カテゴリー: 簿記2級

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.58

    資格の大原の直前模試が大きな転機に!間違いノートも大きな武器に!

    • 投稿者:書記長さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    受験の動機

     来年度から社会人となる、大学四回生です。入社予定先が「社員の簿記2級以上の取得」の推奨を掲げていたため学生のうちに取得しておこうと思い受験することとなりました。それに加えて会計や簿記とは無縁の学部であったため「簿記が何なのかも分からない状態」だったことからの焦りも受験動機の一つです。

     同期入社の人はすでに2級取得している人も多かったためかなり焦りました。そのためいきなり2級まで一気に取ってしまいたいという多少無茶な計画を立ててしまった理由でもあります。

    使用参考書

    • はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!(かんき出版)
    • スッキリわかる日商簿記3級 (TAC出版)
    • スッキリわかる日商簿記2級 商業・工業(TAC出版)
    • 日商簿記2級 完全演習 商業・工業 (ダイエックス)
    • 日商簿記2級第126回直前予想(TAC出版)
    • 日商簿記2級第126回を完全予想(ネットスクール)
    • 合格するための過去問題集 (TAC出版)

    期間別勉強方法

    • 8月下旬~ 簿記基礎
    • 9月初旬~ 3級問題集
    • 9月中旬~下旬 2級商業簿記
    • 10月初旬~中旬 2級工業簿記
    • 10月下旬~ 過去問
    • 一週間前 過去問・仕訳・予想問題

    序盤(~3級)の勉強方法

     簿記取得を決意したときには8月の下旬に差し掛かっており11月受験まで勉強時間は二ヵ月半ほどしかありませんでした。その時点での私の簿記の知識は漠然とした「簿記とは会計につかう何か?」といったものしかありませんでした。そこで8月下旬から9月に入るまでの数日間は「簿記」とは何かを学習することを着手しました。

     日商簿記検定の対策本を眺めてみたのですが、何に使うために何をやっているのかさっぱり分かりませんでした。そこで、私は主に「かんき出版 浜田勝義著の『はじめての人の簿記』を読み学習しました。簿記の基礎の基礎から3級の序盤にかけての知識の解説が中心の書籍で漫画での解説もありイメージしやすい形となっています。

     9月の初旬に入ると上記の書籍と並行して「TAC 滝沢ななみ著 『スッキリわかる日商簿記3級』」を使用し3級レベルまでの簿記のイメージ象をつかむように主に「単語の意味合い」や「何を目的として作業するのか」を暗記しました。ある程度の全体像がつかめたら「スッキリわかる日商簿記3級」の後半についている問題集を軽く解く程度しか3級の学習は行いませんでした。

    中盤(2級~)の勉強方法

     9月の中旬に入ると一気に2級の学習に入りました。3級は軽く触れた程度しか学習しなかったのですが2級の商業簿記において3級の延長のものが多いと感じたためおもいきって2級の学習を中心に行う戦略をとりました。

     2級の学習は「TAC 滝沢ななみ著 『スッキリわかる日商簿記2級 (商業簿記・工業簿記各2冊)』」「ダイエックス 日商簿記2級 完全演習 (商業簿記・工業簿記各2冊)」を使用しました。

     11月受験までカウントダウンがはじまっていたため10月中旬いっぱいまでですべての範囲が終わるように一週間ごとにくぎりを付けて学習する予定としました。例えば9月6日~10日までは商業簿記の有価証券までの問題を解けるようにする、などです。

     日曜日には1週間の範囲内で問題集から抜粋した簡単なテストを行いました。8割正解を目標として時間を計測して解いていましたが、実際はほとんどが 正答率5~6割を推移となりかなり苦戦。

     10中旬に入り論点別学習を終了し、過去問による学習にシフト。書籍は「TAC 合格するための過去問題集 2級」を使用しました。計測時間は1時間半と少し短く設定し毎日1~2回分解くようにしました。最初過去問を解いたときは、冷汗がでるぐらい解けませんでした。

     約1か月とは言えある程度学習していたので6~7割くらいはとれるかな?と甘く見ていましたが実際は4~5割がほとんど。しかし過去問になれれば点数は伸びると信じあまり気にせず過去問をひたすら解きました。その甲斐あってか徐々に点数も伸び7割に手が届くこともありました。

    終盤の勉強方法

     本番1週間前となり、直前の対策として資格の大原が行っている直前模試に参加。しかし5割を切るという大惨敗の結果になってしまい1週間前にして焦りが募ってしまいます。あわてて再度過去問の傾向分析を行いました。過去問分析をしていくと、過去問がある程度ケース別に分かれていることに気付かされ、どのようなパターンがあるかを書きだしていきました。

     例えば第3問に多い精算表の問題は売上原価、有価証券、減価償却、引当金などを中心としたものがほとんどです。仮に見たことがない設問がでても仕訳ができれば清算表上で仕訳をしてやればいいだけです。

     他に出題される第3問の貸借、損益、支店本店などは精算表の形をかえたものや+αの要素があるにすぎません。それにその+αの部分を律儀に検定では聞いてきてもらえるので+αの部分に重点を置けばいい。そういった風に問題の視点を変えて解いていきました。

     私のおすすめは簿記検定ナビさんをはじめとした、各社の予想問題をやることです。各社の予想考察が記載されているのですが、その考察を読むことで私は問題のパターンが理解できるようになりました。「この問題はあのパターンでこの論点を聞きたいのだな」ということが問題を見た瞬間わかると格段に正答率があがります。

