カテゴリー: 簿記2級

  • 第123回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.18

    費用対効果を考えた結果、資格の大原に通学することに!

    • 投稿者:まーさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月

     昨年(2008年夏ごろ)、3級を独学で勉強していましたが、既婚のため、家事・仕事・学習と自分ではうまく回せなくなり、勉強を一時断念。しかしせっかく簿記の面白さに目覚めたため、今年3月に大原簿記法律専門学校に通学し、学習を進めることにしました。

     4月から通学を始め、6月に122回3級を受験、合格。引き続き大原で通学し、7月より2級を勉強開始。この11月に123回2級を受験、この度合格しました。

    専門学校のススメ

     独学で勉強出来る方は良いですが、時間の捻出に困ってらっしゃる方、モチベーションの維持が難しい方は、費用は多少掛かりますが、専門学校に通われた方が効率良く勉強出来ると思います。お金を払っているとなると、私の様に節約精神が旺盛なタイプは、意地でも通学してやる!となりやすいです。

     また、私の場合一人で勉強しているよりは、自分より年齢の高い方、若い方、サラリーマンで頑張って夜に通学している方、などを見てずいぶん励みになりました。また、試験直前になると、先生もずいぶんハッパを掛けてくれ、なんとかモチベーションを高めようと危機感を植え付けてくれます。とても苦しかったですが、お陰で合格できたと思います。

    具体的な勉強方法

     勉強方法は、予習はせずに、授業があった翌日から、毎日30分~1時間、復習した上で演習問題(大原教材)を解きました。プラス、大原が出しているステップアップ問題集を解きました。

     これは、大原が出した復習の目安プリントに沿い、実施しました。演習問題プラス問題集を解くことにより、かなり基礎力がついたと思います。これを、商業簿記、工業簿記とも続けました。

     受験2ケ月前くらいより、大原はまとめ授業に入り、その後、答練という形で、実際の受験時間より短い110分で問題を解く練習をします。この答練問題はかなり難しく設定してあり、まとめ授業で配られた問題集を予習してから受けます(それでも難しいです)

     また、受験1週間前には公開模試が実施され、本番と同じような環境、時間で問題を解きます。ここまでの答練は合計7回ありますが、私は平均58点くらいしかとれませんでした。

     合格が怪しいと思ったので、ラスト一週間は、ネットスクールの「出題パターンと解き方 過去問題集」を解きました。ただし、時間が無いので、得点の高い第一問、第四問、第五問を一通り解き、予想されており苦手だった第三問の本店支店会計部分だけを解きました。第二問は有価証券関係の問題のみ解きました。

     これを前日の夜まで行い、受験当日は、その中でも得点が低かったもの(14点以上取れていないもの)を中心に一通り復習しました。

    試験日当日の1日の流れ

     当日はいつもと同じ様に起床し、昨日まで解いていた過去問題集の14点以上取れなかった問題に一通り目を通し、解説を確認したりして過ごしました。すこし早目の食事を軽く取り、50分前に会場入り。席に着いてからは、一切勉強しませんでした。

     3級受験時に、先生が直前は勉強しないこと、と言っていたので。メールしたり、携帯みたり、トイレを早目に済ませたりして過ごしました。周りは、時間ぎりぎりまで皆さん勉強していらっしゃいました。多少あせりましたが、受験中は隣に座る人が居なかったので、落ち着いて自分のペースで解くことが出来ました。

    管理人からまーさんへ追加の質問

     今回の試験勉強で電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIO JS-20WK(12桁)

     私は、会社で使用している電卓がCASIOだったので、CASIOを選択しました。ネットで簿記のための電卓情報を集めていると、12桁が良いと書いてあったので、12桁のものを、あとはキー面がすり減っても数字が消えないこと、キー音が静かであること、0(ゼロ)がCの下にあること、価格が3000円以内であったこと(都内の格安文具店にて購入)、により選びました。特に、キー音が静かなのはすごく良いです。

     模擬試験や試験の時に、カチャカチャうるさい電卓はいやだな、と思ったので。周りの人にも迷惑かかりますし。他の方にもお勧めしたいですが、好みの問題もありますので、ご参考までにと思います。

     まーさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     苦手な問題は第一に社債、第二に特殊商品売買でした。残念ながら今も克服出来たとは考えていません。何回も問題を解いて、傾向をつかんだだけです。今回の合格ははたまたま、ラッキーだったと思っています。

     あとは、本支店会計の内部利益控除です。特に、棚卸減耗と絡むと訳が分からなくなります。これは、大原の問題を何回も繰り返し解きました。ですが、今でも十分に理解しているとは思えません。おそらくですが、きちんと理論を理解してから問題を解いた方が良いと思います。すみません、たいして参考にならないですね…。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私の場合、商業簿記の講義を受け、続けて工業簿記の講義を受けたのですが、工業簿記が始まってから商業簿記の復習が一切出来なかったのです。その時間も無かったのですが、そこで商業簿記の問題も少し解いておけば良かったな、と思いました。

     しかも、工業簿記を勉強している間にかなりの部分の商業簿記を忘れてしまったので、思い出すまでに沢山の問題を解かねばならず、かなり焦りました。時間に余裕があれば、少しずつ(せめて苦手な部分だけでも)復習しておけば良かったな、と後悔しました。

