カテゴリー: 簿記2級

  • 第139回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.128

    基本の勉強スタイルを守ることが合格への近道になると思います!

    • 投稿者:ふみさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約2か月半
    • 備考:上記の勉強期間は2回目の受験に費やした期間

    はじめに

     私は30代のシングルマザーです。現在の仕事が期限付きの非正規雇用のため、また就職活動をすることを見越して少しでも強みになることを…と思い受験を思い立ちました。

     はじめは、経理の経験があるわけではないので、直接は就職に結びつかないかもと思い迷いました。しかし、「新しいことを勉強する姿勢がある」ということはアピールできる!と勉強を始めました。

    139回受験に向かうまで

     134回を受験して不合格でした。勉強不足以外の何物でもありません。「すっきり分からない」「腑に落ちない」と思う部分がたくさんあったものの、もしかしたら受かるかも?という甘い気持ちでした。

     そのまま嫌になって放り出したままにし、当然覚えたことはすっかり忘れてしまいました。

     それでも不合格で諦めたことが頭のどこかでずっと引っかかっており、「誰に強制されているわけでもないのだから、受かるまで何度でも受ければいいや」と吹っ切れる時が突然やってきました。

     あの時に諦めずに続けて次の回を受験しておけば…と悔やまれます。資格取得までの時間を無駄にしてしまいました。

    使用した教材

    • 合格テキスト日商簿記2級 商業簿記 (TAC)
    • 合格テキスト日商簿記2級 工業簿記 (TAC)
    • 日商簿記まるごと過去問題集2級 (ダイエックス)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格するための過去問題集 日商簿記2級 (TAC)
    • 第139回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級 (TAC)
    • 日商簿記検定模擬試験問題集2級 (ネットスクール)

     下2冊は139回を受験するために新たに購入。それ以外の4冊は134回を受験した時のものです。過去問題集に入っていない最近の試験問題は資格の大原で「問題・解答集」の無料請求をしたものを使っています。

    合格テキスト日商簿記2級 商業簿記 (TAC)

    合格テキスト日商簿記2級 工業簿記 (TAC)

     90点。他を知らないので比べられませんが、細かいことまで色々載っています。

     問題を解いて分からないところがあっても、テキストに戻ると必ず載っているので安心感がありました。試験を終えた今でも、たまにパラパラ読んでいます。

    日商簿記まるごと過去問題集2級 (ダイエックス)

    よくわかる簿記シリーズ 合格するための過去問題集 日商簿記2級 (TAC)

     100点。どちらの解説も読んで分からないところはありませんでした。

    第139回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級 (TAC)

     75点。「あてる」というほど当たってないようなのでちょっと点数低めにしてみました。

     しかし、見やすいレイアウトですし、内容は少しひねったものも混ざっているので力試しにはいいと思います。これくらいの問題がきちんと解けると安心感があると思います。

    日商簿記検定模擬試験問題集2級 (ネットスクール)

     80点。やっておいて良かったと思える1冊です。139回の第2問の減価償却の問題と似たものがここに載っていたと思います。色々なパターンの問題が入っています。

     TACの「あてる~」よりは難易度が低いかな。解説はだいぶ省略されている印象の本です。

    使用した電卓

    HS-1220TUG (CANON)

     100点。今でも職場で愛用しています。大きめですが、その分キーが押しやすいです。

     他の電卓も大きさ違い、メーカー違いで4つほど持っていますが、一番使いやすくおすすめです。私にとっては「C」と「CA」が離れているのが良かったです。タイピングを間違えて一つ前に戻るときに、誤って「CA」を押すことがないので。

    勉強方法

     以前に受験した時に一度勉強していたものの、忘れているところの多さに絶望しました。テキストをもう一度最初から読む→過去問を繰り返しました。

     仕事があり、子どももいるため、勉強できる時間は子どもを寝かしつけた21時以降です。翌朝も早起きするため、せいぜい毎日2時間程度しか勉強できませんでした。

     冬でしたので、子どもが体調を崩せば看病で何日もつぶすこともあり、毎日同じペースではできませんでした。

     何をどれくらい勉強できたのかを視覚的に把握するため(そのほうが安心できるので)、勉強用の手帳を作り、1週間ごとに予定を立てて、毎日勉強した分だけメモしていきました。

     何もメモできない日があっても「私はお母さんなんだから仕方ない。勉強できない日もあっていい」と割り切り、なるべく焦らないように気持ちをコントロールしました。

     全体のスケジュールを手帳で管理しつつ、過去問を解いた回数と弱点が分かるようにエクセルで簡単な表を作りました。過去問110回~138回(縦)、第1問~第5問(横)に設定し、解いた回数を「正」の字で書き込みました。

     表を見返して見て分かったのは、1度解けた問題は何度やってもそれなりに解ける、ということ。できない問題は何度やっても同じところで間違えるということ。

     つまづく場所に気付いたら、後はそこだけを繰り返して覚えました。時間は限られていますので、解けたところには戻りませんでした(本当ならできる問題を何度もやったほうが気分がいいのです。やっぱり答え合わせで○をつけたいんですもの。)

    過去問題集 取組回数&弱点メモ
    過去問題集 取組回数&弱点メモ
    過去問仕訳の注意ポイントまとめメモ
    過去問仕訳の注意ポイントまとめメモ

    試験日の1日の流れ

    試験開始まで

     当日もいつもと同じ時間(6:30起床)に起きました。仕事に行くときと同じような気持ちで、落ち着いていました。

     子どもの相手をしながら身支度をし、片手間に苦手だった問題をパラパラ見直しました。目で見ているだけで頭を使って考えたりはしませんでした。写真を見るように、視覚的にそのページ丸ごと覚えるような感じです。

     12時すぎに昼食を済ませ、子どもを実家にあずけて試験会場へ。20分前に到着し、トイレを済ませて試験開始を待ちました。テキストで苦手な部分だけをぼんやり眺めて過ごしました。

     試験会場に時計が設置されていなかったのですが、腕時計を忘れた方が2名いらっしゃいました。また、空調が暑いという方、荷物を置く場所を注意される方、机にテキストを入れっぱなしで受験しようとし試験前に注意される方がいて落ち着きませんでした。

    試験開始!

     第1問(15分):びっくりしました。これはまずいなと思いつつも、諦めると0点になってしまう!何とかできるものだけでも書かなくてはと思いました。絶対大丈夫と思えた問題が3問、後は怪しいなという状態で次へ!

     第5問(10分):実は試験当日の朝までずーっと直接原価計算(苦手)を見直していました。おかげですんなり解けました。ひねった問題でなくて本当に良かったです。

     第4問(10分):部分別個別原価計算は簡単でした。

     ここで工業簿記を全部取ったつもりで(あくまでつもり)次にいきました。

     第2問(15分):練習問題で類題をやった経験もあったので焦らず解きました。見慣れない言葉が出てきましたが、問題が解けないようには作ってないはずと思い、気にせずできることだけやりました。

     第3問(30分):解答用紙を見たときに一番の難所だと思った問題です。量が多い…損益計算書を自分で書かなくてはいけない…。時間はまだまだあったので丁寧に解きました。

     案の定損益計算書の下書きをしたものの、計算が合わないところが出てきてしまいました。でも、部分点狙いの問題ですので、当たったらラッキーくらいのつもりで解答欄を埋めました。

     余った時間で、全問解き直しました。計算ミスや問題文の見落としをチェック。どうしても無理な問題は見直さず、確実に答えを出せたところをしつこく見直しました結果、第1問で間違いを見つけることができました。

    試験の結果

     79点で合格でした。細かい内訳は分かりませんが、第1問と第3問でだいぶ落とした感触です。何はともあれやっと資格を手に入れました。子どもに報告したら「お母さん頑張ったね!」と頭をヨシヨシしてくれました。

    最後に

     試験会場に入ったとき、たくさんの高校生が団体受験していました。高校生が受ける試験を一回り以上年齢の違う自分が受けるんだ…となんだか虚しいような複雑な気持ちになりました。

     それでも、きっとここに足を運んだ人たちは少なからず簿記を勉強してきた人たちなんだと思うと、簿記が老いも若きも勉強できるものであることを実感し、自分が挑んでもいいのだと思い直せました。

     これからも色々なことを勉強していこうと思います。

    管理人からふみさんへ追加の質問

     ふみさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
    【得意】
    伝票会計(からの仕訳日計表、総勘定元帳記入)、特殊仕訳帳、標準原価計算

    【苦手】
    本支店会計、決算整理から損益計算書を作る問題、社債、直接原価計算

     苦手なものについては、論点自体が苦手というより「苦手な出題パターン」がありました。決算整理自体はできるのに、そこから損益計算書を作る問題になると途端に間違いが増えました。

     本支店会計は内部利益、直接原価計算は固定費の扱いがいまいち理解できませんでした。過去問から苦手な論点の問題だけを1回でも多く解くようにしました。間違ってはテキストに戻るというのをひたすら繰り返しました。