     いままで漠然と過去問を解き過ぎた…といった反省の下、過去問で間違えた場所を「間違えノート」にまとめていきました。一度間違えたところは間違えないようにするといった気持ちで過問の復習を行いました。間違いを書き出して行くと、間違えているところはだいたい同じ論点ということにも驚愕しました…。

     最後の一週間は主に過去問の傾向見直しと解き直し、予想問題、そして再度仕訳の重要性を感じ簿記ナビさんの仕訳集をやりました。私は工業簿記が全体的に苦手でした。しかし1週間前にして逆転し得意分野に。これは上記した「何の論点かのパターン訳」をすることで絶大に効果を発揮した結果です。工業簿記の論点はケース分けさえしてしまえば簡単に感じました。

    試験日当日の1日の流れ

     私は2級しか受けなかったため(1週間前にかなり後悔しました)昼から試験でした。いつもどおり朝の7時前後に起床。朝食をとるやいなや仕訳問題をひたすら解き続けました。仕訳問題に疲れた合間に間違いノートと過去問を照らし合わせ軽く解くなどをやっていました。

     試験会場には1時間前に到着。試験を行う机で精算表の簡単な問題を解きイメージトレーニングをしていました。試験を開始と同時にすべての問題をチェック。第二問の奇問具合に心のなかで「あぁやっぱり第二問は変な問題がでるときがあるのね」と不思議なくらい落ち着いて対処できました。

     問題の解答順は第一問→第四問→第五問→第三問→第二問でした。第二問以外はすらすらと解けたので40分くらいで第二問に着手。第二問も分からないところもありながらも「あぁ仕訳ができるか試すだけか 」と考え設問を次々と仕訳。そのまま第三問系統と同じ要領で処理していきました。この時点で1時間を少し過ぎたぐらいでした。残り時間はいっぱい見直しに使いました。

     結果は 12・12・20・20・20の84点でした。仕訳の書き損じというまさかのミスで8点損失してしまいましたが3~5問が満点でかなり嬉しかったです。

    反省点

     過去問を解くときに傾向やパターンを考えずやみくもに解いてしまっていたことが反省点です。直前模試のおかげでなんとか軌道修正できましたが、もっとはやくこれに気づいていればかなり楽だったのではないか?とも考えましたが、ある程度過去問を解いておいたのは大きかったです。

    感想

     簿記は継続力が直結すると痛感しました。論点ごとの学習を行っている時期はひとつの論点をやるとひとつの論点が頭からなくなっていくような状態でした。そのためなんど忘れても、やり直すことが大きな力となります。そして最後まであきらめないことがほんとうに必要です。最後の一週間が私にとって一番の転換期でしたので、食らいつくことが大切です。

    管理人から書記長さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIO MW-12Aを使用しました。メモリ機能があれば問題ないな?程度の認識であったためこだわりはありませんでした。試験後に電卓にいろいろなタイプがある事を知ったので…上記は無難なものだと思います。
     書記長さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     工業簿記の標準原価計算と直接原価計算の違いが分からなくて苦労しました。教科書的な回答はできるのですが、いざ問題を解くと自分が何を求めているのか分からなくなってくるので…。対策としては問題を見て「求めるべきもの」を把握してから解くことを意識しました。ただ闇雲に問題の解き方を覚えるだけでは何をやっているのか本当に分からない論点だと思います。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     「問題をとりあえず解いて、その解き方をまる覚えする方法」を最初とっていたのですがこの方法では点数が頭打ちしました。また、少し工夫を凝らした問題や暗記だけしている人には解けないように設定してある問題(今回の第二問は典型的な例です)は太刀打ちできません。問題の意図を理解し、簿記の仕組みを考えながら覚えていくことが望ましいと思います。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     私は3級をすっ飛ばして2級を受験したため、3級でのみクローズアップされている論点などがまだぼんやりしています。そのためもう一度3級の復習をしたいと今は考えています。将来的には税務の担当になるので税理士の資格を部分的に学習していければと考えています。

    管理人コメント

     書記長さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!大原の出題予想会が大きな転機になったとのことですが、最近は書記長さんのように、専門学校の無料イベントを賢く利用して合格される方が増えていますねぇ。全国各校で随時行われている資格の大原の出題予想会・直前模試の情報は公式サイトに掲載されていますので、興味のある方は一度チェックしてください。

     あと、間違いノートを作ったことにより、間違えているところはだいたい同じ論点ということに気づいたとありましたが、この「気づき」が間違いノートを作る一番のメリットなんです。流れとしては、間違えるところはだいたい同じということに気づく→問題を見ただけで「いつも間違えてしまうところだな」と分かるようになる→間違いが減るという感じになります。

     ケアレスミスが減らない人は、騙されたと思って間違いノートを作って、何回も目を通すようにしてください。すぐに効果を実感できると思います。ポイントは、「自分が分かればそれで良いので、丁寧に作り過ぎないように気をつける」「無理に覚えようとする必要はないので、とにかく細切れの時間に何回も目を通す」の2点です。

    書記長さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.57

    独学受験生は簿記サイトを最大限に活用すべき!