     専門学校(大原)では勉強友達を作られましたか?
     大原では勉強友達は出来ませんでした。社会人コースはみなさんお忙しいので、顔は覚えていても、講義が終了したらすぐに帰宅するか、自習室で勉強していたと思います。私自身にも、特に友達を作ろう、と言う気が無かったのもあります。仕事して、勉強して、主婦して…。専門学校で友人を作る時間とヒマがあったら、自分の友人とお茶や食事に行きたかったからです。残念ながら、そんな時間すら無かったですが…。

     同じクラスの若い人は何人かお友達が出来ていたようです(それとも友人同士で通っていたのかな?)、仲良く話しをしたりしている方もいらっしゃいました。ですが、おそらく数は少なかったと思います。

     今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか?
     勉強した簿記の知識を活かすために会社と交渉して、少しずつ経理の実務に携わっていきたいです。

    管理人コメント

     合格体験記のご投稿ありがとうございました!社会人の方は、勉強時間を確保するのが大変な反面、その代わりに経済的自由があると思いますので、まーさんのように費用対効果を考慮して専門学校を利用して簿記の勉強をするというのもアリです。

     専門学校に通学して勉強することのメリットは、まず学習計画について深く考える必要がないという点です。独学の場合は全て自分で考えて勉強を進めていかなければならないので、常に不安と隣り合わせの格好になり、メンタル面でのプレッシャーが大きいと思いますが、専門学校に通えばこのプレッシャーから解放されますので、簿記の勉強に集中することが出来ます。

     また、夜遅くまで専門学校の自習室を使って勉強が出来ますので(資格の大原は夜20時~21時まで使えるところが多いです)、仕事帰りに1~2時間ほど、集中して勉強することが出来ます。家に帰って勉強しようと思っても誘惑が多かったり、疲れてすぐに寝てしまうことがありますし、ファミレスなどでは周りの雑音が気になったりしますので、専門学校の自習室はかなり使えると思います。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたまーさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    まーさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • 教材:資格の大原の教材
    • 電卓:CASIO JS-20WK
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第123回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.17

    簿記は諦めずに挑戦し続ければ、必ずゴールに辿り着ける!

    • 投稿者:ヨシコさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:4回

    簿記2級の厚い壁

     2級+3級コースをTACで受講していました。仕事が会計事務でしたが、未経験からの流れで入社して落ち着いてきたので、自分に自信をつけたくて資格をとることにしました。3級はTAC在学中に受かったのですが、2級だけ全く手が届かず、受講期間も満了してしまいました…。でも、せっかく受講してきて諦めるのも嫌だったので、出来る限り試験に受け続けて感覚を身につけようと思う気持ちを強く持ち受けてきました。

    利用したテキストと問題集

     TACでいただいた資料や過去問を解くのももちろんですが、なかなか過去問で理解できなかったところを埋めるために 以下のテキスト&問題集を利用しました。

    • テキスト

     改訂版「日商簿記2級」14日間ラクラク合格術 (単行本)…解説がすごくわかりやすく書いており、簿記が好きになりました。これで内容は理解しやすくなるので、あとは読解力を強化!!

    • 問題集

     日商簿記2級問題演習―授業で問題の解き方を教わっているような新感覚問題集…実際に問題を目にして、どこから解いたらいいのか順序を教えてくれます。凄くわかりやすく、ここで練習して過去問を解く!という流れを4~5回繰り返ししました。だいぶ解きやすくなりました。

    簿記検定ナビとの出会い

     仕訳は簿記検定ナビ仕訳問題対策をプリントアウトして、通勤の電車の中で毎日解く練習をしていました。大変助かりました!!会社+勉強の毎日でしたが、あまり意気込まず受かったらいいな!という気持ちを強く持って頑張ってきました。簿記検定ナビの過去問分析のページを拝見して本支店会計の処理もスムーズにできるようになりました。どうもありがとうございました!!!

    試験日当日の1日の流れ

     試験当日は早めに起きて、過去問など難しいものはやらず今までやった問題集をとき、苦手な仕訳を直前までやっていました。天気もお陰様で恵まれていたので、落ち着かせるために外の空気をすったり、早めに切り上げて部屋の掃除をしたり、気分転換をしました。今までやって来たことを試してみよう!!もしダメならまたチャレンジすればいい。いつか合格が近くなると信じて今回に挑みました。

     試験会場に入ってからは、プリントアウトした仕訳問題対策をひたすら回していました。受験会場の教室で窓際&一番先頭だったので景色をみて気持ちもゆったりして受験できました。

     前日は祖母が急に発熱が出て入院することになったり、あまり気持ちも落ち着いて勉強出来ませんでしたが、「もしこれでダメになるなら何をやっても同じだ。」「今までやってきたのだから、前日に出来なくても仕方ない。」と割り切って考えるようにしました。しかし、思いがけず当日は今までやってきたものが発揮出来て、祖母にも嬉しい報告が出来てよかったです。

    試験を振り返って

     簿記検定ナビに出会って、いろいろ参考にさせて頂きました!どうもありがとうございました。何回落ちても、諦めないで受けていれば、理解出来る時が来て、きっと受かると思っていました。本当にチャレンジしてみてよかったです。自分の限界を作らずにやってみるのが大事なんだと思いました。

    管理人からヨシコさんへ追加の質問

     今回の試験勉強で電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     シャープのEL-337Mを使用。会社で同じものを使用しているから手がなれているので、同じのにしました。
     ヨシコさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
    • 得意…本支店、工程別総合原価計算、原価差異分析
    • 不得意…社債、仕訳