     そのうち、細かい出題の仕方が違ってもやっていることはすべて同じ流れの中にあることに気付き、一気に目の前が晴れ、解けるようになりました。

     
    工業簿記は勘定連絡図が問題を見たときにすぐ思い浮かぶように、何度も図を書きました。

     ふみさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     「とにかく誰もが知っている資格が欲しい」と強く思っていました。職場や実家の家族、友人にも簿記を勉強していることを伝えて、逃げ道をなくしました。計画を立てて勉強したので、途中でやる気をなくすということはありませんでした。
     第134回試験で不合格になってしまったとのことですが、どれぐらいのレベルで試験に臨まれましたか?
     テキストを読み、過去問を何度か解いた状態で挑みました。勉強の手順は今回の139回を受けたときと同じでした。まったく理解できていないというわけではなかったと思います。

     しかし、簿記の全体の流れを理解せずにそれぞれの問題を独立して解いていたため、「何のために何をやっていて、何を求められているのか」がさっぱり分かっていませんでした。

     工業簿記も何が何だかよく分からず、マインドマップもどきまで描いてみましたが、結果は惨敗でした。

     第134回試験を受験した時と今回の違いはなんですか?勉強法などで何か工夫した点はありますか?
     ちょっとでも苦手だなと思って避けがちだった論点を洗い出しました。

     たとえば、第3問の部分だけを過去問から選んで110回~138回までを解き、点数を見てみると明らかに本支店会計の出来が悪かったので、今度はその本支店会計の問題だけを繰り返し解くというように的を絞っていきました。

     「ここは分かるけれど、ここは分からない」というまだらの状態では合格できないと思いました。簿記という手段を使って何を求めたいのかを常に意識するようにしました。

    過去問題集 大問別の得点表
    過去問題集 大問別の得点表
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     簿記に限らずどんな試験に挑むときも同じかもしれませんが「テキストで基本を知る→簡単な問題を解く→過去問を解く」…この流れは省略できないかなと思います。

     ネットを検索すると「テキストは読まない」「過去問しか解かない」などと書かれていることもありますが、テキストを読まないなんて楽だなぁ、自分も同じようにできるといいなぁと思ったものの私には到底無理でした。

     面倒がらずに基本の勉強スタイルを守ることが一番近道で、試験を終えた後も知識が身についたと感じられるのではと思います。

     どんな方でも学生生活や社会人生活の中で試験というものを何度も受けたことがありますよね。その過去の経験の中から自分が一番しっくりきたと思えたときの勉強スタイルを思い出してみるといいのかなと思います。

     それと、教材を選ぶときはネットの評判だけで決めずに、本屋さんで何冊かパラパラめくって中身を見たほうがいいです。いくら評判が良くても、自分にとっては挿絵の配置が苦手で読みにくい、文字の色が見にくいなんてこともあります。

    管理人コメント

     ふみさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!育児・仕事と勉強の両立は大変だったと思いますが、基本を大事にした勉強で見事に合格を勝ち取られました。

     それでは早速、中身を見ていきたいと思いますが、個人的に、受験生の皆さんに一番参考にしていただきたいのは、勉強方法欄の以下の文章です。

     表を見返して見て分かったのは、1度解けた問題は何度やってもそれなりに解ける、ということ。できない問題は何度やっても同じところで間違えるということ。

     つまづく場所に気付いたら、後はそこだけを繰り返して覚えました。時間は限られていますので、解けたところには戻りませんでした(本当ならできる問題を何度もやったほうが気分がいいのです。やっぱり答え合わせで○をつけたいんですもの。)

     ふみさんもおっしゃっていますが、出来ない問題を解くよりも出来る問題を解いたほうが気分が良いのは間違いありません。ただ、出来る問題よりも出来ない問題を解いたほうが力がついて点数が伸びます。これは絶対です。

     ふみさんが過去問を解くさいに実践されたように、大問ごとの点数を記録しておいて、出来の悪い論点の問題を集中して解くのは非常に効果的です。簿記検定ナビでも「まとめ解き」としてご紹介していますので、興味のある方は一度ご覧ください。

    ふみさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第139回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.127

    簡単なところは絶対に落とさない!難しいところは部分点を狙いましょう!

    • 投稿者:kさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに

     第139回の試験で受かったので、役に立てればと思い投稿させていただきました。今回二級を受けた理由は現在転職活動中で、営業を志望しているのですが、自身のスキルアップのために簿記をとっておくといいというアドバイスを受けたのがきっかけでした。

    勉強開始時の知識・スキル

     お恥ずかしながら、社会人でもあるにも関わらず売掛金・買掛金という単語すら知らない、真っ白な状態でのスタートでした。逆に社会人としてこれはいけないと思い、勉強に身が入ったというのもありました。

    使用したテキスト・問題集

    簿記3級

    • 合格テキスト日商簿記三級(TAC)
    • 合格トレーニング日商簿記三級(TAC)

     今回、初めて簿記挑戦するということで3級・2級同時併願をしていて、まず初めにTACの合テキ・合トレが非常に丁寧な解説がやりやすいと思い購入しました。

     合格テキストに関しては、手形の実物をテキストに載せていたりなど非常に説明が丁寧で、3級の範囲全部を網羅的に勉強するにはいいと思います。

     しかし、合格トレーニングに関しては少し難しい問題が各項目の最後にあり、いきなり全部の問題をやろうと思って取り組んでしまうと泥沼にはまってしまうと感じました。

     私は、勉強機関の3週間を3級に費やしましたが合トレの量があまりにも多く2級の勉強が間に合わなくなると感じ、途中で2級の勉強に切り替え3級は結局受けませんでした。

     ただ、この二つのテキスト・問題集のおかげで2級の商業簿記にすんなりと入って理解できたのはよかったです。

    簿記2級

    • サクッとうかる日商2級 商業簿記 テキスト(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記 テキスト(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 商業簿記 トレーニング(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記 トレーニング(ネットスクール)
    • サクッとうかる日商2級 厳選過去問ナビ(ネットスクール)
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC)
    • ラストスパート模試 日商2級(ネットスクール)

     3級の勉強では合トレ・合テキを使いましたが、2級に関してはサクッとシリーズで統一しました。

     理由としては、3級の勉強に思った以上に時間を取られてしまい、このままでは2級の勉強が間に合わなくなると感じたので、短時間で理解が出来ると評判のサクッとシリーズに乗り換えました。

     ちなみに、簿記2級の勉強時間だけで言えば一か月しか期間がなかったので、サクッとシリーズでなければ絶対に2級の範囲すべてを勉強できなかったと思います。

     テキストは最短1週間で出来ると書いてあるだけあって、短い文章ながらわかりやすく説明しているので、独学の方には合テキよりも挫折せずに進めることが出来ると思います。個人的には図やイラストの説明が本当にわかりやすく素早く学習出来た理由だと考えています。

     トレーニングは基礎問題と過去問に似た問題で前半・後半でわかれており、合トレに比べると量は少ないですが必要事項に絞って問題を作ってあるので、短時間でマスターするにはおすすめの問題集です。

     量が少ないと不安に感じるかもしれませんが、その分の時間は全部過去問に回すと考えれば大丈夫です。

     過去問ナビは正直数年前に出版されていらない改訂されていないため、問題が少し古くこれだけやれば過去問対策は充分とは言い切れないと感じます。過去問の入門編としてはいいと思いますので、気になる方はやってみても損はないと思います。

     合格するための過去問題集は、サクッとシリーズの過去問ナビを終えた後「これだけでは絶対に過去問演習が足りない」と感じ購入しました。

     使い方としては一つの回を2時間でまとめてやらずに、学習したい単元ごとに絞ってまとめて勉強するようにしました。工業簿記に関して言えばこの過去問題集のおかげで本番の得点源となり、非常に助かりました。

     ラストスパート模試は最後の1週間にまとめてやりました。第二問の固定予算の個別論点はここにある予想問題のおかげで20点満点をとれたので、非常に満足しています。

     また、各問題ごとに第何回の過去問をやるとさらに理解力が増すとというチャートも書いてあり、TACの過去問題集と併用しつつ過去問対策に打ち込むことが出来ました。

    使用電卓

    • CANON HS-1210TU

     父親が持っていたのでそのまま使わせてもらいました。Canonの一世代前の電卓ですが、機能は十分にそろっていたので、特に問題はなかったです。

     電卓についてですが、2級までだったら変な機能を使わずに普通に計算するだけで時間は普通に余ります。電卓の使い方を学んでる暇があるなら仕訳を一つでも多く解いた方がましです。

    勉強方法

     勉強機関は、年明けから試験日までだったので…厳密には一か月と3週間くらいです。3級に3週間、2級に一か月という割合で勉強しました。すでに離職して時間はあったので、一日大体4時間最後の週は一日6時間位勉強しました。

     流れとしては「テキストの一つの単元を読む→トレーニングの問題をやる」王道ですがやったことはこれだけです。ただ、3級に時間を意外ととってしまったため、急遽、サクッとシリーズに教材を変えました。おかげで効率的に勉強できることが出来ました。

     あと、もう一つ短期間で全範囲を勉強するためには「一回目で解けた問題は二度とやらず、間違った問題のみに絞って勉強を進めること」が一番のコツだと思います。

     人間の心理的に自分が得意としている分野をやろうとしてしましますが、それでは前に全然進みません。苦手な部分にどれだけ時間を費やすかが、勉強範囲の多い二級の必勝攻略法だと思います。

     特に工業簿記が苦手という人は、絶対にそのままだと合格は出来ないと考えた方がいいです。問4・問5で30点以上とらないと、最近の商業簿記(今回は仕訳までもが難易化)の傾向を考えると厳しいです。

    試験日の1日の流れ

     試験当日は朝6:30位に起床し、予想問題で間違った問題を復習し、最後は過去問題集の仕訳問題で間違った仕訳をひたすらに暗記していました。

     試験会場には試験開始時間30分前の13時に到着し、後は問題次第だと割り切ってトイレに行ったりなど、とにかく落ち着くように努めました。

    • 試験開始!