    • 投稿者:やすmamaさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月

     簿記検定ナビには本当お世話になりました!!「簿記の語呂」や「合格体験記」はもちろん、「日商簿記検定2級・仕訳問題」は本当凄く役に立ちました!!3級を勉強していた時は、こんな素晴らしいサイトがあるとは知らず、もっと早くから知っていれば良かったって凄く思いました。今回は私の体験記で宜しければ、少しでも参考になる部分があればと思い投稿致しました。

    受験のきっかけ

     知人が3級を取ったと喜んで話していたのをきっかけに、私も取ってみようと思い参考書を貰ったのがきっかけです。特に女性の一般事務で簿記(2級以上)は経理の募集などで有利なので欲しいと思い、2010年2月に3級を受けて合格、その後6月には間に合わないと思い11月に受けてみようと、今回の126回を受けました。

    電卓の機種名

     簿記検定ナビでお勧めされていた「HS-1210TU」を迷わず購入しました。使い勝手がよく、値段も手ごろで手に馴染むしとても満足しています。

    勉強に使用した教材

    • スッキリわかる日商簿記2級(商業簿記)…非常に分かりやすいです。後ろに問題がついていて繰り返し学べます。
    • サクッとうかる日商2級(工業簿記)テキスト…工業簿記は初めてなので、とにかく分かりやすいテキストが欲しいと思い購入しました。初心者にはとても分かりやすいです。
    • 日商簿記2級まるごと過去問題集(2010年度版)…過去問題集は必須だと思い購入しました。
    • 本試験型日商簿記検定2級試験問題集…値段が安く、購入しました。問題が比較的簡単で予習や復習向けに向いています。今回受けた126回の第4問にこの本と似た問題が出ていたので、その点とても役に立ったと思います。
    • 日商簿記検定模擬試験問題集2級商業簿記・工業簿記(平成22年度版)…本番並みに難しく、役に立ちました。模擬試験みたいに切り離せて便利です。過去問一緒に交互に見比べながら勉強しました。

     ちなみに、3級では過去問題集とテキストの2冊のみで独学で勉強しました^^;

    勉強スケジュール

     色んな方の合格体験記を読んで、最低3カ月ほどは必要かと思い 以下のようなスケジュールで行いました。仕事をしながらなので、通勤時や空いている時間等で勉強しました。

    • 8月中旬~8月下旬 商業簿記
    • 9月上旬~9月中旬 工業簿記
    • 9月下旬~10月上旬 過去問
    • 10月中旬~10月下旬 模擬試験問題
    • 11月の試験当日まで 間違いを復習(過去問&模擬試験)

     商業簿記を60レベル以上に、工業簿記40レベル以上を目指そうとか予想しながら勉強しました。過去問が解けるようになったらレベル30ぐらい、間違いを完璧に理解出来たらレベル40ぐらい等、自分が今どのレベルにいるのか予想しながら勉強しました。

     実行してみて思ったのが、工業簿記が思ったよりも凄く時間が掛かった事です(><; 用語等、理解出来ずにいてかなり苦戦しました。あと、2月に3級を受けたあと8月までブランクがあった為、費用の見越しとか訂正仕分とかを忘れていたりで苦労しました。立て続けに連続で試験を受けるべきだったなぁと後悔しました^^;

    得意な論点と苦手な論点

     得意:第1問の仕訳、第2問の伝票・帳簿組織、第3問の本支店です。本支店は最初「未達事項」のパターンさえ理解できれば、確実に解ける自信がありました。苦手なのはやはり工業簿記でした。特にCVP解析・費目別原価計算・全部&直接原価計算は、何度やっても間違えるので苦労しました。

    苦手な論点を克服するためにどのような勉強がいいか

     過去問題集をとにかく解くのが一番だと思いました。3問目の本支店・精算表は特にパターン化しているので、何度も解けば確実に点数を取れるようになると思います。工業簿記はとにかく基礎を何度もやっていくうちにレベルアップさせるべきだと思いました。

    試験日当日の1日の流れ

     試験場は3級の時にも来ていたので、特別緊張はしませんでした。途中で抜け出す事は出来ないので、とにかくトイレだけは早めに済ませて着席しました。テスト直前までの時間は、1問目の仕訳中心に見直すようにしました(最初に1問目を解くので、いきなりテストにのぞんでパニックにならない為にもオススメです♪^^)

     テストが始まってからは「すぐに問題を解き始めるのではなく、全ての問題を軽く見てから解けそうな問題から進める」事を頭において、少しざっと見ながら解き始めました。解いた順番は1→4→5→3→2で解きました。普段は1→2→4→5→3で解いていたのですが、2問目の問題文を少し読んで、今までやってきた勉強と傾向が違いすぎて全く分からなかったので、この順番で解くことにしました。

    • 反省点

    第1問:3問目と5問目を見事に間違えてしまいました。3問目の特殊商品売買(受託販売)は「仕入れ価格」と「まだ到着していない」に見事にひっかかってしまいました。5問目の本支店会計は問題文に「神戸支店」の答えがないな~と思い、でも何だか変だと違和感を残しつつ終えたらやはり間違っていました。

    第2問:多くの参考書で予想されていた「伝票、特殊仕訳帳(記入転記)」とかではなかったので パニックになりました。委託販売や割賦販売契約、未着品や積送品などの理解を正確にしていないと解けないので、部分点狙いで解きました。T字の貸方は全部合っていたのですが、借方は全く違っていて帰ってきてショックでした(><;

    第3問:過去問と比べてもそこまで難しくなく、簡単に解けました。

    第4問:難易度は簡単そうなのですが、一部間違えてしまうと雪崩的に間違えてしまうパターンの問題だったで慎重にやりました。現金の部分・メッキ加工の加工費・特許権使用料を間違えてしまいました。

    第5問:第3問同様、これも簡単に解けました。

    試験を終えて

     帰宅後は、スクール等のホームページや簿記検定ナビの掲示板を見たりしました。「第2問全問解けました」と書かれている方がいらっしゃって「やはり独学じゃ無謀だったのかな」とかショックだったのを覚えています

