を見て、まったくわからないときは解答と解説を読み、自分の手を動かして解いてみて、翌日にまた同じ問題を解き、また同じ個所がわからないことにまたまた愕然としながらもう一度解説を見て手を動かし…の繰り返しでした。

     また4月から運よく11社目に受けた会社に事務員として勤め始めたばかりでしたので、仕事から帰るとその日に覚えた仕事をノートにまとめて復習したりしていて、簿記の勉強も1週間に2日くらいしかできなくなっていました。

     過去問も掲載されている12回分すべてするのは無理だなとこの時点であきらめ、半分の6回分に焦点を定め同じ問題を合格点取れるまで何度も解くことにしました。

     こういう場合新しい回からさかのぼって6回分するのが良いように言われていましたが、私は敢えて古い6回分(第118回~123回)をしました。忘れたころに出題パターンが出るのかなあと思ったもので。結果苦手な工業簿記の119回に似た問題が今回出題されたので、私の予想もあながちダメではなかったのかなあ、なんて。

    試験日1日の流れ

     前日は中学生の娘のダンスイベントがあり、一日出かけていて帰りも娘の友達を家まで送ったりしてまったく勉強する時間がありませんでした。夜遅く帰宅してぐったり寝てしまい、当日も8時くらいまでぐっすり寝ていました。起きてからはいつもの休日通り洗濯したり一週間分の掃除をしたりしてると、あっという間に10時過ぎに。

     それから、直前になって相当自信喪失していた工業簿記を少しでもやっておこうと思い、何度か解いた過去問の復習をしました。過去問はこの時点で最近7回分は手つかずでしたが、ここであせってやってないところを見てもちんぷんかんぷんで余計にやる気をなくすだけと思い、何度かやり直した回の特に低い点の問題を3問、解答用紙を消しゴムで消してまたやり直しました。

     お昼ご飯を途中で食べながら3問やり直し、とにかく今回は工業簿記の勉強が間に合わなかったなあと変に冷静に考えながら、本番は商業簿記をできる限り満点めざし、次回の勉強につなげようとあきらめの境地でした。

     明日から「プラス8点」問題集を買い、工業を中心に2か月ときまくり、過去問12回分を3回はやり、簿記ナビの仕訳をどんなに忙しい日も毎日こなそう…などと次回の試験に向けての予定まで考えるという始末で。

     自宅から車で10分ほどの会場でしたので、12時50分くらいに自宅を出発、会場へ。席を確認し(ちなみに受験番号は3級の時と同じ1番だったため席の位置も同じ。何となく落ち着きました。)トイレへ。あとは席で午前中赤ペンで過去問題集の解答用紙に間違えやすい個所を記入していたので、それを見直したりしてました。

     13時30分からスタートかと思いきやその時間から説明が始まり、開始時刻は13時36分。終了は15時36分となりました。3級受験の時もそんな感じで、同じことなのでしょうが、時計見ながらの時間配分が微妙にやりにくく、できれば30分にきっちり始めてほしいですよね。どこの地方でもそうなのか、会場によって違うのでしょうか。

     開始前に解答用紙に受験番号と氏名を記入するよう指示があり、その時に解答用紙を見ながら「損益計算書」だなとか心の準備しました。どの試験開始するまでは、工業簿記にまったくの自信がなかったため、先に4問5問に取り掛かると気持ちの切り替えができなくなる気がして、王道ではありませんが今回は1,2,3問の順に取り掛かるつもりでいました。

     しかし、試験開始し問題用紙を見ると唯一自分のものにできていた総合原価計算表が5問にでており、しかも午前中に見直していた過去問と(第119回4問)とほとんど同じ問題が4問に!「試験の神様が微笑んでくれた~!」と急に強気になり、やはり王道の順で1,4,5,2,3と解くことにしました。