     工業簿記は好きですが、商業簿記でいつもなかなか点が上がらず、苦労しました。問題集を何回もやり、落ち着いて解くことでケアレスミスが少なくなりました。仕訳はプリントアウトして毎日通勤の時に目を通して、苦手な意識をなくすようにしました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     難しい過去問ばかりやるよりも、問題集を何回もやり、自信に繋げるようにしました。問題集で出来ないところを強化すれば、同じような過去問に対しても対応出来るからです。過去問→問題集の繰り返しで、だいぶ理解出来るようになりました。

     あとは、違う会社から出ている参考書にも本屋さんで目を通すことで、自分にあった参考書を探すことができ、理解しやすくなりました。アマゾンで検索して実際に買った方のレビューをみても参考になると思います!!私はそれで、自分にあったものが見つかりました。

     今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか?
     仕事が会計事務なので、簿記2級に合格できたことで自信もつき、会社から資格手当も頂けるようになりました。

    管理人コメント

     合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     ヨシコさんが使われた「日商簿記2級問題演習―授業で問題の解き方を教わっているような新感覚問題集」という問題集は、滝澤ななみさんという方が書かれた教材で、簿記検定ナビを利用していただいている受験生の間でもかなり評判がいいです。テキスト選びで迷っていらっしゃる方は、ぜひ一度、書店などでチェックしてみてください。

     資格手当に関しては…日商簿記検定の資格取得では、継続的に手当が支給されることは少ないかもしれませんが、合格一時金のような形で支給される場合もありますので、会社の規則などを一度ご確認ください。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたヨシコさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    ヨシコさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • テキスト:改訂版「日商簿記2級」14日間ラクラク合格術
    • 問題集:日商簿記2級問題演習―授業で問題の解き方を教わっているような新感覚問題集
    • 電卓:SHARP EL-337M
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第123回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.16

    きちんとしたスケジュールを組んで、淡々と勉強を進めよう!

    • 投稿者:yammyさん
    • 勉強形態:専門学校(通信)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    受験の動機

     現在、派遣社員として働いています。3級を取得したのは5年以上前で、そのときは2級受験は全く考えていませんでした。ですが今、たまたま融資の仕事をしており、(資格が必須ではないものの)決算書等を見るので、知識があったほうがより良いだろうということ、ちょうど9月後半以降ヒマができそうだったので受験を決意しました。11月に受験しておけば、失敗しても同年度中に再チャレンジできますしね。

    使用したテキスト・問題集

     私の派遣会社では通信教育制度があり、産業能率大学・日本能率協会マネジメントセンター・アルクと提携しています。簿記は産能・日能がありますが、3級を日能で勉強したので今回も日能にしました(ただし日能のテキストの監修は大原)。

     内容はテキスト:商簿2冊、工簿2冊、テキスト1冊ごとに問題集・解答集が各1冊、さらにテキスト終了時に課題を提出(4回)、というもの。量としては多いかもしれません。一般価格では24,150円ですが、提携価格なので22,050円です。

    • (参考)→ http://shop.jmam.co.jp/learning/1187941_1442.html

    基礎期の勉強スタイル

     通信教育の受講期間は4カ月ですが私の場合は時間がなかったので「まず3級の復習を9月中に終わらせ、10月から2級に入り、10日でテキスト1冊+課題提出のペースで進め、最後の1週間で過去問」という計画を立てました。テキストが送られてきたときに「学習の進め方」という、各単元の細かい章ごとに配分時間の目安があり、自分でも書き込めるスケジュール 表がついてきたのが良かったです。

     計画に沿って学習を進め、平日は自宅か、気分により仕事帰りにマックなどのファストフード店で1時間半くらい勉強し、休みの日は図書館で5~7時間くらい勉強しました。ギリギリですが11/3(祝)までで、すべてのテキスト、課題を終了しました。

    直前期の勉強スタイル

     ここで残り10日、いよいよ過去問というところですが、今回の通信教育には付いていません。自分で買う段になって、「過去問題集1,800円」という値段を「高い!」と感じ、別の“本試験型”の安い問題集を買いました。

     あとから考えると一番の反省点はここです…実際試験を受けて感じたのですが、買ったテキストが値段の分、易しかったので…本番で問題を開いて「何じゃこりゃあ!」という気持ちでした。せめて立ち読みでもパラパラと見ていれば…全く見ませんでしたから(汗)。やっぱり過去問は大事です。取り組む時間がなくても目にしていれば、動揺しませんから。

    大原の直前対策講座を利用

     通信で勉強していると、テキスト通り問題を解けていても「本当に自分は大丈夫か」という不安が出てきます(もちろん“質問票”等、サポート体制もありましたが)。そこで、大原で11/1(日)に行われた直前対策講座(無料)に参加しました。

     2時間で、「本支店会計」と「損益分岐分析」に絞った講座です。自分だけの理解では曖昧な部分もあったので、実際に講義を1度でも受けたことで、直前期の学習の仕方なども知ることが出来ました。独学の場合は、こうした無料講座を活用するのも非常に有効だと思います。

    簿記検定ナビの仕訳問題対策と試験問題予想

     また、ラスト5日というところで、「簿記検定ナビ」の存在を知り、かなり隈なくサイト中を見させていただきました。過去問分析・試験問題予想を読み込み、仕訳類題は実際に取り組みました。過去問を見てもいなかった私が、本番で「ギャー」となったにも関わらず何とか問題に取り組めたのは、こちらのサイトを熟読したおかげだと思います。