     2級はテスト範囲が広いので、テキストは2冊以上見たほうが無難だと思います。あと独学の場合、周りに相談出来る環境がないので、掲示板などを確認したり質問したりして勉強仲間を作る事が大事だと思いました。

    やすmamaさんのまとめノート(間違いノート)

    使った参考書の画像
    使った参考書の画像
    2冊のまとめノートの画像
    2冊のまとめノートの画像
    まとめノートの中身1
    まとめノートの中身1
    まとめノートの中身2
    まとめノートの中身2
    まとめノートの中身3
    まとめノートの中身3
    まとめノートの中身4
    まとめノートの中身4
    簿記検定ナビの模擬仕訳問題
    簿記検定ナビの模擬仕訳問題

     ②の「2冊のまとめノート」ですが、一つは小さいB6ノート要点を細かく書いています。もう一つは参考書の分からない部分のみB6サイズにコピーしたものを纏めてノートっぽくしていました。どちらも持ち運べて電車などでも読めるようにしました。

     ⑦の「簿記検定ナビの模擬仕訳問題」は、いつでも仕訳できるよう、プリントアウトして持ち歩きました。凄く役立ちました!!!有難うございます!!!

    管理人コメント

     やすmamaさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!文章だけでなく画像もたくさん付けていただきましたので、とても読みやすい合格体験記に仕上がっていると思います。

     それでは早速、中身のほうを見ていきますが、一番参考にしていただきたいのは、「試験日当日の1日の流れ」に書いていただいた「すぐに問題を解き始めるのではなく、全ての問題を軽く見てから解けそうな問題から進める」という一文です。

     第126回・日商簿記検定2級の問題文をざっと見たときに「第1問・第2問は難しそうだけど、第3問~第5問以降は簡単そうだから、まずはこっちから片付けよう!」と咄嗟に判断して、例えば「3・4・5→1・2」の順番で解答すれば、第3問~第5問の貯金を作った状態で第1問・第2問を解くことが出来ますので、第1問・第2問は部分点狙いに徹することが出来ます。

     ただ、何も考えずに問題の順番どおり解いてしまったり、第1問・第2問から解き始めると事前に決めているから、どんな問題でも第1問・第2問からやる…としてしまうと、今回の試験の場合「特殊商品売買のオンパレード問題とか見たことねぇよ」と、序盤の段階で心が折れてしまった方も多かったと思います。

     よって、問題を解き始める前に「難易度に応じて臨機応変に解答手順を組み直す」作業をする必要性が出てくるわけです。この作業はぶっつけ本番でやろうと思っても無理ですから、練習段階から意識して体得するようにしてください。

    やすmamaさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.56

    豊富な問題演習量と戦略的な勉強スタイル…最強の組み合わせです!

    • 投稿者:あくあさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    受験のきっかけ

     仕事で経理に所属していますが、商業高校出身でもなく簿記の資格は未取得でした。業務上、特にハンデキャップは感じなかったため取得せずに今まできましたが、日本全体が不景気のおり、リストラにあった知人の就職活動の状況を聞き、書類選考に残るためにも資格は必要だと思うようになり、取得することにしました。また、経理に携わるものとして、それを資格という形で残したいという思いもありました。

    使用テキスト

    • 日商簿記 光速マスター商業簿記2級テキスト(LEC)
    • スッキリわかる工業簿記2級(TAC出版)
    • 合格するための厳選問題集 日商簿記2級(TAC出版)
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC出版)
    • 日商簿記2級第126回直前予想(TAC出版)
    • 日商簿記2級第126回を完全予想(ネットスクール)

    勉強法

    1. 簿記検定ナビ2級仕訳問題対策を100回から最新分まで解く。2巡。どのテキストよりも説明がわかりやすかったです。
    2. テキストで弱い論点を重点的に全体を復習を含め学習。
    3. 工業簿記のテキストへ。スッキリわかるシリーズは問題もセットになっているため、学習しながら1巡。満点とれない問題について2巡。応用問題について3巡という形で学習。
    4. 過去問題集へ。まずは1巡。合格点に達しない回について2巡。各設問ごとにまとめて3巡(第1問を全部一気に解く。第2問をまとめて一気にとく…自分の陥りやすいミス、パターンを発見)
    5. 過去問題集を2巡終わった時点で、厳選問題集を解く。これも苦手論点について2巡。
    6. TAC出版とネットスクールの126回予想を解く。これも2巡。
    7. 20点とれない問題についてすべて復習。

     商業簿記については、仕訳問題を解いたあとにテキストを一読し、その後過去問に入って論点ごとに復習という形にしました。そのため、特殊商品売買については過去問でも仕訳で1問、3問目の決算整理事項で1問でるくらいだとタカをくくってました(商業簿記ではもっとも苦手な論点)

     問題集を一覧表にまとめて得点を毎回記録し、どの論点の問題が苦手かを分析して学習にいかしました。どういうミスで点を失うのかを箇条書きにし特に留意するようにしました。問題を解いたノートをすべて残し、そこにミスになった原因コメントを添えました。

     経理に携わっているため、普段目にするB/S、P/Lの作成についてはほぼ時間をかけず、本支店会計は得意な論点でしたので、前回出題ということで時間はかけませんでした。私の会社では、精算表は実務で使うことはありませんが、仕訳をきって集計するだけの作業なので問題はなかったです。

     私の諸先輩方にはやったことのない工業簿記で満点とれるかどうかがカギだと言われてました。また、過去問題では2,3問はほぼ20点をとれていたため、勝負は工業簿記だと思っていました。今回の第2問を見るまでは…(苦笑)