     4問(5)差異の勘定を解きかけ図の作成に自信がなく、さっと閃かなかったため、(5)はあきらめ、4問と5問の他の解答に計算ミスがないか確認。その時点で試験開始から45分。まだ半分以上時間が残っていることを確認し、落ち着いて2問と3問へ。

     一通り解き終えた時点で終了5分前。今から2問3問の計算を見直してる時間はないし、変に計算ミスを見つけると余計に焦るだけだしと思い、計算の確認はあきらめ、帰宅してから解答速報の時のためにと思い、答えを問題用紙にできる限り書き写すことに最後の5分を使い、一通り書き写したところで試験終了。結局4問(5)以外は一通り解答できた状態でした。

     帰宅してから夕方解答速報を簿記ナビで確認。4問(5)以外に仕訳を1問間違えたのと、損益計算書に計算ミスがあり、86点の自己採点で、ほっと一息。1週間後に合格通知をいただき点数は自己採点と同じ86点でした。

     それから、当日は6月とはいえ曇り空で涼しい1日であったのに、会場には冷房が入っており、長そでティシャツ1枚の私は途中から咳き込んでしまい、他の方の迷惑になってるのではなどと思い集中力がとぎれました。運よく咳も治まりましたが、カーディガンをはおってくればよかったなあと後悔しました。

    試験勉強を振り返って

     半年という長い期間かけて勉強していたものの、実質には家庭のことや新しい仕事に追われ、なかなか思うように勉強時間を確保できずでした。試験数週間前にはほぼ今回はあきらめていました。

     それでも「せっかく受験料払って受けるんだからできる限りのことはしなくちゃ」との主婦根性で当日の午前中に背水の陣で見直していた過去問が予想的中し、本当に運が良かったとしかいえない合格でした。でもこの運も最後まであきらめずにしがみついた結果かなあと、少し自分に甘いですが今はそう思います。

     46才の事務職の転職をかなえるための簿記2級受験でしたが、途中転職先も見つかり、プライベートなこともいろいろありなかなか勉強時間を確保できず、時には「無理して2級受けなくてもいいかなあ」なんて思った時期もありましたが、「やりかけたこと途中でやめたらきっと後悔する。」「なぜ受けたのかは受かってから考えよう」と半年間なんとか頑張りとおすことができ、この年齢で少し自分に自信を持つことができ、本当に良かったと思います。

     離婚・転職に重ね、体力や行動、外観に自分が齢いったなあとと実感することが多くて少し落ち込みがちな毎日に、今回の合格は大きな自信が生まれました。1級を受けるつもりはありませんし、年齢的に今から2級を武器に何かが変わることがあるとは正直思いませんが、この自分の自信こそが今回の受験の大きなプレゼントだと思います。

     独学の間何度も何度も簿記ナビの合格体験記を読み、参考にし、励みにさせていただきました。本当にありがとうございました。

    管理人コメント

     yuttiさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     仕事・家庭の事情・育児の中で勉強時間を確保するのは大変だったと思いますが、うまく時間のやりくりをして見事「合格」を勝ち取られたyuttiさんの合格体験記は、同じような環境で勉強されている方にぜひ読んでいただきたいです。

     特に参考にしていただきたいのは「過去問も掲載されている12回分すべてするのは無理だなとこの時点であきらめ、半分の6回分に焦点を定め同じ問題を合格点取れるまで何度も解くことにしました。」という箇所です。

     時間がない場合、12回分を1回ずつやるよりも6回分を2回ずつやったほうが効果的です。簿記の勉強にはある程度の「深さ」も必要になりますので、確保できる勉強時間を考えて取り組んでください。

     あと、試験当日の服装ですが、暖房や冷房の設定は試験会場や座る席によっても大きく異なりますので、脱着しやすい薄手のものを重ね着しておくと調整しやすいです。

    yuttiさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第131回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.100

    試験では取れるところから解答することが大切!100点を狙う必要はない!