     まず、解答用紙を見て問2が固定資産の個別論点であることが分かりました。予想問題をやっておいてよかったと思うとともに、これはいける!と思いました。

     しかし、問3はまさかの3回連続で財務諸表…しかも貸借対照表と損益計算書の複合だと?と思い少し不安になりました。工業簿記は特に問題はなさそうに感じました。

     そして、試験開始。まずは問1の仕訳からで、ここで12点は取ると決めていたのですが…まさかのわけがわからない問題のオンパレード…教室の中がペンの音も電卓の音もならない時間がしばらく続き怖くなりました。

     結局4問目しか解けず、正直ここで落ちたと確信しました。ここで大体10分くらい時間がたちました。

     しかし、前回の試験では問1・問4・問5が得点源であったというのを知っていたので、もしかしたら工業簿記が満点前提の試験なのでは…と思い直し、すぐに問4に移りました。

     今回の試験はこの判断がすべてだったと思います。問4・問5を合わせて25分くらいで解いて「ここで40点はいけたから、あとは問2次第だ」と思い、問2に移りました。

     問2は予想問題をやっていたおかげで、一つ一つの仕訳は簡単であるということがすぐに解りここも特に問題なく進めました。

     200%定率法が難しいという人たちが多くいたみたいですが、カッコ書きで「年償却率25%」と書いてあったので、ここを見逃さない人はちゃんと解けたと思います。

     問3は案の定、最初あたりから訳のわからない決算仕訳が3つくらい…この時点で損益計算書の答えは完全に無視し、部分点狙いに頭を切り替えました。

     しかし、(あとから冷静になって考えてみると)もう少し考えていれば解けたところもあったので、そこは反省です。問1に時間をかけたいという思いがあったので、無意識に少し焦ってしまったのかもしれません。

     最後の30分を問1に注ぎ込み、二問めの資産の切り替え項目が長期前払い費用であることに気づき、なんとか8点は確保できた…と確信できたところで試験は終わりました。

    試験の結果

    • 問1:8点
    • 問2:20点
    • 問3:8点
    • 問4:20点
    • 問5:20点
    • 合計:76点/100点

     簿記検定ナビの過去問分析ページにも書かれていましたが、今回の試験は問2・問4・問5で点数を稼がないと厳しい試験だったと思います。簡単なところは絶対に落とさない、難しいところは部分点を狙うというスタイルで試験に臨むといいと思います。

    管理人からkさんへ追加の質問

     サクっとシリーズの他にもボリュームを抑えた教材(ex.TACのスッキリシリーズ)がありますが、サクっとシリーズを選んだ決め手はなんですか?
     一番の理由は本のレイアウトです。個人的にスッキリよりもサクッとの方が文章と図面が読みやすく理解しやすいと感じました。独学で初めて簿記をはじめるなら間違いなく買って損はないシリーズであると感じました。
     kさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は総合原価計算です。パズルを当てはめて解いていくような感じでとても楽しく学ぶことができてよかったです。工業簿記の中では結構簡単な分野だと思うので、ぜひとも試験では満点をとれるように勉強した方がいいと思います。

     苦手な論点は本支店合計と財務諸表です。この二つに関してはとにかく決算整理仕訳を数多く解くことがカギだと感じます。具体的な対策としては過去問題集の問3の問題に関して決算整理仕訳だけを解く練習をしていました。

     本支店の仕訳に関しては内部利益はわかりましたが本店と支店の損益一致に関してはなかなか理解ができず、試験においても最後の2点や4点しか配点がないことがわかっていたので、勉強期間が少ないこともあり最初から捨てることにしました。

     kさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     転職活動をする中で「転職期間中に努力したこと」を聞かれる機会もあると思ったので、資格を取得して結果を残しておきたい、という思いが一番でした。

     あとは、答え合わせをして数字があっていたときの「快感」が自分に合っていた…というのもあって、モチベーション的には特に苦労することなく勉強できました。

    管理人コメント

     kさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     「「勉強方法」のところに書いていただいた「人間の心理的に自分が得意としている分野をやろうとしてしましますが、それでは前に全然進みません。」という一文が、受験生時代の私に言われているような気がしてグサッときました…。

     kさんのおっしゃるとおり、苦手分野をひとつひとつ潰していくことが短期合格のカギになりますので、簿記検定ナビでも紹介しているまとめ解きなどを参考して、粘り強く取り組むように心がけてください。

     また、「試験の結果」のところに書いていただきましたが、最近の「商難工易(商業簿記が難しくて工業簿記が簡単)」という出題傾向を考えますと、合格するためには第4問・第5問の工業簿記で9割以上(40点中36点以上)取る必要があります。

     工業簿記は2級から始まるということもあって基本的な問題が出題されることが多く、しかも過去問対策がまだまだ有効なので、出来るかぎりたくさんの問題を解いて準備しておきましょう。

    kさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第139回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.126

    「問題集選び」と「忘却曲線を意識した復習」が合格のカギになりました!

    • 投稿者:ヘアネットさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約8か月

    はじめに

     私は現在、27歳の会社員です。子どもが生まれた時、これから本気で家族を守っていかなければならないと思い、何か資格を取得しようと思いました。

     その時妻に勧められたのが簿記検定でした。今までダラダラと人生を過ごしてきた自分に嫌気が差し、一念発起してやってやるか、と思ったのが簿記検定受験のきっかけです。

    勉強開始時の知識レベル

     簿記に関しては全くの素人でした。学校で習ったことも、会社で触れることもありませんでした。

    私の簿記受験歴

    • 2014年1月:簿記の勉強スタート
    • 2014年6月:日商簿記3級 合格
    • 2014年11月:日商簿記2級 不合格
    • 2015年2月:日商簿記2級 合格

     2級で一度落ちているため、その体験も合わせて書かせていただこうと思います。

    勉強スタイル

     日中は仕事をし、夜は家事・育児をを手伝ったり、子どもと遊んだりしていたため、勉強はほとんど早朝にやっていました。夜9時に寝て、朝4時に起き、6時までの約2時間勉強しました。休日は3~4時間やっていました。

     仕事で疲れた次の日や用事がある時には、1時間でやめることもありましたが、勉強するときは集中して行っていました。

     朝は面白いテレビ番組がやっていないのでテレビを見ることも少ないし、静かな環境で勉強できるのでおすすめです。早起きは三文の徳です。

    学習で行ったこと

    • ノートは作らず、テキストを読んで覚えた。
    • 勘定科目は省略して書いた。(かなり重要です。3級の途中まで全て正確に書き、時間を無駄にしました)
    • 右利きだが、電卓は左手で打った。計算したあとすぐに右手で書けるため。(ブラインドタッチができるようになりました)
    • 学習記録はスマホアプリの「Studyplus」を使用した。(おすすめです。教材ごとに勉強時間を記録して管理し、自動でグラフ化してくれます。何をどれだけ勉強したか一目でわかります)

    使用した教材について

     テキストと過去問題集はTACで統一しました。理由は解説がわかりやすく、3級の時にも使用し慣れていたため、同じものがいいかなと思ったからです。

    スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第6版(TAC) ★★★

    スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第3版(TAC) ★★★

     文章が簡潔でとにかくわかりやすいです。2級でもすんなり学習に入ることができました。テキストと問題集が一つになっているため、インプットとアウトプットの両方ができ、しかも低価格で素晴らしい教科書です。

    合格するための過去問題集 日商簿記2級 ’14年11月検定対策(TAC) ★★★

     本書は過去問題編と出題別攻略テクニック編が記載されています。過去問題の解説が非常にわかりやすく、大変良いです。

     また問題別に難易度が示されているため「必ず得点したい問題」「できれば得点したい問題」「捨てて良い問題」に分別することができ、力を入れて学習するポイントの参考になります。

     そして出題別攻略テクニック編では第1問から第5問までのまとめのような形で、攻略テクニックについて解説されています。問題集や過去問題で行き詰まったとき、ちょこちょこと確認代わりに見ていました。内容がぎゅっと詰まったテキストのようで確認には持ってこいでした。

    日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳(とりい書房) ★★☆

     日商簿記試験の合格を目指す受験生のために作られた電卓操作テキストです。内容は電卓の選び方、キー操作方法から始まり、実際の問題ではどのような機能を使えば早く正確に打てるかなどが説明してあります。

     電卓メーカーはカシオ製かシャープ製に対応しています。私の電卓はCANON製ですが、シャープ製と同じ方法で問題なく計算できました。

     問題部分は2~3級に対応しているため、初心者の方にはわからないところがあると思いますので、学習段階に応じて少しずつ操作を身につけていけば良いと思います。若干、問題の解説がわかり辛い点があるため、おすすめ度は-1です。