    解答順番と採点結果

    • 解答順番:第1問→第3問→第5問→第4問→第2問
    • 第1問/12点、第2問/12点、第3問/18点、第4問/20点、第5問/20点

     第3問については、当期純利益の記入漏れです。終了後、冷静になって気付きました。第2問を見た瞬間凍りついてしまったため、軽いパニックでいつもはありえないミスをしてしまったと反省。第1問については、受託販売の仕訳以外に何を間違ったかわかりません。手形の更改も直前にテキストを読んでました。火災未決算の計算も間違えていないので、もしかしたら勘定科目の選択をミスをしたのかもしれません。

     第2問については、一番時間をかけ、仕訳をひとつひとつ積み上げた結果だと思います。正直自信はありませんでした。第5問については、シュラッター図を描きたかったな~。

    感想

     経理業務を経験した上での受験でした。周囲には簿記は実務には関係ないと異口同音に言われてきました。実際の業務では、もっと複雑な仕訳のオンパレードですし、決算ってもっと複雑です。減価償却もこんなもんじゃないです、貸倒引当金の設定なんて超複雑です!

     ですが、財務諸表や試算表は実務上で見慣れていたこと、前払・未払・仮払・仮受・前受等については十分役に立ったと思っています。今後はもっと知識を深めるため、必要ないと言われつつも受験するかは別として1級を勉強していくつもりです。

    試験日当日の1日の流れ

     当日一番気を使ったのは、体調と集中力です。試験前日は自分がベストな体調だと感じられる睡眠時間をとり、いつもの時間に起床。試験日というのを意識しすぎないため、普段どおりにテレビで報道番組とワンピースをチェック。

     いつもと違ったところは、普段はあまり口にしないガムを意識して噛んだことです。ガムを噛むと集中できるらしい?ので。(もちろん本番では噛んでません)あとは、温度調節できるような格好にし、食事は朝は普段通り、試験前は甘いパンを摂りました。

     試験会場には1時間前につき、まずは自分の該当する教室、机を確認し着席。まず、電卓がうちやすいか手の感覚を確認。その後、仕訳の問題を解きました。有価証券の売却と社債の買入償還の仕訳問題を中心に(結果でませんでしたが…)。会場の雰囲気に慣れるためでしたが、気持ち的には緊張してないようでも何度も解いた問題が思ったようにできず、「内心大丈夫かな」と感じました。

     試験終了後は、終わった~という安堵感と、受かったのかどうなのか?工業簿記は簡単だったような気がするけど…。2問目のインパクトが強すぎて、ほかの問題にすら自信がもてず、もやもやした感覚だったと思います。その後は解答速報がでてましたので、直後に確認すべきだったと反省していますが、とにかくその日のことは忘れたかった…。

    管理人からあくあさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私は仕事でずっとCASIOを使っています。慣れている電卓以外では打ち間違いをしてしましますので、使い慣れてる電卓が一番です。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は、未経験の工業簿記に力を入れました。工業簿記で40点中35点以上を目標にし、とにかく理解できない部分は何度もテキストを読み返したり、先輩に聞いたり。理解できるまで食いつきました。やっぱり面倒くさくても、簡単な問題でも、勘定連絡図をひたすら手で書いて覚えること。

     商業簿記は、かけた時間からいえば少なかったですが、その中でも仕訳に一番力を入れました、問題の配点が4点は大きい。簿記検定ナビの仕訳対策はすごくすごく説明がわかりやすいので助かりました。

     あとは過去問と予想問題が中心だったので、過去の出題傾向と変わると今回のように動揺してしまうんですねぇ。ネットスクールのウラ予想にある第2問も難しかったです。苦手な特殊商品売買についても過去に出た問題を中心に理解していたため、テキストの大切さを改めて感じました。

     あとは自分の解いた問題について一覧表にして、論点毎に分析。弱い論点については、何が苦手なのか、自分の解いた回答を見返し、解き方のくせや、小さなミスも含めて、回答にコメントを残して後で見返せるようにしました。その中でも、「問題文」をよく読むこと…これって結構大切です。特に本試験は気持ちが焦ったり、逸ったりしますので。

    管理人コメント

     あくあさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!あくあさんの勉強方法は、いわゆる王道スタイルですので、これから勉強を始められる方は一から十まで参考にしても全く問題ありません…ていうか、ぜひ参考にしてください!

     まず、皆さんにもう一度見ていただきたい箇所は「勉強法」という見出しの1~7の部分です。普通にさらっと書かれていますが、非常に多くの問題演習をされている点にお気づきでしょうか?これぐらいの量をこなしておくと、全体の合格率が高かろうが低かろうが、一発合格する可能性は非常に高くなると思います。

     あとは、第126回試験の第2問について、あくあさんも問題を見たときには凍り付いて一瞬パニックになったそうですが、それでも結果的には20点中12点も取れており、「一番時間をかけ、仕訳をひとつひとつ積み上げた結果だと思います」と書いていただきました。このように、解答時間の最後の1分1秒まで粘り強く部分点を取りに行く姿勢はぜひ見習ってください。

     工業簿記に関しては、勘定連絡図を重視して勉強すること。総合問題を解くときには、問題文をよく読むこと、最後まで諦めないこと。よく考えてみれば当たり前のことなんですが、多くの受験生はその「当たり前のこと」が出来ていませんので、上記のことを常に意識して勉強に取り組むようにしてください。

    あくあさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.55

    他人に教えることで、自身の知識を整理することが出来ます!