    • 投稿者:kuretaさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月半

    はじめに

     私は現在大学2年生です。検定を受けようと思ったきっかけは何か資格が欲しいと思ったからです。商業高校出身で簿記を勉強してきましたが簿記が大嫌いで商業高校主催の簿記検定も2級に3回も落ち、自分には簿記があっていないと思っていました。

     大学に入学してからも経営学部だったもので簿記は避けて通ることができず、毎週簿記の講義は苦痛でした。しかし、講義の中で先生が「簿記は武器になる」という言葉で日商簿記2級の勉強を始めることにしました。

     129回に日商簿記2級を受験したのですが、勉強時間が足らなくてヤマを張ってそこの論点だけを集中的に勉強したのですが、試験には出ないところも多く、落ちました。なので今回はヤマを張ることをせずまんべんなく勉強することにしました。

    使用テキスト

    1. 近藤孝之著『日本一やさしく日商簿記2級を解説しました商業・工業簿記問題集[初版](とりい出版、2010年)中古品
    2. 渡部祐亘他著『新検定簿記ワークブック2級商業簿記[7版4刷](中央経済社、2010年)
    3. 岡本清他著『新検定簿記ワークブック2級工業簿記[6版1刷](中央経済社、2010年)
    4. ダイエックス簿記試験対策PJ著『日商簿記2級まるごと過去問題集[初版](ダイエックス出版、2011年)
    5. ネットスクール編著『第131回を完全予想!ラストスパート模試日商簿記2級[初版](ネットスクール、2012年)
    6. 簿記検定ナビ・仕訳問題2級

    勉強方法

     独学で勉強を始める前に試験日までの勉強計画を立てました。計画を立てる際に気を付けたのは無理な勉強はしないこと、毎日勉強することです。無理な計画を立てると途中で挫折するかもしれないので、1日少しでも必ず勉強することを心がけました。

    2012年3月の勉強

     この1ヶ月間は基礎固めを目標に勉強しました。テキストで分からなかったところは自分なりに調べ、苦手な論点を作らないようにしました。間違えた論点や間違えそうな論点はノートにまとめ、後で見直すようにしました。

    まとめノート1
    まとめノート1
    まとめノート2
    まとめノート2

    2012年4月の勉強

     4月からは過去問題を取り組むようにしました。1日に2回分の過去問を解き、間違えた論点はノートにまとめました。過去問を解く時は必ず時間を計ってやるようにし、時間配分に気を付けました。過去問をやっていて気がついたのは「分かっていたつもりだっただけであまり力がついていなかった」ことです。

     1週目ではほどんど合格点に達してませんでした。ショックでしたが自分の学習理解度がどれくらいなのかがはっきり分かり、弱点が見えて良かったです。解説を見ながらなぜこうなるのか理解しながら進めていきました。

    2012年5月の勉強

     過去問にもだいぶ慣れてきて合格点に達するまでになりました。でも点数は取れるようになってきたのですが、時間はギリギリ。原因は第3問の総合問題で特に精算表が苦手でした。頑張っても30~40分掛かり、一番ミスが多かったです。

     ある時から下書きを限りなく少なくするようにして、整理仕訳も1つ終わったら解答用紙に書き込むようにしたら飛躍的に時間短縮することができ、さらにケアレスミスもなくなりました。

     5月中旬からラストスパート模試を解き始めました。1週目は第1予想84点・第2予想78点・第3予想86点・第4予想76点で平均も80点を超え、過去問も90点超えるようになりました。

    2012年6月の勉強

     6月は過去問(15回)、ラストスパート模試(4回)すべてで100点を取るまでひたすら繰り返しました。何回も繰り返したので時間も1回50分くらいで終わり、下書きも片面で済むようになりました。本試験もただ合格するだけではなく、満点合格を目指す勉強に変わってきました。

     4~6月の勉強の基本形態は午前に簿記検定ナビさんの仕訳問題2問、午後と夜に過去問を1問、寝る前に間違えノートを読むです。試験2週間前からは基本形態の2倍の問題と解きました。