    日商簿記2級 みんなが欲しかった問題演習の本(TAC) ★★★

     非常に良いです。独学でも授業を受けているかのように一つ一つ丁寧に解説がされています。商業簿記の第2問、伝票会計がスッキリわかるでも過去問題集でも見たことのない解き方をしていて驚きました。

     今までは伝票を全て紙に書き直していましたが、こちらでは問題に少し数字を入れて、はい終わり!という感じで、その時間短縮ぶりに驚愕でした。

     また第1~5問全てにおいてテクニックが散りばめられているため、この本を取り組むことによってかなり得点が上がるはずです。

    簿記検定ナビ 仕訳問題対策 ★★★

     3級時にはこんなに良いものが無料であることを知らなかったため、今回初めて使用させていただきました。

     あまり時間がなかったため130問しかやっておりませんが、様々なパターンに対応できるようになりました。試験前に絶対にやっておくべきだと思います。

    簿記ナビ模試 第139回 日商簿記検定予想問題 ★★☆

     問題が少し捻ってあるような印象でした。試験日前日に解き、50点しか取れませんでした。前日なのでかなり落ち込んだ記憶があります(笑)。

     ただ、簿記は細かいところまで問題を読まないといけないなと再認識させてくれる模試でした。

    HS-1220TUG (CANON) ★★★

     低価格、かつ操作性に優れた一台です。ほかの電卓はあまり使用したことがないため比較はできませんが、不満は一つもありません。簿記ナビさんで紹介されていたため購入しました。

    勉強方法

    第138回受験時

     まず始めにスッキリわかるの商業簿記から開始しました。テキストを読み、問題を解くということを3周やりました。そして間違えた問題だけを解き、知識を定着させました。

     次に工業簿記に移りました。工業簿記に触れるのは初めてだったため、始めは戸惑いましたが量をこなせば大丈夫だと思い、毎日工業簿記に触れるようにしました。こちらも商業簿記と同じ方法で勉強しました。

     商業簿記を40時間、工業簿記を30時間勉強したところである程度わかるようになったため、過去問題集を買ってやることにしました。これは3級時とと同じやり方です。今思えばこれがまずかったのではないかと思います。

     過去問題は3級とは違い難易度が高く、手も足も出ませんでした。だいたい40~50点しか取れませんでしたが、過去問題をマスターすれば合格できると思い込んでいた私は過去問題と戦う日々を過ごします。

     ついに第138回の試験日を迎えます。総勉強時間143時間。全て自宅での学習で模試などは一度も受けず、ぶっつけ本番です。結果は64点の惨敗でした。落ちたとわかりショックでしたが、次こそ絶対受かってみせると思い、勉強し直すことに決めました。

    第139回受験時

     第138回の試験で落ちた原因は具体的な「合格する力」がついてなかったからでした。知識だけはあっても、初めて見る問題だとどこから手をつければいいのかわかっていませんでした。

     力をつけるために過去問題の前にやるべき問題集を探してみようと思いました。そこで出会ったのが「問題演習の本」です。

     本屋でパラパラと立ち読みし、解説が丁寧なため購入することにしました。試験日2ヶ月前です。1ヶ月かけてこの本だけを3周やったところ、様々なパターンに対応できるようになりました。

     そして試験日1ヶ月前からは簿記検定ナビさんの仕訳問題対策と過去問題を並行して取り組みました。試験日前日、簿記ナビ模試の予想問題を解き試験日を迎えます。

    試験日1日の流れ

    • 朝5時起床

     前回、余裕をかまして試験日の午前中に何も勉強せずに落ちた苦い経験があるため、今回はラストスパートをかけました。

    • 5~7時

     過去問題を解く。

    • 7~9時

     食事や子どもの面倒をみる。

    • 9~12時

     印を付けておいた苦手な問題を解き、総仕上げをしました。簿記2級の総勉強時間は約225時間でした。そして、12時過ぎに昼食を済ませ、身支度をし13時に会場に出発しました。

    • 13時10分

     会場に到着しました。着席し、持ち込んだ「みんなが欲しかった問題演習の本」を読みながら試験開始を待ちました。

    • 試験開始!

     巷では問題を解く順番がどうのこうの言われていますが、独学で情報網がない私にとってはどの順番が良いかわからないため、そんなの知ったことか!と第1問から順に解いていくと決めていました。

     第1問の仕訳。初めて見る問題の数々に目を疑いました。「やめてくれよ‥」と心の中で呟きながら必死で考え、少しずつ答えを埋めていきます。解答時間は20分ほどで次の問に移りました。

     第2問。前回同様見たこともない難しい問題が出るかもしれないとヒヤヒヤしていましたが、備品の減価償却の問題でした。[設問]問6の200%定率法がわかりませんでしたが、他の問題はできたと思います。

     第3問。財務諸表の作成で、一見して問題文が多かったため「これは時間がかかりそうだ」と思いながら解きました。後半の区分式損益計算書に表示される利益の金額を答える問題が難しく、ここは全滅だったと思います。この辺りで残り時間50分でした。

     第4問は部分別個別原価計算。これは易しい問題で、過去問題で対策済みでしたので解けました。

     第5問は直接原価計算。ほぼ出来ましたが問2と損益分岐点の売上高を計算ミスしていたことが、後々わかりました。残り時間10分ほどで最後の見直しをし、終了になりました。

    試験結果

    • 第1問:12点
    • 第2問:18点
    • 第3問:13点
    • 第4問:20点
    • 第5問:17点
    • 合計:80点/100点

     今回合格できた要因は…①受験者アンケートで難問と言われている第1問を3つ正解できたこと、②易しい工業簿記の問題を確実に正解できたこと、の2点につきると思います。

     どちらも基礎ができていなければ正解できなかったと思うので、最後まで粘って本当に良かったと思います。

    最後に

     今まで自分の可能性を信じて勉強してきました。簿記なんて簡単、と思っている方もいるかもしれませんが、2級合格は私にとってとても大きな一歩です。人は本気になれば、なんでもできると信じています。できないと思ったら何もできません。

     一度きりの人生、絶対後悔しないようにこれからも努力を続けて上を目指していきます。ありがとうございました。

    管理人からヘアネットさんへ追加の質問

     ヘアネットさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は伝票、特殊仕訳帳、個別原価計算あたりです。

     苦手な論点は本支店会計と標準原価計算です。本支店会計はいつも後半の「本店の利益を求めなさい」や「支店勘定の次期繰越額を求めなさい」という問ができず悩んでいました。

     繰り返し解くことで、だいたいパターンはきまっていることに気づき7割ぐらいは取れるようになりましたが、過去問題でも満点が取れた試しはありません。

     あとは標準原価計算のシュラッター図を覚えるのに苦労しました。何度も裏紙に書き、必死で覚えました。

     ヘアネットさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     モチベーション維持の方法としては、将来資格を武器にどんどん稼ぐ自分と、平凡な生活しか送れない自分を想像し、自分自身を奮い立たせていました。また家族の顔を見ることで自然とやる気が出ました。

     簿記自体が自分に合っていて、勉強が楽しかったということも続けられた要因ではないかと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は常にエビングハウスの忘却曲線を意識して勉強しました。一度覚えても数日経つと忘れてしまうため、復習は必ずやりました。復習に復習を重ねて記憶を定着させました

     ただ黙々と勉強するのではなく、効率の良い方法を探してみるのもいいかもしれません。

    管理人コメント

     ヘアネットさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     ヘアネットさんは「スッキリわかるテキスト」と「過去問題集」の間に「みんなが欲しかった問題演習の本」を挟んで学習されていますが、この勉強方法はとても良いと思います。

     「スッキリわかるテキスト」は、ヘアネットさんも書かれているとおり「文章が簡潔で分かりやすい」のが大きな特長です。ただ、コンパクトにまとめられている分だけ、過去問との間に難易度の差が出来てしまっているのもまた事実です。

     十分な力がない状態で過去問対策にとりかかってしまうと、理解よりも「ただ解き方を暗記するだけの勉強」になってしまいがちですが、テキストと過去問題集の橋渡し的な位置づけの問題集を間に入れることにより、過去問対策時の理解をより深めることができます。

     出題の仕方を少しひねられると対応できなくなる…とお悩みの方は、過去問題集をやる前に「みんなが欲しかった問題演習の本」のような論点別の問題集を間に入れて、きちんと基礎固めすることをおすすめします。

     最後に、勘定科目の省略に関しては、簿記検定ナビの勘定科目の省略パターン一覧表ページで詳しく紹介しているので、省略せずに書いている方はぜひ参考にしてください。かなりのスピードアップになります。

    ヘアネットさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第138回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.125

    自分なりの勉強スタイルを確立し、ゲーム感覚で楽しんで勉強しましょう!