    • 投稿者:hanaさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    はじめに

     私はパソコン講師の仕事をしています。この9月よりパソコンの授業と並行して日商簿記3級の授業を担当するようになりました。その際の条件が11月に日商簿記2級の受験でした。それであわてて9月から2級の勉強を始めました。

     日商簿記3級を取得したのは20年ほど前でしたので、ほとんど頭に残っていない状態でした。そのため家に戻ってからは、家事のあと1時間から1時間半かけて翌日の簿記3級の授業の準備・プリント作成などをし(授業は月から金まで毎日でした。)その後自分の2級の勉強をしていました。

     勉強時間は毎日1時間ぐらいでした。少しの時間でも無駄にできないので、片道20分のJR通勤の間、「TAC日商簿記2級 これだけ仕訳マスター」をもって、本に挟めるくらいのメモ紙を用意して何度も仕訳を書いて復習しました。

     9月から初めて試験まで3回くらいは繰り返したでしょうか。まとめノートを作ることはできませんでしたが、とにかくよく間違えるところはこの本の中にはさめるサイズで要点やどこをまちがえたのか書いた「メモ」を作成してJRの中でも見れるようにしました。結構たくさんはさんだため、分厚くなったのでノート作ればよかったかなあと今振り返ると思います。

    使用したテキスト

    • ダイエックス出版 日商簿記2級最短合格テキスト 商業簿記
    • ダイエックス出版 日商簿記2級最短合格テキスト 工業簿記
    • ダイエックス出版 日商簿記2級最短合格問題集 商業簿記
    • ダイエックス出版 日商簿記2級最短合格問題集 工業簿記
    • TAC出版 日商簿記2級 これだけ仕訳マスター
    • ネットスクール出版 出題パターンと説き方過去問題集

    基礎期の勉強方法

     商業簿記から初めて工業簿記の問題集まで完了したのは10月の中旬くらいでした。どんなに疲れていても、時間がなくてもとにかく1ページでもいいから、毎日テキストに目を通すことを自分の課題としました。そしてパタ解きを解きはじめ、やはりこれも毎日最低1回のうちの1問は解くと決めました。

     時間を図って説くことができなかったため、1~3問を1日目、残りを2日目といった感じでとにかく問題を解くことになれることに集中しました。そんな感じで2回ほど繰り返し解きました。

    応用期の勉強方法

     そして11月の初旬、地元の商工会議所主催で半日の直前対策講座というのを開催することを知り、参加してみました。そこで独学で苦手だった工業簿記の差異問題の解き方などの説明をきき、よく理解できるようになりました。

     そこから工業簿記の問題はスムーズにとけるようになりました。やはり独学ではわからないところなどがあるため、このような対策講座は非常に効果的だと思います。みなさんのところでもあれば積極的に参加するといいと思います。

    直前期の勉強方法

     試験10日前になると、授業の生徒たちも3級受験のため過去問題や模擬問題を解いてわからないところを説明するようになりました。特に準備が不要となり、自分の勉強に時間を割くことができるようになりました。そこでネットなどから、模擬問題をダウンロードして解いたりして試験準備を行いました。

    他人に教えることの重要性

     3級を教えたという行為は私の場合、2級受験に大変役立ちました。復習という点もありますが、やはり試算表や精算表の作成が割と短時間できるようになりました。間違えやすい未収金・前受金計算などは過去問題を解く際ミスしませんでした。

     2級とはいえ、問題の半分以上は3級の基礎がしっかりしてないと解けないなあということ実感しました。おかげさまで生徒たちも無事3級合格でき、自分も2級合格できて振り返ってみれば、大変な日々でしたが充実した時間でした。

    試験日当日の1日の流れ

     当日は朝起きて家事をこなした後、10時ころから1時間ほどかけて以前解いた模擬問題の間違えた所の解き方チェックしました。11時半に早めの昼食を軽くとり、12時半から会場へ。試験会場が自宅から歩いて30分くらいでしたので1時には会場につきました。

     そして荷物を置いたらまずはトイレへ。それからは水分を取りませんでした。試験中にトイレに行きたくなったら困るからです。トイレは早めに行きたくなくても行っておいたほうがいいと思います。女子トイレは直前はかなり混雑していたようです。混雑する前に行っておいてよかったという気持ちでそれだけでもかなり落ち着きました。

     会場についてからは「これだけ仕訳マスター」や作っていたメモをチェック。そして試験時間になりました。

    管理人からhanaさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、今回使われた教材や電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は家にあったものを使用しました。機種はCASIOのDW-12Lです。電卓にはめずらしい横広タイプです。字も大きくて使いやすかったです。それと私は算盤を試験会場に持ち込みました(珠算は初段なので)試算表・精算表の縦合計は算盤のほうが断然早いと思います。
     hanaさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     工業簿記は間接費の差異問題、商業簿記は特に今回の第2問に出た特殊売買が苦手でした。特殊売買の過去問題を繰り返し解き、理解でき正解になった…勉強したときはいいんですが、しばらくすると間違えだす…。特殊売買は本当に苦手でした。最終的には試験の時も苦手なままで克服するまでいきませんでした。

     工業簿記は、商工会議所の主催の短期講座に参加し、3時間の説明を受けたました。数字の読み取り方、導き出し方など目からうろこが落ちたように突然理解でき、それからは完全に解けるようになりました。テキストを読んで自分なりに理解したつもりで問題を解いていたのですが、間違っていたのでやはり理解できていなかったのでしょうね。おかげで今回の試験では工業簿記は2問とも満点でした。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     やはり基礎は大事ということだと思います。3級が完全に理解できていない(思い出していない)と2級は厳しいと思います。3級を合格して時間がたっている方はまず復習から始めることをおすすめします。それから、過去問題を解くだけでなく模擬問題などいろいろな問題をたくさん解くことをおすすめます。