    試験日の1日の流れ

    • 前日~試験開始前まで

     前日の夜は早めに寝ようとしたのですが、全然眠れませんでした(笑)21時くらいに布団に入って寝ようとしたのですが緊張して全然寝られなくて、時計を見たら3時になってました。

     どうしても眠れなかったのでこのまま試験時間まで起きていようと決意しました。でも勉強はしないで10時まで映画やドラマを観ました。おかげでかなりリラックスすることができました。

     11時に昼食を食べてから余裕をもって試験会場に向かいました。試験会場は私が通っていた大学でしたので雰囲気に飲まれることはなかったです。試験会場には30分前に到着して、自分の席に着席。間違いノートを確認しながら試験に備えました。

    • 13時30分

     解答用紙が配られ、名前と受験番号、生年月日を記入しました。記入しながら解答用紙を見ました。第1問はいつものように仕訳問題、第2問は残高試算表。(変化球問題じゃなくて安心しました。)第3問はP/L。第4問は仕訳問題。第5問は工程別総合原価計算表。

     第3問・第5問が意外でしたので結構同様しました(汗)特に第5問はほとんどの予想で直接・標準原価計算でしたので焦りました。解答用紙を見ながら1→2→4→5→3で解くと決定。

    • 13時35分(試験開始!)

     まずすべての問題に目を通したうえで、仕訳問題から開始。特に難しい論点は出題されなかったので一安心。第2問をやっていると推定が多いことに気づく。時間が掛かりそうだったので第2問は飛ばして工業簿記をやることにしました。工業簿記はボリュームが少なく、簡単だったので15分くらいで終わりました。

     続いて第3問。見慣れない形だったので焦りました。しかもあまり出題されたことがない論点があり、悩みましたがなんとかできました。最後に第2問を解いたのですが、結構難しかったです。緊張もあり少しパニックになりました。

     結局解くのに30分掛かり、終わったのが試験終了30分前。一通り見直ししていると、第4問の差異分析で桁ミスを発見。急いで修正。結局B/Sの作成中に終了しました。

    試験勉強を振り返って

     全体的な感想としてはやや簡単だったと思います。第2問は少し難しかったですがほとんど過去問と似たような問題でしたので過去問をやってきた人にはラッキー回だったと思います。

     しかし、解答する順番が合否を分けたと思います。商業簿記から解いた人は最後まで終わらなかったかもしれません。試験では取れるところから解答することが大切で100点を狙う必要はないです。100点と70点も同じ合格です。これから受験する方は解答する順番も気を付けて頑張ってください。

     日商簿記検定は「テキスストを読む→過去問を解く」この流れで十分合格を狙えると思います。予想問題もいいですがやはり過去問をやり込むことが大切だと実感しました。

    試験結果

     6月21日に合格発表がありました。合格発表前は不安とドキドキで夜もあまり眠れなかったです。合格発表のときにWebで確認すると自分の受験番号があり、とても嬉しかったです。さらに自分の番号が枠づけされていて、満点合格だと知りました。自信はあったのですが正直不安でした。「のれん償却」を「のれん償却費」と記入したので。

    最後に

     私は現在日商簿記1級の勉強をしています。ボリューム・難易度も格段に上がりますが簿記の土台がしっかりしているとそれほど難しくないです。基本が大事になりますので基本を怠らずに勉強を頑張ってください!