    • 投稿者:RUNNERさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに

     第138回簿記検定試験2級に合格することができたため、今後、簿記2級を目指す方々に、私の勉強方法等が多少なりともお役に立てればと思い、投稿させていただきます。

    簿記2級を受験するに至った経緯

     FP1級の学科試験に合格後、ずっと勉強せず放置していたため、気が付いたら一部合格期限である【H27/3月末】がすぐそこに来てしまいました。

     妻にちょっと責められまして…急遽FP1級の実技試験(資産設計提案業務)を受験することにして勉強を開始したのですが、学科に比べると楽すぎて、正直ちょっと「物足りなさ」を感じました。

     そんな時、偶々、書店で簿記の本を見て、学生時代(もう10年以上前ですが…)、簿記3級には合格していたこともあり「当時にはなかった面白そうな本も出てるし、簿記の勉強を久々にやってみよう!」とふと思い、受験することにしました。

    勉強開始時の知識レベル

     私は金融機関で「企画・調整系」の仕事をしております。仕事上、法律関係の知識は多少ありますが、簿記については3級を取得後、一切触れておりませんでしたので、知識レベルは「ゼロ」からのスタートでした。

    試験までの準備(使用教材)

     ネットスクール株式会社のもので統一しました。理由は「気に入った」から。実際に手に取り、自分に合うものを選ぶ形で良いかと思います

    テキスト

    • すいすい♪簿記 マンガ見てGO! 日商2級商業簿記 860円(税別)
    • すいすい♪簿記 マンガ見てGO! 日商2級工業簿記 860円(税別)

     個人的にはオススメできます。FP1級時にもテキストを読まず、過去問だけで学科・実技をクリアできたので「いらないかな」とも思ったのですが、簿記については専門外でしたので、念のため、テキストを使用することにしました。

     サイズ・分量的にも通勤時間(朝・夕:計1時間)を使えば5日間で一回転できる内容ですし、読み物としても楽しんで読むことができました。簿記2級で理解すべき内容を大枠で把握するには十分だと思います。なお、試験までに結局5回転しました。

    問題集

    • 日商簿記2級過去問題集 出題パターンと解き方 2014年11月対策 1,800円(税別)
    • 第138回試験11/16を完全予想! 日商簿記2級ラストスパート模試 1,250円(税別)

     過去問は3回転しました(使用方法は後述)。模試は試験2日前に購入し、1回だけやったのみです。模試の問題は解いてて楽しいので、やっておいた方が望ましいと思います。

    参考:結局使わなかった問題集

    • サクッとうかる日商2級 商業簿記トレーニング 900円(税別)
    • サクッとうかる日商2級 工業簿記トレーニング 900円(税別)

     テキスト終了後、即時過去問に移行したため結局使用せず…。結果論ですが、問題集は買う必要が無かったです。

     なお、「簿記2級では不要」と私は思いますが、簿記1級を目指す場合、テキスト終了後に「何」をするかは検討中です。今後、テキストを読み終わってから検討しますが、こういったトレーニング問題集も必要かも知れません。

    試験までの準備(勉強時間)

     私が1週間で確保できる最大勉強時間を算出した結果は以下のとおりです。

    • 月~金: 3時間(=通勤1時間+就寝前2時間)
    • 土~日:16時間(=8時間×2日)

     飲み会等もありますし、ふとした瞬間に仕事のアイデアが思い浮かぶと勉強が手に付かなくなります。結局、試験までの勉強時間は合計200時間前後かと思います。

     その分、勉強中は集中して取り組むことを心がけました。なお、やりたくない日は一切やりませんでした。結局、メリハリだと思います。

    試験までの準備(過去問の使用方法)

     私の使用方法は少し特殊かも知れません。参考にならないかも知れませんが、一応記します。なお、今回の試験を終えての反省から、オススメも正直できないと思っています。

    1回目

     問題文を読み、解答を確認。答案用紙に解説・解答を極小文字で記載します。このとき、「出題者は「何」を理解しているかを確認しているのか」を意識して問題文を読むこと、また、「解答・解説は「なぜ」記載のとおりになるのか」を意識して理解に努めることに重点をおいて取組みました。

     なお、作成した答案用紙は、通勤中に眺めていました。その際は、問題文を想像し、頭の中で問題を解いているイメージを持つよう、心がけていました。

    答案用紙への書き込み1
    答案用紙への書き込み1
    答案用紙への書き込み2
    答案用紙への書き込み2

    2回目

     何も見ず、時間を計って解きます。この時点では2時間ギリギリかかって、得点は7~8割程度。誤りを分析すると、ケアレスミスと理解不十分が半々でした。

     正解箇所も含め、理解不十分と思われる箇所は復習し、理解に努め、ケアレスミスの傾向をしっかり認識し、自分の弱点を把握するように心がけました。

    3回目

     2回目と同様に何も見ず、時間を計って解きます。平均1時間30分で終了、間違い箇所は数か所でした(ケアレスミスは完全には無くならず…)。

    試験までの準備(予想問題集について)

     私は1回転しかできませんでした。平均1時間40分で終了、できは8割~9割でした。時間を捻出し、2回転はしておいた方が安心感が違うと思います。

     私は若干の不安を抱えての試験当日でしたので、2回転はしておくことが望ましいと思います。なお、簿記検定ナビの予想問題集も、第2問以外は全部解きました。

    試験までの準備(問題を解く際の下書きについて)

     私は仕訳までしっかり書いて、問題を解くようにしました。今後、簿記1級取得を目指す際には頭で仕訳することも検討しないといけないですが、少なくとも、簿記2級では、仕訳を紙に書いても、試験時間が不足することはないと個人的には思います。

     スピードより正確性を重視…というより、簿記2級までは基本重視で望む方が良いと思います。あくまで個人的見解ですので、最終的にはご自身のスタイルに合う形で下書きの精度を高めていってもらえればと思います。

    試験までの準備(間違いノートについて)

     一切、作成しませんでした。作った方がいいのでしょうが、そんな時間はありませんでした。

    試験日の1日の流れ

    前日の過ごし方

     予想問題を1回転し、終了。テレビを見て、12時には寝ました。

    当日の過ごし方(試験前)

     起床時間は平日より2時間遅い午前7時。朝ごはんを食べて、出発。会場到着は一番乗りでした。これまでやった答案用紙を眺めながら「余裕だろ」とこの時点では考えてました。この時点では。。。

    • 試験開始!

     答案用紙に名前を書く際、第2問を見て「なんだこれ?」となり、一瞬、冷静さを失いました。

     試験が始まり、当初の予定(第1問から順番に解く)を急きょ変更し、第1問を焦って解いて、第3問に突っ込みました。第2問を飛ばすことは勉強中も1回もしたことはないので、結構焦っていたようです(笑)

     冷静さを欠いた脳では今回の第3問には対処できず、途中で諦め、焦った状態で中途半端に第4問・第5問と進みました。第5問を完了した時点で、1時間30分経過。

     この時点で時計を見て、逆に冷静になりました。株主資本等変動計算書は見たことが一度もなかったのですが、問題文から仕訳を行い、解答フォームを「部下が作成したわかり難い資料」と思い込むことで、資料構成を推測、埋めるだけの単純作業でOKと判断し、結局15分で解答作成完了。第2問は満点でした。

     第2問終了時点で残り15分。第4問を見ると計算がハチャメチャで、全部数字がおかしいことになっていました。何とか3問だけ修正が間に合った時点で2時間終了。

     各社の解答速報を見た結果、合格点は取れたと思えたので安堵しましたが、正直、反省点ばかりが残る2時間となりました。

    試験結果と反省点

     私の点数は以下のとおりです。

    • 第1問:16点/20点
    • 第2問:18点/18点
    • 第3問:12点/22点
    • 第4問:12点/20点
    • 第5問:20点/20点
    • 合計:78点/100点

     反省点は「答案用紙だけを見て、問題文を読まず、第2問を後回しにするという短絡的な判断を下したこと」の1点に尽きると思っています。

     結局、満点は第2問と第5問のみ。第1問は間違い箇所不明ですし、第4問はラスト15分で修正した3か所がそのまま正解できたことからも、どのような状況でも冷静さを保つことの大切さを改めて感じた次第です。第3問も十分部分点が取れる内容ですし。。。

     ただ、色々な意味でいい経験にはなりました。仕事で突発事象があっても、最近は焦りもしなくなっていたのでです。とりあえず、簿記1級までは取得したいなと思っていますので、今回の反省を活かし、準備を進めていきたいと思っています。

    最後に

     簿記2級は努力すれば十分に合格できる試験かと思います。これから勉強を始める方は、自分なりの勉強スタイルを確立し、ぜひ合格を勝ち取ってください!この体験記が少しでもお役に立てれば幸いです。

     最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

    管理人からRUNNERさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「CASIO DW-20ET」です。妻が大学在学中、簿記3級を受験する際に「簿記の大原」の先生に勧められて購入したそうです。他の方には…正直10年以上前に購入したものですので、今は手に入らないと思います。

     使用感は…特に不便は感じませんでした。電卓で合否が決まるものではないと思いますので、12桁電卓の中で気にいったものを使用すればよいと思います。

     RUNNERさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     今回の点数で言うのは憚られるのですが、正直苦手と感じる論点はありませんでした。

     苦手な論点がある方は、①苦手と思わないこと、②自分は絶対理解できる(理解できないはずがない)と思い込むところから始めてみてください!バカバカしく思うかもしれませんが、学習中の理解力があがりますよ。

     RUNNERさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     独学の楽しさは「試験の攻略方法を自分自身で考えること」だと思います。試験本番は自分の立てた戦略が正しかったかを確認する場だと思います。戦略を立て、実証することをゲーム感覚で楽しむことがモチベーションにつながっています。

     仕事じゃないから人に迷惑もかからないし、勉強したことは自分の血肉になるし、一石二鳥です!