     私も最初は過去問題だけをやっていればいいかと思って実際に過去問題集を何度も繰り返していました。しかしたまたま入手した資格の大原の模擬問題を解いてみたら思ったより解けませんでした。過去問題だけではだめだと思い、あわててラスパなど様々な問題をときました。

     あと試験当日の朝、苦手な特殊売買のところのテキスト読んでおこうかなと思ったのですが、「仕訳の1問だからいいか」と思い目を通しませんでした。もし目を通していたらもう少し点数がとれたと思うと残念でありません。みなさんも苦手だからといってあきらめないようにしてください。やはり最後の悪あがきは必要なようです。

     それと独学の方は、商工会議所主催の講座などがあれば積極的に参加したほうがいいと思います。私の場合は受講料1,000円でした。しかし、この1,000円のおかげで工業簿記が理解でき、合格したと思えばすごく意味があった受講料でした。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     1級から税理士まで考えたのですが、歳を取りすぎているためそこまで頭がついていかないとあきらめました。しかしせっかく勉強する習慣がついたので1年計画で独学での1級の勉強をしようかと検討しています。

    管理人コメント

     hanaさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!hanaさんは簿記講座の講師をされているとのことですが、他人に簿記を教えることによって自身の知識を整理することが出来ますので、身近に受験仲間がいらっしゃる方は、ぜひスピーチの時間をとっていただいて、「学んだ簿記の知識を、相手に分かりやすく伝える」訓練をすると良いと思います。

     あと、hanaさんは通勤時間の細切れの時間に「日商簿記2級 これだけ仕訳マスター」という仕訳問題集を使って勉強されていますが、会社への通勤・学校への通学で公共交通機関を利用する方にはぜひ見習っていただきたい学習法です。簿記検定ナビの仕訳問題対策を使っていただいても構いませんが、こちらのTACの教材のほうがコンパクトで持ち運びしやすいと思います。

     最後に、過去問と予想問題集についてですが、予想問題というのは基本的に過去問ベースで作られていますので、個人的には市販されている10回~12回分の過去問をきちんとこなせば十分だと思いますが、時間に余裕がある場合は、市販されている予想問題や専門学校が無料で開催している出題予想会に参加して予想問題を解いておくと市販されている過去問に収録されていないタイプの問題も解くことが出来ますのでおすすめです。

    hanaさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.54

    とにかく何度も反復練習!簿記は体で覚えよう!

    • 投稿者:ごまさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約6か月

    はじめに

     簿記検定ナビには大変お世話になりましたので是非貢献いたしたく、応募させて頂きました。私は簿記受験自体が初めてでしたが、2級を一発合格しました。利用した基礎の問題集・参考書はTACの合格テキスト・合格トレーニングシリーズ、過去問・予想問題はネットスクールさんを利用しました。また私はどちらかというと、商業簿記が苦手(特に仕訳)でしたので、簿記検定ナビの仕訳問題集を印刷して何度も解きました。

    基礎期の勉強スタイルについて

     最初の3か月間は、TACの合格テキスト・合格トレーニングシリーズをし、次の2か月間は仕訳問題と過去問をやりました。過去問については10回分を2回繰り返し解きました。そして、残りの1か月は、無料サイトから入手した予想問題(簿記検定ナビから送付頂いたものや、資格の大原から送付頂いた無料の予想問題)とネットスクールのラストスパート模試をとにかく、繰り返し行いました。

    直前期の勉強スタイルについて

     残り2週間は少しペースを落として、簡単に復習したり、予想問題も「1問目と3問目だけ」というように少なくしました(少し頑張りすぎて、疲れてました。。^^;)私は、簿記受験自体が初めてで形式などもわかっていなかったので、何度も過去問を解き、簿記に慣れていったことが一番良かった気がします。そして、本番に計算がスムーズにいくようにするため、間近になって根を詰めなかったのも却って良かった気がします。あまり、参考にはならないかもしれませんがこれが私の勉強方法でした。

    試験日当日の1日の流れ

    • AM 9:00

     起床&朝食。主人の実家にいたので楽ちんでした☆

    • AM 10:00

     簿記ナビさんから頂いた予想問題を解く。

    • AM 11:30

     早めの昼食。こちらも義母さまにご用意頂きました(御礼)

    • PM 0:30

     出発。車で送ってもらいました。

    • PM 0:45

     会場に入場し、3問目に出るであろう精算表を説きました(ネットスクールさんの参考書を参考にしました。)

    • PM 1:15

     化粧室でいろいろと。

    • PM 1:30

     試験説明。問題が配られ、氏名・受験番号・生年月日を全ての解答用紙に記入するとのこと。その時に、記入しながら何がでているか解答用紙をざっと見ながら予想しました。2問目を見てうわぁ…仕訳日計表がないよぉ~と思ったんですが、すぐに頭を切り替えて、解く順番を1→4→5→3→2に決めました。

    • PM 1:40

     試験開始。とにかく私は仕訳が苦手なので、第1問に全エネルギーを投入。

    • 問1…うわ。過去問にこんなの載ってなかった。でも、TACの参考書に確かあったなぁ~と遠い記憶をたどりながら何とかクリア☆
    • 問2…いったい何年、償却やってるのよ。もう全然価値ないのだから廃棄しとけよ!とか思いながら、年表を書いてました。計算あっていたようでクリアです☆
    • 問3…うわぁ。苦手な特殊商品売買だ。う~ん。。いまいちわからないのよねぇ。この場合、支払手形だけなのか、それとも買掛金も入れるのか。。。迷ったあげく買掛金も入れてしまったのでここ、間違えました。アウト!
    • 問4…お。これは過去問に頻繁にでていた売上割引問題だ!これは有り難く正解させて頂きました。
    • 問5…これ、私は最初本店の仕訳だと思い、(支店)(支店)と書いていたのですが、後で見直した時に、神戸支店の勘定科目が無いことに気づき慌てて、修正しなんとかクリアしました。