    管理人からkuretaさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     使用したテキストは10点、問題集は90点です。テキストは安いのですが細かい解説がなく、独学には向いていないと感じました。問題集は詳しい解説があって、なんでこうなるのか?という疑問が解決できたのでこれから勉強する方におすすめです。
     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CANON HS-20TGです。押しやすいのでおすすめです。
     kuretaさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は工業簿記の直接原価計算です。多くの専門学校では131回の第5問は直接原価計算が第1予想でしたのでどんな問題が出てもいいように問題をこなしたので(笑)本試験で出なかったのでちょっとショックでした。

     苦手な論点は商業簿記の特殊商品売買です。いろんなパターンがあり、よく頭の中が混乱しました。なので簿記検定ナビさんの仕訳問題を使い、特殊商品売買だけをピックアップして何回も解きました。さらに図に描いてわかりやすくして理解しました。

     kuretaさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     集中力が切れたらその日の勉強をやめるようにしました。いやいややっても力がつかないと思ったからです。そうしたことで途中で挫折せずに済みました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     当たり前ですがテキストは解説がわかりやすいものを使用するべきです。私は出費を抑えようとして一番安いテキストを使用したのですが解説が少なくて苦労しました。

     また、間違いノートを作るのもおすすめします。試験直前の空き時間に見直しができるからです。さらに寝る前に間違いノートを見ることで苦手な論点や間違えた論点を覚えることができます。

     あとは予想問題集はいらないと感じました。予想問題は本試験よりも難易度が高く、ヤマを張りがちでまったく別な論点が出題されたらパニックになります。ヤマが当たった時に気が緩んでケアレスミスの確率が高くなります。私はそうでした。予想問題を解くよりも過去問題を数多く解くほうが日商簿記では有効だと感じました。

    管理人コメント

     kuretaさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!満点合格のコツが各所に散りばめられていて、読み応えのある合格体験記に仕上がりました。

     まず参考にしていただきたいのは、勉強の計画を立てる際は「遊び」をもたせて三日坊主にならないように気をつけるという点と、少しの時間でもいいから毎日勉強すること、の2点です。

     私の受験生時代の話しですが、現実を無視してギツギツな計画を立てて、「これだけやれば完璧だ。ふふふ。」なんて思っていましたが、すぐに計画倒れになってモチベーションが下がってしまいました。

     あとは、「試験勉強を振り返って」の欄に書いていただいた「試験では取れるところから解答することが大切で100点を狙う必要はない」というのも大事です。

     予想が外れたり見たこともないような問題に直面すると、ドツボにはまって時間を浪費してしまうことがありますが、そういう時こそ冷静になって部分点を積み上げていくことに力を入れましょう。

     「取れるところから取る!取れないところは部分点を狙う!」というスタンスを常に意識して総合問題を解くようにしてください。

    kuretaさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第131回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.99

    教材はあれこれ手を出さない!ひとつひとつをしっかり仕上げましょう!

    • 投稿者:じぶさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月

    きっかけ

     事務の正社員で勤めていた会社を家庭の事情で辞めて、次の仕事を探している時にたまたま目にした求人の資格欄に「簿記3級」とあり、もともと数字が苦手で小学校以来出来るだけ関わらないできたものの、勤めたいのにそれがネックで勤められないというのも嫌だなとの軽い考えで、職安の求職者支援訓練に申込みました。

     本屋さんで簿記の教材を立ち読みしたら思ったより簡単に見えて、「主婦なので家計簿もつけてるし、なんとかなるかな」と思い勉強をはじめることにしました。

    学校

     何箇所か下見をしたのですが、有名な学校などは簿記以外にも経理系の授業があり、私は単純に簿記を習おうと考えていたので、少人数の学校を選びました。始まってみると実際の生徒は4人で、その分細やかに見て頂けたと思います。

     3級を含めた2級までの授業で、初学の自分から3級取得済の方まで様々な顔ぶれでした。毎日朝9時から午後3時半まで、土日を除きみっちり授業がありました。夫が働いていたので給付金は受けず、テキスト代のみ負担の訓練でした。

    教材

     教材はその学校独自の、コピーした紙を束ねた様な簡単なものでした。テキスト・問題集・解答がセットになっていて、商業簿記がナンバー5まで、工業簿記がナンバー4までありました。本屋さんに行けば他の教材もあると知っていましたが、初学なので学校の教材のみに絞り勉強しました。