     そんなわけで直前期は、“本試験型”の問題10回分、それが終わって工簿の原価計算を一通り、それから大原の講義でも簿記検定ナビでも「出る」と予想された本支店会計、あとは仕訳をひたすらやっていました。

    まとめ

     そんなわけで、こんな私でも簿記検定2級に一発合格出来ました!(本支店会計の理解度を問われると汗が出ますが)総合的に振り返ると、通信教育で、10日ペースで課題を1つ提出(今回時間が限られていたため)、という適度な負荷があったことが、私には合っていたと思います。それから、やはり過去問ですね…本番でかなりショックを受けましたから。テキストが終わったら過去問!1にも2にも過去問!だと思います。

     それから、この「簿記検定ナビ」の存在を知ったことも大きかったです。こんなに過去問分析・試験問題予想をみっちりされていて、その他のコンテンツも充実していて、それで個人サイトだなんて本当に驚きです。管理人さんにおもねるわけではありませんが、このサイトを隅から隅まで見るだけでも、相当力になると思います。

     ちなみに私が取り組んだ通信教育ですが、残念ながら教育給付金制度には該当しませんが、独自に「優秀修了制度」があり、課題4回の平均点が90点以上で受講料の30%が戻ってきます。私も30%バック目指して頑張った結果、一般価格より約9千円安く受講できました(笑)社会人の方は、ご自分の会社の教育制度などを上手く利用されてはいかがでしょうか。

    試験日当日の1日の流れ

     当日は、試験開始が午後からでしたので、午前中図書館で、最終的に不安を感じる原価計算、本支店会計、仕訳を重点的に見直しました。

     本番は、まず第1問の仕訳から取り組みました。そして第2問。伝票は大好きな分野なのですが、虫食いぶりにここはスルー(笑)第3問は予想通りの本支店会計。これも虫食いでしたが、ここはさすがに取り組まないとマズイ、と思い取り組みました。重点的に学習していたにも関わらず、元々苦手意識が強かった分野なので、どうしても解けず…最大限努力して(苦)第4問へ。

     第4問部門別配賦はわりと素直な問題だったと思います。ただ、問2「部門別配賦率による製造間接費」の意味がどうしても分からず…解説を見たら単純な話だったので「取れたハズなのに!」と悔やまれます。

     そして第5問工程別計算。「半製品って初めて聞いた」との声を多く聞きましたが、私ももちろん初めて聞きましたが、第1工程の完成品と第2工程投入量が異なっていたので、単純にその分を半製品にまわしたのだと思い、そのまま解いたら合っていました。

     ここで残り45分。ここから第2問だけに全集中です。ひたすら「コレとコレの差額がこれで…」と、確実に解くように心がけました。足し算・引き算を間違えなければ取れる問題なので、残り時間を集中して費やしたのは作戦的に良かったと思います。

     10分弱余ったので最後の見直し。ここでも第3問は捨てて(苦笑)、他の問題の記入間違いなどをチェックし、試験時間終了となりました 。自己採点では16点、20点、12点、16点、20点でした。

     余談ですが、試験前にトイレに行っていたにも関わらず、試験開始10分後で猛烈な腹痛が…実際目にした本試験の難易度にも愕然としましたし、一瞬本気で試験放棄を考えました。それでも諦めず最後まで取り組んで良かったです。死ぬ気でしたが…

    管理人からyammyさんへ追加の質問

     今回の試験勉強で電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     普段使用していたのはAURORA DT322で、これは私が社会人になった時から仕事で使っていたものです。ごくごく基本的な機能があるのみで、私は特に不自由は感じません。

     で、実は…今回簿記受験するにあたり、毎日カバンに入れて持ち帰りしていたのですが、あろうことか最後の金曜日(11/13)に持ち帰るのを忘れてしまい…家の近所にはスーパーしかなく、やむを得ずスーパーで安い電卓を買いました。これが一応電卓なので使えないことはないのですが、人差し指でしか押せないくらい小さいもので…本番もこのまま受験しました。全く参考にならずすみません。

     教訓は、仕事で使う電卓と勉強で使う電卓は一緒にしないここと、電卓を持ち歩くのであれば、カバンにいつも電卓があることを確認することですかね。。。(汗)

     yammyさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     大好きだったのは伝票です。ちまちま計算するのがキライ、と言う人もいますが、数字を揃えていくのが私は楽しく感じられるので。あと商簿の基本、仕訳全般に関してですが、借方貸方がうまくハマっていくときって、私の中ではフダ(ベストテンとか出すときの 古)が「くるくる…パン!!」って出るイメージがあって、私はそれが美しいと思うし、商簿の魅力だと思います。

     社債は、当初かなり苦手意識があったんですが、ぼっちーさんも書いていらっしゃるとおり、社債問題だけを重点的に繰り返し解きました。するといつの間にか頭に入ってました。

     本支店もかなり苦手だったのですが、これはもう解答を見て解き方を覚えることにしました。本番ダメでしたが、実は未達事項・繰延内部利益は出せてたんですよ(解説見たら)。出来なかったのは、それまでの金額の差額で「買掛金」等“虫食い”部分を出すところです。「あーもう面倒くさ!」と発狂しそうになったので放棄しました(参考にしないように…)。

     工簿の原価計算は、特に苦労しませんでした。工程別計算とか部門別配賦とか、好きでしたね。原価差異を分析するのは苦手でしたが…今回出なかったCVP分析、実は11/1の大原の直前講義を受けたときは勉強がそこまで進んでいなかったのですが、講義を聞いて大好きになりました。ひたすら原価計算の工簿の中では甘いデザートみたいな感じ?