     ここまででざっと15分から20分はかかったと思います。次は第4問。特許権使用料。わぁ!でた。初めて☆これは、ネットスクールのラスパカード(単語帳のようなもの)のおかげで直接経費に入ることを覚えていました。でも、これ参考書には載ってなかったなぁ~と思いました。ここは全問クリアで時間も15分くらいで解けました。

     第5問。あれ??差異の勉強凄いやったのですけどぉ。。ないっす。。^^;でも、差異の前にざっとパーシャルプランのおさらいを見ていたので、埋めることはできました。こちらも15分ほどで全問クリアでしたが、私としてはいっぱい勉強した差異が出て欲しかったので今いち、達成感がありませんでした。。

     第3問。精算表。さっきやったよりも比較的簡単なので、するする解けました。損益と貸借も合致。おぉ。。一発で合うと気持ちがいい♪こちらも全問クリアでした。

     そして最後に第2問。はは。さっき、第1問で特殊商品売買の仕訳出たのでやったと思っていたのにオンパレードじゃ!とにかく落ち着け。拒否反応は体全体からでているがひとまず、一つずつ仕訳でもしてみようではないか。。まず問題文の意味がわからんよ。。。^^;と、残りのほとんどの時間をここで費やし半分だけ正解できました。。ま、私としてはよくやったと思いました。

     ところで、試験の雰囲気ですが、電卓の音がうるさいとか聞いていたのですが、全くそんなことはなくとても静かでした(てか、計算してるの?)と疑問に思うくらいでした。会場は寒いのかと心配しましたがとても暖かくというか、暑くて汗臭いかも…と心配もするくらいです。商業簿記の苦手な私は、第2問を最後に残したのが却ってあせらずに問題を解けたのではないかと思います。あまり、参考にならないのかもしれませんが御助けになれば幸いです。

    管理人からごまさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     JW-20ET(CASIO)と書いてあります。実は以前の会社で頂いたものをそのまま長年使っているだけなので特にお勧め商品ということはありませんがずっと使っているので使いやすいし一応、試験対応の機能はそろっております。。。^^;
     ごまさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意論点は、工業簿記のスパッと出る計算回答(差異計算好きでした。。)や商業簿記の伝票会計の穴埋め問題のようなパズル形式が大好きです。苦手論点は覚えることや暗記で、例えば、材料の種類や経費の分類することや、問題文の長い仕分問題がすごく苦手でした。問題をよく読むということが苦手ですね。。

     とにかく、過去の仕訳問題を反復練習して体にしみこませました。パターンをある程度予測し、そこから応用できるように勉強しました。材料の種類等については、とにかくぼ~っとテキストを見てました。。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は、初めての簿記試験でしたのでとにかく試験に慣れるために過去問を解いて問題を体にしみ込ませていました。そうですねぇ。。今後、おいおい。。知らないよ。。という問題が突然出る可能性があるので一級の問題や参考書などもさらっと見ておくと、落ち着いて問題に取り組めるような気がします(余裕がある人の場合ですが。。)

     あとは、問題を作る人って予想問題を見てから作れるのかわからないのですが、今回の差異のように、同じ分野でも微妙に外すこともありそうなので、自分で予想問題の範囲も大きく捉えてクリアにしたほうがよいかと思います。私は差異だけヤマを貼っていましたのでおどおどしました。。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     私は米国公認会計士に興味があります。簿記をまったく知らなかったのでまずは2級を関門に次へとステップアップしたいと考えております。

     最後に本当にいろいろとお世話になり有難うございました。簿記検定ナビの詳しい説明や問題のダウンロード、最後の予想問題の無料配布は独学の私には本当に強力な助っ人となりました。これからも私のような初心者でも合格へと導けるサイトとして運営していってください。本当に有難うございました。

    管理人コメント

     ごまさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!「試験日当日の1日の流れ」の箇所で、試験の様子を詳しく書いていただきましたので、これから受験される方にはとても参考になる合格体験記に仕上がっていると思います。

     ごまさんの勉強方法は、とにかく体で覚えることを重視されていますが、これに関しては管理人も全くの同意見です。簿記は眺めているだけでは力がつきませんし、簿記2級までは「努力」と「合格可能性」は概ね比例しますので、出来る限り多くの問題を解くように心がけてください。

     試験時の電卓音については、「試験の雰囲気ですが、電卓の音がうるさいとか聞いていたのですが、全くそんなことはなくとても静かでした」と書いていただきましたが、これはもう「運」だと思います。中には、親の敵を討つかのごとく電卓を豪打する人もいますので…お前はいったい何と戦っているんだ、と(笑)どうしても周りの音が気になる方は、耳栓を用意しておくと良いと思います。

     試験会場の温度設定に関しても「会場は寒いのかと心配しましたがとても暖かくというか、暑くて汗臭いかも…と心配もするくらいです。」書いていただきましたが、電卓音と同様、試験会場によって千差万別です。受験生の様子を見て温度設定してくれる気の利く試験官もいれば、なんの配慮もしてくれない残念な試験官もいますので…体温調節しやすい格好で受験することをおすすめします。

    ごまさんが使われた教材や電卓のまとめ