    勉強

     始まってみると思っていたより簡単ではなく、独特の会計用語にも馴染めず、初日から「簿記を選んだのは失敗だった・・」と暗くなりました。何故これをする必要があるのか分からない、簿記の意味が分からない毎日でした。

     なんとかついて行けるよう、まず勘定科目を2日で得意の丸暗記。意味は分からずとも、その勘定科目が資産・負債・純資産・収益・費用かすぐ出てくるようにしました。(これが結果的に後の勉強を楽にしてくれました。)

     毎日家に帰るとその日の分を復習し、知り合いの経理経験者に不明点を聞くようにしていましたが、それでも毎日授業についていくのがやっとの状態でした。ただ、基本を大事にという学校のスタンスで、繰り返し繰り返し仕訳を解いていく内に、嫌ではなくなってきました。

     特殊商品のくだりは毎日楽しく勉強出来ました。簿記は数字がたくさん出てきますが実際の計算は電卓で良いので安心ですし、本の好きな自分は問題文の読み取りが得意なため、計算は間違えても考え方は繰り返しているうちに身に付いた様です。

    先生

     簿記の大好きな先生で知識も幅広く、聞いたことは全て噛み砕いて説明してくれて、多分他の專門学校より学ぶ事の楽しさが実感できたと思います。職業訓練にも色々なところがあるようで、自分はこの学校で良かったと思いました。

    テスト勉強

     試験の20日前から過去問題に入りました。商業簿記・工業簿記を習った後に入ったのですが、商業簿記は殆ど忘れている状態で、過去問の形式にも慣れず、初めはちんぷんかんぷんで焦りました。

     過去問10回分のうち、先生が絞り込んだ回を中心に毎日午前中は実際のテスト形式で2時間、午後はその問題の質疑応答を繰り返しました。その際に、時間配分や捨て問の考え方を学びました。

     試験の3日前に自習でテキストの3級と2級を全て復習、2日前に過去問の仕訳10回分を全て完璧に解けるようにして、1日前に過去問の工業簿記10回分を完璧にしました。

     20日間中、試験問題ばかりで嫌になることもあり逃げ出したくもなりましたが、お風呂で鏡を見ながら「簿記は楽しい、簿記がスラスラ解ける、簿記は楽しい」と自分に暗示をかけ、行き詰ったら最初に戻り、授業でメモしたものを見ながら基本に帰り一つずつ書き出していきました。

     どうしても気分が乗らない日はスカイツリーに遊びに行って気分転換したり、好きな論点の問題だけ解いてすぐに寝ました。毎日必ず目標を書き出し、それにそって勉強しました。

    試験日の1日の流れ

     緊張であまり眠れませんでしたが、午後からの試験なのでそんなに早起きする必要もなく、落ち着いて9時起床。夫がホームベーカリーで焼いてくれたパンでブランチ。パンは結構胃が膨れるので、厚切りを1枚だけ食べました。その後、最後の復習。仕訳が好きなので、全て解けるよう今まで解いて間違った場所だけまた解きました。

    • 12時・出発

     試験会場が松戸で、余裕をもって出発したもののお祭りで渋滞中。その頃に少し空腹を感じ、どこかで補給食を買おうと思ったのですが、気持ちの余裕が無くなりそのまま試験会場の大学に到着。送ってくれた夫と別れる。

    • 13時・恐る恐る大学内へ

     どこかで受付をすると思っていたのに、そのような場所は特になく、自分の番号の教室へ直接向かう。100人位の大きな教室で、自分の席は一番後ろ。席に座り、先生に言われたように受験票をセロハンテープで机に固定し、学校で渡されたファイナルチェックを眺めるも殆ど頭に入らず、諦めて人間観察。

