簿記と恋愛は同じ!浮気せずに、何度も何度もアタックすべし!

  • 投稿者:でこさん
  • 勉強形態:専門学校(通学)
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約5か月

日商簿記検定の勉強を始めるきっかけ

 きっかけは、昨年7月にリストラにあったことです(笑)不景気で所属していた部門が閉鎖になり、他の部門に移ることも出来たのですが、ここいらでちょっと人生考えてみよう(今までずっと働いてきたし…)なんて思って、会社をやめました。

 で、初めて派遣会社に登録したのですが、運転免許以外にこれといった資格を持っていないことにあせりを感じ、不景気だし仕事もすぐには見つからないだろうから、前々から勉強したいと思っていた簿記を勉強しようと思ったわけです。

 しかし、運よく(?)というかなんというか、派遣ですがすぐ貿易事務の仕事が見つかり、仕事をせずに簿記の勉強だけをしようと思っていたのになぜか仕事と勉強を両立することになりました。

勉強方法について

 3級は、1か月半位勉強して昨年の11月に受け、96点で一発合格しました。どうせなら2級まで取ってしまおうと思い、今年1月から大原に通いました。勉強方法はこれといって特別なことはしていません。

 毎週日曜日、10:00~17:00まで大原で授業を受け、翌月曜日~土曜日まで、会社から帰ってきて大体1時間半から2時間は机の前に座り、復習メインで問題集を解き、わからない所はテキストを見て再度問題集を解く、の繰り返しを、今年1月~6月まで行いました。

 ただ、3級と違いさすがに2級は難しくて学習範囲も広く、一度問題集を解くぐらいでは時間が経つとすぐ忘れていて、(歳のせいでもあるのですが…ちなみにもうすぐアラフィフ女です)解いては消しゴムで消し、解いては消しゴムで消し…のくりかえしで、問題集がボロボロになってしまいました。

 途中、GWを挟んでいたのですが、今年はずっと家にこもって勉強していました。私の性格上、短期決戦は得意なのですが、長期は苦手なので6月に絶対に合格する!という一心でひたすら問題集を解きまくっていました。最後は気合と意地だったかもしれません(笑)

 あと、早く試験が終わってワールドカップが見たい!の一心で頑張った感じです。やっぱり最後は、「絶対に合格してやる!」という強い気持ちがあるか無いかの差のような気がします。私は決して精神論者では無いのですが(どっちかといえば精神論が嫌いな方です)、最後まであきらめない気持ちってやはり大事なのかな?と思ったりして。

試験日当日の1日の流れ

 朝8:00頃起床。普段は朝食を食べないのですが、試験が昼からなのでさくっとパンとコーヒーですませました。試験会場は家から自転車で15分位のところなのですが、当日は降ったりやんだりの雨。家を出る直前まで自転車で行こうか電車で行こうか迷いつつ、ニュースを見ていました。

 結局、約1時間前に試験会場に着くように電車に乗りました。勉強は前日で終わり。当日はテキスト等は一切開かない(変にわからない所が見つかると不安なので)と決めていたので、電車の中でも試験会場に着いてからも、一切テキスト等は見ませんでした。

 ただやっぱり緊張していたのか?トイレには4回くらい行きました。あと、答案用紙に名前を書く時に妙に手が震えて困ったので、実はかなり緊張していたのかもしれません。

 問題を解く順番は、(1)→(4)→(5)→(2)→(3)と決めていました。工業簿記の方が比較的得意だったのと、問(3)を解くのにいつも時間がかかっていたので、後回しにしようと思っていました。しかし…問(1)の第1問目でつまづいてしまい、妙にあせって頭が真っ白になってしまうはめに。

 仕訳問題を完璧に解いていないまま、落ち着こうとして次になぜか問(2)を解き、最後の貸借が合わず、ここでもかなりあせって、なぜか問(3)の本支店会計を解いてしまい、結局は、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)の順番で解いてしまって、最後の問(5)を解いていたらTIME UP!

 結局見直す時間も無く終わってしまい、得意だと思っていた工業簿記がまったく満足のいかない出来になってしまいました。なので、終わった時はかなりブルーに…見直しも出来なかったし、「絶対落ちた!」と思いました。

 あ~あ、次回11月まで再度勉強か…とかなり落ち込んで足取りも重く家に帰りました。もうほんとに絶対落ちたと思っていたので解答速報も怖くて見れませんでしたし、次回11月の試験に向けて、どういう風に勉強しようか?と気持ちは完全に11月に向かっていました。

 発表当日、合格しているのを見ても、はじめは信じられませんでした。何回も何回も自分の番号を見て、受かってる!とやっと確認した途端、なぜか全身からサァ~っと血の気が引いたのを思い出します。点数は以下のとおりでした。

  • (1):12点
  • (2):20点
  • (3):20点
  • (4):18点
  • (5):4点

 …の74点でした。やはり、第5問はまったくダメでしたね。でもなんとか他の問題で点数稼げたので、70点以上でギリギリですが、合格することが出来ました。

管理人からでこさんへ追加の質問

 大原の授業の良かったところと、イマイチだったところをできるだけ詳しく教えてください。
<良かったところ>

 やはり、決まった時間に学校に行って授業を受けることで、検定に向けての学習スケジュールが計画的に立てられたことです。独学の道も考えたのですが、私は元来怠け者なので、家で一人で勉強していると絶対に遊んでしまうと思ったので。