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は3級受験から5年以上間が空いていたので、3級の復習をきっちりやるところから始めました。2級は3級の知識があること前提ですので、最初にきちんと取り組んだことが後の理解につながったと思います。それから学習計画、例えばテキストの章ごとに細かく、どれくらいの日数をかけるかを最初に決めたほうが良いと思います。もちろん、その後の修正はいくらでもできますから。

     そして、「やるときとやらないときをはっきりさせる」こと。調子がノっているのなら(もしくは遅れているなら)進んでもよいと思いますが、計画通り進んでいるときは私はやらないことを徹底しました。でないとモチベーションが続きませんので。

     関係ないのですが、私はフィギュアスケートが好きで、ちょうど学習期間がGPシリーズにかぶっていたので、「今日はGP見るから絶対ここまでやる(しかやらない)!!」という動機づけをしていました…11月で受かったので心おきなく五輪TV観戦できます…ハイ、ごめんなさいm(_ _)m

     最後に。過去問は大事です!!絶対大事です!!!時間がなくても、立ち読みでもいいので必ず見てください。ホント、これが私の最大の反省点。。。

     今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか?
     本文にも書いていますが、いま融資の仕事で決算書等を目にしますので、そういうところでより理解を深めていけたらと思います。簿記2級は資格そのものを使うというより、社会の仕組みを知るうえでベースとなる、社会人としてあって損はしない知識だと思います。今後ほかの仕事に就いたとしても、知識を活かしていろんなことを理解していきたいと思います。

    管理人コメント

     yammyさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!産能や日能の通信教育はあまり聞いたことがありませんが、実質15,000円前後で受講できるのであれば良さそうですね。

     yammyさんの勉強方法でぜひ参考にしていただきたい点は、勉強を開始する前にきちんとしたスケジュールを組まれている点です。1日ごとの予定を組む必要はありませんが、1週間あたりの大まかな予定は立てるべきだと思います。特に、簿記2級・簿記1級の勉強をする際は、簡単なものでもいいので予定を立てるようにしてください

     予定を立てずに無鉄砲に勉強を進めていくと、知識の漏れや偏りが出来てしまったり、過去問まで手が回らないまま本試験を迎えてしまうことになりかねず、その結果、合格可能性は大幅に低くなってしまいます。

     勉強を始める前に、簿記検定ナビで配布している勉強予定表などを使ってスタート地点とゴール地点を明確にし、おおまかなペース配分を決めてから勉強を開始し、進捗度などを考慮しながら予定を適宜変更して勉強を進めていくことが重要です。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたyammyさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    yammyさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • テキスト・問題集:日能の教材
    • 電卓:AURORA DT322
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第123回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.15

    必ずしもテキストは必要でない!取捨選択できる眼力を養おう!

    • 投稿者:yamato8さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

     貴サイトにはお世話になりましたので、2級の合格体験記を書かせていただきます。参考にしていただければ幸いです。

    テキスト無しで勉強を開始

     私は3級の受験経験がなく、今回もいわゆる基本書は使用していません。簿記の知識が多少あったのと、インターネットで探せば、簿記、原価計算の基礎を解説しているサイトがたくさんあるので、それを見て基本を押さえました。大学の先生が公開している授業のレジュメも便利な教材です。

     9月の5連休の初日に書店に行って、大学受験のときの「〇〇の実況中継」のような参考書がないものかと探したところ、「日商簿記2級問題演習(TAC出版 滝澤ななみ著)」を発見し迷わず購入。5連休はほとんどどこにも出かけず、この本で勉強しました。今回の合格は本当にこの本のおかげです。第1問対策から第5問対策まですべてが素晴らしいのですが、とくに、第1問対策で、一連の取引の流れをすべて仕訳させて理解させる「フィードバック問題」が良いと思います。

    過去問を解く際に気をつけたこと

     過去問演習は「出題パターンでマスター過去問題集(TAC出版)」を使いました。目に優しい色使い、シンプルな構成などが気に入って選びました。問題量は本試験の10回分くらいですが、直近の過去問を10セットこなすよりも、幅広く出題パターンをおさえられて良かったと思います。

     平日は仕事で疲れていて勉強する気になれなかったので、土日に集中して過去問をこなしました。必ず時間を計って記録し、完答できた問題でももう1回取り組んで、時間の節約ができたか検証しました。(私はサッカーが好きで、いつもテレビのサッカー中継をチラチラ見ながら勉強してました。前半で第4・5問、ハーフタイムに第2問、後半に第3問を解くのがいつもの流れでした。)

    仕訳問題対策と大原の予想問題を利用

     簿記検定ナビで無料配布している仕訳問題対策(3級)をプリントアウトして仕訳の過去問対策に利用しました。2級の第3問では、3級の復習のような仕訳が必ず出題されるため、3級の勉強をせずに2級の過去問だけやっているとここで足を掬われることに気がついたからです。

     これ以外では、本番の1週間前に大原簿記学校の予想問題をダウンロードして、2時間計って解きました。この予想問題は、今回の第3問にかなり有効だったと思います。

    試験日当日の1日の流れ

     試験会場は、家から歩いて10分の高校なので、たっぷり寝て昼食をとってから余裕を持って到着。第1問と第3問の過去問をコピーして裏に正解の仕訳を書いた自作カードで最後の復習。(問題文を見れば反射的に答えが思い出せるくらい繰り返したので、似た問題が出れば何も考えずに仕訳できた)