     結構空き席がある。申し込んだのにこない人もいるんだ。若い人が多い。大学だからか?多分学生さんとか、たまに年配の方もちらほら。女性が多いが、男性も4割位。でも私受付してないけど、本当に大丈夫かな?と、それだけ不安。

    • 13時40分・試験開始

     名前を解答用紙に書く際、精算表ではないと分かって頭の中が真っ白に。練習の時のように、工業簿記から解く。難しいCVP分析が出たらダメだと諦めていたが、学校の予想どうり本社工場と大好きな工程別。各10分で完了。

     仕訳は簡単なものから荷為替まで。前日に一夜漬けで復習した繰越利益剰余金が出て、にやり。ここも10分で完了。2問目は試算表だけど…なんじゃこりゃ。数字あちこち抜けてる!小口現金!(これは3級の範囲では)分かる所からせっせと合計を計算。適当につじつまを合わせる。

     問題の3問目。精算表はすごい復習した。念のため、貸借対照表もした。ただ、まさかの損益!久しぶりだね。授業で習って以来だから、2ヶ月ぶりかな…?ショックで仕訳もしどろもどろ。書く場所分からない。泣きそう。カッコも数字も埋まらない。

     試験開始後に解答用紙で事態を察して、ここは0点を覚悟していたのでため息をつきつつ…ほぼ空欄。ここで残り30分。とりあえず他の問題を完璧にするべく、見直し。

     下書きを電卓で計算したら合わず、工業簿記の桁ミスを発見し直す。さらに漢字の間違いを確認。最後まで諦めず損益を睨み、どこか埋められる所は無いかうなる…が思いつかず、そのままほぼ白紙で終了。

     出口で配られていた解答速報を見たら、自信のあった仕訳のミスを一つ発見して落ち込む。荷為替についての自分の勘違い学習で悔やむ。途端に全て不安になり、損益の空欄が簡単な仕訳部分だったと知り落ち込み、この時点で多分ダメだと諦める。

    試験を終えて

     今回はダメだった…と諦めていたが何故か合格。不思議でしょうがない。隣の子も合格していたので、知らない子だけどお互い良かったなあと喜ぶ。

     今回分かったのは、予想問題以外も一回は解く事。先生の予想を信じてそれ以外の問題を全く解かなかったんですが、他の学校では損益を予想していた所もあったそうで、それを知ったときに「可能性があるものは取り敢えずやるべきだ」と思いました。

     あと、試験の途中でお腹が空いてスタミナが切れました。直前に食欲なくても、やはり栄養補助食品は必要だったかも。

     この4ヶ月、不安になると簿記検定ナビさんの合格体験記を読んで、イメージトレーニングしてきました。間接的に助けてもらったと思います。ありがとうございました。職業訓練生の体験記が無かったので、参考までに投稿いたします。

    管理人コメント

     じぶさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     じぶさんはTACや大原といった大手専門学校ではなく、地場の小さな民間学校で簿記を勉強されたとのことですが、どちらが良いかはケースバイケースだと思います。

     小さい学校は先生を独占できるので、「当たり」の先生に巡り会えると合格可能性がかなり高くなると思います。一方、「はずれ」の先生に当たってしまうと、大手専門学校のように先生を変えることが出来ないので逆に合格可能性が低くなってしまいます。

     学校によっては無料で体験講義を受講できますので、申し込む前に賢く利用してミスマッチを防ぐと良いと思います。

     あとは、「試験を終えて」のところで書いていただきましたが、範囲を絞りすぎるのはオススメしません。試験予想はあくまでも「予想」なので参考程度にとどめ、どの論点が出題されても合格できるような準備をしてください。

     最後に、じぶさんもおっしゃっていますがいろんな教材に手を出し過ぎないように気をつけましょう。試験前になると「この教材だけで大丈夫なんだろうか」と不安になりますが、他の教材を見ても余計に不安になるだけなので、まずは手持ちの教材を完璧に仕上げることに力を注いでください。

    じぶさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • 教材:学校の教材のみ