     不合格になった場合は、それこそ根本から戦略を立て直す必要がありますが、結局、それを仕事に支障のない範囲内で楽しんでやってます。

     受かろうと肩ひじ張らずに、資格試験を攻略することを楽しむ気持ちが大切なんだと思います。落ちても死にはしませんし、次に受かれば良いんですから。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     思いつくものを徒然に…

     ① 「自分は●月の簿記検定で必ず合格できる!合格するに決まっている!!」と思い込んで勉強に打ち込んでください。合格するという強い信念・自分への自信を持ってください。

     ② 問題ができたときは「さすが、自分」と思い込み、できなかったときは「新しい知識を得ることができた!」と、すべての物事を前向きにとらえてください。ポジティブシンキングは物事を好循環へと促します。

     ③ 勉強できる環境に感謝を。やりたくてもできない人はいっぱいいます。

     ④ 合格率なんて気にしてはいけません!合格率30%は「10人に3人は合格する」ということです。その3人に入ればいいだけです。難しく悩む暇があったら、今できることを、コツコツ一生懸命取り組みましょう。

     ⑤ テキストは一種類のみにしてください。いくつも読むのは時間の無駄です。そんな暇があったら、遊びにでかけましょう。

     ⑥ テキストは過去問1回転後に再度読んでみてください(過去問取組中も可)。1回目に読んだときと、理解力が違うと思います。「この記載、過去問にあったなぁ。」なんて思いついたりもします。

     ⑦ 初見の問題に触れておいてください。予想問題はネットスクール+TAC、もしくは、過去問最新●回分みたいな感じで、いくつかやっておく必要があると思います。今回、とても痛感しました…。

     ⑧ 時間のない方は、過去問の理解を優先してください。その理由ですが、予想問題や模擬問題と過去問(試験問題)の問題作成者の意識の違い(問題の生み出され方の違い)にあります。

     予想問題等は「このレベルができれば、試験問題と戦えるよ。倒せるよ。」というもの。過去問を分析し、戦える状態に育成してくれる良いツールですが、プロの作る問題なので洗練されすぎている印象です。

     では、過去問(試験問題)はどうかというと、たまに「君たちこれ知ってる?知らないよね??」というものが出てきます(私は「ドヤ顔問題」と名付けています)。今回の第2問のようなものです。

     日商の講評を見ればよくわかりますが、言葉を選ばずに言うと「上から目線」な記載です。また、問題文も洗練されていません。

     同じ商工会議所の試験で、たまに難易度で比べられる「ビジ法2級」は結構理解しやすい記載なんですが、簿記は回りくどい日本語になっています。なので、多くの過去問触れて表現に慣れ親しんでおいた方が良いと思います。

     ⑨ 妻は簿記のような数字は大嫌い、かつ苦手です。でも、10年以上前に通った「簿記の大原」の先生(女性)は、とても教え方が上手で楽に理解できたそうです。時間のある方は、スクールに行くことも選択肢の一つかと思います。

     ⑩ これだけ長々書きましたが、勉強方法(独学orスクール、テキスト選択など)は最後は自分の責任で決めてください。また、その自覚を持ってください。

     「どのスクールがよいか」「どのテキストがよいか」を最終的に決めるのは自分です。「先生の教え方が悪いから」とか、他人に責任を擦り付けているうちは、何をやってもうまくいかないと思います。結果責任は他人は取ってくれません。

     ⑪ 試験勉強を楽しみましょう!自分の力を信じて、自分で選んだ方法で合格できるように祈っています。

    管理人コメント

     RUNNERさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     簿記の勉強スタイルに関しては「テキスト&トレーニング→過去問→予想問題」という流れが最もスタンダードな形ですが、RUNNERさんのようにトレーニングを飛ばしたり、テキストからではなくいきなり過去問から入るという方もいらっしゃいます。

     「一般的に良いと言われている勉強スタイル=自分に合う勉強スタイル」とは限らないので、勉強を始めるさいに、自分の能力・確保できる勉強時間等と勘案して、自分の採るべき勉強スタイルを考えてみるのもアリだと思います。

     また、試験結果と反省点のところで「どのような状況でも冷静さを保つことの大切さを改めて感じた」と書いていただきましたが、この点は私も100%同感です。

     試験の独特の雰囲気の中で、一度、冷静さを失ってしまうとリカバリーすることが非常に難しくなります。冷静さを保つために…個人的には以下の3点をおすすめしているので参考にしてください。

    1. 試験開始後、すぐに解き始めない。目を閉じて2度、3度大きく深呼吸をして、気持ちを出来る限り落ち着かせてから解き始める。
    2. 試験の独特の雰囲気を予め体感するために、TACや大原などの直前対策答練を教室で受講する。1度でも受けておくと気持ちに余裕ができます。
    3. 新形式の問題・難易度の高い問題は、満点を狙わずに部分点狙いに切り替えて、分かるところからひとつずつ埋めていく。新形式の問題はパッと見が難しいだけで中身は簡単なことが多いですし、難易度の高い問題にも簡単なところは必ずあります。ある程度、金額が埋まってくると気持ちも落ち着いてきます。

     新形式の問題・難易度の高い問題は、配点が甘くなることが多いです。RUNNERさんのように、最後の1分1秒まで諦めずに粘り強くがんばってください。

    RUNNERさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第138回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.124

    テキストで簿記の基礎を理解し、過去問で合格に必要な応用力を身につけよう!

    • 投稿者:綾瀬さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約2か月半
    • 備考:勉強期間は2回目の受験時の数字

    はじめに

     まずは私がどのような人なのかを知っていただこうと思います。なお、以下「簿記」「二級」「三級」とあるのはすべて日本商工会議所主催の簿記二級・三級試験を指すこととします。

    • 経歴…現在大学四年生。
    • 時間…大学の授業も少なく、可処分時間は人より多め。二か月半、ほぼ毎日3~4時間程度費やした。
    • 知識…簿記に関する知識はゼロからスタート。高校でも大学でも簿記を習ったことは一度もありません。

     簿記の受験歴は以下のとおりです。

    • 大学一年生の2月に三級をすっとばしていきなり二級を受験→不合格
    • 大学四年生の6月に三級を受験→合格
    • 大学四年生の11月に二級を受験→合格

     このように、一度不合格となった経験があるので、合格体験記だけでなく不合格体験記も書こうと思います。

    まずはここから-不合格体験記と敗因の分析

     「はじめに」でも書いたように、私は以前二級に落ちました。そこで、今回受験するにあたって、まずはなぜ前回不合格となったのか、その敗因を徹底分析しました。

     その結果、以下の二つが敗因であることを自覚しました。

    1. 基礎的理解がおぼつかなかった→簿記の基礎(三級の範囲・主に仕訳)の知識不足
    2. 勉強時間が圧倒的に不足していた→問題演習量の不足

    1.基礎的理解がおぼつかなかった→簿記の基礎(三級の範囲・主に仕訳)の知識不足

     1.については、無茶な勉強をしたことが背景として挙げられます。三級の基礎的な仕訳についての理解も三級の範囲の問題演習も圧倒的に不足したまま二級の勉強をしてしまい、何が何だかわからないままに本番を迎えてしまったのです。

     三級の合格方法については他の方の三級の合格体験記に譲りますが、一つ言えるのは、出題されるすべての仕訳を完璧に切れるようにしておくことの重要性です。第三問・第五問といった大部な問題だって、仕訳を正確に切れないとお話になりません。

     私は三級を受験する際、こちらの簿記検定ナビ内にある仕訳問題対策のpdfファイルをiPadにダウンロードしてすべての問題を正解するまで繰り返し解きました。結果、6月に三級を受け98点で合格することができました。

     もし過去の私と同じように三級をとばして二級を受けるあるいは二級三級の同時受験をなさる方がいらっしゃったら、必ず三級の仕訳を完璧にし過去問で合格点を取れるレベルになってから二級の勉強にとりかかることを強くお勧めします。

    2.勉強時間が圧倒的に不足していた→問題演習量の不足

     2.は、独学者特有の過ちです。私ははじめテキストを読むのに精一杯で、問題演習はテキストをすべて理解し終えてからだ、まだわからないところがあるから過去問には手を付けないでおこう、と問題演習を後回しにしがちでした。

     しかし、はっきり言います。簿記は問題演習して初めて勉強のスタートラインに立てます

     これから学習を始める方は、テキストを読んだら、やった範囲・解ける範囲で構いません、せめて第一問や工業簿記第四問の仕訳問題だけでもいいので過去問に手を付けてみてください。

     むやみに過去問を消費してしまうのが嫌だという方は、簿記ナビの仕訳問題対策ファイルで演習しても構いません。また、分野別に問題を解きたいという方は、後で紹介する「プラス8点のための問題演習」を使ってもいいでしょう。