     試験開始。第1問は下から順に簡単そうに見えたので逆順に回答。工簿へ標準原価計算も直接原価計算も出題されずにがっくり。工簿は序盤の計算ミスが怖いので、慎重に計算を繰り返してたら結構時間を取ってしまい、65分を残して第2・3問へ。

     第2問は「絶対解ける問題演習」にあった、問題用紙の伝票の横に「現金|」「|現金」「仕入|」「|売上」と書きこむテクニックを使って見やすくしてから回答。ひたすら数字を拾い上げるだけのつまらない問題だけど今日までの我慢と言い聞かせる。

     そして第3問。未達商品の12,000円 に「(振替価格)」と付記してなかったので、過去問にあった通り、内部利益を加算して14,400円に。表中の「?」も推定でき、貸借もぴったり合ったので、合格を確信して帰宅。

     TACの解答速報を見る。第2問で売上が5,000円ずれたせいで6失点。ここは見直しをするやる気もなかったので問題なし。問題は第3問が全然合ってないこと。減価償却費、前払費用などの他と連携していない数値は合ってるので、例の14,400円が原因ではないかと、全部12,000円にして計算し直したら合っていたので、大勘違いに気付く。結局これのせいで10失点。

     合格通知に記載されていた問題別の得点が、TACの解答速報での自己採点と一致してしました。ですので、TACの問題集に書かれている予想配点は信頼性があり、試験の作戦を考えるうえで参考になると思います。

    管理人からyamato8さんへ追加の質問

     今回の試験勉強で電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     Canon HS-1210TUです。打ちやすく、画面も見やすく、検定にも仕事にも最適の電卓です。これを使い始めてからは、これ以外は使う気になれません。
     yamato8さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、減価償却、社債償還、標準原価計算など、覚えることが少なく、数直線やグラフを書いて考えて解ける問題です。

     苦手なのは、第2問の伝票問題で、ただ集計するだけでつまらないので勉強する気になれず、本番でも嫌々やったのでやはりミスをしました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     簿記2級は、「絶対解ける問題演習(滝澤ななみ著)」で問題を解く道筋を理解し、過去問集で演習すれば必ず合格できます。

     アドバイスするとしたら以下の3点くらいです。

    過去問を解くときは、解答用紙だけなく問題用紙もコピーして書き込みすべき
    ②工業簿記で仕訳問題が出たら、すぐに問1から回答せずに、全体の流れを計算してから回答すべき。
    ③できなかった問題の解説を読んだら、必ずその場で自力で解くべき(それでも解けないことも多い)

     自作カードを作られたとのことですが、画像を見せていただくことは出来ませんか?
     申し訳ありません。試験終了とともに捨ててしまったので、お見せすることはできませんが、簡単なものです。過去問集の仕訳問題(第3問も)をコピーし、1問分ずつ切り取ってカードにし、裏に正解を書きこみました。

     印象の悪い問題は50回くらい繰り返したおかげで、試験前日までには、カードを見なくても問題と答えが頭に浮かぶようになったので、第1問の最初の2題は、理屈を考えずに過去問と答えを思い出すだけで正解できました。

     もし、試験本番で参考書を開いて見ながら回答できたら楽勝ですよね。しかし、それはできませんので、頭の中で本が開けるように準備すればいいのです。

     今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか?
     資格自体が活かせる機会はないと思いますが、簿記を勉強したおかげで、決算書などの用語が理解できるようになったのは良かったと思います。

    管理人コメント

     yamato8さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!テキストを買わずに勉強を進められたというのは正直びっくりですが、高いITリテラシーがあればそれも可能なのかもしれません。ただ、簿記関連サイトの中には古い情報のまま放置されているサイトも散見されますので、yamato8さんのように情報の取捨選択が出来るような方以外は真似しないほうがいいかもしれません。

     yamato8さんの合格体験記でぜひ参考にしていただきたいのは「過去問を解くときは、解答用紙だけなく問題用紙もコピーして書き込みすべき」と書かれている点です。お金がもったいないから解答用紙だけコピーして、問題用紙は使いまわし…という方もたくさんいらっしゃると思いますが、使い回しですとどうしてもヒントが残ってしまいますので、出来れば問題用紙もその都度、新しいものを使うようにしてください。

     また、過去問を解く際には「必ず時間を計って記録し、完答できた問題でももう1回取り組んで、時間の節約ができたか検証しました」という点にも気をつけられたそうですが、上と同じようにぜひ参考にしてください。漫然と問題を解くのではなく、目的意識を持って問題を解くようにすると、力が飛躍的にアップするはずです。

     あと、滝澤ななみさん著作の「日商簿記2級問題演習」という教材ですが、簿記検定ナビの総合掲示板の教材スレッドでもかなり評判が良いです。管理人はまだ見たことがないのですが、テキスト選びで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたyamato8さんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    yamato8さんが使われた教材や電卓のまとめ

    • 問題集:日商簿記2級問題演習(TAC出版 滝澤ななみ著)
    • 過去問:出題パターンでマスター過去問題集(TAC出版)
    • 電卓:Canon HS-1210TU
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第123回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.14

    簿記はスポーツ!とにかく問題を解きまくろう!