 あと、大原は一定の出席率があり試験を受ければ、もし落ちたとしても、もう一度同じ内容の授業をフルで受けることが出来る制度があり、もし1回目でダメでもその制度を利用してもう一度頑張れると思ったので。

<イマイチだったところ>

 学校や先生方については特に何も無いのですが、私が授業を受けたクラスは、なぜか若い男女(10代~20代?)が多く、授業中大いびき(!)で居眠りをしていたり、おしゃべりをしている人が数人居て、正直イラつく事が時々ありました。

 あくまでも数人で、大多数はまじめに授業を受けていた人がほとんどだと思うんですけど。なので、そういう事が気になる人でしたら独学の方がいいかもしれないですね。

 今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 使用した電卓は、CANONのHS-1210TUです。3級を受けた時は、シャープの別の電卓を使っていたのですが、あまり使いごこちが良くなくて。2級を勉強し始めた時に、ヤマダ電機に行ってあれこれ見ながら、価格と大きさが気にいって選びました。購入後に、簿記検定ナビおすすめ電卓のページで、同じ電卓を薦めておられるのを見てちょっと安心したりして(笑)。

 使いごこちは非常に気に入っているので、他の方にもおすすめ出来ます。ちなみに私は、億、万、千キーはほとんど使っていませんが、大きい位を計算するときは便利かも?

 でこさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は、商業簿記では、本支店会計と精算表、工業簿記では標準原価計算と損益分岐分析です。特に穴埋め形式(推理形式?)の精算表は、パズルを解いているみたいで楽しかったです。

 本支店会計は、最初問題集を解いていてもまったくわからなくて、「なんじゃこりゃ?」って感じだったのですが、大原の先生に解き方を教わってから、解くのが楽しくなりました。今回試験で出た時は、「よっしゃ!」と心の中でガッツポーズしました(笑)。

 標準原価計算は、学校でも出ると言われていたので、必死で解き方を覚えてまとめ問題でも模試でも満点でした。損益分岐分析は、前に勤めていた会社で利益率を計算していたので、すっと頭に入りました。

 苦手な論点は、試験でいう第2問のところ。伝票会計と帳簿組織です。「こんなの、今は販売ソフトと会計ソフトに入力するだけで実務は超簡単なのに…めんどくさい。」なんて悪態つきながら問題を解いていました(笑)あとは、仕訳の特殊商品売買が苦手でした。くりかえしくりかえし解きすぎて、問題集が破れてしまいました(笑)

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 ほんとに特別な事は何もしていないです。教材も大原で配布された物のみを使用して、他の教材は一切使っていません。ただ、毎日仕事から帰ったら、どんなに疲れていても1時間半~2時間は必ず問題集を解くようにしていました。

 地道にくりかえしくりかえし問題を解いて、わからない所はテキストを見るなり学校の先生に聞くなり、簿記検定ナビさんにおじゃまするなりして基礎的な理解を深めることだと思います。

 あと、どうしても試験本番は緊張します。普段問題集を完璧に解けていても、模試で100点満点取れてたとしても、本番でちょっとつまづいた時、途端に頭が真っ白に…なんてことも十分ありうるので(私だけかもしれませんが)、まずは、わからない所を無くすことだと思います。

 他には、個々の性格にもよると思いますが、私は試験に合格するまで一切友達付き合いを絶ちました(笑)飲みに誘われても「簿記の試験が終わるまでは遊ばないから。」と断っていたので、友達から「付き合い悪い」とか「そんなに根つめなくても…」って言われたことも(笑)

 ただ私には、ある程度自分を追い込むことが必要でしたので、「これが終わったら思いっきり遊んでやるぞ!あそこに行って、あれ食べて…」なんて、楽しい事を想像しながらがんばりました。

 なお、私の場合、3級も2級も問題が比較的簡単な回に受験したみたいで、ある意味運が良かったのかもしれないです。でも運も実力のうちだと思っているので、自分を信じて地道に頑張るしかないと思います。

 今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
 今のところ、上位資格に挑戦する予定は無いです。私の目指すところは「なんでも屋さん」です。「経理も貿易も営業事務も出来ますよ。お茶くみもしますし、掃除もします。営業もやれと言われればやります。どうですか?」と自分を売り込んでいくつもりです(笑)

管理人コメント

 でこさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!「合格していると思っていたのに、合格していなかった」というパターンは辛いですが、「不合格だと思っていたのに、なぜか合格していた」ってパターンはめちゃ嬉しいですよね。僕が簿記1級に合格した時もまさにそうでしたので、自分のことのように嬉しいです。

 でこさんは、追加の質問で「毎日仕事から帰ったら、どんなに疲れていても1時間半~2時間は必ず問題集を解くようにしていました。」とおっしゃっていますが、これ本当に大事だと思います。まさに「継続は力なり」ですが、簿記はスポーツですので、毎日の反復練習が一番効果があります。

 あとは、教材の浮気をしないことも大事です。勉強が進んでくれば進んでくるほど、他の教材がどうなっているのか気になったりするのですが、まずは1つの教材を完璧に仕上げるようにしてください。中途半端なまま他の教材に手を出すと、両方とも消化不良になってしまう可能性があり、プラスどころか大きなマイナスとなってしまいます。

 「まずは1つの教材を完璧に仕上げる。その上で、まだ時間がある場合には他の教材に取り組む。」…これが一番王道的な勉強スタイルですので、これから勉強を始められる方にはぜひ参考にしていただきたいと思います。

でこさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 教材:資格の大原の教材
  • 電卓:CANON HS-1210TU
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