     まずは問題演習をしてみて、わからないところがあったらテキストに戻ればいいのです。ただ平板にテキストをぼーっと読んでいるよりそっちのほうが断然覚えますし、気付きも多いです。テキストを読んだら、とにかく早く問題演習をしてください。

    本題-使用したテキスト類の紹介と勉強の流れ

     私が簿記二級受験にあたり使用したテキストは以下の通りです。これが全てだし、これ以上のことは絶対に必要ありません。はっきり言ってこれでもオーバーワークなくらいだと思います。

    サクッとうかる日商3級 商業簿記テキスト(ネットスクール)

     100点。三級でお世話になったテキストです。6月の受験後少し間が空いての勉強開始だったので、復習のためパラパラめくりました。

     「資産は借貸どっちか」等、万一何か基礎的知識でわからないところがあれば、恥ずかしがらずにすぐさま手持ちの三級範囲のテキストを参照しましょう。基礎的知識の重要性は不合格体験記のところで述べた通りです。

    サクッとうかる日商2級 商業簿記テキスト(ネットスクール)

    サクッとうかる日商2級 工業簿記テキスト(ネットスクール)

     100点。自分にとって分かりやすいものなら何でも構わないと思います。私は書店で自分の目で確認して、引き続き二級でも使用して大丈夫そうだと判断したのでこれを選びました。

     本書はこれで必要十分だし、これ以上のものは要らないと思いました(今回試験で初登場した株主資本変動計算書は載っていませんが、本書掲載の知識を活かせば十分に解けたと思います)。

     何を選ぶにせよ、書店で選びに選んだうえで、一度これと決めたならそのテキストと心中する勢いで頑張ることです。浮気は禁物です。

     勉強当初、まずはこれらを読むことから始めました。注意したのは、必ず理解したうえで覚えること。丸暗記はすぐ忘れますし応用が利きません。「10の丸暗記より1の本質的理解。1がわかれば10わかる」をモットーに勉強していました。

    日商簿記2級 プラス8点のための問題演習(TAC)

     80点。仕訳のところでもうすこし網羅性があったら100点です。簿記2級はとにかく覚える仕訳の種類が多いので、頭を整理するためにまずこの問題集を使いました。

     はじめは量の多さに挫折するかもしれませんが、せめて仕訳のところだけは全部やりましょう。(私も第二問以降は全部解く前に過去問に移ってしまいました)使用時期としては、テキストの各単元を読み終わった時です。解ける問題が出たらすぐに解く、という感じで使っていました。

    「プラス8点のための問題演習」での書き込み
    「プラス8点のための問題演習」での書き込み

    合格するための過去問題集2冊(TAC)

     100点。私は、最新版を1冊、それから古いものを1冊古本屋で買ってきて、合計2冊(計24回分)解きました。とにかく簿記は演習量がものを言います。特に出題範囲の広い簿記二級において、過去問はある程度の量(最低12回分)を解かないと全てのパターンの問題に触れられません。

     使用時期としては上記「プラス8点~」と同時期でした。「プラス8点~」に飽きたらこれ、という風に使っていました。

     ちなみに私はすごく変則的な解き方をしていて、今第一問を勉強しているなら第一問だけ24回分、工業簿記を勉強しているなら工業簿記だけ24回分解くということをしていました。管理人さんもおっしゃっている「まとめ解き」です。簿記二級は範囲が広いため、まとめ解きをしないと記憶に残りにくいように思います。

     それから、当たり前ですが、解いたら解きっぱなしにせず、答え合わせと間違いチェックをしてください。私はズボラなのでノートのたぐいは一切つくりませんでしたが、解説の文章の要点に蛍光ペンでマークをして暇があればそこを拾い読みするようにしていました。

    サクッとうかる日商2級 商業簿記トレーニング(ネットスクール)

    サクッとうかる日商2級 工業簿記トレーニング(ネットスクール)

     過去問をやっていて「このタイプの問題は基本的な解き方すらわかってないな」と思ったときに基本に戻るために解きました。全部解いたわけではないので点数はつけないでおきますが、基礎の確認をする意味では良書だと思います。基礎が覚束ない方へ。

    第138回をあてるTAC直前予想日商簿記2級(TAC)

     80点。予想があたってないので80点。ただ力にはなるのでやって損はないです。

     ある程度過去問演習が終わったら、予想問題集に手を付けました。結局今回予想があたったかといえばそのような印象はありませんでしたが、やるのとやらないのとでは試験直前のメンタルが違うのでやっておいたほうが良いにこしたことはありません。

     …と、ここで終わると今回のイレギュラーな出題に困惑している各予備校が可哀想なのでフォローしておきますが、三級のときは予想問題集の問題が当たって救われたこともありました。なので、時間がある方は是非ともお守り代わりに4回分解いてみてください。

    日商簿記2級網羅型完全予想問題集(TAC)

     65点。理由は下記。少々オーバーワーク。使いどころに悩む教材。

     直前期、なにもかもやり終わって問題が尽きてしまったので買いました。管理人さんは教材のページでオススメなさっていましたが、解ききった感想としては、近年の簿記二級と比べると少々オーバーワークだと思います。

     難易度が本試験よりほんの少し高いように感じますし、ここまでやらなくて良いと思います。やや高めな難易度のせいで、直前期にやると落ち込みます。過去問集3冊目が手に入るならそっちを買っていたかもしれません。やる問題が無くなった方はどうぞ。

    究極の仕訳集日商簿記2級(TAC)

     100点。直前期に使用。特殊売買の仕訳など、頭が混乱していたところを整理する教材がほしくて本屋に行ったところ最適な教材を発見して購入しました。価格も800円と手ごろです。

     すべての仕訳がきちんと切れるかの確認に使いました。直前期だけでなく、基礎力養成期に使用してもいいと思います。

    使用教材一覧
    使用教材一覧

    試験日の1日の流れ

     二級の試験開始は午後ですし、起床から会場到着までは省きます。ここまでで言えることは時間に遅れないように早めに出発することくらいです。

    • 到着後試験開始前

     テキスト(サクッと受かる~の商業・工業簿記テキスト)を持って行って一ページ目から最後までパラパラめくるということをしていました。工業→商業の順に確認しました。第四問で工業簿記の基礎的な流れがわかっているかを問う出題があったので、ここで確認していたことが活きたと思います。

     教科書のパラパラ読みはお勧めです。直前まで基本の確認を怠らないでください。周りは気にせず、自分の今できないことをできるようにすることのみに集中して、浮ついたりせず平常心を保つことです。

     答案用紙が配られた瞬間、例の株主資本変動計算書があるのを見つけました。やや焦りましたが、難しそうなのは見た目だけかもしれない、きっときちんとした誘導がある、と心を落ち着けながら名前・受験番号の記入を行いました。この時点で第二問を最後に回すこと決定していました。

    • 試験開始!

     まず第一問を解きます。普通に解けました(後で採点すると問五が間違っていたのですが…汗)。

     次に工業簿記に行きます。第四問は普通の難易度ですがこういうところで差がつくのだろうなと考え問題用紙の「第四問」の印字のところにグルグルと丸印をつけ自分に見直しを課しました。第五問はあまりに簡単だったのでその場で見直しまで済ませました。

     次に第三問(第二問を飛ばすことはすでに解答用紙配布時に決定済)。問題文の日本語が難解で焦りましたが、わかるところから計算用紙に記入していきました。次第に建物・備品減価償却など見慣れた問題文が出てきてすこし落ち着きを取り戻したところで、日本語の意味が取りにくいところは意味を汲み取り推測して入れていきました。

     ここはもう部分点を稼げれば受かると思ってとにかく落ち着いて一つ一つこなしていきました。実際、後で採点したところ部分点を半分程度稼げていました。勝因は、日ごろの大量の問題演習により培った応用力と何があっても動じない精神力だと思います。

     最後に第二問。見たことない問題形式でしたが、分解していくとただの普通の会社関係の仕訳です。おまけに、ご丁寧にも解答欄の記入すべき箇所に「( )」という記号がついています。この丁寧な誘導の御蔭で結構な部分点をもぎとることができました。

     全問解き終わったらまず第三問のわからなかった仕訳に取り掛かりました。しかし何度頭をひねってもわからないところはわかりません。ここにあまり時間をかけるのは得策ではないと思い、そのあとは、まずは事前に見直しの丸印をつけた第四問を見直し、その後比較的簡単な第一問、第二問、第五問を繰り返し繰り返し見直しました。

     何か難しい問題が出て、そこを何度見直ししてもあまり得点が取れない、時間の無駄だと思ったときは、早々に諦めて簡単な問題を確実に取りに行く方針に切り替えるのは試験で大事なテクニックです。参考にしてください。

    本番の書き込み
    本番の書き込み

    試験後・採点結果

     試験後は「難しかったな」と思いつつ、さほど無茶な難易度とは思いませんでした。ツイッターで「簿記二級」で検索をかけて受験者の様子を探ると阿鼻叫喚といった感じでしたが、そこまで言うほど難しくはなかった印象でした(実際、私の商工会議所の合格率は27%前後で極端に低くはありません)。