    • 投稿者:ゴローさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:3回
    • 勉強期間:約2か月(受講期間入れると5~6か月)

    日商簿記検定2級の壁

     かなり前に1回受験、その後独学で2回チャレンジし121・122回の試験を受けたのですが見事に玉砕…ということで、2~3ヶ月程LECに通いました。

    専門学校の講義を中心に

     講義の合間や途中で、講師が試験で狙われるポイントや出題されるとすれば~だろう等の話もあり、不明な点があれば質問してできるだけ早く潰していました。講義で終えた範囲をその都度付属問題集でカバーできればよかったのですが、残念ながら仕事等の影響でそうもいかず…本番2ヶ月を切ったところから何とか頑張って、問題集をやりきりました。

     中には複数のパターンに亘る項目の問題(例えば減損の発生時点で分ければ始点・終点・途中)がありますが、必ずこれを潰すとともに処理の違いをきちんと理解し解けるようにしました。理解自体が不安だった項目は、問題を解いてはテキストに戻って不明な個所を洗い出し潰すという繰り返しでした。

    細切れの時間を有効活用

     簿記は電卓叩いてナンボ、鉛筆すり減らしてナンボのものだと思いますが、そうもいかない電車内など移動中は、テキスト読み込みに加え、市販の仕訳カードを使って勉強・確認しました(因みに、LECのテキスト・問題集以外で買ったものは仕訳カード・過去問です)

     商業簿記の特殊商品売買は仕訳問題で狙われるので、理解+暗記で済ませました。中でも荷為替は苦手だったので、講義での説明を思い出し理解に努めました。

    工業簿記対策

     工業簿記は、勘定連絡図をとにかく習得。さらに差異の計算やシュラッター図はきちんとできるよう繰り返しました。但し何を解いているのか混乱しないように気をつけました(仕掛品?製造間接費?半製品?…など)直接原価計算、標準原価計算、総合原価計算とありますが、どれも満遍なく問題を解いて慣れました。

    とにかく、問題を解きまくる!

     基本的な部分をほぼ理解できればあとは問題演習+時間を計測して過去問を解きました。特に伝票問題で見られる推定問題は、解き方をマスターしていないと本番で苦しいことになるので、納得できるまで問題を解きました。基本を理解できれば、あとは問題をとにかくがむしゃらに解く、これに尽きると思います。解きまくる中で「理解できてきた」という自信が芽生えました。

    試験日当日の1日の流れ

     試験当日は朝5時半~6時に起床しました。睡眠は脳内の記憶を整理するのに不可欠ですので、最低限の5時間程寝ました。早く起きると寒いし適当に空腹なんですが、「寒さと空腹」は実は集中力を高める効果があると聞いたことがあり、確かに結構集中して勉強できた感じはあります。

     かなり不安なところは潰しましたが、それでも本番まで細かい点の確認もしたかったし、更に余裕をもって起きることで気分的に焦らずに最後のチェックがしたかったという狙いもありました。

     8時頃朝食を摂り、昼前までに過去に間違いの多かった項目の見直しをしました。ここではあれこれ問題を解くよりは、ポイントをかいつまんで目を通すという感じになりますが、最終確認の意味で問題演習にも時間を割きました。

     昼食はパン1個程度と軽めにしました(食べ過ぎると試験中眠くなるので)試験会場には開始30分前に到着、最終チェック用にポイントをまとめたメモに目を通しました。LECのHPでダウンロードしたチェック用冊子も役立ちました。

     試験が始まると、まずはどんな問題が出ているのか目を通しました。ここで解く順番を決め、どれくらい時間を割くのかある程度配分を決めました。周囲の受験者はカリカリと鉛筆を走らせていましたが、当初焦りはありませんでした。見た感じ、ある程度は解けそうだとの印象を受け、励みになりました。

     まずは工業簿記から着手、第4問~第5問へ進みました。第5問は「半製品」の取扱に気をつけながら、勘定連絡図をきちんと描き、指定された平均法で解き進めました。

     次に商業簿記第1問(仕訳)に着手、指定科目を確認しながら解きました。うっかりして指定外科目の「未着品売上」を使いそうになり、慌てて「売上」に直しました。案の定荷為替も出題されましたが、しつこく問題を解いてきたお陰できちんと解答できました。

     その後第2問~第3問と進めましたが、第2問(伝票推定)で想定時間を越えてしまい、第3問のB/Sを埋めている途中で終了となってしまいました。慎重にいきすぎたのが原因です。本支店勘定で間違いが発覚、先に埋めやすいところから埋めていくべきだったと相当悔やみました。集計して埋めるだけの状態でしたから…。

     会場の出口では大原かTACの解答速報(第1問のみ)が配布されており、うっかり社債の満期償還の仕訳で社債・社債利息勘定を貸借相殺したことがまずかったのが判明…かなり不安がよぎりました。夜は各資格学校の解答速報で確認、思った程点数が伸びていないことがわかり、合格発表の前日までヤキモキしました。

    管理人からゴローさんへ追加の質問

     今回の試験勉強で電卓について、製品名や使用感を具体的に教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     カシオのDW-20Aです。

     12桁仕様で軽いけど適度に重さがあり、少々小さめなサイズですがキーを押した感じは軽く使いやすいと思います。以前シチズンのDM6005を使ってましたが、多少大きさがあるのと、ゼロのキーが稀に凹んだまま引っかかることがあったので止めました。