     しかしそうは言っても、解答速報で採点したところ、75点前後とかなりボーダーギリギリの点をとっていたので、採点後はかなり不安になったものです。自己採点の結果は以下の通りです(※配点などは各予備校の予想に基づいているので実際の点と乖離している可能性があります)

    • 第一問 16/20
    • 第二問 14/18
    • 第三問 12/22
    • 第四問 12/20
    • 第五問 20/20

     感想としては、第一問の1ミスと第四問の2ミスが痛かったなと。今回落ちたらここを反省して次に活かそうと思っていました。どんなに難しい回でも基本的な問題をきちんと取れば受かるし、逆に基本がおろそかだとすぐに落ちます。

     この試験は減点法の試験です。30点なんてあっという間に失います。4点配点を8箇所間違えただけで不合格になるんです。ちょっとした基本的なミスがすぐに不合格につながります。私も人のこと言えませんが、浮ついて足元を掬われないように、どんな難問奇問に出会っても、”基本を大事にする”、これを忘れずに頑張ってください。

    総括-勝因の分析

     過去問を解いていない方のために説明しておくと、私の受験した138回は、第二問で株主資本変動計算書という見たことのない出題形式が出され、第三問では解読するのも嫌になる難解な文章で貸借対照表作成問題が出された回です。

     しかし、のちに説明しますが、私はそんなときでも両問ともに半分は点をもぎとることができました。この勝因を分析すると①基礎を理解し、②十分な問題演習をして応用力を身につけていたことの2点が挙げられます。

     要するに不合格時に分析して分かった敗因をきちんと反省し勉強に取り入れたことが勝因だと思います。
    上でやたらテキストを列挙したので「ここまでやらないと受からないのか」と思った方もいるかもしれませんが、実際のところここまでやる必要はないと思います。

     しかし、①テキストを読んで基本を理解し、②基礎的な問題を演習し、③過去問を十分な量(最低12回分)解くというのはどの合格者もやっていることだと思うので、どんなに時間のない方でもこれだけは欠かさないようにしてください。

    管理人から綾瀬さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIO JW-122CLです。私の電卓選びの基準は①大きさが程よいか②キーの高さ・打鍵感は良いか③太陽電池がついているか(重要です。試験本番で電池切れ、なんてことの無いように!)の三つでした。

     この機種はこれらの条件をすべて満たし、また色もパステルトーンで好みにあっておりましたので、店頭で一目惚れして購入しました。

     日付計算機能がないので、日付計算が苦手な方にはお勧めできませんが、そのほかの方にはおすすめできる機種です。

     もっとも、自分が好きなものを使うに越したことはありません。

     勉強へのモチベーションって、案外、「電卓のデザインがスタイリッシュ!」とか「パチパチとした打鍵音が心地良い!」とかそういう単純なところからググッと上がったりします。

     時間が許す限りなるべく店頭に赴いて、自分の好きな一台を見つけてください。

     綾瀬さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は伝票会計です。ああいった作業的なことが好きなもので、過去問演習を始めた頃は伝票が来ると砂漠にオアシスが現れたかのような面持ちで嬉々として解いていました(笑)

     それから、苦手な論点についてですが、お恥ずかしい話、論点単位で特定することができないくらいに工業簿記全般が苦手でした。

     商業簿記は結局のところ仕訳がきちんと切れればあとはその積み重ねで8割方対応できてしまうと思うのですが、こと工業簿記は、「工業簿記」というシステム全体を俯瞰できるようにならないと、“今自分が何を求めるためにどういう作業をしているのか”が見えなくなって、合格ラインに達しないように思います。

     私も初めは「この原価計算は何のためにやってるんだ…」と、まるでコンパス無しで樹海に放り込まれたような状態でした。

     工業簿記が苦手、辛い、やりたくない…この三重苦を克服するために私がとったのは、とにかく問題演習に次ぐ問題演習でした。

     具体的には、①どれだけ嫌でも一日一問は工業簿記の問題を解くことを自らに課し、②今日解いた問題に関しては完璧に解けるようになろうと決めて問題集の解説とテキストを熟読する、ということをしていました。

     勿論、忙しい日はお休みすることもありましたが、何だかんだで、「嫌だ、もう嫌だ」と言いながらも毎日最低6題(2題×3回分)は解いていたように思います。

     前述のとおり、工業簿記で合格ラインに達するには、“「工業簿記」というシステム全体を俯瞰できるようになる”ことが必要です。

     別にすべての問題について勘定連絡図を描けるようになれとまでは言いませんが、“今自分が何を求めるために何の数値を用いてどういった作業をしているのか”を把握できるくらいの力は必要です。そのためには、ある程度の演習量が必要です。

     沢山の問題に触れ、その正しい解き方を学んでください。そうすれば、脳内に自然とパターンの蓄積がされていき、ちょっと応用的な問題を出されても動じなくなっていきます。何事も経験です。

     最初は辛いかもしれませんが、慣れてくれば、簡単な問題に関してはパズルのような面白さを感じながら解けるようになります。頑張ってください。

     綾瀬さんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     前述した工業簿記のように、苦戦した点も多かった試験勉強期間。

     そんな中私のモチベーションとなっていたのは、第一に、学生には馬鹿にならない検定料でした。税込4630円というのは、(運営側の苦労はお察し致しますが、)学生には結構痛い金額です。豪勢な飲み会が一回開けます。

     そんなわけで、私は、試験勉強に挫けそうになったら、家族や友達に「検定料を無駄にしてたまるか!」「絶対に一回で受かってやる!」となんともケチ臭いことを言いながら自分を鼓舞していました。

     勿論お金の話だけではなく、簿記の重要性を実感していたこともモチベーションの一つになっていました。私は大学四年の4月に某企業のスタッフ部門に内定を頂いたのですが、その過程で先輩社員の方から、「スタッフ部門の業務には、業界知識だけでなく、簿記・会計等の知識も必要だ」ということを教わりました。

     そこで、入社後役に立つ知識を身に着けるべく、内定を頂いた直後から簿記の勉強を開始しました。結果的に6月に三級・11月に二級と順に合格することが出来たのは、(決してお金の力だけではなく(笑))、ひとえに、その勉強の重要性を感じていたからだと思います。

     …最後に、唐突ですが、皆さんに一つ質問をします。皆さんが簿記を受験する理由は何ですか?単位のためでしょうか、就職活動のためでしょうか。或いは、業務に活かしたいからでしょうか、それとも資格手当が出るからでしょうか。どうでしょう、きちんと何か思い浮かびましたか?

     何故こんな質問をしたかというと、試験勉強の最中は、「なんでこんな勉強してるんだろう」と思う瞬間が必ずやってくるからです。その時、あなたは自分にちゃんとした答えを用意してあげられますか?

     ここからは私見ですが、資格は、必要に迫られないと取れないと思います。何のために勉強しているかわからないでする勉強は、つまらないし、続きません。そんなことに時間を使うくらいなら、趣味に時間を使って気分をリフレッシュさせたほうがよっぽど有益だと思います。

     もっとも、そうはいってもあんまり高尚で立派な理由はすぐには思いつかないものです。「何もない」という方もいらっしゃることでしょう。

     実際のところ、本当に何でも構わないのです。「そんなこと言われても、もう申し込んじゃったよ!」という方もいらっしゃるでしょうし、そういった方は、最初に書いたように、「受験料が勿体ないから!」という単純な理由でも構わないのです(笑)

     何か一つでもいい、「合格を勝ち取りたい理由」を自分の胸に思い描いてください。そして、それを実現するために、全力で頑張ってください。私も全力で応援しています。皆様の合格を心よりお祈り致します。

    管理人コメント

     綾瀬さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     テキスト選びに関して、綾瀬さんからいくつかのアドバイスがありましたが、一番参考にしていただきたいのは「書店で選びに選んだうえで、一度これと決めたならそのテキストと心中する勢いで頑張ること」というところです。

     「人気教材=万人に合う」というわけではありませんので、可能なかぎり書店等で中身を確認して、自分に一番合いそうなものを選ぶようにしてください。

     あとは、勉強を進めていくと「このテキスト・問題集だけで大丈夫かな…」と不安になるかもしれませんが、市販テキストの内容自体はどれも似たようなものなので、綾瀬のおっしゃるとおり、浮気をせずにはじめに選んだ教材を信じて勉強を進めてください。

     なお、過去問対策に関しては私は1冊(12回分~16回分)で十分だと思いますが、綾瀬さんのように2冊使う方もいらっしゃいます。昔の過去問を使う場合は、勘定科目や会計基準、試験範囲等が現行とは異なる可能性があるので、その点に留意して利用してください。

     最後に、本試験で新形式の問題が出題されたら…まずは落ち着いてください。綾瀬さんも「やや焦りましたが、難しそうなのは見た目だけかもしれない、きっときちんとした誘導がある、と心を落ち着けながら名前・受験番号の記入を行いました。」と書かれています。

     ここ最近、新形式の問題・パッと見て難しそうな問題の出題が続いていますが、これらの問題は必ず配点が甘くなっているので、まずは心を落ち着かせて仕訳を考え、分かるところから金額を埋めて部分点を積み上げていきましょう。

    綾瀬さんが使われた教材や電卓のまとめ