     カシオのこの電卓は加減乗除の際画面に「+」や「-」の表示が出るので、間違って押しても早く気づけるメリットがあります。他にも色々電卓を買って試してみましたが、大きすぎると場所を取ってしまい簿記検定試験では使い勝手が悪いと思いました。同じ電卓を使う受験者もいましたし、一度試す価値はあるものだと思います。

     ゴローさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点…商業簿記でいえば有価証券絡みの問題(購入、売却、評価など)、減価償却の問題は好きですね。工業簿記ですと製造間接費の差異分析(公式法変動予算)とCVP分析はさんざんやったお陰か好きになりました。特に差異分析に関しては、図を描いて考えることが元々好きだから…かもしれません。

     苦手な論点…商業簿記ですと荷為替、決算時の商品関連、費用の見越し及び繰り延べです。どれも慣れるまでは図示し時間を無視して考えるようにしました。慣れてくれば図も早く書けるし解くスピードも早くなりました。基本的な考え方はLECの講師に質問して解消を図りました。

     工業簿記ですと賃率関連、等級別原価計算、直接原価計算です。原価計算期間に応じて労務費を考えるのが当初苦手で、これも図を書いて慣れるまで繰り返しました。等級別原価計算は「積数って何?」って感じで…なんかとっつきにくい概念でした。直接原価計算では、変動費と固定費に分けて考えるのになかなか慣れず苦労しました。結局問題を数多くこなすことで解法を身に付け、原価計算手順を体で覚えたという印象です。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は次の2点が大切だと思います。

    ①独学にしろ通学にしろ、1日10分でも継続して勉強することが大事であること
    ②間違いを恐れず、問題を数多くこなすこと

     私の場合「お尻に火がつく」状態になってから一気に突っ走りましたが、本来は地道にコツコツやっていればもっと多くの問題をこなせただろうし、より理解が深まった状態で試験に望めただろうと思うのです。忙しくても毎日勉強することがまず前提になるかなと私は思います。

     ②については、極論すれば試験本番で間違えなければいいのですから、練習問題でどんどん間違い、間違えた原因の究明ともう間違えないための対処に注力することが大事だと思います。「あ~間違えた」と単純に考えるのではなく、間違いを以後の糧にしてほしいですね。

     今後は簿記2級をどのように活かすつもりでしょうか?
     2級を土台にして、1級を取るべく頑張ろうと思っています。就職活動中ということもあり、元々の経験と今後やりたい実務が経理ですので、就職試験でのアピールポイントになると同時に就業後そのまま知識を活かして実務スキルの向上を図りたいと思っています。

     経理の求人だと「簿記2級」を応募の条件にしている企業が大多数であり、取得したことで多くの求人に応募していけるメリットは計り知れないと思います。また、資格面で他の求職者に差をつけるなら1級でないと…とも思っています。将来的には公認会計士を目指そうと思っています。

     市販の「仕訳カード」というものをお見せいただけますか?
     それでは仕訳カード画像お送りします。 元々は本のようにページになっている状態ですが、ミシン目で切り離し、決算や有価証券など分類して綴じて使ってました。問題は全部仕訳、裏に解答があります。

    巻末には本試験形式の仕訳問題がついており、1冊800円と使い勝手の良さから考えれば手ごろです。テキストを持ち歩くとかさ張りますがこれだとコンパクトであること、細切れの時間でも勉強できることがメリットだと思います。テキストと使い分け、あくまで補助的なものとして使ってました。

    ゴローさんが使われていた仕訳カード

    仕訳カード1
    仕訳カード1
    仕訳カード2
    仕訳カード2
    仕訳カード3
    仕訳カード3

    管理人コメント

     ゴローさん、貴重な合格体験記をありがとうございました。専門学校を利用してうまくリベンジを果たされたのことですが、「とにかくたくさんの問題を解く」と「細切れの時間を有効活用する」という2点についてはぜひ受験生の方にも見習っていただきたいポイントです。

     インプットの段階ではイマイチ理解できなかった論点も、問題をたくさん解くことによっていつの間にか理解できたりしますし、実はワンパターン化されている「ひっかけ部分」についても、問題を見ただけで気付くことが出来るようになります。

     あとは試験前の食事に気を配っている点もぜひ参考にしてください。空腹すぎるのも問題ですが、満腹の状態で試験を受けることだけは避けてください。受験生の皆さんも、学校の昼休み明けの授業で睡魔に襲われた経験があると思いますが、あのような状態になってしまうと実力を発揮するのが難しくなりますので、消化の良いものを気持ち少なめに摂るのが良いと思います。

     なお、ゴローさんに画像を送っていただいた「仕訳カード」は、DAI-Xという会社が市販されている教材で、価格は800円(税込840円)とのことですので、簿記検定ナビの仕訳問題対策がどうも合わない…という方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。以下はDAI-Xによる仕訳カードの紹介記事です。

    簿記の基本中の基本である仕訳問題をカード形式にまとめました。表には問題、裏には解答までの道すじがわかる解説が載っています。会社法施行による出題区分改訂に完全対応。分野ごとの過去問分析から集約した厳選174枚。巻末には、実力チェック問題5題、詳細解説、解答用紙つき。

     とても参考になる合格体験記を投稿していただいたゴローさんには本当に気持ち程度ですが、amazonのギフト券を送らせていただきます。本当にありがとうございました。

    ゴローさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • 教材:LECの教材
    • 仕訳カード:無敵の簿記SPECIAL2級仕訳カード集
    • 電卓:CASIO DW-20A
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。